やっぱり…

イージス艦衝突事故で、清徳丸に気づいたのが12分前だったことが石破防衛相に報告されたのが19日夜だったことが判明。にもかかわらず、防衛省は「2分前」との説明を続けていた。また、事故6時間後に、当直士官をやっていた航海長を、あたごからヘリで防衛省に呼びつけていたことも明らかに。

「情報が断片的だったので確認していた」というけれど、自分に都合の悪い情報の公表を遅らせたことは間違いない。

防衛相「12分前」当夜把握 公表は翌日夕 海自艦事故(朝日新聞)
イージス艦衝突、「12分前視認」当日把握 防衛相 20時間公表せず(中日新聞)
事故6時間後、航海長ヘリで呼ぶ=聴取人物、海保に報告せず?イージス艦衝突で防衛省(時事通信)

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兵庫県の近現代史をふり返ってみた

『兵庫県の百年』(山川出版社)

唐突だけれども、幕末から戦後までの兵庫県の歴史について、本を読んでみた。いろいろ知っていたこともあるけれども、まとまった形で勉強するのは初めて。

戦前でいえば、明治4年の播但一揆や賀川豊彦米騒動と川崎造船の大争議(1921年)あたりは知っていたが、自由民権の動きや東播地域を中心とした日本農民組合の活動などは初めて知った。金融恐慌の引き金になった鈴木商店の本拠地は神戸である。

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手書き資料をコンピュータで検索する

今日の「日経新聞」夕刊に載っていた記事。京大の林晋教授が開発したSMART-GSというプログラムで、手書き資料を画像データとして読み込み、必要な文字列を検索できるというものです。

記事によれば、林教授が数学者ヒルベルトが残した「数学手帳」の解読作業を効率的にやろうとして開発してしまった、というのは、いかにも数学研究者らしい発想。70ページにおよぶ手帳の中から「Kronecker」という人名をすべて探し出すのに数分しかかからなかったそうです。

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救助開始は14分後

衝突1分後に救助を開始したという話が、事件直後に一部で伝えられたが、実際には「総員配置」の指示を出したのであって、実際にボートを下ろして救助活動を開始したのは14分後だった。これが時間がかかったものなのかどうか、私には分からないが、通報はもっと早くできたことだけは間違いない。

イージス艦事故 救助開始14分後、通報16分後  『あたご』対応遅れる(東京新聞)

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当直士官は漁船団を把握していた

イージス艦衝突事故。事故当時、操船の責任者であった当直士官が漁船団に気づいていたことが判明。いよいよ、衝突回避のために何もしなかった自衛艦に事故の責任があることが明瞭に。

また、防衛省の調査で12分前に漁船の赤色灯を確認したとされる乗組員が、海上保安庁の事情聴取にたいして「はっきり覚えていない」と証言していたことも判明。それなら、12分前にという証言は何だったのか? 「はっきり覚えていない」という証言を、防衛省が特定の筋書きに合わせて歪めたのか。それとも、当初の証言を海保庁にたいしては翻そうとしているのか、なかなか深刻な問題かも知れない。

イージス艦 当直責任者も船団把握、回避指示せず(朝日新聞)
見張り役 はっきり覚えてない(NHKニュース)
漁船団突入は常識外 海自内部からも「あたご」批判(中日新聞)

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徴兵制でなくても戦争ができる理由

堤未果『ルポ 貧困大国アメリカ』(岩波新書)

タイトルの「貧困大国アメリカ」というのは伊達ではない、というのが読み終わったときの一番の感想。上位1割がアメリカ全体の富の7割を占めるというのが、どれほど凄まじいものか。

僕が不勉強だったのだが、いまサブプライムローン問題の影響が深刻だけれども、この「サブプライムローン」というものは、単純な「低所得層向け」の住宅ローンなどというものでないことを、本書を読んで初めて知った。紹介されている、2001年にアメリカ金融監督当局の定義は以下のとおり(本書1?2ページ)。

