「核持ち込み」密約裏づける資料見つかる

17日の「東京新聞」朝刊に載っていた時事通信の配信記事。インターネットでは流れていないようなので、紹介しておきます。

1969年のアメリカとの沖縄返還交渉のときに、佐藤栄作首相(当時)が、返還後の沖縄への核兵器「持ち込み」を認める「密約」を結んでいたことは、これまでさまざまな資料から明らかにされてきました。

今回、見つかったのは、そのなかでも、佐藤首相の密使をつとめた若泉敬・元京都産業大学教授(故人)の著書『他策ナカリシヲ信ゼムト欲ス』での証言を裏づけるもの。これによって、若泉氏の証言が事実にもとづいたものであったことがあらためて証明された訳で、「密約」の存在を否定する日本政府の立場はますます苦しくなった(というか、もはや成り立ちえなくなった)ということです。

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靖国派が「価値観外交」議連

自民党の若手・中堅議員が「価値観外交を推進する議員の会」を結成。

「価値観外交」とは聞き慣れない言葉ですが、「自由、民主主義、人権の尊重、法の支配」という価値観にもとづいた外交をすすめるというのだ。しかし、その実体は、いわゆる靖国派の集まり。会長の古屋圭司氏は、「日本の前途と歴史教育を考える議員の会」の会長でもある。郵政民営化に反対したが、靖国派ということで、復党が認められたクチ。顧問の中川昭一政調会長はいうまでもない。

その主張も、外交にとどまらず、靖国参拝、教科書、「300日規定」の見直し反対などなど、ほとんど言いたい放題の状態。ジェンダー・バッシングの先頭に立っている山谷えり子首相補佐官や稲田朋美氏、西川京子氏もメンバー。

「親安倍」43人が派閥横断の外交議連(朝日新聞)
保守系議連に31人参加(NIKKEI NET)

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第2次アーミテージ報告を読んでみた

第2次アーミテージ報告の翻訳が、憲法改悪反対共同センターの「憲法をめぐる動き」コーナーに【翻訳資料】として紹介されています。

URLは以下のとおり。

http://www.kyodo-center.jp/ugoki/kiji/070216armitage.htm

で、あらためて読んでみて気がついたのだけれども、「アーミテージ報告」というのは、日本のために出されたものではなく、あくまでアメリカの利益をめざして、そのために日米同盟をどうしたらよいかという立場から書かれている、ということ。

たとえば、冒頭からこう書かれている。

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竹島「密約」が明らかに

竹島(韓国名・独島)の領有をめぐって、日韓基本条約を締結する5カ月前に、日韓のあいだで「密約」があったことが明らかに。その内容は、以下の4つ。

  1. 竹島(独島)は今後、日韓両国ともに自国の領土と主張することを認め、同時にこれに反論することに異議を提起しない。
  2. 将来、漁業区域を設定する場合、両国が竹島(独島)を自国領土とする線を画定し、2線が重複する部分は共同水域とする。
  3. 現在韓国が占拠した現状を維持する。 しかし警備員を増強したり新しい施設の建築や増築はしない。
  4. 両国はこの合意をずっと守っていく。

韓日協定締結の5カ月前に「独島密約」あった(韓国・中央日報)

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いつのまにやら日米豪3国同盟が…

外相・防衛相による定期協議(2プラス2)もやるし、自衛隊と豪軍との共同訓練も実施するという。
国民的には何の議論もないまま、日米豪の3国軍事同盟ができてしまった。

このまえ、チェイニーがやって来たとき、「米豪日3国同盟への道?」と書いたけれど、それがこんなに早く現実になるとは……。

日豪首脳が安保宣言に署名、経済連携でも一致(読売新聞)

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米豪日3国同盟への道?

安倍首相が、来日したチェイニー米副大統領と会談し、「テロとの戦い」での協力を約束。

米豪日の同盟関係が強調されたようだが、そのオーストラリアはイラクに地上兵力を派遣しているし、チェイニー副大統領はそれを高く評価している。ということは、日本もオーストラリアと同じように…ということは明白。

「テロとの戦い」での協力を約束してしまって、ホントに大丈夫か?

