教育基本法「改正」の動きに対し、法案の問題点の理解を深め、慎重審議と廃案をめざすために、教育基本法「改正」情報センターが設立されました。
与党「改正」案、民主党「改正」案(要綱)やそれらにたいする批判、さらに国会審議の最新情報などが紹介されています。
教育基本法「改正」の動きに対し、法案の問題点の理解を深め、慎重審議と廃案をめざすために、教育基本法「改正」情報センターが設立されました。
与党「改正」案、民主党「改正」案(要綱)やそれらにたいする批判、さらに国会審議の最新情報などが紹介されています。
教育基本法について僕が初めて意識をしたのは、中学のときの社会科の授業。
社会科のK下先生は、「教育の目的は、君たちが主権者になることだ。君たちは、主権者としてふさわしく成長しなければいけない」と述べ、「主権者になる」とはどういうことかと言って、教育基本法第1条を引いて、それは、「平和的な国家及び社会の形成者として、真理と正義を愛し、個人の価値をたつとび、勤労と責任を重んじ、自主的精神に充ちた心身ともに健康な」大人になることだと説明されました。
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教育基本法改悪の動きについて、各紙の社説を集めてみました。
そもそも法律で「愛国心」教育を押しつけることへの疑問・批判はもちろん、教育にかかわるさまざまな問題を何でもかんでも教育基本法のせいにする与党の議論、教育にたいする国家の介入・統制への危惧、自民・公明の教義の密室性への批判、それに民主党案なるものへの批判も含め、ほぼ論ずべき点はすべて何らかの形で指摘されています。
社説:教育基本法改正 必要性と緊急性が伝わらない(毎日新聞 5/17)
教育基本法 改正論議の行方が心配だ(信濃毎日新聞 5/17)
教育基本法*拙速審議は禍根を残す(北海道新聞 5/7)
社説[教育基本法改正案]国民の疑問に応えよ(沖縄タイムス 4/30)
教育基本法・改正急ぐ状況ではない/理念を生かす施策こそ必要(琉球新報 4/29)
教育基本法改正案 論議がもっと必要だ(徳島新聞 4/16)
教育基本法/改正への理解得られるか(神戸新聞 4/14)
なぜそんなに急ぐのか 教育基本法改正案(中国新聞 4/14)
教育基本法改正案・愛国は強制するものでない(琉球新報 4/14)
【教基法改正】荒廃は解決できない(高知新聞 4/14)
教育基本法「改悪」問題で、小泉首相は、「教員は法令に基づく職務上の責務として児童生徒に対する指導を行っているもので、思想、良心の自由の侵害になるものではない」と答弁。
ということで、「愛国心」教育をめざす教育基本法の「改悪」に僕は反対です。首相の「心の自由」は保障されるのに、国民の「心の自由」は認められない。そんな社会はごめんです。
子どもたちの“いま”を窺い知ることのできる調査2つ。
1つは、小中学生の1割が学校は「楽しくない」と思っていること。これを少ないと見るか、多いと見るべきか。何にせよ、学校が「楽しくない」理由の6割が「めんどうくさい」、5割が「つかれる」、3割が「うるさい」とは…。「友だちづきあいが疲れる」27%というのも相当深刻化も…。
もう1つは、「お金が一番大切」と考える中学生が26%、高校生だと30%にものぼるという調査。もちろん、多数は「お金はコツコツ働いて貯めるもの」と考えているのだが、およそ3割が「お金が一番」というのは…。
「面倒くさい、疲れる」 小中学生1割、学校楽しくない(朝日新聞)
「お金が一番大切」高校生の3割 マネーゲーム肯定4割(朝日新聞)
読売新聞が教育基本法改正について世論調査。
全体では「賛成」が66%に達したとのことですが、与党改正案の「『我が国と郷土を愛する』の追加」を重要項目だと選んだのは、複数選択だったにもかかわらず、わずか26%だけでした。
ゴタゴタの続く「新しい歴史教科書をつくる会」ですが、4月30日の理事会で、会長、副会長、理事4名が辞任する事態に。
種子島経会長のもと、3月28日の理事会で、解任された八木秀次前会長をあらためて副会長に選出し、さらに夏には八木会長体制に復帰すると報じられていたのですが、いったいどうなっているんでしょうねぇ…。
都教委が、職員会議での挙手や採決を禁止する通達を出していたことは前に紹介しましたが、実は2年前に“職員会議のない都立高”というものが新設されていたことが明らかに。
もはや東京の教育は、非教育に行き着いているのかも知れない…。
教育評論家の尾木直樹さんの新刊『思春期の危機をどう見るか』(岩波新書)について。教育問題についていろいろ論じられていますが、インターネットの普及が思春期の子どもたちの人格形成にどういう影響を与えるのか、本格的に研究する必要があると強調されているので、そのことに限って、紹介しておきたいと思います。
尾木さんは、「思春期の危機がなぜ深刻化するのか」「成長への条件を奪われる現代の思春期」と論を進めたうえで、「時代を生きる力――新たな2つの課題」の1つとして、「ネット教育の確立」が急がれると提起しています。
メールやネットの問題には2つの側面があると氏は指摘。1つは、出会い系サイトやフィッシング、振り込め詐欺、ネットオークションなどに絡む直接的なトラブルで、子どもたちがその被害者・加害者にならないようにするという課題。もう1つは、「メールやネットに遺存することによって、子どもたちの成長にどのような影響を与えているのか」という問題です(131ページ)。
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ニュースになってないようですが、日本経団連が「義務教育改革についての提言」を発表。
