中国機へのスクランブルが急増したと言うが…

自衛隊のスクランブルが急増。とくに中国軍機の接近が増えていると発表。

しかし、スクランブル発進する基準となる「防空識別圏」というのは、領海・領空よりはるか遠方の公海上に日本が一方的に宣言しただけのもの。そこを超えてきたからといって、違法に侵攻している訳ではありません。

また、中国軍機が東シナ海の中国ガス田周辺で活動を活発化させているというけれど、じつは、日本側だって、中国側のガス田開発がどうなっているか、自衛隊機で偵察しているのです。それに触れないまま、中国側だけが偵察活動を活発化させているかのような発表の仕方(と、それをそのまま流すメディアの報道ぶり)は、情報操作だと言われても仕方ないのでは?

中国軍機の情報収集活発化、空自機スクランブル急増(産経新聞)
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防衛庁、40億円のお買い上げ

Winnyによる機密情報流出事件を起こした自衛隊ですが、私物パソコンを一掃するために、5万6000台、40億円のパソコンを一括購入。

なんとも太っ腹と思ったけれど、計算してみたら1台7万円ほど。めちゃくちゃ安く上げてるなぁと思ったら、やっぱりデルでした。(^_^;)

デル、防衛庁にPCを納入(livedoor ニュース)
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これじゃ自衛隊撤退は事実上撤回

日米豪3国が、「引き続き日米豪を含む国際社会のイラクの国造りへの支援」で合意。麻生外相は「あらかじめいつ活動を終了すると決められる状況にない」と発言したそうな。

本人が何を思ってこんな発言をしたかは知らないけれど、これは事実上、自衛隊撤退を撤回したも同然。まあ、サマーワは比較的ましとはいえ、イラク国内は宗派間対立が深刻化し、混迷を深めている。他方で、米軍はイラク戦争終結後最大規模の軍事攻勢をおこなっている。こんな状態で、アメリカ言いなりに自衛隊のイラク駐留を続けて、日本政府はいったいどうするつもりなのだろうか?

イラク陸自判断先送り、「撤退ドミノ」を回避(NIKKEI NET)
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社民党、自衛隊「違憲状態」と明記

社民党が、今月採択する「社会民主党宣言」で、自衛隊について「現状、明らかに違憲状態にある」と明記することが明らかになりました。

1994年に村山内閣の誕生にさいして自衛隊「合憲」と認めたのですが、今回の転換は、その後「自衛のための必要最小限度」を超えた、というもので、村山内閣当時の方針転換が間違っていたというものではないらしい。

「自衛隊は違憲状態」 社民、党宣言に明記へ(朝日新聞)
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アーミテージ米前国務副長官が、自衛隊の5月イラク撤退に理解

アメリカのアーミテージ前国務副長官が、日本テレビの単独インタビューに答えて、イギリス、オーストラリアの撤退にあわせて自衛隊が撤退することに理解を示したそうです。

米・アーミテージ前国務副長官 自衛隊の5月のイラク撤退に理解(日テレNEWS24)
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理屈は後からついてくる

額賀防衛長かんが、弾道ミサイル防衛に関連して、自衛隊が収集した情報をアメリカに提供し、それが米軍の武力行使につながったとして、「一般的な情報交換の一環」なら集団的自衛権行使にはあたらないとの解釈を発表。

弾道ミサイルが飛んでくるという情報は、「一般的な情報」なのだろうか? 弾道ミサイル迎撃のための情報交換は「一般的」なんだろうか? いまや情報抜きに軍事は考えられないが、どうやら日本だけは例外のようだ。

弾道ミサイル 日米情報共有へ(NHKニュース)
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武器使用の規則を決めるより、武器を使わなくてすむための方針を

産経新聞が、防衛庁が自衛隊の交戦規則に武器使用を明確な任務として明記することを決めたと報道。

報道では、領空侵犯機が抵抗した場合への応戦などのケースが上げられています。領空侵犯機への武器使用を「武器の防護」という理由で公認しようというのも奇妙な論理ですが、それ以上に奇妙なのは、こうした動きの背景として、「中国軍機の防空識別圏への侵入」を上げていることです。

防空識別圏は、日本側が領空の外に設定したラインです。そこを超えて中国軍機が飛んできたからといって、中国軍機が日本の領空を侵犯したわけではありません。東シナ海にあるガス田施設も日本が主張する経済領域の外側にあって、したがって、中国軍機の飛来を日本の領空侵犯への対処と同列に論じることはできません。

しかも実際には、自衛隊機だって頻繁に中国のガス田施設の偵察飛行をおこなっています。自分が飛んでいくのには何の問題もなく、相手が飛んでくるのには脅威だというのは、国際社会に通用する議論ではありません。

東シナ海領空侵犯 武器使用の「任務」明記 防衛庁、戦闘機応戦を強化(産経新聞)
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自衛隊のイラク派遣延長反対77%

毎日新聞の世論調査。イラクへの自衛隊派遣について「延長すべきでない」が77%で「延長すべき」18%を大きく上回る。また、衆院選の結果については「満足」52%の一方で「自民議席多すぎ」が68%を占めるといった複雑な側面も。

世論調査:イラク派遣延長「反対」77%(毎日新聞)
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防衛庁、ハリケーン災害で自衛隊派遣の用意ありと米に伝達

防衛庁は意気込んで伝達したものの、アメリカからはまだ要請はないそうです。まあ、ず〜〜〜っと待ってても、要請はないでしょうが…。

自衛隊の災害派遣より、大型排水ポンプでも送った方がずっと喜ばれるでしょうねぇ。

<防衛次官>米ハリケーン災害で自衛隊を派遣の用意(毎日新聞)
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民主党、多国籍軍への参加認める素案を提示

国連安保理決議に基く多国籍軍など、「など」って何? PKO法とはどこが違う? 自衛隊とは別組織にするということだけれども、武器は? 武装はどうするつもり? 武装していくなら別組織にしたところで、自衛隊の海外派兵そのもの。

これだけの記事では、何も分からん。だれか、素案の全文を教えてくれ?!

