混迷している主婦の年金救済問題。新救済策では、今後3年間に限って、手続きを忘れていた主婦は、何年でもさかのぼって保険料を納めて年金を満額受け取るか、あるいは、保険料を納めなくても加入期間に参入して、年金は減額されて支払われるという。
そうやって、欠格者が減るのであれば、それはそれでよいことなのかも知れないが、しかし、そうすると新たな「不公平」が生じる。専業主婦以外で、諸般の事情で一時保険料が支払えず、25年の加入期間に足りなかったという人は、相変わらず年金が受け取れないままだ、という問題だ。たとえ24年11ヶ月保険料を納めていても、加入期間不足とされて、1円も年金がもらえない。「公平」をいうなら、こういう人たちも、専業主婦と同じように、減額してもよいから年金を支払うべきだろう。
結局、こうやって考えると、専業主婦の年金救済というけれど、一番大きな問題は、結局、25年間という年金加入期間の長さだということは明らかだ。
日本共産党はかつて、基礎年金部分(5万円)は国庫負担として、それ以上の部分は加入期間にかぎらず、本人が支払った掛け金に応じて上積みするという「最低保障年金制度」案を発表したことがある。そういうやり方をすれば、「加入期間が足りない」という問題は生じないし、みんな、それぞれ納めた保険料分に見合った年金をもらえるのだから、「公平」というならこれ以上公平な年金制度はない。
専業主婦の救済策だけに限らず、25年という加入資格期間を短くすることを含めた、抜本的な議論をしてほしい。
救済策廃止 改善策は法改正で NHKニュース
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