何かあったら数億円のカネがすぐに必要になる小沢氏の「天下国家」って何?

小沢一郎氏の裁判。あらためて、小沢氏の金銭感覚の異常さが浮き彫りになったのではないだろうか。

小沢氏は、10日には「私の関心は天下国家の話で、それに全力で集中している。それ以外はすべて秘書に任せている」と答えていたが、11日、「億単位の金を手元に置いておくのは想像できない」と質問されると、「何かの必要があるときにすぐに対応できる」と答えている。小沢氏のいう「天下国家」は、「何か」あると億単位のカネがすぐに必要となる世界のようだ。

小沢氏“天下国家に全力集中” NHKニュース
4億円手元保管 不自然ではない NHKニュース

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陸山会不正献金事件:元秘書3人に有罪判決 – 東京地裁

民主党・小沢一郎氏の資金管理団体「陸山会」の政治資金規正法違反(虚偽記載)の裁判で、東京地裁は、被告の元秘書3人に有罪の判決を下しました。

まず違法献金という点では、西松建設からの3500万円と水谷建設からの1億円は違法献金であったと認められた。小沢事務所が、地元の公共工事発注で「天の声」を出していたことも認定された。これは、こんどの事件だけにとどまらない重要な点といえるだろう。

また、4億円をめぐる虚偽記載についても、有罪の判決が下された。小沢氏は、この4億円についての説明を二転三転させながら、政治資金規正法違反事件としては、つまるところ、辻褄さえ合っていれば政治資金報告書は問題ないという態度だった。その点について、判決は、政治資金規正の趣旨を損ねるものだと厳しく批判したことは重要だろう。

しかし、そもそも4億円のカネはどこから出たか? という根本問題は、この裁判でも不明のままに残っている。小沢氏は、この点に裏づけをもって答えなければならない。

陸山会事件:元秘書3人有罪 裏献金受領を認定:毎日新聞
陸山会事件、西松建設事件裁判の判決要旨:日本経済新聞

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政党助成金は「政治への信頼を失わせた」

今日(9月8日)の日本経済新聞「大機小機」が、「政治の混迷と政党交付金」と題して、なかなか面白いことを書いている。

曰く、「個人的には立派な見識を持つ人材も多いのに、政党となると政策論争から離れた内紛と、挙党体制のかけ声の繰り返しである」と嘆くコラム氏(桃李)は、「その一因は……政党交付金ではないか」と指摘する。

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大きな声で言いましょう 共産党以外の政党は政党助成金をガマンせよ!!

「毎日新聞」の専門編集委員である牧太郎氏が、19日付の夕刊で、「政党交付金をガマンせよ!」と書かれています。

しかし、「歳費を半年間3割(月約50万円、期末手当を含めたベースで)減額」しても、議員1人あたりの削減額はわずか300万円。国会議員が衆参合わせて、およそ700人としても、削減額はたった21億円にしかなりません。

それにたいして、政党助成金は年間320億円。政党はまずこれをガマンせよ! というわけです。もちろん、牧太郎氏は、「共産党はこの制度を憲法違反と主張して受け取っていない」と、きちんと指摘されています。

震災復興のために「絆」が必要だというなら、共産党以外の各党は、まず政党助成金を返上してはいかがでしょうか。

牧太郎の大きな声では言えないが…政党交付金をガマンせよ!:毎日新聞

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ベルリン・フィルを政調費で聴きにいくのが適切とは思わないが、「コンサートに行かなくてもわかる」という意見には賛成できない

少し古い記事ですが、川崎市で、ある市議が、2年間に87回のクラシック・コンサートなどに政務調査費から55万円を支出した、という記事が「朝日新聞」に出ていました。87回のコンサートのうち、60回は川崎市が出資するミューザ川崎でのコンサートですが、たとえば同ホールでひらかれたベルリン・フィルのコンサートのチケット4万円なども政務調査費から支出されていて、はたしてそれが政務調査費の適切な使途か? という問題です。

僕も、ベルリン・フィルのチケット代を政務調査費から出すことが適切だとは思いませんが、しかし、「客層や収益性、運営についてはコンサートに行かなくても分かる」という意見はあまりに乱暴。市から5億円も出資しているのだから、はたしてそれが適切かどうか、身をもって判断するために、むしろ本来ならすべての市議さんがコンサートを聴きに来るべきじゃないか? などと思ったりもするのですが、どうでしょうか。

政調費55万円で演奏会87回 川崎市議「必要な視察」:朝日新聞

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小沢氏(陸山会)に旧新生党の政治資金3億7000万円―もとをたどれば国民の税金だぞ!!

