改憲案より撤収案

今日の東京新聞、谷政幸・論説委員の「政理整頓」。「改憲案より撤収案だね」と題して、曰く、

 ――物書きの立場からすると、活字になった小泉首相の「自衛隊が活動する地域は非戦闘地域」という発言はいただけない。東京新聞でこういう記事を書いたら、読者に分からんと、書き直しを命じられる。小泉流の修辞法の典型だ。
 ――「国益」の名前で自衛官600人が「予断を許さぬ」イラクにさらに1年。撤収のメドも曖昧では、派遣隊員やその家族が気の毒だ。政治が思考ストップなら、自衛官は自衛せよ。撤収マニュアルに遺漏はないか精査を。改憲案づくりに手を貸す暇などないのだ。

 小泉首相のちゃらんぽらん「派遣延長」決定だけでなく、自衛隊幹部の改憲案づくりへも厳しい御批判。なかなか、ピリッと効いたコメントです。

NHKの世論調査

NHKの世論調査で、小泉首相の靖国神社参拝を是とする意見(「続けた方がよい」46%)が否とする意見(「やめた方がよい」38%)を上回る結果が出ました。

しかし、記事をよく読むと、質問のなかで「小泉総理大臣が『これまで参拝してきたのは、心ならずも戦禍に倒れた人たちへの慰霊の気持ちと不戦の誓いを新たにするためだ』と述べたことについてどう考えるか」と言っており、ほとんど誘導尋問。これじゃあ「理解できる」と答える人が多くなるのは当たり前です。

同じ世論調査で、自衛隊のイラク派遣1年延長について「賛成」28%、「反対」62%。また、小泉首相が説明責任をはたしたかどうかでは「果たした」21%、「果たしていない」71%という結果が出ています。

“靖国参拝は継続を”46%(NHKニュース)

NHK世調 内閣支持率44%(NHKニュース)
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映画館でニコール・キッドマン!

今日(正確には、もう昨日だけど)、ル・シネマで映画を見たとき、本編上映前のCMで、あのCHANEL No.5のCFをフルスクリーンで見てしまいました。

でっかいスクリーン一杯にニコール・キッドマンのドアップが! 台詞は字幕付。やっぱり美しい…。

ところで、その後、フランスのアニメ映画「ベルヴィル・ランデブー」の予告編を見ました。めちゃ面白そ? このごろマンネリ気味の●崎●アニメなんぞより、何倍も面白そ? 12/18公開。絶対見に行くぞ?

公式ホームページ

ベルヴィル・ランデブー

「エイプリルの七面鳥」

エイプリルの七面鳥

母親と折り合いが悪くて、ニューヨークで一人暮らすエイプリル(ケイティ・ホームズ)が、Thanks giving dayにニューヨークにやってくる出てくる母親をもてなそうと一生懸命七面鳥の丸焼きをつくるお話です。映画は、エイプリルが、ボーイフレンドのボビイと一緒に朝から買い込んできた材料で一生懸命に七面鳥の丸焼きをつくりはじめる様子と、母親(パトリシア・クラークソン)をはじめ家族が一緒に車でエイプリルの住むニューヨークのアパートを目指して出かける様子とが交互に映しながら、ストーリーはすすみます。

なぜ、折り合いが悪く、会うと喧嘩ばかりしている娘のところへ母親が家族中で出かけることになったのか、なぜ娘は、気に入らない母親のために、やったことのない七面鳥の丸焼きをつくって Thanks giving を祝う気になったのか。それは、映画の展開とともに、徐々に明らかにされます。…って、その「なぜ」はチラシにも書いてあるし、サイトでも紹介されてますが、でも映画の中では、それが少しずつ分かってくる。それがまたなかなかいいのです。
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アメリカ政府の正体見たり

イラク戦争開始前に、アメリカ政府が、アメリカに従わず、「大量破壊兵器保有を裏付ける証拠はない」と主張しつづけたIAEA(国際原子力機関)のエルバラダイ事務局長の電話を盗聴していたと、ワシントン・ポスト紙が12日付で報道。

