アジアプレスの記者2人が、先月下旬、イラクに入国したそうです。混乱したイラクだからこそ、現地取材が必要なのですが、無事に取材を終え、貴重な成果を上げてくれることを願います。
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消費税引上げ、72%が反対
今日の「東京新聞」に掲載されている「全国面接世論調査」。消費税引き上げ反対が72%と報じています。
世論調査は、「悪化した国の財政を再建するために、消費税率を引上げる」という意見にたいする回答。反対が72%(「どちらかといえば」を含む、以下同じ)、「賛成」27%を大きく上回っているだけでなく、その反対理由というのが、消費税増税論議の根本に突き刺さる理由になっているところが注目されます。
主な反対理由:
- 景気に悪影響 46%
- 食料品、日用品などが消費税から除外されていない 44%
- 収入に応じて負担が重くなる所得税などを引上げるべきだ 34%
盧武鉉大統領の演説 日本での受け止め
盧武鉉大統領の3・1演説を、日本のメディアはどう受け止めたか、新聞社説を読み比べてみました。
- 毎日新聞・社説「わだかまりのない日韓関係を」(3月3日付)
- 朝日新聞・社説「日韓関係・大統領演説への戸惑い」(3月2日付)
- 読売新聞・社説「盧武鉉演説・日韓関係を阻害する発言だ」(3月3日付)
結論からいえば、まともなのは毎日新聞の社説のみ。演説は反発を招きそうだが、「注意深く読むと」そうではないと述べ、日本政府が、公式に「痛切な反省」や「心からのおわび」を表明したにもかかわらず、閣僚や政治家が植民地支配を美化する発言をくり返している事実を指摘し、日本側の努力がなければ歴史問題は解決できないという、至極当たり前なことを主張しています。植民地支配の問題は、けっして「相手」の問題ではなく、日本自身の問題だと思いますが、盧武鉉大統領の発言を素直に受け止めたものだともいます。
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「好ましくない」といっておきながら…
NHKの橋本新会長が、2月3日の初の定例記者会見で、個々の番組を政治家に事前説明するのは「当然とは思っていない」と述べたことは、前に書き込みましたが、早くもその翌日に、「説明自体は悪いことではない」「お伺いを立てるようなやり方は問題だという意味だ」と自民党に釈明したようです。
通常業務でなかったというなら…
NHK橋本新会長が記者会見で、特番「政治介入」問題で、事前説明は「通常の業務範囲内」とした前月の説明を撤回し、事前の説明は好ましくないとの立場を表明。問題の特番についても、複数の国会議員に「事前説明」したのは「レアケース」としました。
国会議員に事前に番組内容を説明するのは「通常業務」という異常な立場は、事実上撤回されたわけですが、それならば、なぜあの番組について、そのような異常な事態に立ち至ったのか、あらためて解明が必要です。
NHK会長:国会議員への事前番組説明「好ましくない」(毎日新聞)
それにしても、NHK自身は、この会長の記者会見を報道したのかな? NHKが朝日新聞に抗議したとか、安倍・中川両氏が朝日新聞に抗議したということは、逐一報道しているのにねえ。これこそ、不祥事問題で海老沢前会長の国会審議を放送しなかったという、今回の事件の最大の反省点だったはずなんですが…。
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VAWW-NETジャパンの抗議声明
NHK特番への政治介入問題は、マスメディアでは、あたかも安倍晋三・中川昭一両政治家+NHKvs.朝日新聞の対決であるかのように扱われています。
そのため、マスメディアでは、もう1つの当事者であるVAWW-NETジャパンの見解が十分報道されず、とくに女性国際戦犯法廷について、安倍氏などによる攻撃がそのまま“垂れ流されている”状態が放置されています。
そもそも女性国際戦犯法廷とは何だったのか、安倍氏がいうように「模擬裁判とも言えないもの」だったのか、「最初から結論ありき」だったのか、北朝鮮の工作によるものだったのか、などなど、マスメディアはきちんと検証していく責任があると思います。
ということで、VAWW-NETジャパンの「安倍晋三氏の事実歪曲発言について」(1月17日)を紹介します。
朝日新聞、NHK松尾元放送総局長記者会見に反論
NHK特集番組改変問題で、続報。
1つめは、一昨日のNHK側がおこなった記者会見にたいする朝日新聞側の反論。
番組改変問題 NHKの会見に対する朝日新聞社の反論(朝日新聞)
もう1つは、今朝の東京新聞の社説。“言ったか言わなかったか”の水掛け論でなく、問題の焦点がどこにあるかを指摘しています。
NHKの報道姿勢とは?
