「朝日」世論調査(18、19日実施)によると、自衛隊のイラク派遣延長について「反対」58%で、「賛成」31%を大きく上回りました。また、小泉首相が説明責任を「果たしている」は15%しかなく、「果たしていない」は76%に達しました。
●イラク派遣延長に…
賛成 | 反対 |
---|---|
31% | 58% |
●小泉首相は説明責任を…
果たしている | 果たしていない | その他・答えない | |
---|---|---|---|
全 体 | 15% | 76% | 9% |
派遣延長賛成 | 32% | 60% | 8% |
派遣延長反対 | 6% | 88% | 6% |
「朝日」世論調査(18、19日実施)によると、自衛隊のイラク派遣延長について「反対」58%で、「賛成」31%を大きく上回りました。また、小泉首相が説明責任を「果たしている」は15%しかなく、「果たしていない」は76%に達しました。
●イラク派遣延長に…
賛成 | 反対 |
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31% | 58% |
●小泉首相は説明責任を…
果たしている | 果たしていない | その他・答えない | |
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全 体 | 15% | 76% | 9% |
派遣延長賛成 | 32% | 60% | 8% |
派遣延長反対 | 6% | 88% | 6% |
今日の東京新聞、谷政幸・論説委員の「政理整頓」。「改憲案より撤収案だね」と題して、曰く、
――物書きの立場からすると、活字になった小泉首相の「自衛隊が活動する地域は非戦闘地域」という発言はいただけない。東京新聞でこういう記事を書いたら、読者に分からんと、書き直しを命じられる。小泉流の修辞法の典型だ。
――「国益」の名前で自衛官600人が「予断を許さぬ」イラクにさらに1年。撤収のメドも曖昧では、派遣隊員やその家族が気の毒だ。政治が思考ストップなら、自衛官は自衛せよ。撤収マニュアルに遺漏はないか精査を。改憲案づくりに手を貸す暇などないのだ。
小泉首相のちゃらんぽらん「派遣延長」決定だけでなく、自衛隊幹部の改憲案づくりへも厳しい御批判。なかなか、ピリッと効いたコメントです。
NHKの世論調査で、小泉首相の靖国神社参拝を是とする意見(「続けた方がよい」46%)が否とする意見(「やめた方がよい」38%)を上回る結果が出ました。
しかし、記事をよく読むと、質問のなかで「小泉総理大臣が『これまで参拝してきたのは、心ならずも戦禍に倒れた人たちへの慰霊の気持ちと不戦の誓いを新たにするためだ』と述べたことについてどう考えるか」と言っており、ほとんど誘導尋問。これじゃあ「理解できる」と答える人が多くなるのは当たり前です。
同じ世論調査で、自衛隊のイラク派遣1年延長について「賛成」28%、「反対」62%。また、小泉首相が説明責任をはたしたかどうかでは「果たした」21%、「果たしていない」71%という結果が出ています。
10日、新しい防衛大綱と中期防が閣議決定されました。
今回の防衛大綱の特徴は、1つは、海外活動を自衛隊の「本体業務」に格上げすること。もう1つは「多様な事態への対処」ということで、米軍のミサイル防衛システム(MD)への参加を決め、テロ対策を名目にした部隊強化に踏み出したこと。
