NHKが「集団的自衛権」で世論調査

NHKが、5月11?13日に実施した世論調査で、集団的自衛権について調べています。

で、まず問題なのが、集団的自衛権の意味を知っているかという質問に、「よく知っている」が8%、「ある程度知っている」が36%、「あまり知らない」が34%、「まったく知らない」が19%という回答。この「よく知っている」「ある程度知っている」と答えた人の、「知っている」という意味がはたして正しいかどうか、それがわからない、ということ。そこを調べないと、その次の「集団的自衛権の行使について、どう思うか」という質問が成り立ちません。

NHK世調 内閣支持率50%

続きを読む

大石嘉一郎『日本資本主義百年の歩み』を読み終えました。

大石嘉一郎『近代日本地方自治の歩み』(大月書店)大石嘉一郎『日本資本主義百年の歩み』(東京大学出版会)

大石嘉一郎氏の『近代日本地方自治の歩み』 (大月書店、2007年)に続いて、買ったままになっていた『日本資本主義百年の歩み』(東京大学出版会、2005年)を読み終えました。

いわゆる正統派の立場から、通史的に書かれているので、特別“これが目新しい”というところがある訳ではありません。それでも各章の末尾に、長めの注がつけられていて、明治維新の性格をどうみるか、日本の産業革命をどうとらえるか、大正デモクラシー(「護憲三派内閣」)の評価などなど、研究史上も論争的な問題についての大石氏の考え方が端的に書かれていて、非常に勉強になりました。

続きを読む

防衛施設庁、沖縄・辺野古沖への機器設置を強行

沖縄の米軍普天間基地の移転先とされている名護市辺野古で、基地建設に反対する住民たちが座り込むなど抗議するなか、防衛施設庁は、海上保安庁の巡視船や自衛隊員まで動員して、基地建設のための調査機器の設置を強行しました。

作業車両の進入を阻止しようと漁港入り口で座り込む反対派の市民ら=18日午前5時50分ごろ、名護市・辺野古漁港(伊藤桃子撮影):沖縄タイムス

那覇防衛施設局のチャーター船を取り囲む反対派のカヌー=18日午前10時15分、名護市辺野古沖約3キロの海上:沖縄タイムス

潜水作業に自衛隊 国、機器設置に着手(琉球新報)
調査船囲み阻止行動 辺野古の海緊迫(琉球新報)
反対派、必死の抵抗/辺野古調査(沖縄タイムス)

続きを読む

産経新聞、従軍慰安婦への軍関与を裏づける

産経新聞が、第二次世界大戦中に作成された米陸軍の資料として、従軍慰安婦の管理・運営に日本軍が関与していたことを裏づける資料を報道しています。

慰安婦「契約の下で雇用」 米陸軍報告書、大戦時に作成(産経新聞)

続きを読む

東京の世帯の4分の1は年収300万円未満

東京都が5年ごとに実施する「福祉保健基礎調査」で、年収が500万円未満の世帯で過半数を超え、81年度の調査開始以来、過去最多となったことが明らかに。さらに年収300万円未満だけでも27.2%を占めています。

福祉保健基礎調査:格差都市、東京 年収500万円未満、初の過半数――昨年度(毎日新聞)

続きを読む

今週の「九条の会」(5月16日まで)

全国各地の「九条の会」の活動を、インターネットのなかのニュースから拾い集めました。

続きを読む

ネオコン論客が「9条改正で日本はアジア全体から孤立する」

ネオコンの論客として有名なフランシス・フクヤマ氏が、『週刊東洋経済』4/21号で、「ナショナリズムという日本の厄介な問題」と題して、安倍政権の憲法9条改正の動きにたいして、「日本が憲法9条の改正に踏み切れば、……日本は実質的にアジア全体から孤立することになるだろう」と批判。

フクヤマ氏は、靖国問題について、「靖国論争の本質は、靖国神社に合祀されている12人のA級戦犯にあるのではない。真の問題は、神社の隣にある軍事博物館の遊就館にあるのだ」とずばり指摘。遊就館の示す、“日本はアジアを解放しようとした”などという主張を批判。さらに、村山談話で「戦争に関する謝罪」はおこなったが、責任については「真剣な議論を行ってこなかった」として、「日本は太平洋戦争に対する自らの責任をまだ認めていない」と批判しています。