小沢一郎・民主党元代表が代表を務める「民主党岩手県第4区総支部」が昨年7月、政治団体「改革フォーラム21」から3億7千万円の寄付を受け、それを小沢氏の資金管理団体「陸山会」に寄付していたことが判明。

問題が2点。

  1. 政治資金規正法は、政党や政治資金団体以外の政治団体が、同一の政治団体へ年間5000万円を超える寄付をしてはならないとしている。それをごまかすために、いったん民主党支部に寄付して、そこから陸山会へ資金動かしたのではないかという疑惑。
  2. 「改革フォーラム21」の資金は、旧新生党が解散したときに寄付したもの。それらの多くは政党助成金。もとをたどれば私たちの税金。それが新生党の政治資金→「改革フォーラム21」→民主党支部→陸山会と流れて、まんまと小沢氏の政治資金に化けてしまった。

こんなこと、許せますか?

小沢氏支部へ寄付3億7千万円、翌日に陸山会へ:読売新聞
小沢氏側に3億7千万円寄付 新生党資金の団体から:東京新聞

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民主党の企業献金再開 実は財界からの働きかけ

民主党が、小沢前幹事長の違法献金疑惑をうけて「自粛」を決めていた企業献金を再開することに決めたそうな。

とっとと公約を取り下げる民主党も見下げたものだが、朝日新聞によれば、実はこの方針変更の背景には財界からの働きかけがあったという。つまり、財界としては、政権党である民主党になんとかヒモをつけたい訳だ。そこで民主党も、堂々といただきましょうということになったのだろう。

民主党:企業献金の受け入れ一部再開へ:毎日新聞
民主、企業・団体献金を受領へ 自粛から一転、再開:朝日新聞
民主の献金解除を歓迎=経団連会長:時事通信

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検察審査会、小沢氏「起訴すべき」と議決

民主党の小沢一郎元代表の政治資金をめぐる事件で、検察審査会が、小沢氏本人ついて「起訴すべき」との2回目の議決をおこなった。この結果、小沢氏は、検察にかわって、裁判所の指名する弁護士によって起訴されることになった。

小沢氏強制起訴へ 検察審査会議決:NHKニュース

メディアでは政局への影響をめぐる記事を流しているが、まずもって問題にすべきは、政治資金収支報告書の「虚偽記載」が本当かどうか、ということ。

小沢氏がこれまで主張してきたように、政治資金規正法はこれまでは収支の辻褄さえ合っていれば、それ以上問わないできたが、4億円もの資金ともなれば数字の辻褄さえ合っていればいいといってすませられるのか? そういう「市民感覚」にもとづいて、「嫌疑不十分」で不起訴とはせず、まず起訴して白黒はっきりさせるべきだという判断が下された訳だ。。

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内閣支持率早くも低下 消費税増税の影響か

消費税増税問題で、朝日新聞と読売新聞が世論調査。内閣支持率が朝日では59%から50%へ9ポイントの下落。読売でも59%から55%へ4ポイント下落した。

内閣支持下落50%、消費税発言響く 朝日新聞世論調査:朝日新聞
世論調査―質問と回答〈6月19、20日〉:朝日新聞
首相「消費税10%」評価48%・評価せず44% : 世論調査 : 読売新聞
参院選 第2回継続全国世論調査:読売新聞

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北教組副委員長ら4人、政治資金規正法違反容疑で逮捕される

北海道教職員組合の副委員長ら4人が、民主党・小林千代美衆議院議員に違法献金をしたとして、政治資金規正法違反容疑で逮捕されました。

NHKのニュースによれば、「北教組からの資金提供は去年の衆議院選挙を前に小林議員の陣営の要請で行われた」とのこと。だとすれば、問題は北教組の側で終わらないでしょう。

北教組副委員長ら4人を逮捕 : NHKニュース

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破綻した財界戦略 経団連が企業献金の斡旋中止へ

日本経団連が、企業献金の斡旋をやめる方針を固めたもようです。

経団連は、自分たち財界の要求項目にしたがって、自民党、民主党の政策を5段階で評価・採点して、その結果にもとづいて政党への献金を斡旋していました。そうすることによって、自民党、民主党を競わせて、自分たちの思い通りの政策をやらせようとしていた訳です。また、民主党にも財界の“ヒモ”をつけて、自民党・民主党の「2大政党制」を実現し、どっちが政権についても自分たちの利益が守られるようにしようという財界戦略の手段という役割も持っていました。

しかし、経団連の評価は民主党にたいして一貫して低かったため、財界の期待に反して、民主党政権が誕生してみると、この採点方式はかえって財界と民主党との関係を悪くすることになってしまいました。そこで、政策評価にもとづく献金斡旋そのものをやめてしまおう、という訳です。

