民主党の前原誠司副代表が、新テロ特措法に対する民主党の対案を批判。
その理由がふるっている。民主党案は「対米協力の観点が欠けている」というのだ。「テロとの戦い」といいつつ、それがテロ根絶に役立つかどうかではなく、アメリカが満足するかどうかで決めようというのだから、まったく逆立ちした議論。思わず出たにしても、あまりに本音過ぎる…。
民主党の前原誠司副代表が、新テロ特措法に対する民主党の対案を批判。
その理由がふるっている。民主党案は「対米協力の観点が欠けている」というのだ。「テロとの戦い」といいつつ、それがテロ根絶に役立つかどうかではなく、アメリカが満足するかどうかで決めようというのだから、まったく逆立ちした議論。思わず出たにしても、あまりに本音過ぎる…。
「大連立」はつぶれたけれど、にわかに浮上してきたのが、自衛隊海外派兵の恒久法。
自衛隊派遣:恒久法、現実的課題に 大連立騒動で認識広がる(毎日新聞)
しかし、そもそもなぜ自衛隊海外派兵の恒久法が、自民・民主の「共通認識」になるのか。そこんところを、押さえておくことが大事。
そこで注目しておきたいのが、すでに、自民党、民主党がそれぞれ準備している恒久法案。自民党のは、昨年8月に、防衛政策検討小委員会で確認された「国際平和協力法案」。民主党のは、2003年9月、第156通常国会に民主党が提出した「安全保障基本法案」。
インド洋での給油量が「取り違えられた」とされる問題で、海上幕僚部元防衛課長が、「数字が不自然だ」との指摘を受け、石破防衛庁長官、守屋防衛局長(いずれも当時)に相談していたことが明らかに。
で、石破大先生は、どうしたのかな〜
伊勢?賢治・東京外大教授が、「毎日新聞」夕刊の「特集ワイド」に登場し、自衛隊の給油活動延長問題について、「どうでもいい給油活動を自分で騒ぎ、墓穴を掘って、自分でリスクをつくっている。こんなばかなことはない」と語っています。
守屋前事務次官のゴルフだけでなく、当時、航空自衛隊幹部学校長(空将)だった田村秀昭元参院議員も山田洋行のカネでテニス旅行をしていたことが明らかに。
守屋氏の証人喚問の翌日に、産経新聞は「現場の自衛官が一生懸命やっているのに…」という記事を載せていましたが、制服組の幹部だって、ちゃんと接待されてました。ほかにも献金をもらっていたり、自分を役員待遇で採用せよと要求したり。要するに、防衛企業と自衛隊幹部OBとは“持ちつ持たれつ”のずぶずぶの関係だったということです。
テロ特措法が、2日午前0時をもって失効いたしました。
おめでとうございます。m(_’_)m がんばって、新法の成立も阻止しましょう!!
防衛省の守屋武昌前事務次官にたいする証人喚問。
接待については全面的に認め謝罪・反省の弁を述べるが、便宜供与については否定を貫く――だいたい基本戦略はそんなところ。結局、悪いのは私個人です、自衛隊・防衛省は悪くありません、ということ。
共産党の「しんぶん赤旗」に、また面白い記事が!!
防衛省発注の軍需企業の上位15社に、防衛省からの天下りが475人もいた、というニュース。この上位15社で、軍事費契約額の7割を独占。なおかつ、自民党に1億8000万円以上もの献金をしています。「政・官・財の癒着」と言われるけれど、ほんと絵に描いたような癒着ぶりです。
久間章生元防衛相が、山田洋行元専務から防衛相就任祝いと称して接待を受けていたことが明らかに。
業者との癒着は守屋事務次官だけではなかったようです。
と思ったのですが、どうもそうではないようで。
米国防総省が、インド洋で海上自衛隊から補給を受けた燃料がどのように使われたかについて、声明を発表。防衛省は、これで「転用は否定された」と言っているけれど、
というのだから、誰が読んでも、「何に使ったかは分かりません」という回答でしかない。
唯一はっきりしているのは、「米政府はOEFに従事する艦艇だけに燃料が供給されるという日本政府との合意に忠実に従っていると確信する」という根拠のない確信だけ。わざわざ声明を出して「確信している」といわなければならないということ自体が、転用を否定できないことの証拠でもある。
海自給油:使途の完全特定は困難 米国防総省が説明(毎日新聞)
声明は転用疑惑を否定、政府が見解(TBS News-i)
「同盟国を信頼するのは当然」 米声明で石破防衛相(朝日新聞)
朝日新聞の世論調査(10/16付)。インド洋での自衛隊の活動継続について、賛成39%vs.反対44%で、9月の調査に続いて、依然として反対が多数。
