ニューヨークタイムズ紙が社説で「無礼な外相」を批判

ニューヨーク・タイムズ紙13日付が、社説「日本の無礼な外務大臣」を掲載。

麻生外相の靖国参拝発言など、米紙が社説で批判(日経新聞)

麻生外相の靖国参拝発言など、米紙が社説で批判
[NIKKEI NET 2006/02/14 19:01]

 【ニューヨーク=共同】13日の米紙ニューヨーク・タイムズは「耳ざわりな日本の外相」と題した社説を掲載、靖国神社参拝などに関する麻生太郎外相の一連の発言を取り上げて「麻生氏の外交センスは歴史センスと同様に奇妙だ」と評した。
 社説は、麻生氏が天皇に靖国参拝を求めたり、日本の植民地支配時代に台湾の教育水準が上がったなどと述べたことを紹介し、こうした「ひどい発言」がアジアの隣国を怒らせていると指摘。
 社説は「どの国の国民も、できれば自国の歴史のすべてを誇りにしたいと考えているが、賢明な人々はそれが不可能であることを理解し、正直な人々は過去の過ちを学ぶ必要性を認識している」とした上で「麻生外相は賢明でも正直でもない」と述べた。

社説そのものはこちら。
Japan's Offensive Foreign Minister – New York Times

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麻生外相、「天皇の靖国参拝を」と発言

麻生外務大臣が、名古屋市内の講演で天皇の靖国参拝が一番だと発言。

「天皇陛下万歳」といって死んだ人々を「英霊」として祀ってあるからこそ、靖国神社への首相や天皇の参拝が問題なのだということが、まったく分かっていないようです。

麻生外相「天皇の靖国参拝実現を」(中国新聞)
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ゼーリック国務副長官、日中関係の悪化懸念を表明

ゼーリック国務副長官が、日中関係の悪化に懸念を表明。

米政府が、日中関係の悪化に懸念を表明していることは、以前から、このブログでも紹介してきましたが、今回ゼーリック副長官は、対立緩和のために日中韓の歴史共同研究の仲介を申し出ました。
相当本気みたいですねぇ?

<米国務副長官>日中双方に緊張緩和の努力促す(毎日新聞)
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靖国参拝を争点にすべきでない…?

小泉首相が、靖国問題を総裁選の争点とすべきでないと発言したそうですが、総裁選で靖国参拝を公約に掲げて争点化したのがご自分だったことをお忘れになったんでしょうか?

それからもう1つ。首相の靖国参拝は、いまや外交上の大問題。それをどう解決するか明らかにしないまま総裁を選んでも、政治的には意味がないのでは?

小泉首相、「靖国」争点化否定 総裁選「選挙の顔」重視(朝日新聞)
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小泉首相の靖国発言に関する社説

小泉首相が年頭記者会見で自らの靖国参拝について「外国政府が心の問題に介入するのは理解できない」と批判したことについて、各紙の社説などを調べてみました。

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ヒル米国防次官補、靖国問題での日中・日韓関係の悪化に懸念を表明

ヒル米国防次官補が、5日記者会見し、そのなかで、小泉首相の靖国神社参拝問題をめぐって日中・日韓関係が悪化していることに米政府の懸念を表明しました。

日経新聞によれば、ヒル国務次官補は、明言はしなかったものの、米政権内部に小泉首相の靖国参拝に批判的な意見があることを示唆。毎日新聞が報道したように、「米国には仲介の意思がないことを改めて明確にした」というのも、同じように、小泉首相の靖国参拝そのものを容認するつもりがないからでしょう。

米国務次官補、日本に中韓と関係改善を促す(日経新聞)
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靖国問題への言及を隠してもらった日本

昨年11月の日米首脳会談で、小泉首相の靖国参拝問題が話し合われたにもかかわらず、日本政府が米側に要請して、公表を避けていたことが明らかに。

米政府が、この間、日本の対中関係悪化に不満を持っていることはもはや公然の事実。米政府に要請して一時的に問題を隠すことはできても、問題の根本的解決にはなりません。

「靖国」公表避ける 日本、首脳会談で米に要請(産経新聞)
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「三すくみ」なのか?

