あまりに小さいニュースなので、すっかり見逃していましたが、「新しい歴史教科書をつくる会」が2010年度から使用される歴史教科書の検定申請をおこなうと発表しました。
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本日、2回目の全国学力調査
本日、文部科学省の全国一斉学力調査の2回目がおこなわれます。
しかし、1回目の調査結果をどう生かすのか、いまだに検討結果が出ていないのに、次の新しい調査…。いったいどうするつもりなんでしょうか?
公立高校の授業料滞納4億6000万円
毎日新聞の調査によって、全国の都道府県立高校だけで、2006年度の授業料・入学金の滞納額が4億6000万円にのぼることが判明。おりしも数日前に、入学金をまだ納めていなかったという理由で、入学式にでられなかった生徒がいたというニュースが流れましたが、毎日新聞の調査結果は、こうした問題がもはや一部の問題にとどまらなくなっていることを示しています。
問題は、個々のケースではなく、授業料・入学金の滞納・未納が全体として増えていること。そこにこそ、いま考えるべき課題があると思います。
授業料・入学金:都道府県立高校の滞納総額、4億6千万円(毎日新聞)
入学金未納 式から排除 千葉の高校 別室で2人待機(東京新聞)
入学金未納 式出られず 佐世保工定時制 納付約束で入学許可(西日本新聞)
入学金未払い・学費未納、悩む現場 退学勧告も(朝日新聞)
オイラも昔は茨城と栃木がよ〜分かりませんでした
宮崎がどこかもわからないとは! と、嘆かないでください。私も、東京にくるまでは、茨城と栃木をよく間違えていました。それに、東京に出てきてすでに30年以上になりますが、いまだに、江東区、墨田区、江戸川区、葛飾区あたりはどっちがどっちなのかさっぱり分かりません。(^_^;)
地理だって、けっして単なる「暗記」ではないはず。自然地理にしても、人文地理にしても、やはりそれぞれの国や地域の自然や産業、文化、歴史などに興味がもててこそ、地名も覚えられるのではないでしょうか。
やはり検定意見の撤回がなければ解決しない
沖縄戦での集団自決にたいする日本軍の関与が削除された問題。文部科学省が訂正申請に「真摯に」対応するとしたことで落ち着くかに見られましたが、「軍による命令を示す資料は見つかっていない」という理由で教科書会社の訂正申請を認めていなかったことが明らかになりました。
全国一斉学力テスト、何が問題か
17日付の「日経新聞」に、文部科学省が実施した全国一斉学力テストについて、興味深い論評が載っていた。筆者は、大阪大学の志水宏吉教授。
志水教授は、全国一斉学力テストの結果について、主要には次の3点が明らかになったとまとめられている。
文科省 「軍の強制なし」は撤回せず
メディアによっては、軍の強制「復活容認」としているものもありますが、「集団自決は日本軍など軍・官・民が一体となった複合的な要因で起きた」「今のところ日本軍の命令を示す資料は見つかっていない」として、軍の強制によるものであることを否定する態度は変わっていません。
実際の運用において、事実上記述が復活したとしても、これでは何の解決にもなりません。
“集団自決 命令の資料ない”(NHKニュース)
検定審「軍強制」容認へ 教科書会社に指針提示(東京新聞)
「集団自決」修正/撤回否定に批判集中(沖縄タイムス)
OECD調査 大騒ぎをする前に
OECDの調査で、日本の学力低下が明らかに…と報道され、文科省は、ばたばたと授業時間の増加を前倒し実施すると言っています。しかし、だから授業時間を増やす、などと大騒ぎを始める前に、どういう問題が出され、回答するときに子どもたちには何がネックになっているのか、冷静な分析が必要ではないでしょうか。
日本の高1、理数も不振 OECD調査(中日新聞)
日本、数学応用力が10位 読解力は15位に(読売新聞)
日本、全分野で順位が後退 OECD学習到達度調査 低い科学への関心(MSN産経ニュース)
「子供が考える時間を」「授業方法の改善を」 OECDテストで求められる対策(MSN産経ニュース)
懲りない面々…
沖縄の「集団自決」への日本軍の関与が検定で削除された問題について、日本会議国会議員懇談会が教科書修正に反対決議。
自分たちに都合のいい人間だけから聞き取りをして「軍関与がなかったことが証言で明らかになった」というのは、盗人の開き直りと同じ。記述を修正したら教科書への信頼がなくなるといっていますが、一部の偏った意見だけを取り上げて軍関与を削除するような教科書こそが信頼されないのです。
文科省の学校管理主義は自壊しつつある
中間管理職の悲哀などという笑い話ですませてはいけない。文科省が「管理」を強めれば強めるほど、校長、教頭らに矛盾が集中。いまや教頭は、辞めたい仕事ナンバー1になりつつある。
昨年のいじめは12万5000件 定義の変更で大幅増
文部科学省による「いじめ」の調査で、昨年度のいじめは12万5000件と、前年度の6倍以上に。
従来から、文科省の「定義」が逆にいじめを隠している、ということは言われていたこと。被害にあった子どもが「いじめられた」と言えばいじめであるという「定義」に変更して調査した結果がこれ。
いまどきの子どもは忙しすぎる?!