企業献金によって政界支配をねらった財界戦略の破綻といえます。

経団連、献金関与を中止 政府の全面禁止方針受け : NIKKEI NET

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収入がないのに1億円支出できる政治団体

本日の読売新聞は、旧自由党時代の政党助成金15億円が小沢一郎・民主党幹事長の政治団体に流れたのではないか、という疑惑を大きく取り上げています。

たとえば「小沢一郎政治塾」。5年間で1億2890万円を講師料などに支出しているが、収入は、2005年の3000万円だけ。なぜ、収入のない政治団体が1億円以上の支出ができるのか? 不思議です。

そういう疑惑が持ち上がっているときに、今年も、共産党をのぞく各政党が政党助成金319億円の分け取りを申請。これこそ、直ちに「事業仕分け」すべきお金だと思うんですが…。

小沢氏関係の団体、不明朗な出入り15億円 : 激震民主 : 読売新聞
民主が最多173億円=政党交付金、8党が申請 : 時事通信

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内閣支持率が急降下 小沢政治資金問題は鳩山内閣の致命傷になるか?!

鳩山内閣の支持率が急落し、どの世論調査を見ても、「朝日」支持43%、不支持41%、「読売」支持45%、不支持42%、「産経」支持44.3%、不支持40.3%など、支持率と不支持率がほとんど並ぶ状態になっている。共同通信の調査では、支持41.5%、不支持44.1%で逆転している。

これまでも、内閣支持率は徐々に下がっていたが、これまでは内閣支持率が下がっても民主党支持率は下がらずにきていた。ところが、ここにきて、いよいよ民主党の支持率が下がり始めた。「朝日」では民主党の支持率が前回42%から36%へ下落しているし、「読売」では、今年夏の参院選での投票先として、民主28%にたいし自民21%と接近している。

もちろん、原因は小沢一郎・民主党幹事長の政治資金問題。小沢氏の幹事長辞任を求める声は、「朝日」67%、「読売」「産経」70%など圧倒的。幹事長の辞任だけでなく、議員辞職を求める声も強い。小沢資金問題は、鳩山内閣と民主党にとっては致命傷になるかもしれない。

「小沢幹事長辞職を」67%、内閣支持42% 世論調査 : 朝日新聞
小沢幹事長「辞任すべきだ」70%…読売調査 : 読売新聞
「小沢幹事長元秘書逮捕」2010年1月緊急電話全国世論調査 : 読売新聞
【産経・FNN合同世論調査】「幹事長辞任を」70.7%内閣支持率急落44.3% : MSN産経ニュース
内閣不支持44%、初の逆転 小沢氏続投に反対73% : 共同通信

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小沢資金疑惑 「朝日」は追究する気なし?!

小沢一郎・民主党幹事長をめぐる資金疑惑。陸山会の土地購入をめぐる4億円は、政治資金収支報告書の虚偽記載という問題にとどまらず、ゼネコン企業からのヤミ献金と見返りとしての公共事業受注という、古典的な贈収賄の様相を呈してきました。

さらに、旧・自由党、旧・新政党の政治資金合わせて24億円もの資金が小沢氏のもとに流れている疑惑まで登場しています。これらの資金は、もとはといえば政党助成金、つまり国民の税金です。それをまんまと、個人的な資金にしてしまっているとなれば、これ以上の税金の無駄遣いはありません。

ということで、各紙とも連日1面で大きく取り上げています。今日の「産経新聞」などは4面にわたって特集しているほど。まあ、いろいろ政治的な思惑があることは分かりますが、「政治とカネ」をめぐる大問題。徹底追究しなければならないことは明らかです。

ところが、そんななかで、この問題を1面でまったく取り上げなかった新聞があります。

社説:小沢幹事長―なぜ聴取に応じないのか : 朝日新聞
小沢氏団体に15億円 旧自由党資金 藤井前財務相あて助成金装い : MSN産経ニュース
「石川議員に頼まれ証拠隠した」 元秘書が自民勉強会で告白 : MSN産経ニュース
小沢氏側へ5千万円は「胆沢ダム受注の謝礼」 : 読売新聞

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166人も集まれる自宅って…

小沢一郎氏の自宅に、民主党の国会議員166人が集まって新年会が開かれたとか。あまりに多くて、入れ替え制にしたというけれど、166人もが集まれる自宅って、どんな豪邸なんだろうと思ってしまう。

土地購入代金に「政治資金収支報告書」に載っていない4億円をぽんと出したり、母親から9億円ももらっていて気がつかなかったり、「国民目線」とはかなり違った金遣いであることだけは間違いないようだ。