民主党・鳩山幹事長が、政府の新テロ対策法に対抗して、自衛隊のISAF参加を盛り込んだ法案をまとめる方針を表明。
自衛隊が海外で武力行使することを認める自民党と民主党――違いは、国連決議は必要ないか、必要かというところだけ――とでは、対決といってみてもこうなるのが落ち。
国連決議があろうとなかろうと、テロ報復戦争を直接軍事的に支援する給油活動はもちろん、武力掃討作戦を展開しているISAFへの参加も憲法違反だということを、まずはっきりさせることが重要です。
小沢一郎・民主党代表がぶち上げたISAF参加問題。政府側は、これまで「憲法上難しい」といっていましたが、ここにきて高村外相が「絶対にありえない話ではない」と言って、インド洋給油活動だけでなく、ISAFにも自衛隊を参加させる可能性もあると発言。
こんなことになるのも、そもそもは、小沢氏のISAF参加論が、自衛隊の給油活動にたいして、アメリカの報復戦争を軍事的に支援するものだ、憲法違反だといって反対するのでなく、海外での自衛隊の武力行使そのものには反対せず、国連決議があるかないかという形式だけで反対しているからです。しかし、それに便乗して、給油活動を続けるだけなくISAFへの自衛隊参加もやってしまおうなどというのは、“悪乗り”以外のなにものでもありません。
小沢一郎・民主党代表の論文だけでなく、『世界』(岩波書店)11月号の、他の論文も読んでみました。テロ特措法延長問題に関連しては、次の2本が面白かったです。
海上自衛隊の給油を受けた米軍の強襲揚陸艦(偶然だろうけど、イオウジマという名前が付いている)の海兵隊がイラク西部アンバル州に派遣されていた!!
だいたい、この地域に派遣されている米艦船は、これはイラク作戦、これはアフガニスタン作戦と区別されているわけではないのだから、これは当り前の話。それを、日本政府だけが「自衛隊の給油した燃料は、イラク作戦には使われていない」と区別だてしようとするのが無理な話なのです。
アフガニスタンのISAFへの参加をぶちあげた民主党・小沢代表ですが、「ISAFの治安活動には疑問をもっている」と早くもトーンダウン。
それより問題なのは、小沢氏がISAF参加をぶちあげたばかりに、政府の「給油活動の方が無難」という答弁が、逆に説得力をもってしまうこと。まるで、給油継続に世論をもっていくためにわざと言い出したんじゃないかと思いたくなるほどです。
NHKの世論調査と読売新聞の世論調査が発表されました。
NHKの方では、福田内閣が「構造改革路線」と「高齢者医療費の負担増の凍結や格差の解消」のどちらを重視すべきかという質問に、「改革を重視すべき」が35%(「どちらかといえば」を含む)にたいし、「負担増凍結を重視すべき」が53%と過半数を超えました(同前)。「構造改革」の基本路線は継承するとしている福田内閣の実態との矛盾が深まりそうです。
他方、読売新聞の世論調査では、インド洋での海上自衛隊の給油活動について、「継続賛成」が49%に増え、「反対」37%を上回っていることが明らかに。9月の世論調査では、賛成29%にたいして反対39%だったので、この間のアメリカ、政府総がかりのアピールで世論動向に一定の変化が起こっていることが分かります。賛成派、反対派どちらが世論の多数をつかむか、文字通りの勝負になっています。
民主党・小沢代表が、政権を取ったら自衛隊をアフガニスタンのISAFに参加させる、としたことにたいし、自民党、政府側は「憲法に抵触する」と反論。
一方は「インド洋派遣は憲法違反。ISAFに参加すべき」と言い、もう一方は「インド洋派遣は合憲、ISAF派遣こそ憲法違反」という、真逆の状態。なぜこうなるのか? 答えは簡単、どちらも本当は憲法違反だからです。
テロ特措法にもとづく自衛隊の給油活動について、政府は、「補給を受けた後に従事する活動の内容は各国が決定するもので、政府として詳細を承知する立場にない」との答弁書を決定。
しかし、9月18日には、「テロ特措法に規定する活動に従事していることを確認している」との答弁書を決定していたはず。いったい、この答弁書はなんだったのか? ということになりますが、要するに、最初から、なんの確認もしてこなかったというのが実態。それを「イラク転用はない」と強弁してきたけれども、とうとう通用しなくなり、「詳細は承知しない」と開き直ったと言うわけです。