新年の社説を読む

新年の新聞各社の社説を眺めてみました。

念頭の社説というのは、各社とも力を入れているせいか、かえって、力が入りすぎて議論が上滑りになっていることがあります。しかし、今年の念頭社説についていえば、経済格差の問題を論じたものとともに、平和や憲法9条の問題で安倍政権に批判を提起する論評が目立ちました。

社説[「憲法」で考えたい]九条の理念守ってこそ(沖縄タイムス)
07年、もっと前へ 「世界一」を増やそう 挑戦に必要な暮らしの安全(毎日新聞)
何を変え 何を守るか*1*「国とは」を問い直すとき(北海道新聞)
何を変え 何を守るか*2*格差と貧困への対策急務(北海道新聞)
社説:ことしの日本外交 「非軍事」で存在感示せ(秋田魁新聞)
「戦後体制」のよさは守り抜こう 次代に何を伝えるか(西日本新聞)
「ぼんやりした不安」/国と自分を見つめ直すとき(河北新報)

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教育基本法改悪法案の強行を地方紙はどう論じたか

教育基本法の改悪について、地方紙はどう論じたか、拾い集めてみました。

特定の徳目を明記して、学校教育を通じて教えることや、国家を個人より優先させることへの危惧。タウンミーティングの「やらせ」問題と、それをそのままにして法案を強行したことへの批判。数を頼んで採決を強行するというやり方が非教育的だという批判、そもそもなぜ教育基本法の改定が必要なのか分からない、教育基本法の改定がいま直面している教育問題の解決に役だつとは思えない、という根本的な疑義まで出ています。

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「防衛省」誕生で、地方紙の社説を読む

「防衛省」誕生で、地方紙の社説を眺めてみました。法案の衆院通過の段階で社説を掲げた新聞もあります。いずれにせよ、「軍拡につなげてはならない」「専守防衛を逸脱するな」「歯止めが緩まないか」など、懸念を表明するものが大勢を占めています。

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教育基本法問題で地方紙の社説を読む(3)

さらに地方紙の社説・論説を拾ってみました。拾っても拾っても、教育基本法改悪案の採決強行に賛成する社説は見つかりません。

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教育基本法強行問題で地方紙の社説を読む(2)

教育基本法問題での社説の続きです。

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教育基本法衆院強行採決にたいする地方紙の社説を読む

昨日、教育基本法改悪案が衆院特別委員会で強行採決されました。これにかんする地方紙の社説を拾ってみました。

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国旗国歌強制違法判決 地方紙の社説を読む(2)

先日に続いて、21日の東京地裁判決にかんする地方紙の社説を眺めてみました。

神戸新聞は、東京だけが突出していることの異常さを指摘。控訴方針にも疑問を呈しています。高知新聞も、教育の現場で判決をふまえた対応を求めています。山陰中央新報の社説は、タイトルだけ見ると、教育現場への国旗・国歌持ち込みを推進するもののようにみえますが、「行政上の権力を背景に処分や強制をするのは行き過ぎ」と明確。「たとえ少数者であっても、心の自由は尊重されなければならない。それを多数者が踏みにじってきた歴史の教訓があるからこそ、憲法19条は『思想および良心の自由は、これを侵してはならない』と為政者を縛っている」とは、いまさらながら、基本中の基本です。

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東京地裁判決で地方紙の社説を眺めてみた

昨日の東京地裁判決について、地方紙の社説を眺めてみました。

東京新聞や神奈川新聞が指摘するように、国旗・国歌法が制定されたとき、政府は「強制」しないと何度も答弁しています。それを、懲戒処分までして「強制」することは許されない、というのが判決の趣旨です。

国旗国歌判決 「強制は違憲」明確に断(中国新聞)
国旗国歌判決 『押しつけ』への戒めだ(東京新聞)
国旗国歌判決 やはり「強制」はいけない(神奈川新聞)

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日経、読売も参拝批判

小泉首相の靖国参拝について、各紙とも社説を掲げているが、賛成しているのは産経新聞ぐらい。

ひとりよがりの小泉首相靖国参拝(日経新聞 8/16)
[首相靖国参拝]「心の問題」だけではすまない(読売新聞 8/16)
社説:8・15首相参拝 こんな騒ぎはもうたくさん(毎日新聞 8/16)
これで終わりにしたい 首相 終戦の日に靖国参拝(東京新聞 8/16)

