沖国大ヘリ墜落事件で米軍の行動は協定違反だった

沖縄国際大学米軍ヘリ墜落事件で米軍が日本側の捜査を完全に排除した問題について、「沖縄タイムス」は、実はそういう場合に日米間でどう対応するか、すでに1982年に取り決められた「緊急措置要領」が存在していること、そして今回の米軍の行動がこの協定に違反していることを明らかにしています。

政府・外務省は、地位協定の運用改善を申し入れるとしていますが、すでにその運用にかんする協定があったのだから、その協定にしたがって厳重な申し入れを行なわなければなりません。でないと、今回、いくら「運用改善」を言ってみても、また無視されるだけです。

現場封鎖は合意違反/本紙入手の「緊急措置要領」 ヘリ墜落対応/82年米軍含め制定(沖縄タイムス)
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ようやく動き出した小泉首相

在日米軍基地の再編問題で、小泉首相が、ようやく対応策を考えるように、官房長官や外務大臣、防衛庁長官に指示したそうです。米軍の抑止力を維持するとともに「国民の負担軽減に努めるように」ということらしいですが、マスメディアが見逃しているのは、この米軍再編はブッシュ大統領にとって大統領選との関係でも重要な課題になっているという点。むしろ、政治問題化するのを避けようと、のらりくらりした対応しかしない日本政府にたいして、ブッシュ側から「いい加減にしろ、大統領選前に形をつけろ」と圧力がかかったのかも知れません。

「日本の負担軽減を」 首相、米軍再編で基本姿勢指示(朝日新聞)

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宜野湾市長の講演

米軍基地撤去の運動が盛り上がると、かならず出されるのが「基地がなくなったら経済がおちこむ」という議論。8日夜、東京の外国特派員協会で講演した井波洋一宜野湾市長は、「復帰後、基地の中では雇用が一万人減ったが、基地の外は二十二万人増えた」「基地には、基地外以上の雇用吸収力はない」ときっぱり反論しました。

米動かせば日本政府も動く 宜野湾市長が外国特派員協会で講演(琉球新報)
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米軍高官が協定運用ミスを認めたというのだが…

自民党の河野太郎衆議院議員の話として、米軍のしかるべき高官が、米軍が県警の現場検証を拒否したことなどを「日米地位協定に照らして間違いだった」との見解を示していたというニュースが流れています。

しかし、河野議員は、この高官の名前は明らかにできないと言っています。これが、米軍側が本当に地位協定違反を認めたことを意味するのか、それとも単に日本側の「ガス抜き」をねらったリップサービスなのかは不明と言わざるを得ません。本当に協定違反を認めるのであれば、事故の原因究明などで、日本側の参加などしかるべき対応が必要なことはいうまでもありません。

協定運用ミス認める ヘリ事故検証で米軍高官(琉球新報)
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こんどは大型輸送機が緊急着陸

沖縄・嘉手納基地で、米空軍の大型輸送機C5ギャラクシーが緊急着陸する事故がありました。
一部には、イラクへの動員などで、米軍の整備能力の低下が指摘されているだけに、こうした事故の増加が心配されます。

車輪出ず緊急着陸 嘉手納基地大型輸送機(琉球新報)
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米大使館が同型ヘリの飛行当面中止を発表

アメリカ大使館が、28日、墜落したヘリと同型機の飛行を当面中止すると発表しましたが、これについて琉球新報29日付が鋭い指摘をしています。

また、事故原因についての米側の説明についても、一方で「事故機固有のもの」としながら、後部回転翼が落下した理由については、構造上の欠陥なのか整備不良なのかは「分かっていない」と答弁するなど矛盾した態度をとっていることを指摘しています。

県民の反発を危ぐ 矛盾対応で米軍迷走(琉球新報)

