安倍政権のもとでの憲法改正反対54%

共同通信の世論調査。安倍政権のもとでの憲法改正に「反対」が54.8%と過半数を占める一方で、賛成は12月の調査から3ポイント下落して33.0%に。また、全原発の即時停止に49.0%が賛成。とても興味深い結果だ。

安倍政権下の改憲反対54% 原発即時停止49%賛成:共同通信

安倍政権下の改憲反対54% 原発即時停止49%賛成

2018/1/14 17:39 共同通信

共同通信2018/01/14

共同通信社が13、14両日に実施した全国電話世論調査によると、安倍晋三首相の下での憲法改正に反対は54.8%で、2017年12月の前回調査から6.2ポイント増加した。賛成は33.0%。小泉純一郎元首相らが主張する全原発の即時停止に賛成は49.0%、反対は42.6%だった。内閣支持率は49.7%で、前回調査から2.5ポイント増加した。不支持率は36.6%。
憲法9条に自衛隊を明記する首相の提案に反対は52.7%で、賛成35.3%を上回った。
長距離巡航ミサイルの導入は、賛成41.7%、反対46.7%。

しかし他方で、内閣支持率は47.2%から49.7%に上昇し、不支持率は40.4%から36.6%に下落している。誤差の範囲なのかもしれないが、私のような凡人には理解しがたい結果。

NHK世論調査 憲法改正「必要ある」27% 「必要ない」31%

NHKの憲法改正にかんする世論調査。

まず、「改正する必要があると思う」27%に対し「改正する必要はないと思う」が31%で、「改正する必要はない」が上回った。しかも、「去年の同じ時期に行った調査と比べると、『改正する必要がある』はほぼ同じ割合だったのに対し、『改正する必要はない』は増えた」という。さらに、9条について改正する必要があると思うかという質問には、「改正する必要はないと思う」40%で、「改正する必要があると思う」22%を上回った。

面白いのは「立憲主義」についての質問。立憲主義を「知っていた」「ある程度知っていた」合わせて53%で、「あまり知らなかった」「知らなかった」合わせて41%を上回っているが、「知っていた」「ある程度知っていた」の割合は一昨年に比べていずれも増加したそうだ。改憲に突っ走る安倍首相のおかげとも言えるだろう。

NHK世論調査 憲法改正「必要ある」27% 「必要ない」31% | NHKニュース

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産経の世論調査でも、安保法成立「評価しない」54.9%

産経新聞とFNN合同の世論調査が発表されたが、その結果を見ても

安全保障関連法の成立を「評価する」37.5%、「評価しない」は54.9%
安保関連法の成立後も、政府は同法について説明を尽くしていると「思う」12.2%、「思わない」83.7%
秋に臨時国会を開くべきと「思う」66.9%、「思わない」23.8%
「新三本の矢」について「評価する」41.1%、「評価しない」46.3%

ほかにも、野党の選挙協力については、わざわざ「しかし各党には政策面でズレがある」とまで断り書きを入れているにもかかわらず、選挙協力は望ましいと「思う」が31.3%もあるのも注目される。参院選でどの政策を判断材料にするか?との問いに「安保法制」を「判断材料にする」と答えた人が74.4%もいて、関心の高さがわかる。

【産経・FNN世論調査】=質問と回答=各政党の支持率は? 政策の評価は? 維新分裂をどう見る? – 産経ニュース

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日本経済新聞の世論調査でも集団的自衛権の行使に「反対」55%

日本経済新聞の世論調査でも、集団的自衛権の行使に「反対」55%という結果が出ている。読売新聞の世論調査でも、安保法制の成立を「評価する」としたのは36%、「評価しない」54%が大きく上回った。

日経新聞の調査では野党は「選挙協力すべき」が38%、読売新聞調査では「選挙協力するほうがよい」41%というのも注目すべき結果!

