ベルヴィル・ランデブー

ベルヴィル・ランデブー

ベルヴィル・ランデブーを見てきました。フランスのアニメーション映画です。公開初日に見に行くのは、「エイリアン2」以来です。(^^;)

自転車が大好きで、ツール・ド・フランスの選手になった孫のシャンピオンが、レースの最中に誘拐された…。ということで、お婆ちゃんと愛犬ブルーノが、孫を助けるために、巨大都市ベルヴィルまで追いかけていくというお話(実際にはベルヴィルというのはパリの北東にある庶民的な街区だそうです)。はたしてシャンピオンは無事なのか…? といっても、別にそんなドキドキハラハラするような映画ではありません。

それにしても、このお婆ちゃんがすごいんです。

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メール便未配達

昨日、ヤマト運輸と佐川急便が「メール便」未配達が見つかったと発表。ヤマト運輸が4837通、佐川急便は3024通。佐川急便は、11月に、約3万2000通の未配達が明らかになっています。

ヤマトと佐川、メール便計7800通未配達(読売新聞)
毎日メディアサービス:下請け配達員、ダイレクトメールなど未配達??福岡・北九州(毎日新聞)

記事を読むと、佐川急便の場合ですが、佐川急便から委託を受けた業者が、さらに下請けやアルバイトなどに配達を請け負わせているんですよね。だから、本当に配達されているかどうか、佐川は直接把握できないということ。郵政民営化で郵便事業に民間を参入させると言っても、こんな実態で本当に大丈夫なんでしょうか?
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立川自衛隊官舎ビラ配布事件(3)

立川自衛隊官舎ビラ配布事件について刑法学者の否定的コメントが理解できないと書いたところ、「まともなコメントも出てるよ」と教えてもらいました。

無罪の結論は支持できる。憲法の表現の自由の保障に照らし違法性がないというもので、適切だ。ただ、事件の基本的問題点が正しく司法判断を受けたかというと疑問もある。そもそも「基本的に無党派の立場」(本判決)で活動する市民グループの運動に、刑事罰と過剰な強制捜査で対応したこと自体、批判の対象となるべきだ。起訴価値が大きいとは考えにくい。「住居侵入」で起訴した検察側には首をかしげざるをえない。一連の捜査の過程で失われたものは大きいはずで、この種の捜査・起訴を繰り返してはならない。(白取祐司・北海道大学教授、「朝日」12/17)

「事件の基本的問題点」というのは、本来犯罪とはならないようなものを警察・検察が重大犯罪のようにとりあつかったことを指しており、白取氏の意見は、むしろそちらこそ問題にすべきだということです。ちなみに、この事件で逮捕された3人は75日間も拘留されたそうで、今日(12/18)の「東京新聞」社説は、検察の拘留延期の請求を唯々諾々と認めた裁判官も責任があると指摘しています。

あともう1つ。「毎日」にも、まっとうな刑事法学者のコメントが出てました。

判例からすると有罪の可能性が濃厚だったが、表現の自由の趣旨に照らし、無罪とした判決は画期的で高く評価できる。政治的議論を封鎖することにつながる事件の背景を正確に見抜き、違法性を形式的に解釈せず、実質的にとらえたもので、国民感情にそった血の通った判決だ。(村岡啓一・一橋大教授、「毎日」12/17)

まあ、やっぱりこのあたりが普通の考え方でしょう。
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まずは、買春するようなアホな大人に「安易な性行動を慎むよう」教育を義務化したら?

中学生の性交を条例で規制しようという話は、結局、親や教師に、青少年が安易な性行動を慎むよう教育する義務を課すということで決着がつくらしい。

しかし、青少年の性行動を正す前に、まず大人(とくに女子高生を買春するようなオヤジの乱れた性行動を慎ませるような教育を義務化する必要があるのでは?