日本への「本格的な侵略事態生起の可能性は低下」と言うなら、日本は軍縮に向かうべきです。にもかかわらず、「新たな脅威」を押さえるために自衛隊は米軍に協力して積極的に海外へ出て行こうというのは、まったく矛盾しています。米軍との一体化を進めれば、ますます日本は「テロ」の標的にされる危険性が高まるだけです。
また、中国との関係でも、東アジアにどのような安全保障環境をつくるのかという大きな方向がないので、結局は、「中国脅威論」を言いつのって、相互緊張を高めるだけ。かつてはソ連の脅威、こんどは中国、北朝鮮の脅威と、脅威をあおり立てるのが防衛政策ではありません。
自衛隊機が、武装した米兵1200人を輸送していたことが判明しました。
武装した兵士の前線への配備は、どうみたって戦闘作戦の一環。それを自衛隊機でやったということは、自衛隊が米軍の軍事作戦行動の一環に組み込まれていると言うことです。
米軍再編で、米陸軍第1軍団司令部(米ワシントン州)のキャンプ座間への移転がとりざたされていますが、米側の狙いは「米陸軍と陸上自衛隊との関係強化」を主な狙いにあげていることが判明した、と朝日新聞が報道しています。
方向としては、先日の日経新聞での米国防科学技術委員長インタビューと、方向としては共通しています。米軍が日本の基地から地球大に作戦行動を展開するというのも、もちろん問題ですが、米軍と自衛隊との「一体化」はもっと問題といえます。
ピンポンパ?ン! 本日のサマワ方面の「治安」予報です。本日のサマワは、「治安安定」、ただし時々砲撃があるでしょう。(^^;)
サマワ滞在5時間半、自衛隊の車両で市内をちょろっと見て回っただけで、「治安は安定している」と言ってみても、余震と余震の間に現地入りして「地震は起きてない」というようなもの。誰も信用しないでしょう。派遣延長の閣議決定にむけた「セレモニー」にすぎないというのが分かっていても、あらためて、国民を小馬鹿にしたやり方に腹が立ちます。
陸上自衛隊の幹部隊員が自民党憲法調査会の中谷元・改憲案起草委員会座長に「憲法改正案」を提出していたのは、「個人的なもの」であったとしても、自衛隊員の政治的関与そのものだ。個人的であれ、政治に向かって意見を述べないというのが、「文民統制」の基本。公務員たる自衛隊員が、特定政党の政治活動に協力するのは、公務員の政治的中立義務に違反している。
それに、自衛隊制服組を防衛問題の「専門家」だと総理大臣が認めてしまったのでは、「文民統制」が吹き飛んでしまう。そこに線を引かないと、制服組の政治関与のけじめがなくなってしまうだろう。
大野防衛長官が今朝のNHK番組で「来年12月に多国籍軍の任務が終了することになっている。一つの区切りではないか」と発言。自衛隊のイラク派遣が来年12月で終了する可能性を示唆しました。
しかし、期待するように来年末にイラク「本格」政権が発足し、多国籍軍の任務が終了するかどうかは、いまのところ不透明と言わざるをえません。すでに、イラク主要政党が選挙の半年延期を申し入れています。また、「本格政権」が発足したとしても、米軍が撤退できるような状況になっているのかどうかも未知数です。
また大野発言を“裏読み”すれば、「本格政権」との話し合いで、自衛隊にもう少しいてほしい、ということになれば延長もあり得るとも受け取れます。アメリカの後押しで誕生する「本格政権」なら、そういう可能性も否定仕切れません。「多国籍軍なき自衛隊の駐留」――、はたして小泉政権はどうするつもりなんでしょう?
