全国一斉休漁 日本漁業の危機だ

15日似実施された全国一斉休漁。東京などでは、産地から1日?2日かけて入荷するということもあって、15日に築地市場が空っぽになる、というような事態は生まれませんでした。しかし、問題は、スーパーで売っている魚の値段が上がるかどうかといった話だけではありません。

漁船の燃料であるA重油は、5年前の2.7倍に高騰しています。この率はガソリンの1.7倍よりはるかに大きい。それだけ漁業経営への影響は深刻だということです。他方、漁師さんたちが売る産地価格は、1年前、2年前との比較では若干値上がりしているものの、1990年の1キロ当たり240円前後から2007年の178円へ、大きく下がっています。

全漁連:来月15日一斉休漁 このままでは廃業…個人へ直接補助金制度なく(毎日新聞)
社説:[燃油高騰]漁業者と危機感共有を(南日本新聞)
燃油高への直接補てん困難=若林農水相(時事通信)

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規制緩和路線の破綻

国交省が、タクシーの新規参入の規制強化を実施。

規制緩和しさえすれば全部うまくいくのではなかったの? 規制緩和路線の破綻を認めるなら、批判に耳を傾けず、規制緩和を推し進めてきた責任をはっきりさせてもらいたいものです。

タクシー規制:東京・大阪など、全国109地域に拡大――国交省(毎日新聞)
タクシー参入規制強化、全国8割が監視地域に 国交省(朝日新聞)

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サミットは地球温暖化対策で何をしたのか?

洞爺湖サミットが終わりました。サミットの課題はいろいろあったが、地球温暖化問題について、サミットは何をしたのか。関連情報を集めてみた。

再送:〔焦点〕G8温室ガス削減合意に新興国から後退批判、09年末の決着に不透明要素(ロイター)
社説:北海道・洞爺湖サミット 先進国の削減責任が不明確だ(毎日新聞)
社説:G8合意、50年50%排出削減の微妙さ(日経新聞)
新興5か国が政治宣言、先進国により大きなCO2削減求める(読売新聞)
温室効果ガス削減目標、新興国と合意できずG8宣言の力不足示す(ロイター)

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国産ウナギは5匹に1匹

ウナギの産地偽装が問題になっていますが、たとえば2007年のウナギの国内生産量・輸入量をみると、輸入8万トンにたいし、国内生産量(養殖+天然)は2万3000トン。国内産の比率は全体の約22%しかありません。

つまり、5匹食べれば4匹は輸入もの。たとえ養殖であっても、そう簡単に国内産ウナギは食べられないのです…。

ウナギ偽装、全国一斉捜索(朝日新聞)

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値上げ! 値上げ!! 値上げ!!!

いよいよインフレが始まった。賃金は上がらず、生活物資が値上がりすれば、実質賃金は低下することになる。その分、消費支出は切り詰められ、結局、景気減退につながる。それがさらに雇用状況の悪化、賃金水準の低下になれば、さらに消費は減り、景気悪化がつづくことになる。

7月も値上げ 電気、ガス、食品など家計にズシリ(MSN産経ニュース)
月末恒例の風景? 7月またガソリン値上げ スタンド混雑(中日新聞)
7月からガソリンや一部の食料品値上げへ 電気代や国際線「サーチャージ」も値上げへ(FNNニュース)
電力料金、来年大幅値上げも 関電・中国電・四国電(朝日新聞)
東電、大幅値上げも 9月にも料金基準を本格改定(東京新聞)
小麦、10月から20%超値上げ パン・めん価格影響か(朝日新聞)
雪印乳業、家庭用チーズを10%値上げへ マーガリンは18%(NIKKEI NET)
値上げ食品 京の買い控え鮮明 総務省家計調査 パン支出21.5%減(京都新聞)

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サマータイム制導入なんてやってないで

福田首相が、地球温暖化対策として、サマータイム制の導入をはかるらしい。

しかし、サマータイム制が省エネ、しいてはCO2削減に効果がある、という説は、どう考えても根拠薄弱。そんな見せかけだけのパフォーマンスよりも、政府にはもっとほかにやるべきことがあるはずだろう。