しかし、事故直後に同型機6機を飛行させており、今回の措置は、当面は米軍側にとって飛行させる必要性がなくなったから、ということなんでしょうねえ。

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しかし実際に改定を申し入れたことは一度もない

自民党の安倍幹事長や石破防衛長官などが、米軍ヘリ墜落事件で米軍が日本側の現場検証を拒絶した問題で、日米地位協定の運用改善がなされないなら改定しなければならないと発言しています。
御本人たちは、重大な決意を込めたつもりで発言されているのでしょうが、しかし、これまで日本側から日米地位協定の改定をアメリカに申し入れたことは一度もありません。国内向けに深刻そうな発言をする前に、まずアメリカにきちんと申し入れをしてみてはどうでしょうかねえ。

地位協定、改定も視野に=安倍自民幹事長?茂木沖縄相は「運用改善で」(時事通信)
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米軍ヘリ墜落事件で情報ネットワークのHP解説

沖縄国際大学総合文化学部の教員・学生有志による「情報ネットワーク」のホームページが開設されました。事件の経過や、目撃証言などが掲載されていて、事件の様子をあらためて知ることができます。

沖国大ヘリ墜落事件情報ネットワーク

「緊急着陸だった」ではすまされない

米軍がヘリ操縦士を賞賛していることについて、「琉球新報」の社説が非常に的確な指摘をしています。

1つは、操縦士が人のいないところへヘリを墜落させようと操縦したというのが本当なのかという問題。後部ローターが落下した段階で、ヘリは操縦不能だったはずと指摘しています(後部ローターが落下すれば、機体がぐるぐる回転してしまい操縦不能になるはず)。
もう1つは、ヘリを墜落させ、住民を危険にさらした責任を棚上げして、乗員を賞賛する無責任さ、傲慢さです。

そもそも、米軍は「墜落」であることさえ認めず、あれは「緊急着陸」「不時着」だったというのです。あれが「緊急着陸」なら、自動車事故も「衝突」ではなく「緊急停止」だったということになるでしょう。社説は最後に、こうした米軍の増長を許しているのは日本政府の姿勢に責任があるとも指摘しています。本当にその通りだと思います。

米軍司令官発言・重大性の認識に欠ける(琉球新報ホームページ – 特集 – 米軍ヘリ沖国大墜落)

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素晴らしい操縦だったと褒めてる場合か?

米軍の準機関誌「星条旗」(Stars & Stripes紙)27日付は、沖縄国際大学への米軍ヘリ墜落事件の記事を掲載。その中で、現場に一番最初に駆けつけた海兵隊員たちが、墜落したヘリのパイロットの操縦を「素晴らしい操縦をした」と褒め称えたそうです。

まあ、確かに住宅地のど真ん中に墜落するのに比べたらマシだったのかも知れませんが、墜落した大学の本部棟には教職員がいたし、キャンパスには学生もたくさんいたのだから、「素晴らしい操縦」などと褒めて“美談”になんぞされたら、たまったものではありません。犠牲者が出なかったのは、ほんと偶然なのですから。

それより、事故直後に現場に駆けつけた海兵隊員が独断で現場を封鎖し、現場の写真を撮った日本人に向かって「フィルムをよこせ」などと迫ったというのですから、たんなる緊急対応の範囲を超えています。

米軍、星条旗で自画自賛「素晴らしい操縦」(琉球新報)
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徹底的な検証拒絶

沖縄国際大学への米軍ヘリ墜落事件で、米軍は、日本側の検証嘱託(つまり、日本側が直接検証できないので、代わって米軍に検証を依頼するということ)も拒否してきました。

つまり、今回の事件について、米軍外部の介入は一切拒絶するということです。

琉球新報ホームページ 米軍、検証嘱託も拒否 県警、立件困難に
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米軍ヘリ墜落事件で日米事故分科委

米軍ヘリ墜落事件で、日米合同の事故文化委員会が開かれることになったということですが、記事をよく読むと、分科委は、アメリカ側から事故の説明を受けるだけで、あとは「再発防止」の名目で基地周辺の航空管制や緊急時の連絡体制の在り方を議論するということになっています。