自衛隊のイラク派遣について、日経の世論調査でも「延長せず、撤退すべき」が61%にのぼりました。NHK(11/8)「反対」63%、読売(11/16)「反対」53%など、どの世論調査でも反対が過半数を占めています。
読売新聞の世論調査でも、政府の自衛隊イラク派遣延長について、「支持しない」が53%にのぼり、「支持する」の25%を大きく上回りました。
同調査では、自衛隊のイラク派遣そのものについては、53%が「評価する」と回答していますが、それにもかかわらずというか、イラク派遣を「評価する」という人のなかからさえ、派遣延長には「反対」の声が広がっていると言うことです。
政府が新しい「防衛計画の大綱」(防衛大綱)の骨子を、自民党に提示しました。
「国際テロ組織などの非国家主体が重大な脅威として登場」という状況認識のもと、「国際的な安全保障環境を改善し、我が国に脅威が及ばないようにすること」を目標として、「米国との戦略的な対話に主体的に取り組」みながら、「国際平和協力活動に主体的、積極的に取り組む」と言っていますが、“テロ撲滅”を看板にして自国中心主義的に世界のあっちこっちに“力の政策”で望もうとするアメリカと「戦略的対話」に従って自衛隊を「国際平和協力活動」という看板でどんどん海外に派兵していけば、結局、世界の反米テロの危険が日本にも及ぶようになります。
つまり、この新しい「防衛計画の大綱」(骨子)なるものには、安全保障の目標と基本方針のあいだに大きな齟齬が存在しているのです。テロの危険性にたいしては、別の手段でのアプローチが求められているし、それが国連加盟諸国の多数の声でもあります。
小泉首相、「暴言録」にまた新しい記録を残すことに。
党首討論で、民主党の岡田代表に、自衛隊を派遣することができる「非戦闘地域」の定義を質問され、「自衛隊が活動している地域は非戦闘地域だ」と答えたそうな。「自衛隊が派遣できる地域とは?」と聞かれ、「自衛隊を派遣している地域だ」というのでは、禅問答にもならない。
いったい何を基準に自衛隊派遣を決断したのか、その基準、根拠が何もないから、こういう融通無碍の答弁が堂々とできるのだろう。ブッシュ大統領の言うがままに自衛隊を派遣し、いままたブッシュ大統領の言うがままに、ファルージャ総攻撃を支持する。困ったもんだ…。
NHKの世論調査によると、自衛隊のイラクへの派遣を延長することについて、「賛成」が26%だったのにたいし、「反対」が63%と3分の2近くを占めました。
「反対」の理由としては、「サマーワが安全だという前提が崩れた」29%、「日本人がテロ事件に巻き込まれる危険性が高まっている」26%、「派遣そのものに憲法上問題がある」23%など。
それにしても、自衛隊のイラク派遣という憲法にかかわる根本問題でこれだけ反対がありながら、内閣支持率が50%を超える不思議。支持理由のトップが「他の内閣より良さそうだから」(54%)ということからも分かるように、ばく然とした“期待感”やマスコミが描き出す“改革イメージ”による部分が大きいというのが正直なところでしょう。
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いくら、首相が言い張ってみても、迫撃砲が飛んでくるようなところが「非戦闘地域」というのは永田町以外では通用しないわなぁ…。
政府が、自衛隊のインド洋派遣の6カ月延期を閣議決定。
無料で提供している燃料だって、国民の税金なんですからね。いったいいつまで続けるつもりなんでしょう。「なぜ協力するのか」という理由があいまいだから、こういう状況になったらやめるという基準もはっきりせず、だらだら続くのです。「テロ組織が壊滅するまで」なんて言ってたら、永遠に終わりません。
政府は29日、アラビア海への海上自衛隊派遣を半年間延長し、米艦船にたいする無償給油を継続する方針を固めました。ちなみに、日経新聞によると「派遣開始から今月上旬までに計417回、約37万1000キロリットル(約135億円相当)の給油を実施した。対象国は米、英、仏など計11カ国にのぼる」そうです。
すでに期間延長は6回目、給油した燃料代は135億円に上っています。日本政府は、いったい何時まで続ける気なのか…。そもそも、どういう状況になったら、派遣を取り止めるつもりなのか。考えているなら明らかにしてほしいものです。
もともと、日本の復興支援なるものが、自衛隊海外派遣の「実績づくり」のためにつくられたもの。だからこういう現地との齟齬が生まれるのです。自衛隊派遣「先にありき」ではなく、イラクの住民本位の復興支援のために、日本として本当に何をすべきなのか、根本的な再検討が必要です。
復興支援の遅さに驚き=治安理由にならぬ 日本に強い不満表明・ムサンナ州議長
※ムサンナ州は、自衛隊が「復興支援」活動をしているサマワを州都とする地域。
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今日、共同通信が「海兵隊司令部に連絡官派遣 米軍との連携強化図る」という記事を配信しています。
米海兵隊との連携強化のため、陸上自衛隊からアメリカの海兵隊戦闘開発司令部(バージニア州クワンティコ)に連絡員を派遣するというもの。記事は以下のとおり。