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やっぱりもっと前から確認していた

イージス艦あたごの交代前の当直が、すでに漁船群を確認していたことが明らかに。また、艦橋ではレーダーによる追尾などの操作をまったくおこなっていなかったことも判明。

交代前の乗組員 漁船群を確認(NHKニュース)
イージス艦事故:レーダー追跡怠る…船影特定作業記録なし(毎日新聞)
見張りの「見逃し」濃厚に=衝突前、当直全員が交代?イージス艦衝突事故(時事通信)
イージス艦事故:見張り員「漁船が避けると思った」(毎日新聞)
「事実明らかに」と強まる批判=防衛省に抗議電話1千本?イージス艦事故(時事通信)

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家族の怒りまで辞任拒否の口実にする石破大臣

清徳丸の乗務員の家族を訪問して、家族・親戚から厳しい言葉を受けた石破防衛相。

ところが、訪問を終わったとたん、「『大臣に原因究明・再発防止をやってほしい。政争の具にされるのは嫌だ』という家族の気持ちを深く受け止める」と、家族の怒りまで、辞任拒否の口実にしてしまった…。唖然 (-_-;)

石破防衛相:イージス艦事故で家族らに謝罪、辞任は否定(毎日新聞)
石破防衛相、吉清さん親子の家族・漁協関係者に謝罪(読売新聞)

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原因はもうほとんど明らか

海上自衛隊の一方的な発表に、漁民たちが怒り、GPSの記録を含め衝突前後の各船の動きを詳細に公表。まだ事実関係のすべてが明らかになっている訳ではないが、衝突の原因が海上自衛艦の側にあったことはもはや疑う余地はない。

船で混み合う海域だった、大型船はしばしば直進している、というが、民間の大型船はそれなりに周囲の漁船に警告を送ったりして、漁船に気をつけながら運行している。実際問題として、大型船の回避行動は時間もかかるし、その間に船は相当すすんでしまう。だから、臨機に小型船舶の側がよけることになることもあるという。

しかし、だからといって、小型船舶の側がよけのなかったのが悪い、といえば、衝突事故はすべて小型船舶の責任と言うことになってしまう。

イージス艦、漁船団を避けず直進 僚船GPSで裏付け(朝日新聞)
当直連携に問題か=視認5分後が交代時間?灯火は「赤」「白」・イージス艦事故(時事通信)

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二期会「ワルキューレ」

二期会「ワルキューレ」(2008年2月20日)

20日、二期会の「ワルキューレ」(全3幕)を見てきました。D井君、いつも格安でおいしいチケットを譲っていただき、ありがとうございます。m(_’_)m

ワーグナーの「ラインの黄金」の第2部。神々の長ヴォータンが人間に生ませた双子の兄妹のジークムントとジークリンデが、お互いに素性を知らないまま運命的な出会いをするところからストーリーはスタート。2人はフンディングのもとを逃げ出すが、追いかけてきたフンディングとジークムントは対決することに。ヴォータンは、最初、戦の娘ワルキューレの長姉ブリュンヒルデに、ジークムントを勝たせるように言うが、結婚をつかさどる女神である妻フリッカの怒りをまねき、あらためてブリュンヒルデにジークムントを負けさせるように命じる。しかし、ブリュンヒルデはジークムントを助けようとし、ヴォータンの怒りに触れ、勘当されてしまう。最後、ブリュンヒルデは、岩山の頂上で炎に包まれつつ眠りに就く。第3部になると、このブリュンヒルデが、ジークムント・ジークリンデの息子ジークフリートによって目覚ませられるのですが、第2部は、ここまで。

6時開演で、第2幕が終わったところですでに9時を回り、第3幕が終わりカーテンコールがすんだのは10時45分。お疲れさまでした。(^_^;)

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衝突12分前から気づいていた!

イージス艦あたごが、実は衝突12分前から漁船・清徳丸の存在に気づいていた、という。12分前なら、衝突回避はできたはず。いったい何をやっていたのだろうか…。

「12分間何していた」 防衛省「2分前」翻す(朝日新聞)

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キヤノン、追い込まれる

キヤノンが、グループ企業19社で、2008年中に、派遣社員、請負労働者5000人を直接雇用に切り替える方針を固める。

キヤノン自身は「計画通り」というだろうけれども、先日の共産党志位委員長の衆院予算委質問では、大分や滋賀の工場ではパートを含めても直接雇用は半分以下半数以上が派遣社員や請負労働者であるという実態を暴露されたばかり。本来、派遣労働は臨時的・一時的なものでなければならない。志位委員長の具体的事実をあげての追及に、舛添厚労相も「いささかでも違法状態があれば、そこに調査に立ち入る」と答弁せざるを得なかったほどだった。