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“立憲主義をわきまえない権力は恐ろしい”

本日の東京新聞の社説を読んで驚いた! へっ? あの小林節氏が改憲論を棚上げ? 改憲阻止へと方向転換…? 本当にどういう意味で小林節氏が「方向転換」したかは、あらためて確認してみたいと思いますが、東京新聞が書いている限りでは、その指摘は非常にもっとも。
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富田メモについての各紙社説

A級戦犯の靖国合祀問題に関連した昭和天皇の発言メモについて、今日、主要全国紙が一斉に社説で取り上げています。

昭和天皇の「大御心を体して」と言わんばかりの書きっぷりには賛成しませんが、小泉首相は靖国参拝を考え直せという主張では共通しています。

そんななかで、突出しているのが産経新聞の社説。メモには「A級が合祀され、その上、松岡、白取までもが」と、はっきりA級戦犯が合祀されたことへの批判が書かれているにもかかわらず、「メモだけでは、昭和天皇が14人全員のA級戦犯合祀に不快感を示していたとまでは読み取れない」といって、首相の靖国参拝を求めているのは、負け惜しみにしても、そうとう苦しい。

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敵基地攻撃論にかんする地方紙の社説(続き)

敵基地攻撃論にたいする地方紙の社説の続きです。この手の問題になると、全国紙より地方紙の方がまともな議論が多いのはどうしてでしょう?

専守防衛の原則が崩れる 敵基地攻撃能力(西日本新聞 7/14)
社説 敵基地攻撃論 広い視点から冷静な議論を(熊本日日新聞 7/13)
敵基地攻撃能力/過熱せずに冷静な議論を(河北新報 7/12)
敵基地攻撃論 日米安保で足りぬのか(新潟日報 7/12)

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敵基地攻撃論にかんする地方紙の社説

敵基地攻撃能力 「専守防衛」が大原則だ(中国新聞 7/12)
専守防衛の信を損なう(中日新聞 7/12)
敵基地攻撃・「専守防衛」との整合性は(琉球新報 7/11)
[敵基地攻撃能力]攻める自衛隊にするのか(沖縄タイムス 7/11)

北海道新聞は、敵基地攻撃論にたいしてではないが、6日の段階で、社説の中で「軍事力でなく外交で」の解決を求めている。

北朝鮮ミサイル発射*危険な挑発は許されない(北海道新聞 7/6)
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日米首脳会談にかんする社説あれこれ

全国紙では、「朝日」が「日米首脳会談 同盟一本やりの危うさ」という見出しをかかげて注目されましたが、中身を読んでみると、やっぱりだいぶ腰が引けてますねぇ。(^_^;) で、同じ腰が引けたものなら、「毎日」の社説の方が、小泉外交のゆきづまりをずばり指摘しているだけ面白いかも…。

それに対し、地方紙の方がいろいろ気を吐いていますね。「愛媛新聞」は、「米国の世界戦略に巻き込まれ、自衛隊の海外派遣がなし崩し的に世界規模に拡大する恐れは否定できない」として、「さらなる連携強化はこれからの日本にとって、危うさをはらむと言わざるを得ない」と批判。「琉球新報」は、「国の安全保障どころか、国を危機的状況に追いやる結果を招くのではないか」ともっと深刻です。中国新聞も、「軍事行動まで発動し、価値観の押し付けとの反感が強いブッシュ路線を、日本が無条件で支持すると受け取られかねない」と問題点をずばり指摘しています。「小泉政権は、日米関係が強大な軍事同盟へと変容する流れを加速させてきた」という「北海道新聞」の指摘もなかなか鋭いと思います。

社説:日米首脳会談 「盟友」依存超えた関係構築を(毎日新聞)
日米首脳会談 同盟一本やりの危うさ(朝日新聞)
日米首脳会談 安保だけが同盟でない(東京新聞)

地方紙はこちら。

日米首脳会談 同盟深化は危うさをはらむ(愛媛新聞)
新世紀の日米同盟・対米一辺倒外交でいいのか(琉球新報)
日米首脳会談/「新同盟」の先に何がある(神戸新聞)
日米首脳会談 自画自賛の空虚と怖さ(中国新聞)
日米首脳会談*軍事が突出する「同盟」(北海道新聞)
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防衛「省」昇格をめぐる地方紙の社説あれこれ