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安保法制57%が「評価せず」─毎日新聞世論調査

毎日新聞2015年10月9日付

毎日新聞2015年10月9日付

今朝の毎日新聞の世論調査によると、安保法制の制定を「評価する」と回答したのは31%、「評価しない」と回答したのが57%だったそうで、これは安保法制成立直後の調査とほとんど変わりなかった。

さらに、来年夏の参院選で、安保法制の制定を「判断材料にする」と回答したのも57%。しかもこれは安倍政権支持層も含んだ数字で、不支持層だけでは74%にもなる。またさらに、来年夏の参院選に向けた野党の選挙協力についても、共産党を含む野党が「選挙協力をすべきだ」が38%にのぼった。これも自民・公明支持層を含んだ数字で、民主支持層の6割、共産支持層の9割が「協力をすべきだ」と回答。無党派層でも「協力をすべきだ」のほうが「選挙協力をする必要はない」を上回ったそうだ。

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日経新聞世論調査 集団的自衛権の行使容認「反対」が51%

日本経済新聞とテレビ東京がおこなった世論調査で、憲法改正ではなく解釈変更で集団的自衛権の行使を容認しようという安倍内閣のやり方について「賛成」28%にたいして「反対」51%と大きく上回った。また、集団的自衛権についても「使えるようにすべきだ」37%にたいして「使えるようにすべきでない」が47%と、やはり多数を占めた。

憲法解釈変更、「反対」51% 集団的自衛権行使で:日本経済新聞

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「毎日」世論調査では9条改正反対が51%

この間、さまざまなメディアでの世論調査で、憲法改正反対、9条改正反対が増えていることが明らかになっているが、毎日新聞が5/2に公表した世論調査でも、その傾向が確認された。

憲法9条を「改正すべきだと思うか」との質問に、「改正すべきと思う」36%にたいし「改正すべきだと思わない」51%と過半数を超えた。去年の調査から、改正賛成が10ポイント減り、改正反対は逆に14ポイント増えて逆転したのはお見事! 9条の改正反対が「すべての年代で賛成を上回った」ことも注目してよい結果だろう。

本社世論調査:9条改正反対51%…前年比14ポイント増 – 毎日新聞

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NHK世論調査でも9条改正反対派が多数

少し遅くなったが、憲法記念日を前にして発表されたNHKの世論調査について紹介しておく。

世論調査 憲法改正必要・不必要ほぼ同じ NHKニュース

憲法世論調査(NHK2014年5月2日)

まず、「憲法を改正する必要があると思うか」という質問に、「改正する必要がある」と答えた人が1年前から14ポイントも減って28%になる一方で、「改正する必要はない」という人が10ポイントも増えて26%になり、ほぼ拮抗したことは注目すべき点だ。

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憲法解釈変更による集団的自衛権の行使容認に反対56%

朝日新聞が世論調査の結果を発表した。注目されるのは集団的自衛権にかんするところ。

安倍首相が憲法の解釈を変更して、現行憲法の下でも集団的自衛権を行使できるようにしようとしていることについて、「賛成」27%にたいして「反対」54%と、「反対」が「賛成」にダブルスコア以上の差をつけて圧倒した。

今国会で変更、68%が「不要」 集団的自衛権めぐる憲法解釈 朝日新聞社世論調査:朝日新聞デジタル
朝日新聞社世論調査 質問と回答:朝日新聞デジタル

また、原発にかんしては、安倍首相が、将来的に原発ゼロをめざすという政府方針を変更したことについては「評価する」39%にたいし、「評価しない」が46%と、これも「評価しない」が上回ったし、原発輸出についても賛成29%にたいし反対は51%と過半数を超えた。

原発にかんしては、以前にもこのブログで紹介したように、直ちにか将来的にかの違いはあっても原発ゼロをめざすべきだという国民意識は明白であって、それを無視して原発の再稼働・輸出に突き進む安倍政権と国民世論の乖離は大きい。

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原発再稼働「反対」59%、将来ゼロに「賛成」77%

朝日新聞の世論調査が発表された。原発問題については、先日、他のメディアの世論調査についてこのブログに記事を書いたが、やはりそれと共通する結論が出ている。

すなわち、「原子力発電を段階的に減らし、将来は、やめることに賛成ですか。反対ですか」の質問に、「賛成」77%、「反対」14%だという。現在、すべての原発が停まっているのだが、原発の再稼働については「賛成」28%にたいして「反対」59%と、これも過半数を超えている。