米がIAEA事務局長の電話盗聴と報道 イラン核問題 (朝日新聞)
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看護師の流出

フィリピンから日本への看護師の労働派遣が認められるようになるということで、フィリピンでは、医師が看護師になって「海外流出」する動きが生まれているというニュース。

以前、インドの看護師がアメリカなどへ「流出」しているという話もニュースになっていました。途上国にしてみれば、社会的な費用をかけて養成したのに、医師・看護師になったとたん、海外へ行かれてしまったのではたまったものではありません。逆に、先進国の側からいえば、養成のためのコストを負担することなく、医師や看護師が調達できる訳で、言い方を変えれば、アメリカや日本など先進国が、自国が負担すべき医師・看護師養成のコストを途上国に押しつけている、ということができます。

比の医師、看護師になり海外へ 「高収入で安定」と(朝日新聞)
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中国への無償ODAって、こんなに少なかったのね

対中国ODAの見直しが声高に主張されています。ODAというと、何となく“タダでくれてやる”的なイメージがありますが、無償援助はわずか52億円でODA全体のわずか5%。残り大部分(約967億)は円借款です(※)。

※中国向けODA開始(80年度)から2003年度までの累計3兆3000億円のうち、円借款は3兆472億円にたいし無償援助は1416億円(4.3%)。「毎日」12/14付による。

円借款というのは、お金を“やる”のではなく、低利とはいえ利子を取って資金を“貸す”もの。その資金で、日本企業から物資を購入する場合もあって、その場合は回り回って日本企業の利益にもなるわけです。しかも、谷口誠著『東アジア共同体』(岩波新書)によれば、中国は、この借款をきちんきちんと返しているとのこと(※)。“中国は経済成長したのに、いつまでも日本からODAをもらおうとして、けしからん!”というイメージとは、実は、まったく違っているということです。

※「毎日」12/14付によれば、2003年度は借款967億円にたいして償還額1058億円ということで、差し引きで日本は中国からお金を返してもらっているのです。

対中ODA、数年内に「無償資金」打ち切りへ(読売新聞)
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朝三暮四

来年度、定率減税を半分に縮小することで自民・公明が合意。「景気に悪影響」などの意見でいろいろ紛糾しましたが、結局、政府税調の当初の主張通り、2006年度廃止に向けて来年度半減させるということで決着。「朝三暮四」というより「元の木阿弥」というべきか。

【朝三暮四】ちょうさんぼし
〔「列子{黄帝}」などに見える故事。狙公(=猿回し)が猿にトチの実を朝に三つ、暮れに四つ与えるといったら猿が怒り出したので、朝に四つ暮れに三つやるといったところ猿が喜んだというもの。
(1)表面的な相違や利害にとらわれて結果が同じになることに気づかぬこと。
(2)うまい言葉で人をだますこと。[広辞苑]

【旧の木阿弥(もくあみ)】
(戦国時代、筒井順昭が病死したとき、嗣子順慶がまだ幼かったので、遺言により、声が順昭に似ていた南都の盲人木阿弥をほのぐらい寝所に置いて順昭が病気で寝ているようにみせかけ、順慶が長ずるに及んで初めて順昭の死を世間に知らせ、木阿弥はもとの市人となったという故事から) いったん良くなったものが、再びもとのつまらないさまにかえること。苦心や努力も水泡に帰して、もとの状態にもどってしまうこと。[広辞苑]

05年度に半減で合意へ 定率減税で自民、公明(共同通信)
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過ちて則ち改むるに憚ることなかれ

PLOのマフムード・アッバス新議長が、アラファト前議長時代のPLO指導部がイラク旧フセイン政権のクウェート侵攻を支持したことを謝罪しました。

過ちては則(すなわ)ち改むるに憚(はばか)ること勿れ
[論語学而] 過ちを犯した時は、躊躇(ちゅうちょ)することなく速やかに改めよ。[三省堂『大辞林』]