さらに、「ナショナリズムをめぐる、現在の日本の状況は、アメリカを困難な立場に立たせている」とも指摘し、冒頭に紹介したように、このまま日本が憲法9条の改正にふみこめば「日本はアジアから孤立する」ことになるので、「アメリカはより慎重になる必要がある」としています。

続きを読む

千葉・稲荷山遺跡から「七星剣」

今日の「毎日新聞」夕刊の「遺跡の現在形」で紹介されていたのですが、千葉県成田市の稲荷山(とうかやま)遺跡で、1983年に出土していた鉄製の剣を調査したところ、刀身に北斗七星を刻んだ「七星剣」であったことが判明したそうです。

遺跡の現在形:稲荷山遺跡(千葉県) 想像力刺激する謎の七星剣(毎日新聞)

続きを読む

昨年度の過労自殺認定は過去最多の66人

厚生労働省が、昨年度の過労による「脳・心臓疾患および精神障害等にかかわる労災補償状況」について発表。

  • いわゆる「過労自殺」(未遂をふくむ)として認定された人は66人で、昨年の42人から1.5倍以上に増加したこと。
  • それをふくむ「精神障害」(うつ病など)での労災申請は819人で、前年度比25%も増えていること。そして、そのうち認定された人は205人で、前年度比61%増にもなっていること。
  • 過労による脳・心臓疾患(脳出血、心筋梗塞など)は、申請が938人にたいし、認定された人は355人。そのうち死亡に至ったケース(いわゆる「過労死」)は147人。「過労死」は前年度より10人減ったとはいえ、脳・心臓疾患の労災認定も過去最多となったこと。

依然として日本の労働者の「働かされ過ぎ」状態はひどくなるばかりです。

過労自殺、過去最多の66人(日刊スポーツ)

続きを読む

5・16中央決起集会に来ています

国民主権をふみにじる改憲手続き法強行抗議! 憲法闘争の一大強化をめざす5・16中央決起集会(日比谷野音)

昼休みに日比谷野音で開かれている「国民主権をふみにじる改憲手続き法強行抗議! 憲法闘争の一大強化をめざす5・16中央決起集会」に来ています。

東京だけでなく、大阪、京都、千葉、滋賀、福島、富山、山梨、愛知、埼玉、兵庫、山形、新潟などなど、全国から参加者が集まっています。

いま共産党の市田書記局長が、手続き法の強行に断固抗議するとともに、改憲勢力の中心に日本会議、靖国派が躍り出たことで国民との矛盾が広がっていると指摘。今日から一大闘争を強めようと呼びかけています。

NTT東フレッツで通信障害

NTT東でフレッツとIP電話がかかりにくくなる大規模な通信障害が発生。

我が家も1月末からNTT光に切り替わっているのだけれど、はて電話は通じなかったのかな〜 (^_^;) ←電話をかけないし、かかってこないので気がつかない奴

NTT東のフレッツで330万ユーザーの大規模障害、回復に向かうも原因不明:ITpro

続きを読む

集団的自衛権の見直し不要 62%

14日付「東京新聞」に載った共同通信の世論調査。

安倍政権がすすめようとしている「集団的自衛権」の見直しについて、「今のままでよい」が62.0%を占め、政府見解の見直し、あるいは憲法改正で集団的自衛権を行使できるようにすべきだという意見(合わせて32.4%)を大きく上回りました。

集団的自衛権 解釈見直し不要62% 世論調査(東京新聞)

続きを読む

靖国供え物 「支持せず」が多数

日本テレビの世論調査。

安倍首相が、靖国神社の例大祭に総理大臣名で供え物をした問題について、「支持する」42.0%にたいし「支持しない」46.8%で、不支持が上回った。また、靖国神社がA級戦犯を「合祀」している問題について、「見直す必要があると思うか」の質問に、「思う」58.5%が「思わない」31.9%の2倍近くになりました。

2007年5月定例世論調査(日本テレビ)

続きを読む

ロシアン・プログラムならよかった?!