原発再稼働「反対」59% 朝日新聞世論調査:朝日新聞デジタル
世論調査―質問と回答(3月15、16日実施):朝日新聞デジタル

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やっぱり憲法9条改正「反対」が過半数

読売新聞が恒例の憲法改正にかんする世論調査の結果を発表した。

「今の憲法を、改正する方がよいと思いますか、改正しない方がよいと思いますか」の質問に、「改正する方がよい」が42%、「改正しない方がよい」41%でほぼ拮抗する結果となった。前年の調査と比べると、「改正する方がよい」は9ポイントのマイナス(昨年は51%)、「改正しない方がよい」は10ポイントのプラス(昨年は31%)だ。集団的自衛権を認めるなどきな臭い動きが強まって、逆に「憲法改正はちょっと危ないんじゃないか」という世論が増えているのは大事な注目点だろう。

憲法改正賛成42%、反対41%:読売新聞
読売新聞世論調査「憲法」

しかし、一番の注目点は、読売新聞はまったく記事では触れていないが、憲法9条第1項、第2項のどちらについても「改正反対」が過半数を占めたこと。第1項(戦争放棄)については、改正する必要が「ある」17%にたいし「ない」76%(去年は「ある」19%、「ない」74%で、「ある」がさらに減った)。第2項(戦力不保持)については、改正する必要が「ある」39%にたいし「ない」52%(去年は「ある」44%、「ない」45%でほぼ拮抗していた)。

「集団的自衛権」についても、「これまで通り、使えなくてよい」が43%で最多数となっている(昨年の37%から6ポイント増)。

国会の憲法改正発議には、現在は3分2以上の賛成が必要(憲法第96条)だが、これを過半数に引き下げようという動きについても、「3分の2以上の賛成のままでよい」が52%で過半数を占めた。

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原発ゼロの世論は明らか

東日本大震災から3年が経とうとしている。震災直後におきた東京電力福島第1原発事故は、いまだに「収束」に向かうメドも立っておらず、連日危機的な状況が続いている。そんななか、いくつかのメディアが原発の不安や政策についての世論調査をおこなった。

質問の仕方はさまざまであるが、しかし、回答は共通している。それは、「直ちに」か「将来的に」かは別として、原発はなくすべきだ、減らしていくべきだという明確な世論だ。

NHKの調査では、「原発はどうすべきか」の質問に、「増やすべきだ」1%、「現状維持すべき」22%、「減らすべき」46%、「すべて廃止すべき」30%で、「すべて廃止すべき」は2年前の調査よりも10ポイント増えたそうだ。増やすべきだを含めた「現状維持」派は23%なのにたいし、「減らすべき」「廃止すべき」は合わせて76%である。

共同通信の世論調査では、安倍政権の再稼働方針について「賛成」39.8%、「反対」53.6%、今後の原子力発電の比率をどうすべきかとの問に、「即時ゼロ」10.7%、「段階的に減らし、将来はゼロにする」58.2%、「段階的に減らすが、一定の比率は維持する」25.5%、「震災前の比率にする」2.6%、「震災前の比率より増やす」0.5%という結果が出ている。「即時ゼロ」と「将来はゼロ」を合わせると68.9%にのぼり、ともかく原子力発電を将来にわたって続けると答えた人は28.6%だ。

読売新聞の調査でも、「今後、国内の原子力発電の割合をどうするのがよいか」との問いに、「震災前より増やす」3%、「震災前と同じくらい」19%、「震災前より減らす」47%、「すべてなくす」26%で、やはり「減らす」「なくす」を合わせると73%にのぼり、「増やす」「同じくらい」合わせた21%を大きく上回っている。

どの調査でも、世論の7割かそれ以上が「原発は減らす・なくす」と答えており、世論はまったく明白だといえる。次は、これに政治が答える番ではないか。それが民主主義の政治というものだ。

原発「減らすべき」「全廃」80%近くに NHKニュース
東京新聞:震災復興「進まず」77% 「原発ゼロ」69% 全国面接世論調査
読売新聞:世論調査「東日本大震災3年」

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問われるNHKの報道姿勢

NHKが昨夜の7時のニュースで、「集団的自衛権行使『可能にすべき』27%」という見出して次のようなニュースを放送していた。

集団的自衛権行使「可能にすべき」27% NHKニュース

しかし、記事を読むと分かるように、集団的自衛権についてできるようにすべきと思うかとの質問に、一番多かった回答は「どちらともいえない」の43%だった。これを「『可能にすべき』27%」などと報じれば、世論調査の結果は「可能にすべき」にあると印象付けることになる。

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ビジネスマン、経営者層は安倍内閣の秘密保護法強行をどう見たか?

