もはや今さらの感もあるが、イラク戦争の根拠となったイラクでの大量破壊兵器の開発疑惑そのものが実は捏造だったと、イラク人情報提供者本人が英ガーディアン紙に証言した。
イラク戦争の根拠、捏造認める 情報提供の亡命イラク人:朝日新聞
ということで、イラク戦争開戦を支持した小泉純一郎元首相も、この大嘘にだまされたわけだが、はたしてそれでも開戦は正しかったというのだろうか。誰か、取材してみたら?
もはや今さらの感もあるが、イラク戦争の根拠となったイラクでの大量破壊兵器の開発疑惑そのものが実は捏造だったと、イラク人情報提供者本人が英ガーディアン紙に証言した。
イラク戦争の根拠、捏造認める 情報提供の亡命イラク人:朝日新聞
ということで、イラク戦争開戦を支持した小泉純一郎元首相も、この大嘘にだまされたわけだが、はたしてそれでも開戦は正しかったというのだろうか。誰か、取材してみたら?
相馬市九条の会のブログに、こんな面白い記事が載っていました。
インド洋上ではアメリカ軍艦船などに無償で燃料を提供している日本ですが、イラク、クウェートに派遣された航空自衛隊は米軍に、しっかり燃料代を支払っていた、というのです。なんという気前のよさ!! (-_-;)
で、その元記事は「東京新聞」8月21日に載っているというので、さっそく元記事を探してみました。
米誌「フォーリンポリシー」が、米軍のイラク駐留について、米軍高官(少佐以上の現役・退役軍人)3437人の調査を実施。それによると、
という散々な結果。まあ、もともと「フセイン政権を打倒すれば、中東はよくなる」という目標自身が「無理」だったのですが。
なお、同調査では、イランに対する武力行使について、成功するという見方にたいして「妥当でない」とする回答が80%にのぼっていることも注目されます。
イラク、アフガンの戦闘は米軍に「過度の負担」、調査結果(AFPBB News)
【図解】米軍のイラク駐留に関する調査(AFPBB News)
にわかに持ち上がった国連安保理の”感謝決議”。当初は、アメリカ政府の働きかけかと思ったら、どうやら日本政府の働きかけによるものらしい。
しかし、ロシアが「国連の枠外で行われている有志連合の海上阻止行動の文言を挿入する理由の明快な説明がない」として棄権。このことによって、海上自衛隊が給油活動をやっている「海上阻止行動」が国連の枠外で、米軍を中心に行われているものであることが明らかに。
海自参加作戦 安保理が『謝意』決議採択 ロシア棄権『国連の枠外』(東京新聞)
日本の要請、混乱要因に=「国連外」活動評価に疑問の声も?安保理(時事通信)
決議分裂「日本のせい」、安保理各国に反感 給油謝意(朝日新聞)
イラク政府は、バグダッド市内の銃撃戦で市民11人を殺害したことを理由に、アメリカの民間軍事会社にたいし国内での活動停止を命令。
ヘリコプターからバグダッド中心部を査察する米民間軍事会社「ブラックウォーター(Blackwater)」の職員(2005年2月5日撮影)。【AFP/MARWAN NAAMANI】
新聞などでは「民間警備会社」と言っているところもあるが、AFPBB Newsの写真を見れば、実態が「民間軍事会社」にほかならないことが分かる。
FRB(アメリカ連邦準備制度理事会)前議長のグリーンスパン氏が、回顧録のなかで、イラク戦争は石油の利権確保のために始められたようなもの、とブッシュ政権を批判。FRB議長といえば、日本でいえば日銀総裁にあたるポスト。グリーンスパン氏は、1987年から2006年までFRB議長を務めた。
FRB前議長、回顧録でブッシュ政権を批判(AFPBB News)
「イラク開戦の動機は石油」=前FRB議長、回顧録で暴露(時事通信)
ブッシュ大統領が、イラク派遣米軍の2万人増派することを表明。
といっても、まあ事前の予測通り。軍を増強して一気に片をつけ、そのあと米軍撤退にもち込む、という方針ということですが、問題は、武力で治安が「早急に安定化」することができるのか、 ということです。イラク政府に責任を押しつけてみたところで、その政権が米軍の後ろ盾なしには成り立たない以上、いわば右手でダメなら左手で殴ってみる程度の違いしかありません。
米上院軍事委員会公聴会で、新国防長官に指名されたゲーツ氏が証言。
同氏は、「米軍は勝利しつつあるか」という質問に「ノー」と回答。さらに、「今後1、2年でイラクの状況に改善が見られなければ中東地域に大混乱を招く恐れがある」と述べたそうです。でも、その原因をつくったのはアメリカ自身でしょ。