木曜日、金曜日と2晩続けてコンサートを楽しんできました。

木曜日は、日フィルの定期演奏会。プログラムは、以下のとおり。

 モーツァルト:歌劇《魔笛》より「序曲」
 モーツァルト:交響曲第36番《リンツ》
   <休憩>
 ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第2番
 チャイコフスキー:幻想曲《フランチェスカ・ダ・リミニ》

指揮は、アレクサンドル・ドミトリエフ、ピアノ・ソリストは御年70歳を越えたエリック・ハイドシェックでした。

続きを読む

本当は「謝罪」していなかった安倍首相

従軍慰安婦問題で、訪米した安倍首相がブッシュ大統領にたいして「謝罪」した報道されているが、実は、安倍首相は「謝罪」は表明しなかった。そんな仕掛けを、毎日新聞の金子秀敏・専門編集委員が紹介している。

その仕掛けはこうだ。

続きを読む

「美しい日本をつくる会」は美しくない…

日本会議の別働隊の1つとして、「美しい日本をつくる会」というのが今年2月に発足している。

この会の特徴は、これが、いわゆる「ジェンダー・フリー」攻撃にとどまらず、自民党なども賛成して成立したはずの男女共同参画社会基本法を攻撃の的にしていること。

設立趣意書(昨年10月)では、「社会や学校の乱れの原因は、共産主義的フェミニズムに根ざした男女共同参画社会基本法」「個人の人格を破綻させ家庭を壊す男女共同参画社会基本法を廃棄しなければ、遠からずわが国は亡国の危機に直面する」などとしている。

続きを読む

ヤマダ電機、こんどは公取委が「優越的地位の乱用」で調査

ヤマダ電機が、納入業者に「ヘルパー」を派遣させ働かせていたことにたいして、大阪府労働局が偽装請負だとして指導したことは前に紹介しましたが、こんどは公正取引委員会が独占禁止法違反、「優越的地位の乱用」容疑で調査に入りました。

公取委の調査は、本社をふくむもので、会社ぐるみでの独禁法違反とみているということです。

ヤマダ電機に立ち入り 業者に派遣強いた疑いで公取委(朝日新聞)

続きを読む

『新しい歴史教科書』の継続発行は扶桑社に断られたらしい

「新しい歴史教科書をつくる会」のニュースによると、扶桑社から発行されてきた『新しい歴史教科書』と『新しい公民教科書』の出版継続について、2月26日に同社から回答があったそうだ。

回答の中身は公表されていないが、「この回答に基づき、教科書の継続発行について引き続き協議していく」というのだから、実際のところ断られたということだろう。

続きを読む

靖国供物問題をメディアはどう論じたか

安倍首相が靖国神社の例大祭に真榊の供え物をしていた問題で、新聞の論説を眺めてみました。

北海道新聞は、「道理のない宗教的行為」だとする社説を掲載。「供え物の奉納も参拝も宗教的行為である」「もし首相が『この程度だったら中国も韓国も反発するまい』と考えているのなら、浅慮である」と批判。さらに、安倍首相が「供物をそなえたかどうかもコメントしない」としたことにたいしても、「不誠実な態度」「首相には説明責任がある」と指摘しています。

中国新聞も社説で、「サカキの鉢植えにつけられた木札には『内閣総理大臣 安倍晋三』と書かれていた。……これで私人の立場だと言えるのか」と批判しています。

毎日新聞は、「否定も肯定もしない」という安倍首相の「あいまい戦略」に中心をおいて批判的な社説を掲載した。外交上の問題とともに、政教分離原則との関係でも疑問を呈しています。社説とは別に、大きな特集記事も掲載(「靖国神社:首相の例大祭供物問題 論争再燃が必至」)していますが、ここでも「あいまい路線」の「是非が内外で問われる」、「『宗教的意義』が焦点」というスタンスは明確です。

朝日新聞の社説は、「靖国神社は、隣国を侵略し、植民地化した戦前の軍国主義のシンボルだ。その歴史はいまもなお神社内の戦争博物館『遊就館』で正当化されている」と指摘。外交、政教分離の問題だけでなく、靖国神社の本質論に踏み込んでいます。ただし、残念ながら“半歩踏み込んだ”という程度で終わっていますが…。

続きを読む