しかし今回の事件は、航空管制のミスで起こったものではないのだから、それがどういう「再発防止」策になるのか理解不能です。再発防止で議論するというなら、墜落したヘリCH53Dが本当に安全な機種なのかどうか、また米軍の機体整備がきちんとやられているのかどうか、そういうところを議論すべきですが、米軍がそれを認めるはずもなく、いかにも“再発防止に取り組んでいますよ”“日本側も原因究明をアメリカに要求していますよ”というポーズのための会合になりそうです。

週後半にも分科委開催 米軍ヘリ事故で日米(共同通信)
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米軍、墜落機と同型ヘリの飛行再開

普天間基地の米軍は、墜落したヘリと同じCH53D型機の飛行を再開しました。これは、沖縄に駐留している第31海兵遠征部隊(31MEU)の兵員のイラク派遣のため、強襲揚陸艦エセックスに兵員を輸送したもの。事故原因も明らかにならないうちの飛行再開はまったく横暴、傍若無人の振る舞いです。

同型ヘリ、飛行再開=普天間飛行場から米軍?直前に地元連絡・沖縄(時事通信)

琉球新報の記事によれば、こんどの墜落事故そのものが、実は、この海兵隊員のイラク派遣計画の準備中に起こったもので、結局、米軍は事故は起こったけれども作戦計画はそのまま続行したということになります。琉球新報記者の次の言葉が沖縄の気持ちを代弁しているように思いました。

民間地でのヘリ墜落という重大事態も、米軍側からみれば、演習や軍事作戦の遂行に影響を及ぼしてはいけない程度の問題なのか。県民にそう受け止められても仕方がない。

軍事作戦優先の論理 米軍ヘリ飛行再開(琉球新報)
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これがCH53D大型ヘリ

沖縄国際大学に墜落したCH53D米軍ヘリですが、どんなヘリかどこかに写真がないかと思って探していたら、安保条約廃棄・岩国基地撤去岩国地域実行委員会のホームページに紹介されていました。

CH53D大型ヘリコプター

CH53D大型ヘリコプター岩国配備(安保条約廃棄・岩国基地撤去岩国地域実行委員会)

で、どんなヘリかというと…

CH53D Web東奥/ニュース百科

 米シコルスキー社製の米海兵隊向け大型輸送ヘリコプター。初飛行は1964年。エンジンは双発タービンで主回転翼(メーンローター)は6枚。最初の量産型CH53Aのエンジンなどの性能を向上させた。乗員は3人で兵員約35人を輸送できる。全長26.9メートル。海上自衛隊は同タイプの掃海用ヘリMH53を保有している。

沖縄国際大学米軍ヘリ墜落事件を考える

琉球大学4回生が作る「写道部: 沖縄国際大学への米軍ヘリ墜落を中心に」というホームページからトラックバックをもらい、琉球朝日放送の↓のホームページのことを知りました。本土にいると、オリンピックのニュースに埋没してしまい、小さな記事で終わってしまっていますが、住宅地の大学に軍事ヘリが墜落したこと、その事故機が日本側の現場検証なしに撤去されたことの意味がよく分かります。

QAB琉球朝日放送Web Site-ステーションQ 緊急特集 沖国大ヘリ墜落事故-1-
QAB琉球朝日放送Web Site-ステーションQ 緊急特集 沖国大ヘリ墜落事故-2-

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また米軍ヘリが…

在日米軍のヘリが横浜で不時着しました。

Yahoo!ニュース – 社会 – 共同通信

横浜で米軍ヘリが不時着 エンジントラブルか

 19日午前9時55分ごろ、横浜市西区みなとみらい1丁目の臨港パーク近くのヘリポートに米軍ヘリコプターが不時着した。けが人はないという。
 横浜市や神奈川県警によると、ヘリは米軍横田基地(東京)所属で、訓練飛行中にエンジントラブルを起こしたという。県警はヘリの隊員からトラブルの状況などについて事情を聴いた。
 現場は横浜港に面した埋め立て地の一角。(共同通信) – 8月19日12時13分更新