それからもう1つ。「安易な性行動を慎む」ようにしたいのであれば、まず、避妊の仕方を含め、性教育をきちんとおこなうことです。

安易な性行動慎むよう教育を=条例で保護者らに努力義務?都青少年協議会(時事通信)
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日フィル「第九」コンサート

今日は、サントリーホールで、日フィルの「第九」コンサートを聴いてきました。
指揮は日フィル正指揮者の沼尻竜典氏。休憩前に、合唱団のアカペラで、武満徹氏の「うた」3曲を歌うというちょっと趣向凝らしたプログラムでした。

  • 武満徹:混声合唱のための《うた》より「翼」
         MI・YO・TA(沼尻竜典/編曲)
         混声合唱のための《うた》より「小さな空」
     (休憩)
  • ベートーヴェン:交響曲第9番 ニ短調 作品125 「合唱」

前半は、東京音楽大学の合唱団によるアカペラということで、舞台の上は指揮の沼尻氏のみ。合唱団は舞台後ろのP席に陣取っているので、指揮台にのぼった沼尻氏とはちょっと距離があって、そこから沼尻氏がぐるぐると腕を振り回して指揮している様は、なかなか妙な構図でした。

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台湾のハンセン病元患者が補償を求め提訴

台湾のハンセン病元患者が、ハンセン病補償法にもとづく日本政府への補償請求を退けた厚生労働省の処分を不服として、処分取り消しの訴えを起こしました。

植民地支配の下で、国内の隔離政策に従って、強制隔離しておきながら、いまになって「外国人」であることを理由に補償しないというのは矛盾しているとしか言いようがありません。

台湾の元患者も集団提訴 ハンセン病隔離の補償求め(共同通信)
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立川自衛隊官舎ビラ配布事件(2)

昨日、無罪判決が出た立川の自衛隊官舎ビラ配布事件ですが、今日の新聞の談話を見ていると、憲法研究者などのコメントはいいのですが、刑事法研究者が否定的な談話を寄せているのが気になりました。

たとえば――

日本ではあまりにも政治的自由が主張され過ぎて私的領域の個人の自由への配慮が不足しており、改める必要があると思う。ミスを犯した判決だと思う。(渥美東洋・中央大大学院教授、「毎日」)

宿舎の管理者が立ち入りを拒否しているのは明白で、立ち入り禁止に(強い弱いの)程度はない。裁判所は立ち入り拒否の程度やプライバシー侵害の程度が低いと判断したが、住居侵入の違法性がゼロでない限り、居住者は保護されるべきであり、量刑で判断すべきだ。(土本武司・帝京大教授、「東京」)

しかし、僕にはこれらの主張が理解できません。刑事法の一般的な理解・立場って、こういうものなんでしょうか?
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「毎日」、盧武鉉大統領へのインタビュー掲載

17日付「毎日新聞」が、韓国・盧武鉉大統領へのインタビューを掲載しました。それを読むと、盧武鉉大統領がしっかりした原則をもって自らの考えを話していることがよく分かりますね。以前、大統領選前に書かれた『私は韓国を変える』(青柳純一、青柳優子訳、朝日新聞社)を読んだときも、その点で非常に新鮮な印象を受けたことを覚えています。

韓国大統領 一問一答(毎日新聞)
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「精力善用」「自他共栄」

『丁玲自伝』を読み終えたので、こんどは計見一雄『統合失調症あるいは精神分裂病』(講談社選書メチエ)を読み始めました。講演録ということで、文章は相当に乱暴?ですが、つらつら読んでいたら「私の高校は加納治五郎という人が理事長だったので、柔道場に『自他共栄』って書いてあるんです」という文章にぶちあたりました。ということは、計見さんはわが高校の大先輩! 

わが校出身の精神科医が和田秀樹みたいなのばっかりじゃなかったことが分かり、安心しました。(^^;)

立川自衛隊官舎ビラ配布事件、一審無罪判決

東京・立川市の防衛庁宿舎で自衛隊イラク派遣反対のビラを配布したとして、市民団体のメンバー3人が住居侵入罪に問われた事件で、16日、東京地裁八王子支部(長谷川憲一裁判長)は、無罪の判決を下しました。

