沖縄の米軍海兵隊のグアム移転経費について、日本負担が60億9000万ドルで合意したばかりですが、米国防副次官が記者会見し、在日米軍再編の経費全体では日本が260億ドル(2兆9800億円)になるとの試算を公表。米側負担は、海兵隊グアム移転にかかわる40億ドルのみ。
基地再編は2012年までに完了するとの予定なので、1年あたりでは約5000億円。これは、現在の「思いやり予算」(2006年度、2326億円)の2倍以上にのぼる額です。
沖縄の米軍海兵隊のグアム移転経費について、日本負担が60億9000万ドルで合意したばかりですが、米国防副次官が記者会見し、在日米軍再編の経費全体では日本が260億ドル(2兆9800億円)になるとの試算を公表。米側負担は、海兵隊グアム移転にかかわる40億ドルのみ。
基地再編は2012年までに完了するとの予定なので、1年あたりでは約5000億円。これは、現在の「思いやり予算」(2006年度、2326億円)の2倍以上にのぼる額です。
小泉首相が、「外国の首脳はすべて私の言っていることを理解している。『小泉さんは正しい』『中国、韓国はおかしい』と言っている」として、中国、韓国を批判。
しかし、本当にすべての外国首脳が「中国、韓国はおかしい」と発言したのでしょうか? なかなかそんなことは考えにくいのですが、もし本当にそうなら、政府・外務省はその証拠を示す必要があります。
たとえば、2004年12月に来日したドイツのシュレーダー首相は、小泉首相との会談で「中国、韓国はおかしい」と言ったのでしょうか? 今年2月にはシュタインマイヤー外務大臣が訪日していますが、ドイツの外相が小泉首相の靖国参拝に理解を示したのでしょうか?
すべての外国首脳が「中国、韓国はおかしい」と言っている、という発言が、もし立証されないとなれば、それは、小泉首相の毎度の「放言」ということではすみません。嘘デタラメで中国、韓国を侮辱したうえ、世界に向かっては「日本という国には外交の信義がない」ということを示す大失態です。絶対に曖昧にできない大問題。国会やメディアの追及を期待します。
教育評論家の尾木直樹さんの新刊『思春期の危機をどう見るか』(岩波新書)について。教育問題についていろいろ論じられていますが、インターネットの普及が思春期の子どもたちの人格形成にどういう影響を与えるのか、本格的に研究する必要があると強調されているので、そのことに限って、紹介しておきたいと思います。
尾木さんは、「思春期の危機がなぜ深刻化するのか」「成長への条件を奪われる現代の思春期」と論を進めたうえで、「時代を生きる力――新たな2つの課題」の1つとして、「ネット教育の確立」が急がれると提起しています。
メールやネットの問題には2つの側面があると氏は指摘。1つは、出会い系サイトやフィッシング、振り込め詐欺、ネットオークションなどに絡む直接的なトラブルで、子どもたちがその被害者・加害者にならないようにするという課題。もう1つは、「メールやネットに遺存することによって、子どもたちの成長にどのような影響を与えているのか」という問題です(131ページ)。
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一昨年亡くなられた佐々木潤之介先生の論文集『民衆史を学ぶということ』をいただきました。このなかに収められたいくつかの論文を探すのをお手伝いしただけなのですが、ありがとうございます。m(_’_)m
このなかの第4部「現代の歴史学」の中に収められている論文の1つは、私が先生に講演をお願いにあがったものです。もともとのテーマは、史的唯物論の立場から歴史を学ぶ意義を学生に話してもらうというもので、企画準備の過程で先生の名前があがったときは、正直、“ちょっと不向きじゃないのかなあ”と思いました。当日も、史的唯物論とは何かといった話は少しも出ませんでしたが、しかし、いま読み返してみると、歴史を研究するということと、歴史認識、歴史観をつくりあげるということとの“緊張関係”を、まだ教養課程の学生に、どう分かりやすく、しかも歴史観、歴史認識という、“生き方”にもかかわっていく問題を“感じとってもらう”か、細部まで配慮の行き届いた講演だったことがよく分かります。ちょっとでも、“先生には不向きではないか”などと思った自分の浅はかさが恥じられてなりません。
指定管理者制度の導入にともなって、この4月から、鎌倉市の鎌倉芸術館の管理運営が民間に移りましたが、それまで管理運営にあたっていた市外郭団体の事務局長が自殺していたそうです。
米軍海兵隊のグアム移転経費で、日本側が60億9千万ドル、約7100億円の負担で合意。
たとえば、中小企業予算はたった1616億円。グアム移転経費分があれば予算は5倍化が可能です。また、文部科学相の計算では「30人学級」の完全実施に必要な予算は7800億。こうしたことを棚上げにして、米軍にはぽんと7000億円。予算の使い方が間違っていると思いませんか?
