米、朝鮮半島和平4カ国機構を提案

ヒル米国務次官補が国務省で記者会見し、朝鮮半島の恒久的和平体制をめざす地域機構の創設を提案。同機構には、米、中、韓国、北朝鮮の4カ国が参加することに。

関係国が着々と地域的安全保障体制づくりで話を進めようとしているときに、日本は“強硬一本槍”で、平和の体制づくりのための用意なし。アメリカにほっぽらかされ、置いてけぼりになったかっこうです。

朝鮮半島和平、米・中・韓・北で4か国会合…ヒル次官補(読売新聞)

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米誌『TIME』が日本共産党をとりあげる

アメリカの『TIME』誌のウェブに、「東京からの手紙/共産主義は日本で生き残り、うまく生きている」という記事が掲載されています。

Communism Is Alive and Well and Living in Japan(TIME)

志位委員長へのインタビューだけでなく、鈴木ミチコさんという19歳の学生党員の話や、冗談半分に「古典は読むのかい」と質問したら、党員の学生がバックパックから『資本論』を取り出したというエピソードも紹介されていて、いろいろ取材したようです。

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米下院外交委、従軍慰安婦決議案を26日採択へ

米下院外交委員会が、従軍慰安婦問題での決議案を26日にも採択することに。

先日、ワシントン・ポスト紙に、「強制性はなかった」とする全面広告を「靖国派」の国会議員や論客たちが出しましたが、それによって――広告を出した人たちの思惑とは裏腹に――、あらためて“日本はこの問題を反省していない”と確信させたようです。

従軍慰安婦問題、決議案を採決へ 米下院外交委(朝日新聞)

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フランス国民議会の選挙結果

フランス国民議会選挙の第2回投票の結果、大統領に当選したサルコジ派(UMP)は過半数を獲得したものの、事前予想ほどの圧倒的勝利にはならなかったようです。社会党は200議席以上、最新のニュースでは、共産党は19議席に届くとも言われています。

追記。最終結果は以下のとおり。UMPは45議席のマイナス、逆に社会党は36議席増。議席数はTimes Onlinenの記事などを参照。

投票率59.99%

右派(与党)
346議席
国民運動連合(UMP) 314議席
「新中道」* 22議席
「フランスのための運動」(MPF) 1議席
その他の右派政党(UMP系) 9議席
中道 民主運動* 3議席
左派
226議席
社会党 185議席
共産党 15議席
緑の党 4議席
その他の左派政党** 22議席
その他 2議席

*大統領選バイル候補の「民主連合」は、選挙後、バイル氏の「民主運動」とサルコジ与党の「新中道」に分裂。
**社会党が207議席を獲得とする記事もあるが、それは、「その他の左派政党」を社会党に含めたものと思われる。

サルコジ大統領のUMP、過半数議席獲得も予想された圧倒的勝利はならず(AFPBB News)

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ベネズエラは社会主義をめざす

雑誌『経済』6月号の新藤通弘さんの論文を読むと、ベネズエラではすでに社会主義の実現をめざす実践が始まっているという感じですね。社会主義をめぐる議論が始まったと思っていたら、事態はもっと先まですすんでいるようです。

とくに、チャベス大統領が呼びかけた「ベネズエラ統一社会主義党」(PSUV)の結成がどうなるか。人口2600万人の国で、すでに530万人が入党申込をすませているのだから、本当にこの党が組織されたら、5人に1人以上が革命に組織されるということになります。しばらくベネズエラから目が離せません。

社会主義新党に530万人申し込み ベネズエラ(しんぶん赤旗)
不要な私財提供を=支持者に呼び掛け?ベネズエラ大統領(時事通信)
ベネズエラチャベス大統領、農村改革へ(IBTimes)

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ドイツ、ナチスの強制労働被害者への補償を完了

この補償は、法律的な責任ではなく道義的な責任にもとづくものですが、国・企業がそうした責任を認め、補償にとりくんだということに意味があるのだろうと思います。

ドイツの強制労働補償財団:ナチス「負の遺産」完済 被害者に補償金7104億円(毎日新聞)