キヤノン、08年の直接雇用5000人に=派遣・請負の正社員化加速(時事通信)
鹿島の裏金問題 「不適切な取引ない」 キヤノン会長会見(西日本新聞)
大分優遇進出 キヤノン、知事に“献金” パーティー発起人も(しんぶん赤旗)

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空白の16分間

イージス艦衝突事故の続報。

石破防衛大臣は、自分のところに一報が伝わるのが遅かったと憤ってみせているが、むしろ問題は、衝突から海上保安庁への連絡までに16分かかっていること。

一方で、一緒に出漁していた漁民の方々。最新鋭の艦船がなぜ漁船を見逃したか、その憤りは当然である。

防衛省また激震 野党、責任追及の構え イージス艦衝突(朝日新聞)
「漁船見えたはず」僚船乗組員ら怒りの証言(読売新聞)
イージス艦、正面から直進=自分の船はかじ切り回避?同僚船長ら証言?千葉・勝浦(時事通信)
漁協関係者、事故当時の様子を語る(TBS News-i)
イージス艦に回避義務の疑い=海保が強制捜査、艦長ら聴取へ?漁師父子、依然不明(時事通信)

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渡辺行革相、何を血迷ったか、トンデモ発言!!

イージス艦衝突事故で、誰もが漁船乗組員の安否を心配しているときに、渡辺喜美行革相が「万が一これが自爆テロの船ならどうするのか」と発言。いったいこのオッサン、何を考えているんだろうか?

自爆テロだったらどうする=イージス艦の警戒態勢に懸念?渡辺行革相(時事通信)

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綱紀粛正どころか…

沖縄米兵による少女暴行事件で「綱紀粛正」が言われているにもかかわらず、酔っぱらい運転、酔っぱらって住居侵入、ニセ札づくりと、海兵隊員による事件が連続。

海兵隊は、米軍が外国に出て行くときに最初に相手国に乗り込む、いわば“殴り込み”専門の部隊。いまも、イラクやアフガンで無辜の市民を攻撃している。そんな部隊に「綱紀粛正」を求めても、もともとかなうはずもない。

沖縄米兵が20ドル札偽造、書類送検へ(読売新聞)
酒酔い米兵、住居侵入 名護署、容疑で逮捕(沖縄タイムス)
米海兵隊員を酒酔い運転容疑で逮捕 沖縄県警(朝日新聞)

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「超ひも理論」は確かか?

ローレンス・M・クラウス『超ひも理論を疑う』(早川書房)

偶然本屋で見つけたもの。著者のローレンス・M・クラウスは、アメリカのケース・ウェスタン・リザーヴ大学の宇宙論・天体物理学教育研究センター所長で、ポピュラー・サイエンスの書き手でもあるそうです。

で、いま話題の「宇宙は実は26次元からなっていた」「余剰次元は、くるくると極小サイズに巻き上げられている」という話題の「超ひも理論」にたいして、はたして超ひも理論は確かな理論なんだろうか? ということを考えたものです。

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国会・志位質問への反響

派遣労働の問題を厳しく追及した共産党の志位和夫委員長国会質問に、さまざまな反響が寄せられています。

今朝の「毎日新聞」では、編集委員の山田孝男氏が「今国会屈指の追及だった」という同僚のコメントに「なるほど」と思ったと書いています。共産党の「しんぶん赤旗」でも、寄せられた感想、意見などが紹介されています。

風知草:ハケンと志位和夫のGJ(毎日新聞)
志位質問 反響やまず/使い捨て派遣労働の無法を追及/ネット上で大きな話題に(しんぶん赤旗)

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京都市長選、中村和雄候補あと一歩951票差に迫る

機能投票だった京都市長選挙、自民・公明・民主(府連)・社民(府連)の4党相乗りの門川候補が当選したが、共産党推薦の中村和雄氏が951票差まで迫って、大健闘をみせた。

京都市長に門川氏 951票差 中村氏振り切る(京都新聞)

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