ハッピー・バースデー! コルボ/フォーレ「レクイエム」

ミシェル・コルボ(プ?グラムから)

一昨日に続いて、今日もミシェル・コルボのコンサートに行ってきました。今日は、オペラシティ・コンサートホールです。今日のプログラムは、以下の通り。休憩前の前半2曲は、予告と曲順が入れ替わっています。

  • ヴィヴァルディ:グローリア ニ長調 RV589
  • ヘンデル:ディクシット・ドミヌス(「主は言われた」) 詩篇110[109]
  • フォーレ:レクイエム op.48

今日のメインは、休憩後のフォーレ「レクイエム」。前半の2曲が18世紀(グローリアは作曲年不明だそうですが)の曲なのにたいし、「レクイエム」は1888年初演ということで、たった120年ほど前の新しい曲! 一昨日のバッハ「マタイ受難曲」をふくめ、同じ宗教音楽といってもずいぶんと違って聞こえました。
全体として、ゆっくりしたテンポ。とくに、第1曲の「入祭唱とキリエ」は特にそう感じました。ちょっとオーケストラの演奏がもたつく感じがするほど。しかし、ソプラノ独唱(シルヴィー・ヴェルメイユ)の第4曲「ピエ・イエズ」は、もうこれ以上にないほどの透明感ある声で惹き込まれました。また、第6曲「リベラ・メ」のバス(マルコス・フィンク)も、深く感じ入る響きで感動しました。
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「好ましくない」といっておきながら…

NHKの橋本新会長が、2月3日の初の定例記者会見で、個々の番組を政治家に事前説明するのは「当然とは思っていない」と述べたことは、前に書き込みましたが、早くもその翌日に、「説明自体は悪いことではない」「お伺いを立てるようなやり方は問題だという意味だ」と自民党に釈明したようです。

NHK会長:自民に釈明――番組内容事前説明「お伺いは問題」と(毎日新聞)
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投票率は結局58%

イラク国民議会選挙の開票結果が発表されました。イスラム教シーア派の「統一イラク同盟」が得票率48%で130余の議席を獲得。クルド人の「クルディスタン同盟」が26%、アラウィ暫定政府首相らの世俗シーア派の「イラクのリスト」は14%。スンニ派のヤワル大統領がひきいる「イラク人」は得票率2%に留まる。

で、投票率は、57.67%だったそうな。選挙直後に72%などという数字が飛び交ったけれども、60%に届かなかったということです。また、ファルージャを含むアンバル県の投票率はわずか2%。このへんが今後問題になりそうです。

シーア派連合が最多議席=投票率58%、国民議会選結果?クルド人2位・イラク(時事通信)

イラク議会選:シーア派会派 単独過半数超え確実に(毎日新聞)
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女子ゴルフ第1回W杯、宮里藍・北田留衣ペアが優勝

6アンダーの首位タイでスタートした最終日、途中、北田選手がトリプルボギーをたたくなど苦戦をしたけれど、17番で2人揃ってバーディーをとり、見事優勝。

こういうのを見ていると、あらためてゴルフってメンタルなスポーツだと思います。

宮里・北田ペアが初代女王に W杯ゴルフ(読売新聞)
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見に行かないといけないもの

しばらくサボっていた美術館通いですが、いろいろ見ないといけないものが溜まってしまいました。忙しい…

マルセル・デュシャン

ジョン・ベラミー・フォスター『マルクスのエコロジー』

マルクスのエコャ??ー表紙

ジョン・ベラミー・フォスター氏は、『独占資本主義の理論』(鶴田満彦監訳、広樹社、1988年)などの著書で知られるアメリカの経済学者。現在はオレゴン大学教授(社会学)。

で、この本は、最初は「マルクスとエコロジー」という題名で書かれる予定だったが、執筆の過程で「マルクスのエコロジー」に変わったという。著者によれば、マルクスに対するエコロジーの側からの批判は、次のような6点にかかわっている。

  1. マルクスのエコロジーにかんする記述は「啓発的な余談」であって、マルクスの著作本体とは体系的に関連づけられていない。
  2. マルクスのエコロジーにかんする洞察は、もっぱら初期の「疎外」論から生まれたもので、後期の著作にはエコロジーにかんする洞察は見られない。
  3. マルクスは、結局、自然の搾取という問題へのとりくみに失敗し、それを価値論に取り込むことを怠った。
  4. マルクスは、科学の発展と社会変革がエコロジー的限界の問題を解決し、未来社会ではエコロジー的問題は考える必要がないと考えた。
  5. マルクスは、科学の問題やテクノロジーの環境への影響に関心を持たなかった。
  6. マルクスは、人間中心主義である。