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SIPRI 2006年の主要15カ国の軍事支出

SIPRIが2007/06/07にYearbook 2007を発表。それによれば、主要15カ国の軍事支出は以下のとおり。

表 主要15カ国の軍事支出(2006年)

順位 国名 軍事支出
(10億ドル)*
国民1人当たり軍事支出(ドル)* 世界全体の軍事支出に占める割合
1 アメリカ 528.7 1,756 46%
2 イギリス 59.2 990 5%
3 フランス 53.1 875 5%
4 中国** 49.5 37 4%
5 日本 43.7 341 4%
6 ドイツ 37.0 447 3%
7 ロシア** 34.7 244 3%
8 イタリア 29.9 514 3%
9 サウジアラビア 29.0 1,152 3%
10 インド 23.9 21 2%
11 韓国 21.9 455 2%
12 オーストラリア 13.8 676 1%
13 カナダ 13.5 414 1%
14 ブラジル 13.4 71 1%
15 スペイン 12.3 284 1%
15カ国計 963.7 83%
世界合計 1,158 177 100%

*2005年ドル換算。**中国、ロシアは推定値。

SIPIRIのデータはこちら。↓(PDFファイルが開きます)
The 15 major spender countries in 2006

フランスの政治はどこへ向かうか

メディアでは、サルコジ圧勝と言っていますが、得票率でみると、大統領選挙では約30%、総選挙でも約40%。しかし、フランスの国会(国民議会)議員選挙は、完全小選挙区・2回投票制なので、得票率の差以上に議席の差が大きく出ます。また、最終的な議席数は第2回投票にむけての各党の選挙協力によっても変わってきます。だから、実際の各政党の力量を比べるには、得票率をみるのが一番。

大統領選挙第1回投票の投票結果

投票総数  3726万0798票(投票率 83.78%)
有効投票  3672万4845票(有効投票率 98.56%)

順位 候補者名(党派) 得票 得票率
1 サルコジ(国民運動連合) 1145万0302票 31.18%
2 ロワイヤル(社会党) 950万1295票 25.87%
3 バイル(フランス民主連合) 682万0914票 18.57%
4 ルペン(国民戦線) 383万5029票 10.44%
5 ブザンスノー(革命的共産主義者同盟=LCR=トロツキスト) 149万8835票 4.08%
6 ドビリエ(「フランスのための運動」=右派) 81万8704票 2.23%
7 ビュフェ(共産党) 70万7327票 1.93%
8 ボワネ(緑の党) 57万6758票 1.57%
9 ラギエ(「労働者の闘争」=トロツキスト) 48万8119票 1.33%
10 ボベ(「ボベ・キャンペーン委員会」=反グローバリズム) 48万3076票 1.32%
11 ニウー(「狩猟・釣り・自然・伝統」=右派) 42万0775票 1.15%
12 シバルディ(ランベール派=トロツキスト) 12万3711票 0.34%

国民議会(下院)総選挙 第1回投票結果(6月10日投票)

主な党の得票率は、以下のとおり。

国民運動連合(UMP=サルコジ派) 39.54%
社会党 24.73%
民主運動(MODEM)* 7.61%
国民戦線 4.29%
共産党(PCF) 4.29%

*フランス民主連合は、大統領選挙後、バイル氏率いる「民主運動」とモラン元国防相の新党「新中道」とに分裂。

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在日アメリカ大使館、借地料を10年間滞納

古いニュースですが、「アメリカ大使館が借地料を滞納しているってホント?!」という質問をもらったので、調べてみました。そうしたら、確かに98年から滞納中。これまでの滞納額は年間250万円×9年になっています。

しかし、港区赤坂1丁目という一等地に1万3000平方メートルもの土地を借りて、借地料が年間250万円(月20万円ちょっと)というのは、あまりに安すぎますね。で、値上げを申し入れたんでしょうが、そのとたんに滞納が始まり、以後、まったく取り立てられず、そのまま放置とは…。日本政府は、アメリカに卑屈すぎます!!