「ゲーツ国防長官」承認 イラク政策、再検討へ(東京新聞)
ゲーツ国防長官誕生へ 段階的撤退の是非明言せず(東京新聞)
短期の改善なければ大混乱 イラク新提案を歓迎の意向(東京新聞)
ゲーツ米次期国防長官、米上院委員会が承認(CNN.co.jp)
米上院特別委員会が報告書を公表し、旧フセイン政権とアルカイダの結びつきを裏づける証拠はなかったと指摘。
いまさらという気もしますが、他方で、間違いは間違いできっちと総括しようというのはよいこと。どこかの総理大臣は、「大量破壊兵器をもっている」と断定して、アメリカのイラク攻撃を支持したのに、何の反省もしてませんからねぇ。
米予算局の推計で、テロとの戦いでこれまでの米政府の負担が4320億ドル(約50兆円)にのぼることが明らかになりました。
といっても、以前、「イラク戦費は2兆ドル!」で紹介したように、スティグリッツらの計算では、2010年までで最大で計2兆ドルにのぼる見込み。なんにせよ、同じ記事で紹介されているように、1000億?2000億ドルという政府高官の見積もりに「高過ぎる」と言っていた開戦前の行政管理予算局長の予測は完全にはずれたということです。
イラクから撤退を開始した陸上自衛隊ですが、撤退発表の2日前に、地元ムサンナ州評議会議長らに書簡を送り、自衛隊宛に感謝状を送るように求めていたことが明らかに。
あ〜あ、情けない…
米軍が無抵抗のイラク住民を故意に殺害した疑惑が大きな問題になっていますが、同様に、子どもを含む住民を射殺するなど、次々に殺害疑惑がわき上がっています。
米軍に新たな射殺疑惑、イラクで住民11人(読売新聞)
米軍が妊婦と母親を射殺、遺族が抗議へ イラク(朝日新聞)
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昨年11月、米海兵隊員がイラク中西部のハディーサで住民20数名を虐殺した事件が判明。右の写真は、Probe: Marines Likely Murdered Iraqis, Investigators Believe Marines’ Killing Of Iraqis Was Unprovoked – CBS Newsから
事件は、路上爆弾で米海兵隊員が殺害された直後に発生。海兵隊員は民家に押し入り、女性や子どもを含む20数名を“処刑”しました。米海兵隊当局は、当初、銃撃戦にまきこまれたと説明していたが、直後の現場を撮影したビデオ映像が残っていたことから、隊員らによる虐殺が明らかになりました。
何をもって「正式」というのか疑問もありますが、ともかくイラク連邦議会によって、旧フセイン政権崩壊以降初の正式政府が承認されました。しかし、内相、国防相、治安担当相は決まらず…。
で、ほんらいなら正式政府の発足をもって政治復興プロセスは完了したはず。でも現実は、そううまくいきそうにありません。
イラク・フセイン政権の「生物兵器製造施設」とされたトレーラーについて、ブッシュ政権が「生物兵器とは関係ない」とする専門家の報告を無視していたと、ワシントン・ポスト紙が報道。
問題のトレーラーが生物兵器とは無関係だったことは、イラク戦争後、確認されたもの。国連の場でこのトレーラーの写真をかざして生物化学兵器製造装置だと報告したパウエル国務長官(当時)も、「人生の汚点」と反省の弁を述べたものです。
日米豪3国が、「引き続き日米豪を含む国際社会のイラクの国造りへの支援」で合意。麻生外相は「あらかじめいつ活動を終了すると決められる状況にない」と発言したそうな。
本人が何を思ってこんな発言をしたかは知らないけれど、これは事実上、自衛隊撤退を撤回したも同然。まあ、サマーワは比較的ましとはいえ、イラク国内は宗派間対立が深刻化し、混迷を深めている。他方で、米軍はイラク戦争終結後最大規模の軍事攻勢をおこなっている。こんな状態で、アメリカ言いなりに自衛隊のイラク駐留を続けて、日本政府はいったいどうするつもりなのだろうか?
アメリカのアーミテージ前国務副長官が、日本テレビの単独インタビューに答えて、イギリス、オーストラリアの撤退にあわせて自衛隊が撤退することに理解を示したそうです。
イタリアが、今年末までにイラク派遣軍を完全撤退することを表明。同時に今年6月までに1000人を撤退させる計画も発表し、具体的に撤退に踏み出しました。
アメリカのイラク戦争とその後駐留のためにかかった経費は、2兆ドル(日本円で230兆円)にのぼる、と、ノーベル経済学賞受賞者のスティグリッツ氏らが試算。