学校選択制の全国的導入を全面に掲げて、学校選択のための学校評価、教員評価の実施、さらに学校選択制の結果として人気がある(つまり生徒数が多い)学校への予算の集中配分などを主張しています。
都教委が、職員会議で教職員による「挙手」や「採決」を禁止する通達を出す。
自由な発言や自由な思考のないところに、教育など成立するはずがありません。通達によって先生たちを沈黙させようという発想の愚劣さに呆れてしまいます。
西尾幹二氏がブログで、3月29日付「産経」記事をめぐるやりとりを再び公開している。
要は、「西尾専制がブログなどでつくる会に言及することは理事一同迷惑している」という産経・渡辺記者のメールが虚偽だというのだが、はたして渡辺記者がウソを書いたのか、種子島会長が言い逃れをはかっているだけなのか。
なんにせよ、「脅迫まがいのファックス」なるものまで登場し、剣呑きわまりない。
産経新聞への私の対応(二)――種子島会長の書簡公表――:西尾幹二のインターネット日録
※教科書が教えない日本語
【剣呑】 あぶないさま。不安なさま。(三省堂「大辞林」CD-ROM版)
東京都教育委員会が、今年の卒業式で「君が代」斉唱時に起立しなかったとして33人を処分。
被処分者のみなさんに敬意を表し、心から応援します。首相の靖国参拝は「心の問題」だとして強行される一方で、「君が代」「日の丸」にたいして1人ひとりが意志表示をする「心の自由(思想・信条の自由)」は、通達や業務命令によって処分の対象とされる――。こんな“石が流れて木の葉が沈む”状況は絶対に許されません。
「つくる会」の理事会についての3月29日付の「産経」報道にかんして、西尾幹二氏がブログで再びゴタゴタの内幕を公開している。
29日、文部科学省が2007年度から使用される高校教科書の検定結果を発表。相変わらず、政府の立場を「書かせる」検定がおこなわれています。
教科書検定、文部省が難色 靖国訴訟の記述巡り(朝日新聞)
高校教科書検定:「日本の領土」明確化 首相参拝も修正(毎日新聞)
高校教科書検定:麻生外相の発言を削除(毎日新聞)
高校教科書検定:父子・母子家庭に意見相次ぐ(毎日新聞)
「日本の竹島、韓国占拠」 高校教科書検定(産経新聞)
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会長・事務局長の「解任」騒動でゴタゴタの続く「新しい歴史教科書をつくる会」ですが、28日に理事会を開き、解任された八木秀次前会長を副会長に選出。「会長補佐」なる肩書きで超法規的復権を遂げていた藤岡信勝前副会長は、「会長補佐」を解かれ、ふたたび「失職」しました。
どうやら、「日本会議」筋による巻き返しが功を奏したようで、夏には、八木会長体制に復帰。宮崎正治事務局長も復職するらしい。何にしても、面妖な組織です。
教科書採択について、公取委が特殊指定廃止の方向を打ち出した問題について、関連記事をまとめてみました。
教科書採択について、通常の範囲内で接待を認めるなどということになれば、販売合戦が泥沼化し、混乱を助長するだけ。とくに、最近は、「つくる会」の歴史教科書採択をめぐって、学校現場の教員の意見を周到に排除して、数名の教育委員会だけで採択を決定する傾向が強まっています。そこに、特殊指定廃止で教科書出版社の売り込みが「自由化」されたら、文字どおり「密室採択」になりかねません。
教科書採択は、本来は、実際に教科書を使って教育する先生方の意見を中心にして学校単位で自主的に決定するべきだと僕は思います。
特殊指定廃止に反対意見、教科書協会提出へ(読売新聞 3/24)
特殊指定で解決しない 教科書の廃止方針で公取委(共同通信 3/22)
教科書売り込みの規制緩和 公取委、特殊指定廃止へ(朝日新聞3/16)
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今日は午後から、シンポジウム「歴史教科書いままでとこれから」に参加してきました。参加者は80名を超え、会場はいっぱいで熱気にあふれていました。
昨年は、「つくる会」の教科書採択をめぐって全国で大きな運動がおこなわれ、結果として、「つくる会」の歴史教科書の採択率は0.4%に終わるという成果をおさめました。同時に、その取り組みの中で、歴史教科書をめぐる問題は、「つくる会」の教科書の問題にとどまらないことも明らかになった、ということで、今回のシンポは、問題を深めつつ、継続的に議論をしてゆきたい、その手始めとして企画されたものです。
報告は以下の通り。
全体として、現在の教科書検定の実態が多面的に明らかにされたシンポだったと思います。
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「つくる会」の会長・事務局長「解任」問題後、初めての全国的会議が11、12日に東京で開かれた。「産経新聞」の続報を期待したが、いままでのところ何の報道もない。(ついに産経まで閉め出されたのか?) で、なんか情報はないのかと探していたら、「つくる会」自身がFAXニュースで会議の内容を流していた。
それを読むと、初日は午後1時半開会、午後7時半から夕食懇親会に移り、午後9時半に閉会。2日目は、午前9時に再開して、なんと午後11時45分に閉会したということで、議論が紛糾したことは間違いない。
首都圏の私大に自宅外から通う学生の生活費が10年連続で目減りしたというニュース。東京地区私立大学教職員組合連合の調査で、生活費(=仕送り額?家賃)は平均4万2700円で、10年前の6万8200円の約3分の2。
1日当たり1423円では、とてもじゃないけど、東京じゃあ暮らせません。