今週の各地の「九条の会」の動きを、インターネットを流れるニュースから拾いました。
岩国市長選挙に続いて、沖縄市長選挙でも、革新共闘の東門美津子氏が当選。
自民党は、岩国、沖縄の2市長選で負けただけでなく、衆院千葉7区補選でも、中川政調会の次男が立候補した東広島市長選でも敗北。地方の“地殻変動”はやっぱり進んでいる、ということか?
沖縄市長に前衆院議員・東門氏、沖縄県初の女性市長(読売新聞)
千葉7区補選、民主・太田氏が当選(読売新聞)
東広島市長選、中川・自民政調会長の二男敗れる(読売新聞)
豪勢なことに、土日と若杉弘&東京フィルを2日連続で堪能して参りました。(^_^;)
まず土曜日は、サントリーホールで第720回定期演奏会。プログラムは
今日は、渋谷オーチャードホールで、第721回定期演奏会。こちらは、職場の先輩から譲っていただいたもの。
若杉さんの指揮は、指揮台でぴんと背筋を伸ばされた姿勢そのままに、実に端正、すみずみまで神経の行き届いた演奏です。昨日のブルックナー7番も、ちょっとゆっくり目のスピードで始まり、最後までテンポを加速させることもなく、きっちり奏でてゆくという感じでした。東京フィルの弦も、透明度の高い音を響かせていて、僕好み。ブルックナーの、天上から降ってくるような音の響きを堪能させていただきました。
山口・岩国市の合併に伴う市長選挙で、米軍移転反対の井原勝介氏(旧岩国市長)が当選。
ということで、あらためて地元の移転反対の意思が明確になりました。
りそな銀行が、サッカーくじを運営する独立行政法人「日本スポーツ振興センター」に、訴訟も辞さない構えで、未払いの委託料144億円を督促。
もともとサッカーくじは、余剰金からスポーツ振興費をひねり出すことを考えたものでしたが、売り上げの低迷で、スポーツ振興費の捻出どころか、委託料さえ支払えない状況に。このさい、サッカーくじは止めるしかないのでは?
自衛隊のスクランブルが急増。とくに中国軍機の接近が増えていると発表。
しかし、スクランブル発進する基準となる「防空識別圏」というのは、領海・領空よりはるか遠方の公海上に日本が一方的に宣言しただけのもの。そこを超えてきたからといって、違法に侵攻している訳ではありません。
また、中国軍機が東シナ海の中国ガス田周辺で活動を活発化させているというけれど、じつは、日本側だって、中国側のガス田開発がどうなっているか、自衛隊機で偵察しているのです。それに触れないまま、中国側だけが偵察活動を活発化させているかのような発表の仕方(と、それをそのまま流すメディアの報道ぶり)は、情報操作だと言われても仕方ないのでは?
