「民間が情報を管理して、一般市民を誤った方向に導いている」

80km圏内の自国民に退避を勧告したアメリカで、日本の対応に疑問が広がっていて、CNNのキャスターは、「民間が情報を管理して、一般市民を誤った方向に導いている」と批判しているそうだ。

僕も、これは疑問に思っていた。福島第1原発の状態がどうなっているか、どれぐらいの放射線が検出されているか、そういうことをすべて東京電力が記者会見して発表している。そして、その都度、「ほぼ安定している」とか「落ち着いている」とか、評価を加えている。

しかし、そういうデータの評価は、東京電力ではなく、原発の規制・監督機関がおこなうべきではないだろうか? 東京電力は観測数値をすべてそのまま規制・監督機関に報告し、それを規制・監督機関が評価して、安定しているのかどうか、危険な方向に向かっていないかどうか判断すべきだろう。そうでないと、3号機が危ないとなると、メディアも政府も3号機がどうだというところへ突っ込んでしまって、気がつくと、他のところで問題が重大化していたということになってはいないだろうか。

なんにせよ、事態がここまでいたっているのに、いまだに東京電力が事態が安定しているかどうかを評価していて発表しているというのは、まったく疑問だ。

米、日本の原発対応に不信感 退避範囲の違いに疑問噴出:朝日新聞

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計画停電 今後の予定と最新情報

東京電力の計画停電。わかりにくいということで、いろいろ混乱しているようですが、ともかく終戦直後の時期を除けば、かつてなかった事態なのですから、停電にならなかったらラッキーだと思っておおように構えたほうがいいのではないでしょうか。

計画停電のスケジュールなどは、東京電力のホームページのトップに表示されています。そのなかの「東京電力からのお願い」のところに必要な情報が発表されています。

確認しておいたほうがよいポイントは、以下の通りです。

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アメリカ政府は原発80km圏外への避難を勧告

米軍は、放射線被曝を避けるため、軍関係者に福島第1原発から50マイル(約80km)圏内への立ち入りを原則禁止にしました。また、それとは別に、米政府の指示にもとづいて、在日アメリカ大使館は、原発80km圏内に居住するアメリカ人にたいして、圏外退避を勧告しました。

「予防的措置」だけれども、そうした準備をおこなうべき段階ということなのだろう。

米軍、福島原発80キロ圏内からの避難命令:WSJ.com
米大使館、原発80キロ圏内居住者に避難勧告 予防的措置:日本経済新聞

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日経新聞 「原発の最悪事態も想定し万全の対応を」の社説を掲載

日本経済新聞が、今朝の新聞で「原発の最悪事態も想定し万全の対応を」と題する社説を掲げました。

社説は「使用済み核燃料の過熱は予断を許さない」「原子炉が壊れて多数の人が被曝する惨事の恐れはなお拭いきれない」と指摘。さらに「放出された放射性物質は原発から半径30キロメートルを超える地域まで、微量ながらも広がりつつある」と懸念を表わし、「万が一の事態も想定し、広範囲の住民避難や医療提供の準備も急ぐべきだ」と提起しています。

原発の最悪事態も想定し万全の対応を:日本経済新聞

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事態を、原子力行政の推進機関である経産省、原子力安全・保安院から規制機関である原子力安全委員会の手にゆだねよ

日本共産党の志位和夫委員長が、東京電力の福島原発の事故について、事態を、原子力行政を推進してきた経済産業省、同原子力安全・保安院の手から、原子力行政の唯一の規制機関である原子力安全委員会の手にゆだね、中立的な立場から専門家の総力を結集して対応するようにと、申し入れをおこないました。

原子力安全委員会のもとに専門家の力を総結集し対応を/志位委員長が首相に提起:しんぶん赤旗
福島原発事故の対応について/志位委員長の緊急申し入れ (全文):しんぶん赤旗

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放射線量が高すぎて現場に近づけない

枝野官房長官が記者会見で、福島第1原発の現状について、現場に残っている東京電力の作業員についても一時安全なところへ退避したと発表していました。現場は、そうした危機的状況に近づきつつあるようです。

【速報】放射線量が高すぎて近づけず:nikkansports.com

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福島市内で23〜24マイクロシーベルトの放射線を連続して検出

15日、福島市内で、午後7時に約24マイクロシーベルトの放射線を観測。午後9時にも、約23マイクロシーベルトを観測し、福島県によると「福島市内の放射線量は減少していない」とのことだそうです。福島市は、第1原発から60km。

福島・飯館村で1000倍の放射線量:TBS News-i
福島県 放射線観測データ公表:NHK首都圏のニュース
福島市、500倍の放射線量観測 風の影響か:共同通信