博報堂生活総合研究所が10?15歳(小5?中3)の子どもたちを対象とした調査を実施。
「欲しいもの」では、54.8%がお金、54%が「いい成績」、35.5%が「時間」と回答。また、「もっと増やしたい時間」では、64.9%が「睡眠時間」、61.9%が「友だちと過ごす時間」、そして驚くことに31.9%が「ぼんやりすごす時間」と答えている。
ほかにも、41.6%が「時間的ゆとりがない」と答えたり、「放課後や休日に友達の家へよく遊びにいく」という子どもが、53.4%(1997年)から39.4%に大きく減少したり、51.1%が「塾へ行かないと不安だ」と思っているなど、追い立てられる子どもたちの実態の一端をうかがい知ることができる。
博報堂生活総合研究所のリポートは、↓こちらから。
- 博報堂生活総合研究所「子供の生活10年変化」←PDFファイルが開きます!
不起立者の名簿作成はプライバシーの侵害
神奈川県の個人情報保護審査会が、同県教育委員会が「君が代」斉唱のさいに起立しなかった教員の名簿を作成するのは「思想信条にかんする個人情報」の収集だとして、作成中止の答申を出しました。
さて、その学力テストの結果ですが…
全国紙の報道だけでは分からない、学力テストの結果を受け取った地方の反応をニュースで集めてみました。平均を上回った県はそれほどでもありませんが、平均を下回った県は大慌てのようです。
学力テストの結果、何が分かったか、何が報道されていないか
文部科学省が実施した全国一斉学力テストの分析結果が公表された。
メディアでは、いろんなことが報道されているが、一番肝心なのは報道されていない“あれ”、つまり、“うちの学校は、全国ランキングの何位なのか”という一番競争原理な問題。文科省は学校ごとの結果は公表しないとしているが、もちろん各学校には通知。テレビのニュースでも、結果が届いた学校の先生方がまっさきに確かめたのは自分の学校が何位だったということ。「これで、先生方がほっと安心しているうちはいいが、学校ごとの結果が公表されれば、アホな「競争」が始まり、足立区のような事態になることは必至。
親の経済格差が子どもの学力に影響(TBS News-i)
全国学力テスト結果公表、基本知識あるも応用力に課題(読売新聞)
全国学力調査、「活用力」に課題 文科省が結果公表 (朝日新聞)
開き直り、逃げ切りはかる文科省
沖縄戦での軍による「集団自決」強制の記述を削除させた教科書検定について、渡海文科相は、検定意見の撤回拒否を明言。多少の表現修正でお茶を濁すつもりらしい。
他方で、教科書検定の「部会」議事要旨の公開について検討を開始したようだが、これはあくまで次回以降のこと。今回の検定については、撤回もしなければ公開もしない、開き直ったまま逃げ切りをはかるつもり。
検定調査審議会の実態が明らかに
「琉球新報」に、高校歴史教科書検定の「審議会」の「日本史小委員会」の委員の証言が載っています。それによれば、「小委員会」での委員による審議の場に、文部科学省の職員である教科書審査官が出席・発言しているとのことですが、それはたんに質問に答えて発言するというようなレベルでなく、実態として、委員だけによる審議はおこなわれていない、というのです。
ということは、「検定調査審議会」なるものは、独立の機関でもなんでもないということ。また、審査官が意見を言って、沖縄戦「集団自決」記述が削除されたのだから、これこそ「政治の介入」そのものだ、ということです。
検定撤回は拒絶!!
沖縄戦「集団自決」検定削除問題で、沖縄県民大会実行委員会が文部科学大臣に要請。しかし、文部科学省は、検定撤回をあくまで拒否する態度に終始。
政府・文科省が柔軟姿勢を示したということで、なにか問題が解決するみたいな報道もありますが、教科書出版社が訂正申請すれば多少の手直しは認めるというだけ。もともと誤った検定意見が問題の発端なのですから、まずそれを撤回するところから始めるべきです。
沖縄戦「集団自決」削除検定意見、修正か?!
教科書検定で、沖縄戦での「集団自決」にあたって軍の関与を削除された問題で、政府が修正の動きを探り始めたようです。
はたしてどんな修正になるか。「軍の命令はなかったが、軍の関与のもとにおこなわれた」程度でお茶を濁すつもりかも知れません。
文科省に修正検討指示 「集団自決」削除で官房長官(朝日新聞)
渡海文科相、姿勢を転換=「沖縄の気持ち受け止める」?集団自決の教科書検定問題(時事通信)
沖縄県側の意見聞き対応=教科書検定で銭谷文科次官(時事通信)
文科相、省内に対応指示 沖縄の「集団自決」検定(中日新聞)
破綻した学テ成績による学校予算の傾斜配分
学力テストで校長、区教委先頭に不正が発覚した足立区で、成績に応じた学校予算の傾斜配分方式が廃止されることに。同予算は今年から実施されたばかりのもの。国の「教育改革」を先取りした同区の路線は1年で破綻したことに。