サマータイム10年にも、排出量取引も導入…首相表明へ(読売新聞)
サマータイム、眠りに悪影響 睡眠学会が反対声明(中日新聞)

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心と宗教

今日の「毎日新聞」夕刊の記事から。ノーベル賞をもらった江崎玲於奈氏がインタビューに答えて、こんなことを言われている。

――日本人のいう「心」には、<1>「サイエンスの心」と<2>「やまと心」の2種類がある。<1>は「思考し判断する知性」(mind)であり、<2>は「喜怒哀楽の感情」(heart)である。これからの日本人は、<1>を重視しなければならない。なぜなら、理性や理論は、国際的な議論のなかでも理解されるからだ。

「心のノート」「心のケア」、現代は「心」が氾濫する時代だが、大事なのは、そういう融通無碍な「心」ではなく、「サイエンスの心」、つまり理性や理論だというのはお見事というほかありません。

それにたいして、読売新聞が実施した「宗教」についての世論調査をみると、日本人が「宗教」として、何を考えているか、その一端が伺える。

特集ワイド:この国はどこへ行こうとしているのか 江崎玲於奈さん(毎日新聞)
宗教「信じない」7割、「魂は生まれ変わる」3割…読売調査(読売新聞)

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いつまでも輸入に頼ってはいられない…

食糧高騰の影響について、TBSのNews-iでこんな興味深いニュースが取り上げられました。

食糧不足が取り沙汰される昨今、生産国が輸出抑制に向かうのを非難することはできないでしょう。輸入に頼った日本の食糧政策は、根本的に見直すべき時期が来ていると思います。

日本食にも影響、「売り惜しみ」の動き(TBS News-i)

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競争万能社会より平等な社会を

ちょっと古いニュースですが、独立行政法人労働政策研究・研修機構が2日に「第5回勤労生活に関する調査(2007年)」を発表。それによると、これからの日本がめざすべき社会のあり方について、「貧富の差が少ない平等社会」が43.2%で、これまでトップだった「意欲や能力に応じ自由に競争できる社会」を逆転しました。

独立行政法人 労働政策研究・研修機構/研究成果/調査シリーズNo.41

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月1000円でなにを期待するのか?

日本経団連の御手洗会長が、大手企業の春闘が賃上げで妥結したことについて、「消費の拡大や内需振興につながることを期待する」とコメント。

しかし、月1000円程度の賃上げで、なにほどの消費拡大ができるというのだろうか? すでに消費者物価は、前年同月比で0.8%上昇している。月1000円の賃上げでは、物価上昇分にも足りません。

3年連続賃上げを評価=消費拡大、内需振興に期待?経団連会長(時事通信)
春闘:自動車・電機、賃上げ幅ほぼ07年並み 一斉回答(毎日新聞)
1月の全国消費者物価指数、4か月連続で上昇(読売新聞)

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それなら経済の軸足を本当に国民生活の側に移せ

福田首相が、3月6日付の「福田内閣メールマガジン」第21号で、「構造改革」の成果が「給与として、国民に、家計に還元されるべきときがやってきている」、「企業にとっても、給与を増やすことによって消費が増えれば、経済全体が拡大し、より大きな利益を上げることにもつながる」として、給与引き上げへの期待を表明。

日本経済が本格的な回復の道をすすむためには、国民経済の6割を占める国民の消費生活を本気で上向かせる必要がある、ということは、ここでも繰り返し指摘してきたこと。ついに首相も、それを認めざるをえないところに追い込まれた、ということだ。

しかし、福田内閣がやっていることは、それと真っ向から対立することばかり。もし、福田首相が本気でそれを考えているのであれば、いまこそ政府の経済政策の軸足を大企業から国民生活の側に移し、4月からの後期高齢者医療制度の実施凍結、社会保障予算の毎年2200億円削減の見直しをおこなうべきだし、給与水準を全体として引き上げるために、最低賃金の大幅引き上げとともに、雇用の規制緩和を見直し、非正規雇用の拡大をおさえて正規雇用の拡大に踏み切るべきだ。