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米朝がベルリンで協議

アメリカと北朝鮮がルリンで協議。

米朝が3日目の協議/ベルリン(四国新聞)
米ライス国務長官「6カ国協議、早期再開を希望」(日経新聞)
「6者、月内再開したい」 ヒル氏、米朝協議後に講演(朝日新聞)
米朝首席代表、6か国協議に向けベルリンで会談(読売新聞)

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日中歴史共同研究 はたしてどうなるか

日中で委員会を設けて歴史共同研究をすすめるという合意。今月26日に初会合が開かれるということですが、はたしてどうなるんでしょうか。

やる前から「失敗するに決まっている」と決めつけて冷笑するつもりはありませんが、しかし、中国の「反日教育」の内容をあれこれ問い質したり、中国共産党の国内政策の誤りを槍玉に挙げて、日本の侵略戦争にたいする批判との“相討ち”をねらうといったようなやり方では、共通の理解をつくりあげてゆくことにならないのは明白です。

日中外相、歴史共同研究委の初会合26日に北京で(読売新聞)

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日本政府、イラク戦争、公式には支持せず…?!

久間防衛長官が、イラク戦争を「支持すると公式に言ったわけではない」と国会答弁。

小泉さんは、たとえば2003年3月21日、参議院本会議で「我が国は米国等の武力攻撃を支持する旨を明確に表明しており」と答弁(公明党・高野博師議員への答弁)していますが、それも小泉さんが勝手に言ってただけだったとは、知らんかったなぁ…

イラク戦争、久間防衛長官「米支持は公式ではない」(読売新聞)

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「核武装論」についての考え方

北朝鮮の核実験強行に対し、「日本も核武装を」という議論が出ている。

これについての考え方は、大きく言って2通りある。

1つは、北朝鮮の核保有を日本への脅威としてとらえ、それにたいして日本も核保有で対抗しようという考え方。この立場は、「外国の脅威に対抗するために核兵器を保有することは各国の固有の権利だ」ということを前提にしているから、北朝鮮がアメリカの脅威に対して核兵器を保有すること自体を否定することは出来ない。また、今度の問題を、「日本への脅威」という角度から問題にするものだから、他国と協力して北朝鮮の核保有問題の解決にあたろうという外交を展開する立場ももてないことになる。

もう1つの立場は、「外国の脅威に対抗するためだといっても、核兵器を保有することは良くない」という立場から、この問題の解決をめざす立場。この立場からは、当然、今回の問題は、個々の国にとって脅威かどうかではなく、世界全体の平和と安全にとっての重大問題だという位置づけが与えられるし、その位置づけにふさわしい外交が可能になる。そして、そういう外交を展開しようとするときに、日本が「核武装論」を主張すれば、外交的立場がだいなしになることは見やすい論理。

どちらが、よりまっとうな外交か、それを考えれば、答えはおのずと明らかではないだろうか。

日本の核保有議論、次期事務総長として懸念…韓国外相(読売新聞)
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カニかご漁船拿捕事件で、北海道新聞の社説を読む

根本的な解決のためには領土問題の解決が必要。しかし、当面の問題としては、操業ルールについて日ロ両政府で協議して、安全操業を確立することだ、との指摘。そして、根本にある小泉政権5年間の日ロ交渉の停滞。地元の指摘だけに、重みがある。

拿捕事件判決*安全操業の確立を急げ(北海道新聞)
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さすがに無理筋でした

1995年の「村山談話」の棚上げを一度は表明した安倍晋三氏ですが、早くも軌道修正。外交的には、「あれは昔の内閣が言ったことだから、私は知らないよ」というのはさすがに無理筋ですからねぇ…。ま、総裁就任前に、そういうことが分かっただけでも良かったかも。(^_^;)

「率直な反省の中で平和な国をつくった」 安倍長官(朝日新聞)
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明らかになってきた米日の思惑の違い

米報道官が、中ロの決議案について「目標は共有」と発言。中国訪問中のヒル国務次官補は、中国の働きかけを「懸命に取り組んでいる」と評価するなど、北朝鮮のミサイル発射に対する国連決議をめぐって、米日の思惑の違いが浮き彫りになってきたようです。

「目標は共有」 中ロ非難決議案で米報道官(朝日新聞)
北朝鮮の「6か国」復帰、中国の説得難航(読売新聞)
北朝鮮安保理決議案 かわされた早期採決(朝日新聞)