今日は、読売日響第477回名曲シリーズ。バルシャイ指揮のショスタコーヴィチを聴くためにサントリーホールへ。
ショスタコーヴィチの交響曲第5番を生で聴くのは、これで何度目でしょうか。今日の演奏は、そのなかでも、ぐっと胸に響いてくるものでした。ショスタコーヴィチが、いわゆる「プラウダ」批判の後、どんな心持ちでこの曲を作曲したかは、もうすでに何度も書かれ、語られてきたことですが、今日、この曲を聴きながら、あらためて、ショスタコーヴィチの深い悲しみと、しかしけっして諦めないという気持ちを思い浮かべました。それは、僕の個人的な解釈なのかも知れませんが…。
読響の演奏は、とくに弦の音が、弱音部まで透明度の高い音を響かせていたのが良かったと思いました。やっぱりこの曲は、こうでないと! バルシャイの指揮は、ラストもテンポ抑え目で、全体を通して、作品の深い思いを響かせるような感じでした。
今日の未明、伊豆半島沖で震度4の地震。東京でも震度3のところもあったようですが、爆睡していたので、まったく気がつきませんでした。(^_^;)
出版当初から気にはなっていたのですが、結局、買ってしまいました。まだ読み始めたばかりですが、このあたりはほとんど勉強したことがないので、関連文献も含め、ちょっと勉強してみたいと思います。
著者は、スターリンが対日参戦の条件として、サハリンの「返還」とクリル諸島(千島列島)の「引き渡し」を上げたこと、そのさい「返還」と「引き渡し」という区別がきちんとなされていたことに注目しています。この点は、スターリンの覇権主義の問題として重要なポイントなので、それを国際政治史としてどう扱われているのか、興味があります。
日本国内の動きとしては、海軍少将の高木惣吉に注目しています。そして、高木惣吉を含め、支配層の中の「終戦派」において、「国体護持」と「皇室の安泰」とを区別する動きがあったということに注目しています。これは、従来からあった論点なんでしょうか? しかし、確かに資料には2つの言葉が並んで出てきますが、だからといって、両者を区別して考えていたということになるのかどうか。むしろ、マッカーサーの占領政策からの“後知恵”ではないかという気もするのですが…。
しかし、とりあえず結論を急がず、読んでみたいと思います。
【書誌情報】書名:暗闘 スターリン、トルーマンと日本降伏/著者:長谷川毅/出版社:中央公論新社/出版年月:2006年2月/定価:本体3200円+税/ISBN4-12-003704-5
この間の、デプリースト&都響のブルックナー2番にいまいち満足できなかったこともあって、あらためて手許にあるCDをいろいろ聴いてみたのですが、そのなかで、おっ!と思ったのが、オイゲン・ヨッフム指揮、ドレスデン国立管弦楽団の2番。ブルックナー交響曲全集の中の1枚です。
ニュースになってないようですが、日本経団連が「義務教育改革についての提言」を発表。
学校選択制の全国的導入を全面に掲げて、学校選択のための学校評価、教員評価の実施、さらに学校選択制の結果として人気がある(つまり生徒数が多い)学校への予算の集中配分などを主張しています。
先週の都響&デプリーストのブルックナー交響曲第2番にいまいち満足できなかった分、期待を込めて上野の文化会館へ。4階正面の2列目、ほぼど真ん中のシートで、舞台のオケは遙か下に見えますが、音はきれいに上がってきます。
プログラムは以下の通り。
さてメインのブル9ですが、第1楽章の出だしがあっさりしていたので、一瞬、どうなるのか不安になったのですが、その後はたっぷりとブルックナー節を聴かせていただきました。といっても、テンポは速め?で、全体としては、あまり深みにはまらず、要所要所でしっかり“らしさ”を聴かせるという感じでした。
途中、ホルンやクラリネットが、ちょっと音がひっくり返りそうになったところはご愛敬。(^_^;) それより気になったのは、弦の音。きれいに響かせる曲じゃないというのは分かりますが、それにしても、ちょっとぎゃっぎゃっと弾きすぎるように思われたのですが、どうでしょう?
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「新宿御苑の桜は、15日から20日が見頃だよ」――知り合いが4月初めに御苑で花見をしていたら、謎の爺さんにそう言われたというので、とりあえず騙されたと思って、昼休みに御苑に行ってきました。
で、行ってみたらビックリ! ソメイヨシノはもちろんとっくの昔に散ってしまってますが、御苑の中は、八重桜が満開、満開、ど満開!! ということで、平日だというのに、そこここでシートを広げてお弁当を食べてる人がいっぱい。先週土曜日には、総理大臣主催の「桜を見る会」が開かれていましたが、“何で今頃?”という疑問も一発で解消。
謎の老人の言葉は、真実でありました……。(^_^;)
最近、美術館にはとんと御無沙汰していますが、やっぱりこれだけは忘れずに見に行っておきたいです。
エルンスト・バルラハ展(東京芸術大学美術館)
ケーテ・コルヴィッツ展(町田市国際版画美術館)
イサム・ノグチ 世界とつながる彫刻展(横浜美術館)
ケーテ・コルヴィッツの版画は、歴史研究者にとっては、石母田正『歴史における民族の発見』の表装でよく知られたもの。でも、実物は見たことがないので、ぜひ見ておきたいです。(^_^;)