日本経済新聞の春原剛・編集委員が、歴史認識問題での日中の対立にたいするアメリカ政府の態度をとりあげて、こんな論評を書いています。

NET EYE プロの視点:靖国巡る日米中の「三すくみ」関係(12/12)

米政府が日中関係の悪化に懸念を持っていること、そしてその背景に米の対中国政策の見直しがあることに着目したのはさすが。しかし、それが「三すくみ」だというのはどうだろうか。中国を重要な「ステークホルダー」として位置づけようという米政府にとって、日中関係が悪化して、どんな「漁夫の利」があるというのか。日米の同盟関係の強化を、対中圧力なんぞに使われたら、迷惑するのは米政府でしょう。だからこその懸念表明だと思うのだけれど、どうだろうか。
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米政府は、何故、日中韓の歴史問題を憂慮するのか

小泉首相の靖国参拝問題に関連して、アメリカの政府や議会から、日本の戦争を「自衛戦争」「アジア解放の戦争」とみなすいわゆる“靖国史観”にたいする批判が投げかけられていますが、なぜ米政府などが、日中韓の歴史問題に関心を示すのか? 昨日の読売新聞「地球を読む」に載ったアーミテージ前国務副長官の論評は、その背景を伺わせていると思います。

ここでは、アーミテージ氏がこの論評全体で言わんとしていることについてのコメントは省略しますが、氏は、歴史問題について、こう述べています。
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米政府の日中関係憂慮

日経新聞が、「これでは日本がアジアで孤立しないか」との社説をかかげ、小泉首相の対アジア外交姿勢を批判したことは、昨日、紹介(「日経が小泉外交を批判する社説を掲載」)しましたが、日経がこうした方向に舵を切り替えるきっかけとなった記事を見つけました。

それは、17日付の日米首脳会談にかんする解説記事。ブッシュ大統領が日中関係に言及したことにたいして、「首相の靖国神社参拝には言及しなかったものの、米政府内にある日中対立への懸念を念頭に、関係改善に期待感を示したものとみられる」と指摘しています。

米大統領、日中改善に期待(日経新聞)
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日経が小泉外交を批判する社説を掲載

日経新聞が、ついに! 小泉首相の対アジア外交姿勢を批判する社説を掲載(11月20日付)。靖国参拝について、「このままでは日本はアジアで孤立することにならないか」との疑問を呈しています。

社説 これでは日本がアジアで孤立しないか(日経新聞 11/20)
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靖国参拝で平和国家日本のイメージを崩してよいのか?

米コロンビア大学のジェラルド・カーティス氏が「東京新聞」11月6日付で、「靖国参拝で国益損失」と題して、小泉首相の靖国参拝を論じています。少し古い記事ですが、紹介したいと思います。

カーティス氏は、「どの国でも、国のためになくなった兵士に対し、それぞれのやり方で敬意を払っている。だから、それを日本の指導者がどのようなやり方でするかということに、外国人が口を挟むべきではないと思う」と述べた上で、「だが」といって、次のように指摘しています。

 だが、靖国神社が戦死者を祭るだけの神社でないことが問題である。靖国は、戦死者を祭ると同時に、軍国主義時代に兵士たちを戦争に行かせた政府の政策を正当化しようとする特別な神社である。
 8月初めに、私が訪問した際、靖国神社にある博物館「遊就館」で、「大東亜戦争」を起こした日本の軍事行動をたたえる映画を上映していた。真珠湾攻撃は自衛のための先制攻撃であり、アジア大陸で戦ったのはアジア解放のための崇高な行動だといわんばかりである。靖国神社が発信しようとする政治的メッセージに、日本の軍国主義の被害にあった国ぐにが無関心であるはずはない。日本の首相を初め多くの政治家が、どうしてこの神社を参拝するのか、その動機と目的を疑うのは当然だと思う。

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米下院外交委員長が小泉首相の靖国参拝に懸念の書簡

米下院外交委員会のヘンリー・ハイド委員長(共和党)が、加藤良三駐米大使に書簡を送り、小泉首相の靖国参拝について「アジア諸国間の対話が疎外されるとしたら残念だ」と懸念を表明。

この間、アメリカは一貫して小泉首相の靖国参拝が、日米関係を中心としたアメリカの対アジア政策に悪影響を及ぼすことへの懸念を表明しています。さて、アメリカ大好きな小泉さん、アメリカのご意向にどうする?