新春『小沢詣で』最多 新年会に166議員詰め掛け:中日新聞
石川議員「小沢氏から4億円受け取った」:TBS News-i

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小沢一郎・民主代表辞任劇で分かったこと

小沢一郎・民主党代表の辞任について、社民党の福島瑞穂党首は、記者にたいして「政治とカネの問題について明快な説明はなかった。国民の疑問に答えていないのは極めて問題だ」と批判のコメントを述べていました。

しかし、最初に小沢氏が「何の問題もない」と記者会見したときには、福島さんは「一応の説明責任は果たしたと思う」と言っていたはずなのですが…。

いったい、いつ、どんな理由で「明快な説明はなかった」に変わったのでしょうか? この疑問に、福島さんが答えていないのは「極めて問題」です。

小沢氏辞任表明 野党各党「説明責任果たされず」(NIKKEI NET)
社民党首、小沢氏は「説明責任一応果たした」(朝日新聞)

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いまごろ?! 小沢一郎氏が民主党代表を辞任

民主党の小沢代表が辞意を表明。

小沢代表が居座り続ければ続けるほど、麻生内閣の支持率が回復してゆくのだから、辞めざるを得なくなったところだろう。しかし、西松建設違法献金問題については何の釈明もなく、時事通信の記事が指摘するとおり、民主党にとっては「辞めて片がついた」といえるような状況ではないだろう。

むしろ、明後日13日に今国会初の党首討論が予定されていたのに、その直前での辞任表明で自民党から「逃げ出した」と攻撃されても抗弁不能。“貧すれば鈍する”とはこのことで、辞めるならもっと早く、とっとと辞めておけばよかったものを…。「国策捜査だ」といって問題をすり替えられると思ったあたりから、すでに判断ミスだったのだが。

それにしても、後継代表は鳩山氏か岡田氏を軸にとは…。どちらも、小沢執行部の一員。鳩山幹事長にいたっては、小沢擁護の先頭に立ってきた人物。これではとても、「政治とカネ」で自浄能力を働かせることはできない。

小沢氏、説明責任果たさず退場へ=民主、立て直し険しく(時事通信)
【小沢辞任】後継代表選びは鳩山、岡田両氏を軸に展開か(MSN産経ニュース)

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ジェラルド・カーティス氏の小沢批判

先日、米政治学者のジェラルド・カーティス氏が、西松建設違法献金問題で民主党・小沢代表の対応を「総理の資格なし」と厳しく批判したという記事が「朝日新聞」他に載っていた。

で、もう少し詳しい発言が分からないかと思っていたら、カーティス氏を呼んで意見を聞いた「政治資金問題第三者委員会」なるものが発言速記録を公表していた。

「説明不足の小沢氏、総理の資格なし」 カーティス教授(朝日新聞)
政治資金問題を巡る政治・検察・報道のあり方に関する第三者委員会 ?政治資金問題第三者委員会 ?

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やっぱり世論は「小沢続投」を承認せず

「朝日新聞」が、西松建設違法献金問題で公設第一秘書が起訴された民主党・小沢一郎代表の「続投」について、世論調査を実施。

86%が「説明は不十分」と回答。63%が「代表を辞める方がよい」と答えています。政党支持率や総選挙で投票する政党では、民主党の支持率が下がり、自民党は微増。

おりから、29日投票の千葉県知事選挙では自民党の森田健作氏が当選。自民党にしてみれば、小沢代表が辞任せずに、民主党内でゴタゴタが続いてくれるのが一番好都合なはず。5月解散に向けた流れが強まるかも知れません。

小沢代表「辞任を」63% 朝日新聞世論調査(朝日新聞)
世論調査―質問と回答〈3月28、29日実施〉(朝日新聞)
選挙:千葉県知事選 森田氏、初当選 民主系候補に大差(毎日新聞)
厳しい民意、小沢氏に痛手=なお世論注視?民主(時事通信)

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神妙なふりをしても、国民の疑問には何も答えず

小沢一郎・民主党代表の記者会見。神妙なふりをしても、なぜ西松建設から3億円を超える献金を偽装して受けとったのか、という国民の疑問には何一つ答えず、ただ「政権交代をめざしたい」と言っただけ。「政治とカネ」の問題で、結局民主党は自民党と同じ穴の狢ではないか? という疑問に答えないで、ただ「政権交代だ」「総選挙勝利だ」と言ってみても、所詮、問題のすり替えにすぎない。

【小沢氏続投会見】(1)「国民の側に立った政権実現が私の最後の仕事」(24日夜)(MSN産経ニュース)
【小沢氏続投会見】(2)「続投がプラスかマイナスか、私に判断できない」 (MSN産経ニュース)
【小沢氏続投会見】(3)「男が不覚な涙で恐縮です」(24日夜)(MSN産経ニュース)

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