2007年1月15日、ロンドンのテート・ブリテン内に展示されたマーク・ウォリンガー氏の作品『State Britain』とその前を歩く同氏。(AFPBB News)
イギリスの優れた現代美術に送られる「ターナー賞」は、対テロ戦争への批判を表現したマーク・ウォリンガー氏の作品「State Britain」が受賞。
2007年1月15日、ロンドンのテート・ブリテン内に展示されたマーク・ウォリンガー氏の作品『State Britain』とその前を歩く同氏。(AFPBB News)
イギリスの優れた現代美術に送られる「ターナー賞」は、対テロ戦争への批判を表現したマーク・ウォリンガー氏の作品「State Britain」が受賞。
フランス国民議会選挙の第2回投票の結果、大統領に当選したサルコジ派(UMP)は過半数を獲得したものの、事前予想ほどの圧倒的勝利にはならなかったようです。社会党は200議席以上、最新のニュースでは、共産党は19議席に届くとも言われています。
追記。最終結果は以下のとおり。UMPは45議席のマイナス、逆に社会党は36議席増。議席数はTimes Onlinenの記事などを参照。
投票率59.99%
右派(与党) 346議席 |
国民運動連合(UMP) | 314議席 |
「新中道」* | 22議席 | |
「フランスのための運動」(MPF) | 1議席 | |
その他の右派政党(UMP系) | 9議席 | |
中道 | 民主運動* | 3議席 |
左派 226議席 |
社会党 | 185議席 |
共産党 | 15議席 | |
緑の党 | 4議席 | |
その他の左派政党** | 22議席 | |
その他 | 2議席 |
*大統領選バイル候補の「民主連合」は、選挙後、バイル氏の「民主運動」とサルコジ与党の「新中道」に分裂。
**社会党が207議席を獲得とする記事もあるが、それは、「その他の左派政党」を社会党に含めたものと思われる。
この補償は、法律的な責任ではなく道義的な責任にもとづくものですが、国・企業がそうした責任を認め、補償にとりくんだということに意味があるのだろうと思います。
メディアでは、サルコジ圧勝と言っていますが、得票率でみると、大統領選挙では約30%、総選挙でも約40%。しかし、フランスの国会(国民議会)議員選挙は、完全小選挙区・2回投票制なので、得票率の差以上に議席の差が大きく出ます。また、最終的な議席数は第2回投票にむけての各党の選挙協力によっても変わってきます。だから、実際の各政党の力量を比べるには、得票率をみるのが一番。
大統領選挙第1回投票の投票結果
投票総数 3726万0798票(投票率 83.78%)
有効投票 3672万4845票(有効投票率 98.56%)
順位 | 候補者名(党派) | 得票 | 得票率 |
1 | サルコジ(国民運動連合) | 1145万0302票 | 31.18% |
2 | ロワイヤル(社会党) | 950万1295票 | 25.87% |
3 | バイル(フランス民主連合) | 682万0914票 | 18.57% |
4 | ルペン(国民戦線) | 383万5029票 | 10.44% |
5 | ブザンスノー(革命的共産主義者同盟=LCR=トロツキスト) | 149万8835票 | 4.08% |
6 | ドビリエ(「フランスのための運動」=右派) | 81万8704票 | 2.23% |
7 | ビュフェ(共産党) | 70万7327票 | 1.93% |
8 | ボワネ(緑の党) | 57万6758票 | 1.57% |
9 | ラギエ(「労働者の闘争」=トロツキスト) | 48万8119票 | 1.33% |
10 | ボベ(「ボベ・キャンペーン委員会」=反グローバリズム) | 48万3076票 | 1.32% |
11 | ニウー(「狩猟・釣り・自然・伝統」=右派) | 42万0775票 | 1.15% |
12 | シバルディ(ランベール派=トロツキスト) | 12万3711票 | 0.34% |
国民議会(下院)総選挙 第1回投票結果(6月10日投票)
主な党の得票率は、以下のとおり。
国民運動連合(UMP=サルコジ派) | 39.54% |
社会党 | 24.73% |
民主運動(MODEM)* | 7.61% |
国民戦線 | 4.29% |
共産党(PCF) | 4.29% |
*フランス民主連合は、大統領選挙後、バイル氏率いる「民主運動」とモラン元国防相の新党「新中道」とに分裂。
17日、イタリア北部のビチェンツァで、米軍基地の拡張に反対するデモがおこなわれ、7万人が参加。
こんどの基地拡張は、現在のビチェンツァの基地を近くの地方飛行場に移し、現在、ドイツとイタリアに分かれている米軍第173空挺団を集結させ、人員も現在の2800人から4500人に増員するというもの。デモには、政権与党の共産主義再建党の幹部なども参加。
フランスですのお話ですが、「屋根の下で暮らす権利」を国民の基本的権利として保障する法案が提出されることになったそうです。
居住権は基本的人権だ、とは、建築学の故・西山夘三さん(京都大学名誉教授)の言葉ですが、居住権の保障が求められるのはホームレスだけではありません。耐震偽装はいうまでもなく、住居の狭さ、都市部の住宅費の高さはひどすぎます。
浜林正夫先生の新著『ナショナリズムと民主主義』を早速読み終えました。
本書は、イギリス(正確にはブリテン)史にそって、ナショナリズム(同じ国家に帰属しているという意識)がどのように成立、展開してきたかをたどったものです。
米ニューヨーク・タイムズ紙、ワシントン・ポスト紙につづいて、今度は英タイムズ紙が社説で首相の靖国参拝を批判。
