80km圏内の自国民に退避を勧告したアメリカで、日本の対応に疑問が広がっていて、CNNのキャスターは、「民間が情報を管理して、一般市民を誤った方向に導いている」と批判しているそうだ。
僕も、これは疑問に思っていた。福島第1原発の状態がどうなっているか、どれぐらいの放射線が検出されているか、そういうことをすべて東京電力が記者会見して発表している。そして、その都度、「ほぼ安定している」とか「落ち着いている」とか、評価を加えている。
しかし、そういうデータの評価は、東京電力ではなく、原発の規制・監督機関がおこなうべきではないだろうか? 東京電力は観測数値をすべてそのまま規制・監督機関に報告し、それを規制・監督機関が評価して、安定しているのかどうか、危険な方向に向かっていないかどうか判断すべきだろう。そうでないと、3号機が危ないとなると、メディアも政府も3号機がどうだというところへ突っ込んでしまって、気がつくと、他のところで問題が重大化していたということになってはいないだろうか。
なんにせよ、事態がここまでいたっているのに、いまだに東京電力が事態が安定しているかどうかを評価していて発表しているというのは、まったく疑問だ。