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東シナ海ガス田開発問題を考える

東シナ海での中国によるガス田開発について、興味深い論文を見つけたので、ちょっと紹介しておきます。

その論文は、昨年(2005年)の『週刊東洋経済』10月1日号に掲載された「非常識な日本側の要求 中国と共同開発交渉を」という論文。筆者は、元石油資源開発取締役の猪間明俊氏。

猪間氏は、おおむね次のようなことを指摘されています。

 国連海洋法条約は2つの規定を定めている。1つは、いわゆる中間線で、陸地から200カイリの各国のEEZ(排他的経済水域)が重なり合う場合、その中間線をもって境界とするという規定。もう1つは、国土の地形・地質的自然延長としての大陸棚はそれに接する国のものという規定。日本は中間線を主張し、中国は東シナ海の大陸棚と「沖縄トラフ」までの権利を主張している。つまり、中間線と沖縄トラフとの間の海域が、日中両国の「係争海域」である。
 海洋法条約の2つの規定には相反するものがあるが、どちらの規定を優先するかは決められていない。したがって、関係国の話し合いで決するか、国際司法裁判所に判定してもらうしかないが、世界的には「自然延長論がやや優勢」で、「司法裁判に持ち込むと中国側に有利な判決が出て、日本は係争海域の権利を失うおそれがないとはいえない」。(要旨)

ここまでは、海洋法条約の一般的な理解。以下が、石油資源開発のプロとしてのご意見。
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外国首脳がみんな賛成しているわけではない

先日、小泉首相が「外国の首脳はすべて私の言っていることを理解している。『小泉さんは正しい』『中国、韓国はおかしい』と言っている」として、中国、韓国を批判したことは紹介しましたが、実際はそうではないことが、小泉首相自身の外国訪問によって、早くも実証されてしまいました。

小泉首相にしてみれば、日本の国連安保理常任理事国入りを狙って、現在、国連総会議長のスウェーデンを訪問したのでしょうが、それについては支持はえられず、むしろ本気で常任理事国入りを望むなら中国との関係を改善すべきだと釘を刺されてしまった恰好です。

スウェーデン首相「日中は友好的に」、小泉首相と会談(朝日新聞)
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すべての外国首脳が「中国、韓国はおかしい」と批判? 小泉首相の問題発言

小泉首相が、「外国の首脳はすべて私の言っていることを理解している。『小泉さんは正しい』『中国、韓国はおかしい』と言っている」として、中国、韓国を批判。

しかし、本当にすべての外国首脳が「中国、韓国はおかしい」と発言したのでしょうか? なかなかそんなことは考えにくいのですが、もし本当にそうなら、政府・外務省はその証拠を示す必要があります。

たとえば、2004年12月に来日したドイツのシュレーダー首相は、小泉首相との会談で「中国、韓国はおかしい」と言ったのでしょうか? 今年2月にはシュタインマイヤー外務大臣が訪日していますが、ドイツの外相が小泉首相の靖国参拝に理解を示したのでしょうか?

すべての外国首脳が「中国、韓国はおかしい」と言っている、という発言が、もし立証されないとなれば、それは、小泉首相の毎度の「放言」ということではすみません。嘘デタラメで中国、韓国を侮辱したうえ、世界に向かっては「日本という国には外交の信義がない」ということを示す大失態です。絶対に曖昧にできない大問題。国会やメディアの追及を期待します。

首相、靖国参拝で「中国、韓国はおかしい」(産経新聞)
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日中関係、国交正常化の原点とはなにか

小泉首相が、靖国参拝にたいする中・韓の抗議にたいし、「理解できない」として厳しく批判。

首相は、その理由として「戦没者に哀悼の念をささげるため」と相変わらず主張しているが、これは、靖国神社は、戦没者の追悼をおこなっているのではなく、戦死した「英霊」の武勲を「顕彰」しているという事実をごまかすもの。「英霊」というのはたんなる戦争犠牲者のことではありません。また、「顕彰」という以上、そこには「あの戦争は正しかった」という考えが前提にされています。だからこそ、靖国神社の遊就館は、あの戦争を「正義の戦争」「アジア解放の戦争」だと描いているのです。A級戦犯を合祀したのも、そういう立場からのものです。A級戦犯の合祀も、もちろん問題ですが、A級戦犯の合祀だけが問題なのではなく、その根底にある「戦争正当化」の戦争観、歴史観こそが問題なのです。

首相、「靖国」理由の首脳会談なしで中・韓を強く批判(読売新聞)
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