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フランス当局、福島第1原発は「レベル6」

福島第1原発の事故について、フランスの原子力安全機関(ASN)は、15日、国際原子力事象評価尺度(INES)で上から2番目の「レベル6」に相当する、との見解を明らかにしました。1979年のスリーマイル島原発の事故は「レベル5」。

「レベル6」というのは、「所外への影響(放射性物質の放出)」が生じた「大事故」というレベルです。日本の原子力安全・保安院の評価は「レベル4」(「所外へのリスクを伴わない事故」)ですが、もはやすでにそのレベルでないことは明らかでしょう。

福島第1はスリーマイルより深刻な「レベル6」 仏当局:日本経済新聞

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揺れました

2011年3月15日 22時40分発表 気象庁

2011年3月15日 22時40分発表 気象庁

22時31分頃、静岡県東部を震源とする地震が発生しました。震源の深さは10km、マグニチュードは6.0。

我が家のあたりは震度4でしょうか。ちょっと揺れました。それにしても、東北大地震のあと、新潟でも地震が起きたし、今度は静岡、ということなのでしょうか。震源は内陸部なので、東海地震とかとは違うでしょうが、なんだか不気味です。

2011年3月15日 22時36分発表 気象庁|地震情報

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ロシア大使館、「最悪の事態」を想定して準備に着手

フランスだけでなく、在日ロシア大使館も、福島第1原発の放射性物質漏洩の「最悪の事態」を想定して、日本にいるロシア人の退避準備にとりかかった。

「最悪の事態」を回避するために全力をあげるのは当然だけど、そのことと、「最悪の事態」を想定して準備をすることとは別。もし4号機の使用済み核燃料が飛散する事態になったら、20km圏避難、20〜30km圏屋内待機ですまないはず。もし50km圏避難が必要となる事態が想定されるなら、いまのうちから圏内住民に情報伝達し、具体的にどこにどれだけの避難困難者いるかを掌握して、対策を立てるなど、事前にやるべきことはいっぱいある。

残念だが、日本政府がそうした準備にとりかかるべき時期に来ているのではないだろうか。

【放射能漏れ】「最悪の事態想定」 在日露大使館、退避を支援:MSN産経ニュース

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福島原発 まだまだ問題続々

東京電力福島第1原発。稼働中の1号機、2号機、3号機のコントロールが失われつつあるが、さらに停止中だった4、5、6号機でもトラブル発生。4号機は、使用済み核燃料プールの冷却水が沸騰して失われつつあるもよう。

使用済み核燃料には、炉内で生成したプルトニウムが含まれているので、もし爆発事故が起こって、プルトニウムが飛散することになったら、大変な事態になります。さらに、5号機、6号機についても、使用済み核燃料プールの冷却水の温度も、徐々にではあるけれど、上昇中らしい。5、6号機も4号機と同じように爆発事故を起こすかも知れない。

4号機、使用済み燃料損傷の恐れ 福島第1原発:共同通信
福島第一原発5号機、6号機も温度上昇―官房長官会見:日刊工業新聞

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東京電力計画停電 自分ん家は第何グループ?

東京電力の停電情報のサイトは、計画停電の状況は反映されていないと、今日になって表示されるようになりました。

ということで、代わりにこちら。都県、市・町名を入力すると、自分の家が計画停電の第何グループになるかを教えてくれます。株式会社ユーザーローカルが試験的に提供しているものです。

停電エリア時間検索東京電力エリア

なお、東京電力のホームページには、計画停電の実施直前になってからですが、各グループのなかでも、具体的にどこがこれから停電になるかが掲載されています。

プレスリリース 2011年|TEPCOニュース|東京電力

在日フランス大使館は、都内在住フランス人に外出自粛を呼びかけ

在日フランス大使館は、ホームページで東京に滞在するフランス人を対象に「10時間ほどで弱い放射線が東京に到達する恐れがある」として、外出を控えるように勧告しているそうだ。

日本政府や東京都は、「ただちに健康に影響はない」とくり返しているんだけどね。

仏大使館…自国民に外出自粛の呼びかけ:読売新聞

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気象リスク:風が東京に放射性の雲を運ぶ―独シュピーゲル誌

ドイツの有名な週刊誌「シュピーゲル」が、そのサイトに、14日付で「気象リスク:風が東京に放射性の雲を運ぶ」という記事を掲載しています。

Risiko Wetter: Wind bläst radioaktive Wolke nach Tokio – SPIEGEL ONLINE – Nachrichten – Wissenschaft

オイラのつたないドイツ語力で読んでみると、まずリード。

 東京は今日までのところ原子力事故によって広範囲な被害は受けていない。しかし、いまは事態が変わるかもしれない。風が北東に変わり、気象学者は、風が放射能を福島原発から火曜日(15日)には巨大都市に運ぶと信じている。放射線による影響はどれぐらい高くなるだろうか?