多国籍軍参加へ素案提示 民主、武力行使に制限(共同通信)
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いっそのこと災害救援を本体業務にしては?

スマトラ沖大地震の津波被害のような大災害のときには、持てる力のすべてを使って救援活動をおこなうのは当然ですが、ともかく自衛隊を海外へ出そうという魂胆が見えすぎです。

それに、自衛隊を活用すると言っても、もともと災害救援を目的としていない組織だし、軍隊ゆえに受け入れにくいという問題もあります。いっそのこと、災害救援、人道復興支援を本体業務として、余業で、緊急時には日本を防衛する、というのはどうでしょう?

防衛庁長官、災害救援での協力提唱 自衛隊活用を強調(朝日新聞)
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またまたまたまた延長

大野防衛庁長官は、インド洋で自衛艦がおこなっている米艦船への燃料補給活動を、さらに半年間延長することを表明。この補給活動は2001年11月いらいのもので、11月まで延長されると、丸4年にわたることになります。

延長の理由は「ニーズがある」からと言いますが、タダで燃料を補給しているのだから、そりゃいつまでも「ニーズ」はあるでしょうねえ。

自衛隊のインド洋派遣、半年延長・防衛庁長官が意向(NIKKEI NET)
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沖縄・伊良部町、「自衛隊誘致」白紙撤回を決議

25日、沖縄県伊良部町の臨時議会は、下地島空港への自衛隊誘致決議を「白紙撤回」する決議を可決しました。

前夜に開かれた住民説明会には、町民の約半数が参加。自衛隊誘致派の議員が、その場で「白紙撤回」を約束せざるを得なかったそうです。
政府が、自衛隊と米軍との基地共同使用をうちだしているいま、自衛隊基地を誘致すれば、米軍がくっついてくることは火を見るより明らか。沖縄本島の基地被害を身近に知る住民たちが、それに徹底的に反対したのも当然でしょう。

自衛隊誘致を撤回 伊良部町議会 合併も一転可決(琉球新報)
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台湾海峡有事で日米軍事役割分担

2+2の共同声明で地域的な「共通戦略目標」の1つにあげられた台湾環境問題ですが、米軍と自衛隊が、台湾海峡有事の際の役割分担を議論。

「共通戦略目標」では、「台湾海峡を巡る問題の対話を通じた平和的解決を促す」とだけしか書かれていないけれど、実際には、有事の際の日米共同作戦行動がホンネだった訳です。しかし、こうしたやり方は、日中共同声明などで「1つの中国」を約束した日本の立場とは明らかに相反するものです。

台湾・朝鮮有事の自衛隊と在日米軍、役割分担を議論(読売新聞)
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防衛庁、中東まで及ぶ通信衛星システムを構想

防衛庁が、中東から東アジアにわたる、アメリカが勝手に「不安定の弧」と名付けた地域をカバーする自衛隊のための映像通信システムを構築する「情報戦略計画」をすすめていることが明らかになりました。これは「毎日新聞」13日付が一面トップで報道したもの。

これはもう、自衛隊が米軍と一体となって、中東地域でも活動しようという魂胆があからさまですね。この計画は2005年度からの5カ年計画ですすめられるもの。同時に、海上自衛隊のイージス艦と米艦船との情報交換システムや、海自・陸自・空自の情報共有化=統合運用もすすめる予定としています。

防衛大綱:衛星で不安定の弧カバー 国際活動に対応――防衛庁・情報戦略計画全容(毎日新聞)
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改憲案作成自衛隊幹部、口頭注意のみ

24日、防衛庁は、自民党憲法調査会の中谷元・改憲案起草委員会座長の求めに応じて憲法改正案を作成・提出していた陸上自衛隊幹部にたいして口頭注意したことを発表。

「組織的な行為はなく、個人が休日などに作っただけ」「業務時間中に自衛隊のファックスを使ったのが悪いだけ」とのことですが、個人的な関与なしに組織的関与などありえません。二佐(昔で言えば中佐)のこのような政治的発言が許容されるならば、自衛隊員があっちこっちで政治的発言を始めても、それをダメだという歯止めがなくなります。

それに、休日などにやったことだから問題なし、というなら、東京・中央区で休日に選挙のビラ配りした社会保険庁職員を逮捕した事件はどうするの? 勤務時間外の自衛隊員のところへビラを配りに行くのをなぜ禁止するの? 全然理由が通りませんね。政権与党に賛成する政治的行為は許されるが、反対するのは犯罪だ、などという恣意的な基準は許されません。

防衛庁:憲法改正案作成の陸自幹部、口頭注意のみ(毎日新聞)
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