著者は、こうした見方が、マルクスが批判した相手の議論であって、マルクスのものではないことを明らかにしていくのだが、その詳細は省略せざるを得ない。

面白いのは、こうした問題とかかわって、著者が、自分のマルクス主義理解を問題にしていること。「私のエコロジー的唯物論への道は、長年学んできたマルクス主義によって遮られていた」(まえがき)と書いて、次のように指摘している。

私の哲学的基礎はヘーゲルと、ポジティヴィズム〔実証主義〕的マルクス主義に対するヘーゲル主義的マルクス主義者の反乱に置かれていた。それは1920年代にルカーチ、コルシュ、グラムシによって始められ、フランクフルト学派、ニュー・レフトへとひきつがれたものであった。……そこで強調されたのは、マルクスの実践概念に根ざした実践的唯物論であり、……このような理論の中には、自然や、自然・物質科学の問題へのマルクス主義的アプローチが入り込む余地はないように思われたのである。……私が自分の一部としたルカーチやグラムシの理論的遺産は、弁証法的方法を自然界に適用することの可能性を否定した。それは基本的に領域全体をポジティヴィズムの手に譲り渡すことになると考えたのである。……私の唯物論は、完全に実践的な、政治経済学的なものであり、哲学的にはヘーゲルの観念論とフォイエルバッハによるその唯物論的転倒から知識を得たものだったが、哲学と科学内部における唯物論のより長い歴史については無知だった。(本書、9?10ページ)

著者はまた、「唯物論を実践的なものにする際に、マルクスは自然の唯物論的把握への、つまり存在論的および認識論的カテゴリーとしての唯物論への一般的な関わりをけっして放棄しなかったということである」とも指摘している(同、23ページ)。
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目の眩むような思い ミシェル・コルボ/マタイ受難曲

ミシェル・コルボ日本公演チラシ

今日は、ミシェル・コルボ指揮、ローザンヌ声楽・器楽アンサンブルの日本公演を聴きに行ってきました。ということで、一昨日についで、またまたサントリーへ。今日は、LB1の最前列ということで、舞台に向かって左手奥の席で、合唱団の斜め後ろから舞台を眺めるかっこうになりました。

演目は、バッハ:マタイ受難曲。午後6時開演で終演は9時を回る一大プログラムでした。

特徴的だったのは、第1部につづけて第2部に入り、第40曲のコーラスが終わったところで、休憩をとったこと。いちおう会場にその旨の張り紙があったんですが、お客さんにはほとんど伝わってなかったんでしょうね。第40曲が終わってもなかなか拍手が起こらず、コルボ氏が指揮台を降りて舞台袖に戻り始めて、ようやく拍手がわき起こるという次第になりました。
第40曲のところでというと、要するに、イエスが捕まってペテロが3度「あんな人は知らない」と言った直後に鶏が鳴く、それで「鶏が鳴く前に、あたなは3度私を知らないと言うだろう」というイエスの予言が成就したことを知り、ペテロが「私を哀れんでください」と泣いた後のところまでです。第41曲からあとは、いわゆる「処刑」の場面になるので、ここで休憩をはさんだというのは、ストーリー上は十分納得できるものです。

コルボ氏は明後日で71歳、一昨年大病をされたということでしたが、音の強弱、大小がはっきりしていて(それはコーラスも同じ)、メリハリを効かせた指揮で、全体としての演奏の流れが非常に分かりやすいと思いました。ソプラノの谷村由美子さんは、少し内にこもった(というと印象が悪いのかな)、丸みのあって、音が低くなるとちょっと聞こえにくくなったところはありますが、温かい声を響かせていらっしゃいました。カウンター・テナーのカルロス・メナも、高音で透き通った声を響かせ、なかなか印象的でした。
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国防の義務、社会的費用を負担する責務…

自民党新憲法起草委員会の「国民の権利・義務」小委員会(船田元委員長)が、「国防の責務」を盛り込んだ船田試案を公表。

責務は義務ではないと言ってるみたいですが、「国防の責務」や「社会的費用を負担する責務」などなど、盛り込みたい放題です。

「国防の責務」盛る 自民新憲法起草委、小委が試案(産経新聞)
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MTのテンプレートの書きだし