昨日の東京新聞は、「こちら特報部」で、「NHKの『政治報道』姿勢とは」という特集を組んでいます。
そこで紹介されたNHKの報道姿勢とか体質とかは、一読の価値ありです。
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朝日側はNHK会見に抗議
NHK特番への介入事件で、朝日新聞側は、今日のNHKの記者会見に反論。当時の放送総局長・松尾氏は、政治家からの「圧力とは感じた」と明確に述べたとして、「言論に携わる責任ある立場の人が発言内容を翻したことは誠に遺憾。記事には根拠がある」とNHKに抗議しています。
NHK側の態度と対応(続き)
さて、NHKの今日の会見ですが
- 図まで使って番組の製作過程を詳しく説明したというが、経過そのものには目新しい説明は何もない。
- なぜ19日から再編集作業が始まったのか、また、相前後して番組の内容が外部に漏れ、右翼などが抗議するようになったのか。その点にも触れていない。
- 1月29日に安倍晋三氏のところへ行ったときに、「国会議員の間でさまざまな議論がある」という事情から「この機会に番組を説明しておこうと思」ったとしながら、「今後放送される番組の説明をすることは通常の業務の範囲内」としているのは論理的に不整合。
- コンプライアンス推進委員会としては、「国会議員の間でさまざまな議論がある」ときにNHKの側から「番組を説明」することが放送法第3条やNHKの倫理・行動憲章に照らして適切だったかどうか検討しなければならないはずなにの、検討されていない。
- コンプライアンス推進委員会が、経過の検討を、中川昭一氏と安倍晋三氏との関係だけに絞っているのも不可解。今回の事件のなかで、自民党の国会議員でつくる「日本の前途と歴史教育を考える議員の会」の下村博文事務局長が「私のところにも、放送前に、呼び出したわけではなく、NHKの方から、『このまま放送するのは問題があると思っているので、もう一度、編集を含めて検討したい』と言ってきた」と明らかにしている。とすれば、こうした行動こそが、放送法やNHK倫理・行動憲章に照らして適切だったかどうか明らかにすることが求められるはず。
- それから、コンプライアンス推進委員会に1カ月以上前に告発したにもかかわらず、これまで何の動きもなかったのが、朝日新聞の報道以来、1週間で結論が出たというのも不思議。
ということで、今日は、当時の松尾放送総局長が直接テレビの前に出てきて話していましたが、その内容は、基本的に前日のコメントと同じです。
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NHK側の態度と対応
NHK特番への介入問題で、NHK側の態度と対応について記事を貼り付けておきます。
朝日新聞の検証記事
朝日新聞が、NHK特番への介入問題で、取材・報道の詳しい検証記事を載せています。
中川昭一氏とのやり取りを読むかぎり、中川氏が、放送前にNHKにたいし放送中止を含めた圧力をかけたことは明白。安倍晋三氏についても、10日の段階で「正確を期すために」として出したコメントを読むかぎり、NHKから放送内容の説明を聞いたうえで番組内容に具体的に踏み込んで「言うべき意見を言った」ことも動かしがたいように思います。
19日からのNHK内部での再編集作業がどうしておこなわれることになったのかは、依然として不明です。しかし、再編集作業が始まった直後から、右翼の抗議などが始まっているのは、偶然と言うのには余りにタイミングが良すぎると思います。
↓これは検証記事ではありませんが、関連記事として。
報道ステーションでの安倍晋三・幹事長代理の“釈明”
昨日、テレ朝の報道ステーションに、安倍晋三・自民党幹事長代理が出席し、NHK問題についても、古館一郎キャスターなどから質問を受けました。
しかし、中川氏が昨日になって急に言い出した「NHKと初めてあったのは2月2日だ」という主張を前提にしており、「釈明」になっていないと思います。
中川発言について言えば、「朝日新聞」が書いているように、中川氏も、10日の段階では、事前に会ったことを認めていたのだし、古館キャスターも指摘したように、数日前までは事前に会ったことそれ自体は認めるニュアンスの発言をしていたのだから、NHKと初めて会ったのは2月2日だというのは、“あと知恵”であることは明らかです。したがって、その“あと知恵”にのった安倍氏の釈明も、釈明になっていないということです。それどころ、NHKまでもが昨日になって“中川氏と会ったのは2月2日です”と言い出したことは、再度、NHKに「圧力」が加えられ“口裏合わせ”をしたのではないかと思わせるに十分です。
NHK特番への介入問題(続報)
NHK特番介入問題での続報です。