防衛庁を「省」に昇格させる法案の国会提出について、地方紙の社説を眺めてみました。

「防衛庁が内閣府の外局にとどまっていることが歯止めになっている」「昇格、独立すれば、いつしかこの重しが外れてしまわないか」(西日本新聞)、「憲法に基づく『専守防衛』の理念から、大きく逸脱する恐れはないのか」(中国新聞)などの指摘が共通しています。琉球新報は、野中広務元自民党幹事長の「省にすることで単独行動権を持とうというのは恐ろしい考え方で、非常に危険な法案だ」という発言を紹介しています。

同時に、与党内の思惑から会期末に突然法案提出したことに関連して、「政権維持を優先させ、国民への説明責任を放棄するような政治姿勢で、果たして文民統制が堅持できるのだろうか」(西日本新聞)、「党利を絡めた防衛論議など、はなから国民は信用できない」(北海道新聞)という指摘は、ことの本質を突いていると思います。

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教育基本法についての各紙社説を眺めてみました

教育基本法改悪の動きについて、各紙の社説を集めてみました。

そもそも法律で「愛国心」教育を押しつけることへの疑問・批判はもちろん、教育にかかわるさまざまな問題を何でもかんでも教育基本法のせいにする与党の議論、教育にたいする国家の介入・統制への危惧、自民・公明の教義の密室性への批判、それに民主党案なるものへの批判も含め、ほぼ論ずべき点はすべて何らかの形で指摘されています。

社説:教育基本法改正 必要性と緊急性が伝わらない(毎日新聞 5/17)
教育基本法 改正論議の行方が心配だ(信濃毎日新聞 5/17)
教育基本法*拙速審議は禍根を残す(北海道新聞 5/7)
社説[教育基本法改正案]国民の疑問に応えよ(沖縄タイムス 4/30)
教育基本法・改正急ぐ状況ではない/理念を生かす施策こそ必要(琉球新報 4/29)
教育基本法改正案 論議がもっと必要だ(徳島新聞 4/16)
教育基本法/改正への理解得られるか(神戸新聞 4/14)
なぜそんなに急ぐのか 教育基本法改正案(中国新聞 4/14)
教育基本法改正案・愛国は強制するものでない(琉球新報 4/14)
【教基法改正】荒廃は解決できない(高知新聞 4/14)

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憲法記念日の社説

憲法改正に反対する社説。こういう問題では地方紙の方がはっきりした論調を張っているのはどうしてなんでしょうねぇ…。

必要ない憲法改正(八重山毎日新聞 5/3)
国民の視点で議論したい(徳島新聞 5/3)
憲法記念日(神奈川新聞 5/3)
明日は憲法記念日*静かに考える時を大切に(北海道新聞 5/2)
憲法公布60年・輝きを増す「九条」/改正論議の前に貢献評価を(琉球新報 5/2)
憲法記念日/平和の意味かみしめよう(東奥日報 5/3)
[憲法改正論議]機が熟したとは言えない(沖縄タイムス 5/3)
憲法記念日 いま改正へ向かう危うさ(信濃毎日新聞 5/3)
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3兆円負担 社説あれこれ

米軍再編で3兆円の日本負担について、社説をピックアップしてみました。

3兆円負担 政府は説明責任果たせ(中国新聞 4/29)
[米軍再編日本負担]何かおかしくはないか(沖縄タイムス 4/29)
日本負担3兆円 数字を独り歩きさせるな(毎日新聞 4/28)
米軍再編 日本負担 3兆円とは途方もない(徳島新聞 4/28)
在日米軍再編/負担経費があまりにも巨額(河北新報 4/27)

なお、日経は、あらためて3月時点で日本政府関係者が「3兆円程度」という数字を出していたと報道しています。

再編負担、与野党に不満・あいまい「3兆円」表面化で混乱(日経新聞)

もともと、グアムへの移転経費60億ドルの負担だけでも「納得できない」「根拠が分からない」という社説がいっぱい出されていたのですが。

米海兵隊移転/「応分の負担」といえるか(神戸新聞 4/26)
【米軍移転経費】こんなに巨額の負担は納得できない(南日本新聞 4/26)
米軍再編・政府は国民不在姿勢改めよ(琉球新報 4/25)
グアム移転費 負担の根拠が分からない(信濃毎日新聞 4/25)
米軍移転費負担  結局は「言い値」通りだ(京都新聞 4/25)
グアム移転費*疑問ばかり募る合意だ(北海道新聞 4/25)
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