判決は、自衛隊官舎の敷地は居室と一体で「住居」に該当し、郵便や宅配便の配達員、電気やガスの検針者など以外の者が、無断で敷地内に立ち入るのは「侵入」に該当するとしたものの、被告らが敷地内に立ち入った「動機は正当なもの」であり、「その態様も相当性を逸脱していない」、「生じた居住者や管理者の法益の侵害も極めて軽微なものにすぎない」と指摘しました。
注目すべきは、イラク派遣反対のビラの配布は「憲法21条1項の保障する政治的表現活動の一つであり、民主主義社会の根幹を成すもの」であるとして、「商業的宣伝ビラの投函」よりも優先して尊重されなければならないと指摘したこと。その立場から、宣伝ビラの配布を放置しながら、被告らのビラ配布について、事前の警告や抗議なしに「いきなり検挙」したのは疑問だとして、刑事罰にあたるような違法性はないと認定しました。

一般に外部の者が立ち入ることができるポストなどへのビラ配布は、表現の自由として正当なものだとして認めたのは、まったく妥当なものであり、当然の判決だと思います。

ところで、今日の東京新聞「こちら特報部」では、裁判の過程で、今回の事件で自衛退官者の管理人が提出したとされる被害届は、実は署名だけすればよい状態で警察があらかじめ準備していたものだったことが明らかになったそうです。その点でも、実際の被害などもともとは存在しなかった、「公安主導」の異常な捜査・立件だったといえます。

<イラク派遣反対ビラ>3被告に無罪判決 地裁八王子支部(毎日新聞)
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マツダ、深夜の工場火災

15日深夜、広島のマツダ宇品第1工場で火災発生。

驚くのは、火災発生時(夜10時45分頃)に隣接する第2工場と合わせて1000人以上の労働者が働いていたということ。いくら新車の売れ行きが好調だからと言って、宇品工場だけでなく、全国の工場が24時間操業というのはあまりに異常です。

マツダ火災 7時間後に鎮火 広島・宇品第1工場(毎日新聞)
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『丁玲自伝』

丁玲自伝

昨日(正確には一昨日)買ってきた丁玲著『丁玲自伝』(東方書店)ですが、今日(正確には昨日…あ〜面倒くさい)読み終えてしまいました。

同書は、丁玲が1933年に上海で逮捕され国民党によって3年間余り幽閉されていた時代のことを書いた「暗黒の世界で」(原題は『魍魎世界』)と、1957年の「反右派闘争」から「文化大革命」の時期の体験を書いた「風雪に耐えて」(原題は『風雪人間』)の2部構成です。

とくに上海で幽閉されている時期に、国民党によって、「丁玲は裏切った」というデマが流され、それが「反右派闘争」や「文化大革命」の時期に「右派」の証拠として持ち出されるなど、苦労を重ねることになります。しかし本書では、そうした境遇で苦しむ自分の気持ちとともに、そのとき、そのときのさまざまな人との出会い――そのなかには、裏切りや挫折もありますが、思いやりある人々との出会いがていねいに書かれていて、あらためて、革命運動というものはそうした人々の思いによって支えられ、継承され、発展していくものなのだということを強く感じました。

【書誌情報】著者:丁玲 Ding Ling/書名:丁玲自伝 中国革命を生きた女性作家の回想/訳者:田畑佐和子/出版社:東方書店/発行:2004年10月/INBN4-497-20415-4/定価:本体2400円+税

どうして「一気に解決」なのだろう?

北朝鮮「制裁」論の急先鋒、安倍晋三・自民党幹事長代理が「レベル5を発動し、一気に解決させるという手もある」と発言したそうですが、実際の問題として、どうやって「一気に解決させる」というのかよく分かりません。

外交問題は交渉を通じて解決するしかないのだから、「意味がない」と思う相手であっても、「制裁あるのみ」と席をけってしまえば、こちらの負け。もちろんだからと言って、ただ「話し合いましょう」と言うだけが交渉でないことも自明のことで、そこで外交的な「かけひき」が生まれるのです。ところが、まだ「かけひき」も始まってないうちから、与党幹部が「交渉は意味がない! 制裁だ!」と言って回るのは、「下策中の下策」だと思うのですが。

<安倍晋三氏>経済制裁、「レベル5で一気に解決も手だ」(毎日新聞)
北との交渉継続「意味がない」=安倍自民幹事長代理(毎日新聞)
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米国務副長官、やや軌道修正?