靖国参拝による対話疎外に懸念 米下院外交委員長が書簡(朝日新聞)
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小泉首相の靖国参拝を批判する米紙社説(part3かな?)

ウニさんが、「壊れる前に…: 小泉首相の靖国参拝を批判するボストン・グローブ社説」で紹介していますが、米ボストン・グローブ紙10月23日付が、小泉首相の靖国参拝を批判する社説を掲載。

社説は、中国や韓国の厳しい批判を紹介したあとで、アジア太平洋経済協力会議フォーラムをや初のアジア・サミットをひかえ、鳥インフルエンザやテロリズム、核拡散、エネルギー資源をめぐる紛争などで地域的な協力が必要なときであると指摘しつつ、次のように結んでいます(拙訳)。

他のアジア諸国民の感情を尊重することに対する小泉の鈍感な拒絶は、ただ不都合なだけではない。それは、日本人を、公平でないとはいえ、隣国人たちの歴史的経験の真実を受け入れる気がないかのように描き出す。

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ナイ元米国防次官補が小泉首相の靖国参拝を批判

東京新聞が、小泉首相の靖国参拝問題について、元米国務次官補のジョセフ・ナイ教授にインタビュー。ナイ教授は、「国際的影響力に与えるマイナスを無視した思慮に欠ける行為」と批判。日本は「政治家たちが戦争時代の過去と正面から向き合うことを避けているため、他のアジア各国と完全に和解し切れておらず、うまくいっていない」と指摘しています。

元米政府高官 異例の批判/靖国参拝 ナイ教授に聞く(東京新聞)
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首相の靖国参拝の世論調査をどう見るか

小泉首相の靖国参拝について、朝日新聞と共同通信が世論調査を実施。
朝日の調査では、参拝したことについて「よかった」42%、「参拝するべきではなかった」41%で、「賛否が二分」としています。共同通信も、「参拝してよかった」48.1%に対し「参拝すべきではなかった」45.8%で、9月の調査(「今年は見送るべきだ」53.0%、「今年も参拝すべきだ」37.7%)とは「賛否が逆転した」としています。

しかし、同じ共同通信の世論調査で、次期首相に望む対応では「参拝すべきではない」45.9%、「参拝すべきだ」37.5%で、9月調査とあまり変わっていません。つまり、今回の参拝は認めつつも、将来に向けては「参拝すべきではない」というのが世論の多数ということなのでしょうか。

首相靖国参拝、賛否は二分 中韓との関係「心配」65%(朝日新聞)
靖国参拝、支持が上回る 共同通信緊急世論調査(共同通信)
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NYタイムズ紙が、小泉首相の靖国参拝は「無意味な徴発」

ニューヨーク・タイムズ紙が18日付社説で、小泉首相の靖国神社参拝を「東京の無意味な挑発」「日本の軍国主義の最悪の伝統を容認した」と厳しく批判。

あれこれ言い訳してみても、通用しないものは通用しない、ということです。

米NYタイムズ紙、靖国参拝は「無意味な挑発」(朝日新聞)
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小泉首相の靖国参拝で社説

小泉首相の靖国参拝について、新聞各紙の社説を拾ってみました。

首相の靖国参拝 どう考える国益と信条(中国新聞)
小泉首相の靖国参拝/憲法を軽視してはならない(河北新報)
首相靖国参拝*聞く耳を持たぬ危うさ(北海道新聞)
首相靖国参拝 国内外への説明責任果たせ(熊本日日新聞)
靖国参拝 首相の責任が問われている(愛媛新聞)
靖国参拝強行 改革の機運も台無しだ(東京新聞)
靖国参拝 中韓の反発が国益なのか(毎日新聞)
[首相靖国参拝]違憲判決を無視するのか(沖縄タイムス)
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