日経ビジネスオンラインに、1/6付でネット世論調査の結果が出ていました。

「変わらず経済優先を」が民意:日経ビジネスオンライン (有料会員限定記事)

分析者自身が「回答者の多くがビジネスマン、経営者」という“偏った”アンケート調査なのですが、面白い結果が出ているので紹介したいと思います。(回答者は995人)

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朝日新聞が若者の政治意識を調査

今朝の朝日新聞に、「若者ほど自民に『変革』イメージ」という記事が載っていた。

若者ほど自民に「変革」イメージ 朝日新聞世論調

調査は「変革」を1、「安定」を6として、自民党のイメージをたずねたもの。で、回答の平均値を出してみると、20代は3.03、30代は3.09で、年代が上がるほど中央値(3.5)に近づくという。参院選で自民党に投票した20代の場合は2.92になったそうだ。

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世論にも変化が。――朝日新聞世論調査

今朝の朝日新聞に載っていた世論調査。いろいろと興味深いことが起きているようだ。

1)安倍内閣の支持率が先月から6ポイントも下落して59%に。

2)維新の会の支持率が、先月に引き続き2%と低迷し、民主党だけでなく公明党をも下回る結果に。

3)相変わらず、アベノミクスにたいする期待は高いが、アベノミクスが「賃金や雇用が増えることに結びつくと思うか?」という質問にたいする回答では、「思う」が36%、「思わない」が45%で、先月の「思う」44%、「思わない」36%から逆転。アベノミクスで景気回復を実感するかどうかという質問にも、78%が「思わない」と回答。

朝日新聞デジタル:朝日新聞社世論調査 質問と回答
朝日新聞デジタル:世論調査―質問と回答(5月18、19日)

4)さらに、原発問題について。

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9条改憲反対58%、96条改憲に反対55%―東京新聞世論調査

本日付「東京新聞」で世論調査。

憲法問題では、憲法9条を変える方が良いか変えない方が良いかとの質問に「変えない方がよい」が58%を占め、「変える方がよい」の33%を大きく上回った。また、改憲発議の条件を3分の2以上から「過半数」に引き下げようという96条改憲についても、「反対」が55%、「賛成」は38%だった。

東京新聞:96条改憲 55%反対 9条堅持も過半数 本紙世論調査

同世論調査は、原発問題についても興味深い結果を示している。

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「原発ゼロにする」43%だが、ゼロにするのは「無理」77%

昨日、興味深い世論調査が2つ新聞に出ていた。

1つは「日本経済新聞」の世論調査で、2030年時点での国内総発電量に占める原子力の割合について、政府が示している3つの選択肢について聞いたところ、「原発をゼロにする」が43%でトップだった。

もう1つは、ネットでは見つからないのだが、「産経新聞」の「今週の世論調査から」。ここでは、「2030年代前半までに原発ゼロを実現できると思うか」との質問に、「できると思う」20.2%、「できないと思う」76.8%、だっという。

2030年までに「原発をゼロにすべきだ」という意見が4割を占める一方で、8割近くが「原発ゼロはできないと思う」と回答しているわけで、単純に合計すれば10割を超える。ということは、少なくとも2割の人は、あるいはそれ以上の人が「原発はゼロにすべきだが、ゼロにはできないだろう」と思っている、ということになる。

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「読売」は“消費増税「必要」63%”というが、政府案賛成はわずか16%

消費税増税についての「読売新聞」の世論調査。見出しでは、消費増税「必要」が63%となっているが、内実をみると、そう単純ではない。

消費税率を2014年4月に8%に引き上げ、その後2015年10月に10%まで引き上げる政府方針について、「財政がさらに悪化しないように、政府の方針通りに引き上げるべきだ」と答えたのはわずか16%。「8%に引き上げるのはよいが、10%への引き上げは経済状況を見て判断すべきだ」29%、「経済状況が好転しない場合は、8%に引き上げる時期を遅らせるべきだ」31%、「引き上げは必要ない」17%と、77%が政府方針に注文をつけている。

消費増税は「必要」63%…読売世論調査:読売新聞
「社会保障」2012年1月面接全国世論調査:読売新聞

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