昨日、小池百合子沖縄北方担当相との会談で、経済制裁発動に慎重姿勢を見せたと報道されたアーミテージ国務副長官が、平沼赳夫・拉致議連会長との会見で、「アメリカは決して消極的ではない」と、態度を「軌道修正」させたと報道されています。

しかし、「段階を踏んでおこなうことが大事」と述べたほか、制裁をおこなうかどうかはあくまで日本政府の問題として、アメリカ政府から「経済制裁をやるべし」とは絶対に言わないという立場は変わっていません。、安倍晋三・自民党幹事長代理の「経済制裁で一挙解決」発言などには同調しない態度は明確。そこがポイントでしょう。

北への経済制裁、基本的に支持…米国務副長官(読売新聞)
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ストレス発散?ご乱行…

ストレスが溜まっているという自覚はないのですが、ふらふらと紀伊國屋書店に立ち寄り、目に付く本をあれこれと買い漁ってしまいました。(^^;)

佐佐木隆著『万葉歌を解読する』(NHKブックス、新刊)
日経12付書評で面白いと思ったのと、「万葉集の正しい読み方、教えます!」というオビに惹かれてしまいました。
林光著『私の戦後音楽史』(平凡社ライブラリー)
日本を代表する作曲家である林光氏の1945年8月を起点とした半自伝(?)となれば、読むしかない。俳優座の「フィガロの結婚」に徳球が来た話とか、中央合唱団の話なども登場します。
計見一雄著『統合失調症あるいは精神分裂病 精神医学の虚実』(講談社選書メチエ、新刊)
とりあえず計見氏の本は読んでみる。
竹田青嗣『人間的自由の条件 ヘーゲルとポストモダン思想』(講談社、新刊)
前に『群像』で読んだ論文などが収録されているので、つい仕方なく…。
丁玲著『丁玲自伝 中国革命を生きた女性作家の回想』(東方書店、10月刊)
丁玲は、丸山昇氏の『上海物語』にも出てきますが、戦前からの中国共産党員でありながら、反右派闘争、「文革」で「裏切り者」とされ、1984年になってようやく名誉回復された人です。
小林英夫・福井紳一著『満鉄調査部事件の真相』(小学館、新刊)
満鉄調査部事件というのは、1942年9月に満鉄調査部の堀江邑一、具島兼三郎、石田精一、深谷進氏らが治安維持法違反として関東軍憲兵隊に逮捕された事件。

仕事の締め切りがようやく終わり、日曜日は一日寝倒して、昨日、一昨日と連続して映画を見て、いささか疲れ気味で、今日はまた腰が痛くなってしまいました。ということで、映画を諦めて真っ直ぐ家へ帰るつもりだったんですけどねえ。(^^;)

このほかに、さらにインターネットで買ったものも…。

  • ヴィヴィアン・バー著『社会的構築主義への招待――言語分析とはなにか』(川島書店、1997年)←これはAmazonで買った。
  • 赤羽隆夫著『日本経済探偵術』(東洋経済新報社、1997年)←古本です

ということで、いったい読み切れるのかどうか…。困った、困った。

【本日のBGM】Ludwig Beethoven:Symphonie No.9 op.125/dir. Philippe Herreweghe/La Chapelle Rpyale, Collegium Vocale Orchestre des Champs Elysees/harmonia mundi HMX 2981687

フリーターと正社員の格差

「東京新聞」の12/12(日)付の「生活図鑑」欄が、「格差開く若年世代」と題して、フリーターと正社員の賃金の格差などをまとめています。

正社員 フリーター 格差
年収 387万4000円 105万8000円 約3.6倍
生涯賃金 2億1500万円 5200万円 約4倍
年間消費額 282万9000円 103万9000円 約2.7倍
年金 17万5000円 6万6000円 約2.7倍

年収で約3.6倍、生涯賃金で約4倍、年金で約2.7倍の格差になりますが、大事なことは、それだけでなく、年間消費額も約2.7倍の開きがあるということ。いま企業は、正社員を減らし、パート・アルバイト・派遣など非正規社員を増やしています。そうすると、企業は人件費が節約できて儲かるかも知れませんが、その分家計の消費額も減ってゆき、結局、商品は売れなくなる…ということです。