安倍晋三・自民長官次長代理(当時、官房副長官)と中川昭一・経済産業相の介入について、この番組の製作責任者・長井暁チーフプロデューサーの証言が詳しく報道されています。
自民党のNHK放送番組への介入問題
東京新聞が「憲法のイロハを無視」として社説で取り上げています。
また、「テレビ&芸能」欄で、服部孝章・立教大教授と放送ジャーナリスト・ばばこういち氏のコメントを紹介。
服部氏は「政治家たちに圧力の認識がないことが問題であり危険」「NHKも社会に対してきちんと説明しなければ、視聴者にたいする裏切りになる。沈黙を守るのなら、同様のことが日常的にあることの裏返し」と指摘。ばばこういち氏の「番組放送後に批判するのは自由だが、事前に呼んで『偏っている』というのは、とんでもない話」というコメントは、問題の本質を鋭く突いていると思います。
自民党がNHKに圧力
NHKが2001年1月に放送した特集番組で、日本軍の従軍慰安婦問題で昭和天皇の責任を追及した民衆法廷を取材しながら、昭和天皇を有罪とした判決を放送しないなど、事前の説明と異なる放送を行った問題で、当時、安倍晋三・官房副長官(当時、現・自民党幹事長代理)と中川昭一・「日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会」代表(当時、現・経済産業相)がNHK幹部(総局長ら)にたいして、「一方的な放送はするな」「公平で客観的な番組にするように」「それができないならやめてしまえ」などと発言し、圧力をかけていたことが明らかになりました。
靖国参拝問題、毎日新聞世論調査
小泉首相の靖国参拝問題で、毎日新聞もすでに世論調査を実施していました。見逃してました。(^^;)
同新聞の過去の世論調査は「評価する」「評価しない」だったのにたいし、今回は「やめるべき」「続けるべき」と設問が変わっているので、同様に評価はできませんが、「評価しない」「やめるべき」が減少傾向?にあるようにも読めます。それにしても、「やめるべき」「続けるべき」とは別に、中国側の要求について「納得できない」という否定的評価が6割を超えるのは、日本国民のあいだで対中イメージが悪化していることの反映。これも大きな問題です。
内閣支持率41%に、不支持率45%で逆転
日経世論調査で、小泉内閣の支持率41%に定価。不支持率は45%になり逆転しました。
新聞報道では調査結果がもう少し詳しく報道されています。その中で注目されるのは、小泉首相の靖国参拝についての調査。
中国が中止を求めている首相の靖国神社参拝について聞いたところ「賛成」が48%で「反対」の36%を上回った。20歳代から70歳代までのすべての世代で「賛成」が多く、20歳代と60歳代では半数を超えた。
20歳代で首相の靖国参拝を支持する声が多いことは、11月末の朝日新聞の調査でも明らかになっています。昨今のマスメディアの“ナショナリズム”的言動の影響でしょうが、靖国神社とは何か、A級戦犯とは何か、なぜ中国やアジア諸国が首相の靖国参拝を批判するのか、全体として若い世代のこうした世論にていねいに対応することが求められていると思います。
スペインとフィリピンの選択はテロリストを増長させたか?
「読売」の社説。2004年の回顧と題して、「テロとの長い戦い」を取り上げていますが、その中で、スペインがテロ事件をきっかけに、フィリピンが人質事件をきっかけに、イラク派遣軍部隊を撤退させたことを取り上げて、「テロに屈した」「国際社会の批判を招いた」と論難しています。
しかし、フィリピンやスペインが軍を撤退させて、その後、ますますテロの標的になったりしたでしょうか? テロの激化を招いているのは、アメリカの武力占領ではないのでしょうか? イタリアや日本は人質をとっての撤退要求を拒絶しましたが、はたして、それで「テロリスト」はテロを諦めたでしょうか?
「国際社会の批判を招いた」というと、なにか重大なようですが、アメリカやイギリス、それにフィリピンを非難したオーストラリアを除いて、スペインやフィリピンを批判した国があったでしょうか? そういう基本的な事実関係の検証ぬきに、「テロに屈した」などという決まり文句を振り回すのは、言論による一種の“脅し”ともいえるもの。「読売」が、もし、まだジャーナリズムであるならば、せめてスペインやフィリピンの選択によってテロを激化させたのか、まずその検証からスタートすべきでしょう。
エンタの神様って
日テレの人気番組「エンタの神様」、「エンタ」はもちろん「エンターテイメント entertainment」の略ですが、「エンタ」には他にこういう意味もあります。
yenta 名詞 《俗》いやなおしゃべり女、うるさい女
(小学館『ランダムハウス英和大辞典』から)
と言うことで、エンタの神様は、青木さやか、かな?