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暮らしに“ゆとりがなくなった”が53%に急増

日本銀行が「生活意識に関するアンケート調査」(2007年12月)の結果を発表。

日本銀行「生活意識に関するアンケート調査」(2007年12月)現在の暮らし向き

いちばん目立つのは、「現在の暮らし向き」についての回答。3カ月ごとの調査で、「ゆとりがなくなってきた」との回答が43.0%(07年6月)→49.2%(同9月)→53.4%(同12月)と急増している。

消費者の景況感、大幅悪化 日銀アンケート(朝日新聞)

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子育て支出の割合が減少 年収の違いで子育て支出の二極化も

野村證券が「第10回 家計と子育て費用調査」を発表。

子育て支出割合、過去最低=年収で二極化傾向?野村証券調査(時事通信)

↓こっちが野村證券の発表資料です。
野村證券:『第10回 家計と子育て費用調査』(エンジェル係数調査)

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少子化対策というなら

政府の少子化対策「行動指針」の最終案がまとめられました。有給休暇取得率を100%にするとか、男性の育児休暇取得率を現在の0.5%から10%に引き上げる、などの目標を掲げていますが、はたしてそんな目標で効果があるか、どうか。

20代後半?30代の男性の4分の1以上を週60時間(1日平均12時間!)も会社に縛り付けておいて、子どもが生まれるはずもありません。それに、熊本市のアンケートが示しているように、いちばんの問題は出産・子育ての経済的な負担。30歳代の男性社員を定時退社させて、出産・子育ての経済的負担を軽くすれば、たちまち子どもが増えるのは確実です。

少子化対策 行動指針の最終案(NHKニュース)
熊本市の女性意識調査 企業や行政の少子化対策 6割超「有効でない」(熊本日日新聞)

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値上げ、値上げ、値上げ

原油高騰の影響が各方面に。給与は上がらないのに、物価だけ上がっていく…。

きりがありません……。

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読売新聞が「日本の貧困対策の現状と課題」を特集

少し古くなってしまいましたが、読売新聞が11/7付で、日本の貧困対策の現状と課題について特集記事を載せています。

ワーキングプア・ネットカフェ難民…貧困拡大 見えぬ実態(読売新聞)

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OECDが加盟各国の医療の実態調査を発表

OECDが加盟各国の医療の実態調査を発表。それによれば、日本は、診療医師数がOECD平均の3分の2という非常に低い水準。しかも、その少ない医師が、平均の2.7倍の診察をこなしている。

いま医師不足が大きな問題になっているが、OECDの調査でもそれが裏付けられたかっこうです。

通院回数、日本が最多・OECD調査(NIKKEI NET)

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子育て 給付だけでは足らない!!

明治安田生命保険が、児童手当や出産一時金について、これだけ支給してほしい、必要だという額をアンケート調査。その結果、実際に支給される児童手当や出産一時金を大きく上回っていることが明らかに。

子育て調査:児童手当や出産一時金など必要額と給付に差(毎日新聞)

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サラリーマン給与 9年連続でダウン

国税庁の「民間給与実態統計調査」(2006年分)によると、2006年のサラリーマン平均給与は435万円で、9年間連続で減少。年収200万円以下の人は1000万人を超え、300万円以下の人は5年前の34.4%から38.8%に増加。他方で、年収1000万円を超えた人は9万5000人増加して224万人になり、格差が拡大していることを示している。

年収200万円以下、1千万人超える 民間給与統計(朝日新聞)
サラリーマンの給与が9年連続ダウン 平均は435万円 国税庁「給与実態統計調査」(BNN)

↓こちらが、国税庁の発表した資料
2006年分民間給与実態統計調査?調査結果報告(PDFファイル、389KB)

ただし、この調査で分かるのは、あくまで「給与所得」だけ。この間紹介した豊田親子のように、株の配当だけで19億円にもなるような資産所得は対象外ですので、念のため。

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