米国政府 98年から在日大使館借地料滞納(日テレNEWS24)

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ネオコン論客が「9条改正で日本はアジア全体から孤立する」

ネオコンの論客として有名なフランシス・フクヤマ氏が、『週刊東洋経済』4/21号で、「ナショナリズムという日本の厄介な問題」と題して、安倍政権の憲法9条改正の動きにたいして、「日本が憲法9条の改正に踏み切れば、……日本は実質的にアジア全体から孤立することになるだろう」と批判。

フクヤマ氏は、靖国問題について、「靖国論争の本質は、靖国神社に合祀されている12人のA級戦犯にあるのではない。真の問題は、神社の隣にある軍事博物館の遊就館にあるのだ」とずばり指摘。遊就館の示す、“日本はアジアを解放しようとした”などという主張を批判。さらに、村山談話で「戦争に関する謝罪」はおこなったが、責任については「真剣な議論を行ってこなかった」として、「日本は太平洋戦争に対する自らの責任をまだ認めていない」と批判しています。

さらに、「ナショナリズムをめぐる、現在の日本の状況は、アメリカを困難な立場に立たせている」とも指摘し、冒頭に紹介したように、このまま日本が憲法9条の改正にふみこめば「日本はアジアから孤立する」ことになるので、「アメリカはより慎重になる必要がある」としています。

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本当は「謝罪」していなかった安倍首相

従軍慰安婦問題で、訪米した安倍首相がブッシュ大統領にたいして「謝罪」した報道されているが、実は、安倍首相は「謝罪」は表明しなかった。そんな仕掛けを、毎日新聞の金子秀敏・専門編集委員が紹介している。

その仕掛けはこうだ。

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ラテンアメリカ6カ国、南米銀行、南米基金の設立を確認

先日、ベネズエラがIMF、世界銀行からの脱退を表明しましたが、3日、ラテンアメリカ6カ国の経済・金融相会議が、南米銀行、南米基金の設立を確認。南米銀行は6月に調印、年内に開設される見通しだそうです。

南米銀行 年内にも開設 6カ国確認 IMFに代わり融資(しんぶん赤旗)

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東京は世界第19位でした

イギリスの研究者が、世界32都市の人の歩く速度を測定。もっとも速かったのはシンガポールで、ついでコペンハーゲン、マドリードの順で、いずれも18.3m(60フィート)を10秒台。東京は第19位で、12.83秒だったそうです。

歩く速度といえば、以前は東京の人はずいぶんと速いと思っていたのですが、最近は携帯メールをしながら歩いている人が多くなったせいか、むしろ遅くて困ることがあります。

歩行者の歩く速度、世界一はシンガポール(CNN)

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ベネズエラがIMFと世銀からの脱退を表明

ベネズエラがIMFと世銀からの脱退を表明。

う〜む、だれも実行できるとは思ってなかったことかも知れないけれど、通貨の安定さえ守れるなら、確かにIMFや世銀に加盟していなければならない理由はありませんねぇ。しかし、正直、これからどうなっていくのか想像もつきません。いわゆる「成り注」です。

ベネズエラのチャベス大統領、IMFと世銀から脱退表明(CNN)

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強制連行訴訟で最高裁判決

戦時中の強制連行の補償を求めた裁判で、最高裁が、「1972年の日中共同声明で、個人の損害賠償請求権を含め、戦争の遂行中に生じたすべての請求権が放棄された」として、中国人元労働者たちの請求を棄却する判決。

強制連行訴訟、中国人元労働者らの請求棄却 最高裁(朝日新聞)

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エクアドル、国民投票で憲法制定議会設置へ

今年1月、左派のコレア氏が大統領に就任したエクアドルで、新憲法を制定するための憲法制定議会の設置をめぐる国民投票で、制憲議会設置賛成が圧倒的多数を占めたようです。

チャベス大統領のベネズエラでも、憲法改正が実際の改革のスタートになりました。エクアドルの変革も、新しい段階へすすんでいるようです。

エクアドル憲法改正へ 国民投票で賛成多数(朝日新聞)

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