ということで、オーストリアのウィーン気象・地球力学中央研究所(ZAMG)のモデル計算として、次のような図↓を掲載しています。これは、12日の時点でおこなわれたシュミレーションの結果のようですが、実際、今日、神奈川県などで放射線が検出されているわけですから、まさにこういう事態が起こっているのではないでしょうか。

Wind bläst radioakitive Wolke nach TOKYO : SPIEGEL ONLINE

Wind bläst radioakitive Wolke nach TOKYO : SPIEGEL ONLINE

で、シュピーゲル誌のサイトでは、この↑図をクリックすると、排出された放射性物質がどのように運ばれていくか、3月12日からシミュレーションした動画をみることができます↓。

Risiko Wetter: Wind bläst radioaktive Wolke nach Tokio – SPIEGEL ONLINE – Nachrichten – Wissenschaft

国際原子力機関は、連日、福島原発事故の動向に注目

国際原子力機関(IAEA)のホームページを見ると、福島原発の事故を非常に深刻な事態としてとらえて、連日、大きく注目していることがわかります。

International Atomic Energy Agency (IAEA) :: Earthquake in Japan

たとえば、14日の事務局長のブリーフィングでは、「非常に困難な状況のもとで」under extremely difficult circumstances という言葉が使われています。

福島原発で400ミリシーベルトの放射線

福島第1原発で、400ミリシーベルトの放射線量を検出したそうです。ミリシーベルトは、これまでのマイクロシーベルトの1000倍の単位。500ミリシーベルトの全身被曝で抹消血中のリンパ球が減少する、1000ミリシーベルトで悪心、嘔吐といわれるレベルです。

放射線量の影響

放射線量の影響

福島第1原発の3号機付近で、400ミリシーベルトの放射線量を検出。

政府は20〜30km圏内の屋内退避を指示しましたが、屋内退避はあくまで一時的措置。長期的には、ずっと屋内退避し続けることは不可能です。外気に直接さらされている食べ物や水は飲まないように、といわれても、そうなれば野菜、米もダメだし、水道も使えないということですから、長期的には影響を受ける地域から完全に退避するしかないのではないでしょうか。

官房長官「福島原発で400ミリシーベルトの放射線量」:日本経済新聞
菅首相、周辺20〜30キロは屋内退避を=放射能の危険高まる―福島原発:時事通信

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日本共産党福島県委員会の原発災害申し入れ

2007年に、日本共産党福島県委員会、同党県議団などが、東京電力に、耐震安全性の総点検を求める申し入れを行なっていたことは、先日、このブログにコメントとして情報を寄せていただきました。あらためて紹介しておきます。

福島原発10基の耐震安全性の総点検等を求める申し入れ

あわせて、今回の東北大地震および福島原発の一連の事故に関連して、日本共産党福島県委員会、同県議団等の行なった申し入れを紹介します。

日本共産党福島県委員会: 原発災害申し入れ1
日本共産党福島県委員会: 原発災害申し入れ2
日本共産党福島県委員会: 原発災害申し入れ4
日本共産党福島県委員会: 原発災害申し入れ5

なお、3次が飛んでいますが、口頭で、避難してきた方たちへのスクリーニングの徹底を申し入れたそうです。

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福島原発>米軍は185キロ圏から退避

東北大地震の救援活動に従事していた米軍は、支援活動をしていたヘリ搭乗員から放射線が検出された ((朝日新聞の記事によれば、「試料の採取は福島第一原発から約100キロ離れたところで行われた」そうだ。))ということで、福島第1原発185キロ圏から退避をしました。

原子力安全・保安院は「ただちに健康に影響はない」と言っていますが、米軍なら20km圏どころか185km圏からだって退避する事態なのです。

米軍ヘリ搭乗員から放射線検出 予防的措置で空母退避:東京新聞

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福島原発第1 最悪の事態へ向かうのか?

東京電力福島第1原発の2号機で、圧力抑制プール(サプレッションチェンバー)が損傷し、放射性物質が相当量、外部へ漏出したもよう。2号機は、ほぼ冷却機能が失われた状態で、こんご最悪の事態にむかう危険性が大きくなっている。

【速報】年間被ばく線量限度の約8倍検出:nikkansports.com
福島第一原子力発電所の職員の移動について:東京電力

同時に、東京電力は、3号機で、使用済み核燃料を水につけて冷やすためのプールの覆いがなくなっているということも発表。使用済み核燃料プールの冷却水も、ほんらいは循環させる必要があるのですが、はたしてどうなっているのか。熱がたまると、ここからも放射性物質が飛散する危険性がある。同様の使用済み核燃料プールは、1号機〜6号機まですべてあるはず。それらがどうなっているのだろうか。

3号機核燃料プール 覆いなし:NHKニュース
4号機の建物の屋根に損傷:NHKニュース

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