社説は、「安倍氏は、東アジアの他の諸国を反発させることなく、死者への共感を表わす方法を見出さなければならない。兵士たちとともに戦争犯罪人を記念する靖国神社を毎年訪れることで過去を隠蔽し、中国をバカにすることなく、これをおこなう方法はある」と、靖国参拝をやめるように提案している。また、「世界に向かってさらに開くことで、日本は、その本当のアイデンティティを、失うのではなく、かちとることができるだろう」というのは、偏狭なナショナリストにたいする痛烈な批判だろう。
フランスのドビルパン首相が、全国的なデモやストライキなど激しい抗議を呼び起こしていた「青年雇用政策」(CPE)の撤回を発表。
国民の反対が強ければ政策を変更する――考えてみれば当たり前のことですが、日本と比べると、とても新鮮に思えてくるのは、やっぱり民主主義の伝統の違いでしょうか? 私たち日本人も、フランスの若者たちに負けないような社会的反撃力を持ちたいものです。
フランス全土で、若者を2年内なら自由に解雇できるという「初期雇用契約」(CPE)を含む雇用法にたいする反対運動が広がっていますが、シラク大統領は、法案への署名・公布をおこなうと表明。ただし、自由に解雇できる試用期間を1年に短縮、解雇時にはその理由を知る権利を明示するよう法案修正を指示しました。
フランスでは、政府の雇用対策をめぐって、学生の抗議行動が広がっている。
2年間の試用期間なら自由解雇できるという制度をつくって、はたして雇用促進策になるのかという問題。日本でも、インターンシップなどという制度が作られたりしているけれど、「試用期間」だけ雇って、終われば“ハイ、さよなら”だけになる危険性は大。もっと正攻法の雇用拡大策をすすめて欲しいものです。
何にせよ、おかしいと思ったことがあるなら行動する。そこんところは、フランス人を見習いましょう。(^_^;)
今日は、昼に仕事をすませたあと、久しぶりに日比谷シャンテシネで、映画「白バラの祈り ゾフィー・ショル、最後の日々」を見てきました。(なんと、これでようやく、今年2本目)
ナチス・ドイツがスターリングラードの攻防に敗北しようとしていた1943年2月、ミュンヘンの大学で、反ナチスのビラを配布したとして逮捕されたハンス・ショル、ゾフィー・ショルの兄妹。「白バラ」抵抗運動として有名な事件ですが、そのなかで唯一の女性であったゾフィー・ショルを主人公とした作品です。
「白バラ」抵抗運動については、70年代に本を読んで知っていましたが、今回の作品は、90年代になって旧東ドイツで見つかったゲシュタポによるゾフィー・ショルの尋問調書にもとづいて、逮捕されてからわずか5日で処刑されたゾフィーの、取調官モーアとの緊迫したやり取りが描かれています。
欧州議会が、東欧の旧政権の人権侵害を非難する決議を賛成多数で採択。
マルクスは、自由で、各人の個性が全面的に発展させられる社会を社会主義・共産主義の未来社会として展望していたのだから、専制支配を特徴とした旧ソ連・東欧社会が社会主義でもそれに向かう途上の社会でもなかったことは明らか。
「社会主義・共産主義」の偽りの看板を掲げ、そのもとでおこなわれた人権侵害やさまざまな政治的犯罪は、歴史の事実の問題として、是非とも究明されなければなりません。そうした問題ときちんと向き合い、総括することなしには、ヨーロッパの運動も国民的な支持のもとでの前進をかちとることはできないと思います。
イタリアが、今年末までにイラク派遣軍を完全撤退することを表明。同時に今年6月までに1000人を撤退させる計画も発表し、具体的に撤退に踏み出しました。
ストロー英外相が、イラク駐留英軍の撤退が数カ月以内に開始されるとコメント。
英国軍までもが撤退に向けて具体的に動き始めました。自衛隊の派遣延長は決めたものの、撤退に向けた戦略を持たない日本の無策ぶりとは対照的です。
ブレア首相が、向こう6カ月間に、イラク派遣英軍の縮小に着手する可能性を示唆。
原作ウィリアム・シェイクスピアの、言わずと知れた「ヴェニスの商人」ですが、マイケル・ラドフォード監督にかかると、こんなになるのか!と唸らされる作品です。(今年23本目)
ベニスの商人アントーニオ(ジェレミー・アイアンズ)は、親友のバッサーニオ(ジョセフ・ファインズ)が求婚するために金を貸すことにするが、あいにく彼の全財産は船の上。やむをえず、商売敵のユダヤ人シャイロック(アル・パチーノ)に頼むことに。シャイロックは、もし期限までに金を返せなければ保証人アントーニオの肉1ポンドをもらうという証文と引き替えに、金を貸すことを認めた。バッサーニオは、その金で、見事、金持ちの貴族の娘ポーシャ(リン・コリンズ)との結婚を果たすが、アントーニオの船が難破し、借金が返せなくなる。日頃、アントーニオから「ユダヤ人」「異教徒」と蔑まれていたシャイロックは、証文どおり、アントーニオの肉1ポンドを要求し、裁判に訴える……。
ヴェニスは商業でなりたっている都市であり、何よりも契約を守ることが「正義」とされていた。それゆえ、期限までに金を返せなかったのだから肉1ポンドを寄こせというシャイロックの訴えを、頭から退けることができない。誰もが、シャイロックの勝ち、アントーニオはこれでお終いだと思ったとき、ポーシャ扮する若い法学博士が見事な裁きを申し渡し、アントーニオが救われることはあまりにも有名。
しかし、そう単純にいかないところが、この映画のすごいところ。(以下、ネタばれあり…っていても、筋はもともと誰もが知っていることなのですが)
英国防省が実施した世論調査で、45%が駐留英米軍への攻撃を支持。82%が多国籍軍の駐留に「強く反対」と回答。