あっちこっちに書き込まれてるみたいなんですが、いまだにやり方がよく分からないのが、Movable Typeのテンプレートの書き出し。

とりあえず、コピペでテキストファイルに貼り付けて保存してるんですけど、面倒臭い。だれか、いい方法知りませんか? 教えてください。m(_’_)m

ライブドア 今日の話題

いろいろ騒がしいライブドア、今日のあれこれ。

ライブドアが幻冬舎と共同出資で出版業界に進出。先日、ブログの利用規程を改正して、著作権を事実上放棄させるものに変更したことを紹介しましたが、その狙いが、人気ブログの単行本化にあることが明らかになりました。柳の下に2匹目の「電車男」、という訳ですね。

ライブドアが出版進出・幻冬舎と提携(NIKKEI NET)
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迷惑行為の通報義務を条例化

東京都が、公共の場所での迷惑行為について、通報する義務を条例化する方針でいるそうな。

これが条例化されたら、ぜひ迷惑行為として通報したいことが3つほどあります。

  • 公共の場所での迷惑行為の通報を義務化する条例なんて迷惑だ!
  • 公共の場所で、君が代・日の丸を強制するのは迷惑だ!
  • 公共の場所で、放言を繰り替えずと知事は迷惑だ!

「公共」の迷惑行為、都が条例導入へ(TBS)
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戸田山和久『科学哲学の冒険』

科妥??妣??冒険表紙

科学哲学というと、論理実証主義とか構成主義とか、あまりロクでもない観念論的議論が多くて、鬱陶しいだけと思っていたのですが、この本は、科学的実在論の立場に立ち、「それでも科学は実在を捉えている」というのが結論。また、筆者の戸田山氏は、前著『論文の教室』(NHKブックス)が意外に良くて(けっこう文章は乱暴でしたが)、論理の筋道の展開の仕方が分かりやすく、僕の感覚に近いところがあると思っていました。それで、とりあえず買ってきました。

開いてみると、これも会話形式で書かれていて、科学哲学専攻のセンセイ、それに理系のリカコさんと文系・哲学好きのテツオくんというベタな名前の学生が登場。センセイの研究室で、お菓子を食べながら、哲学談義をするという趣向になってます。で、テツオくんが、論理実証主義や反実在論など、いかにも文科系の哲学オタクがはまりそうな議論を持ち出すのにたいし、リカコさんが、科学(この場合は自然科学)をやってる人間として、そんな議論は間違ってると反論し、その2人に引きずられて、センセイが科学哲学とは何か、実在と科学との関係をどう考えるかを述べるというふうになっています。
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井上道義&東フィル/ブルックナー交響曲第8番

井上道義・東フィル定期演奏会チラシ

今日は、井上道義さんが振るということで、東京フィルハーモニーの定期演奏会(サントリーホール)に行ってきました。プログラムは、

  • バーンスタイン/交響曲第2番 「不安の時代」
  • ブルックナー/交響曲第8番 ハ短調(ノヴァーク版第2稿)

前半は、仕事が押したために間に合わず聞けませんでした。めずらしい曲目なので聞きたかったんですけどね…。残念。

後半は、僕の大好きなブルックナーの最後の交響曲(第9番は未完だから)。井上さんの指揮は、力を内に込める?という感じで、派手さはないのですが、ぎゅうっと内実が詰まった感じでした。2階RB席ということで、バイオリンの音がストレートに飛んでくる感じで、ちょっと生々しくて最初は落ち着かなかったんですが、第3楽章になるとそんなのも気にならず、至福の音楽を楽しませていただきました。一転して第4楽章では、本当に力を内面にみなぎらせたという感じで、盛り上がりました。東フィルも、木管、金管ががんばって、力強い音を響かせていました。

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ポルトガル軍撤退へ

リスボン発AFP時事電によれば、ポルトガルのサンタナロペス首相は、7日夜、記者団に対し、イラク南部に駐留するポルトガル軍警察部隊120人について、今週中に撤収を始めることを明らかにしました。
ポルトガルのイラク駐留部隊の任務は、当初昨年11月に終了する予定でしたが、国民議会選挙に向けた治安維持のため、駐留延長していました。

Windowsに外部侵入を許すセキュリティホール

Microsoft Windowsに、最悪の場合、ネットに繋がったパソコンに保存されたファイルなどが削除される、というセキュリティーホールが見つかりました。みなさん、Windows Updateをお忘れなく。

マイクロソフトのOS全製品に最高度の欠陥(読売新聞)
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日本代表2?1で北朝鮮代表に勝利!

後半ロスタイム、ゴール前のボールがどうなる?と思った瞬間に、大黒の左足からゴールへ! 前半4分で、さっさと1点目を獲得したので、これは楽勝?なんて思ったのですが、ずいぶんじりじりさせられました。

ともかく、日本代表、W杯アジア最終予選1勝
おめでとうございま??す。?(^^@)/