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米国務副長官、経済制裁に慎重

北朝鮮に対する経済制裁が取沙汰されていますが、アーミテージ米国務副長官は、制裁発動に慎重であるべきだとの考えを示しました。訪米して会談した小池百合子沖縄北方担当相が明らかにしたもの。

小池百合子担当相は、「制裁カードとして見せていることが有効だ。実際にやれば大変だ」とかタイミングの問題として理解したみたいですが、アメリカが関心を持っているのは、日本が経済制裁を発動することで6カ国協議の枠組みが壊れるのではないかということ。その立場から、日本の“暴走”を牽制したものと思います。

拉致問題については、北朝鮮の交渉担当者も、拉致を実行した諜報機関の協力が得られないと言っており、北朝鮮指導部が、諜報機関にメスを入れてでも、この問題の解決を図るという決断をしない限り、先への展開が望めない状況になりつつあります。その意味で、日本側の「交渉」の質も、これまでとは異なる段階に踏み込まざるを得なくなっていると思います。

米国務副長官 「北朝鮮は不誠実」 小池担当相と会談 経済制裁には慎重(西日本新聞)
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映画「変身」

「変身」チラシ

今日も渋谷で映画を見てきました。「変身」――カフカの原作を映画化したものです。

「ある朝、グレーゴル・ザムザがなにか気がかりな夢から目をさますと、自分が寝床の中で一匹の巨大な虫に変わっているのを発見した」(新潮文庫版、高橋義孝訳「変身」)という書き出しは、あまりに有名。この、人間が虫に変身するという不条理の世界をどう視覚化するのか? 興味津々で見てきました。

映画は、原作に登場するエピソード(たとえばグレーゴルがカベや天井をはいずり回り、天井からぶら下がるのを楽しむ様子とか)をほとんど忠実に映像化しています。主人公のグレーゴルを演じたのは、エヴゲーニイ・ミローノフという俳優。「ロシア演劇界のプリンス」(プログラムの「解説」による)だそうです。で、彼は、どのように変身するか? それは見てのお楽しみなのですが、もうそろそろ上映終了なので、ネタばれになりますが、書いてしまいます。結論からいうと……
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「教授会自治」の認められない大学なんて…

毎日新聞東京版によれば、東京都は、来年4月に「首都大学東京」に変更させられる都立大学について、学則の変更を表明。「首都大学東京」発足後も2010年度まで存続する都立大学の教授会は総長・学部長選出や教員人事の権限を失うことになります。

「教授会自治」は、大学の自治、学問の自由を保障する制度的基盤。教授会自治のないところに、学問の自由なし。学問の自由のないところに、学問なし。ということで、制度的にも“石原直営カルチャースクール”化がすすめられつつあります。

がんばれ、都立大学!
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家計負担増、来年度は1兆1000億円

日経新聞によれば、家計の負担増は、来年度だけで、

  • 定率減税の半減による国民全体の税負担増は約1兆6500億円。そのうち、2005年度注の負担増は2000億円。
  • このほかに、配偶者特別控除の廃止など、すでに確定している増税分が4000億円。
  • 今年10月以降の社会保障費の引き上げで5000億円

で、あわせて1兆1000億円にのぼるという。

さらに、2006年度には、定率減税分で1兆4000億円に社会保障費を含め、あわせて2兆1000億円の負担増になるという。

また、65歳以上のうち所得が125万円以下の個人住民税の非課税措置も2006年度から撤廃されるという(12/14付「東京」)。「住民税非課税」は、介護保険の保険料・利用料の減免措置の基準にもなっているので、それをあわせると高齢者世帯にはさらに重い負担になるだろう。

すでに、高額所得者の所得税最高税率は60%から37%に引き下げられている。法人税の最高税率も42%から30%に軽減された。これによる税の減収は20兆円とも言われており、それを放置したまま、定率減税の廃止など低所得者への課税強化は、租税の在り方そのものを否定するものと言わざるをえない。