PLO新議長、クウェートに謝罪/イラクの侵攻支持で(読売新聞)

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読み応えのあるblog(2)

南米の新聞記事を翻訳紹介しているブログです。日本のマスメディアがほとんど報道しないような記事がたくさんあって、参考になります。

ラテンアメリカから見ると
http://la-news.cocolog-nifty.com/lanews/
サイトの趣旨として、「インターネットで入手出来るラ米諸国のニュースから、ラ米の国々にとって、日本の何にニュース性があるのか、アメリカとどのように付き合おうとしているのか、そのようなことを少しずつ紹介していきたいと思います」と書かれています。

【本日のBGM】ラフマニノフ:交響曲第2番 op.27/指揮:ワレリー・ゲルギエフ/演奏:サンクトペテルブルク・キーロフ歌劇場管弦楽団/録音:1993年1月/発売:PHILIPS 438 864-2

「南米共同体」設立を宣言

8日、南米12カ国の大統領らが出席する第3回南米首脳会議が開かれ、「南米共同体」の設立を正式に宣言しました。

それにしても、日本のマスコミは、この動きをまったく報道していません。Googleニュースで検索する限り、引っかかったのは、「河北新報」と共産党の「しんぶん赤旗」だけ。あとは、「サンパウロ新聞」と「ニッケイ新聞」、それに北京放送(china radio international)という海外発の日本語メディアでした。

「南米共同体」を設立/12カ国大統領ら宣言/「EU例に共通通貨も」(しんぶん赤旗)
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飛びすぎるボール

元広島の衣笠祥雄さんが、「しんぶん赤旗」日曜版の12月12日号に、「飛び過ぎるボール考」として、概略次のようなことを書かれています。

――日本のプロ野球のホームランは、2000年にはセ・パ合わせて1571本だったのが2004年は1994本に約27%も増えた。94年と比べると42%も増えている。中日は、2年前、本拠地でのホームランが前年の60本から111本に増加し、去年の横浜は前年比で2.15倍にも増えた。いずれも「飛ぶ」と噂されているメーカーのボールを導入した結果だ。このメーカーのボールは、もともと巨人が使っており、現在はパリーグのほとんどのチームも使っているという。
――検査側は、「メーカーによって大差ない」というが、大半の選手は「違いがある」と言っている。どうも不思議な話だ。
――飛ぶボールに慣れてしまった結果、たとえば日米野球での日本の本塁打が1本に終わるとか、アテネオリンピックでは貧打に泣くとか、弊害が生まれている。これらの試合では、大リーグや国際規格のボールが使われた。飛ぶボールに慣れた日本の選手は、シーズンと違うボールに戸惑ったのだ。

飛ぶボールをもともと使っていたのが巨人だというあたりが、いかにも胡散臭いですね。衣笠氏が指摘しているように、平均防御率が4点台なんていう試合は面白くありません。国際規格にあったボールに、早く統一してほしいと思います。

読み応えのあるBlog

お気楽な小市民的身辺雑記的なブログがうじゃうじゃと叢生し、かつ消え去りつつある中で、読み応えのあるBlogを見つけたときは、しっかりチェックしていかなければ、そのうちインターネットの“大海”に埋もれてしまう。

といっても、何から何までTBを送れる訳でなし。仕方なく、自分のBlogに投稿することにしました。ほとんど備忘録扱いだけど、もしよかったら、リンクたどってみてください。(^^;)

ということで、1発目は、ジャーナリスト志葉玲さんのBlogです。

ジャーナリスト志葉玲のブログ  新イラク取材日記
http://reishiva.exblog.jp/
最新記事は、島田紳助の暴力事件のために、志葉さんの取材した映像を含め、自衛隊のイラク派遣延長決定の特集が飛んだという日本の某キー局のニュース番組のお粗末です。

中国原潜の領海侵犯、グアムからの帰路

朝日新聞は、7日付で、日本政府関係者の話として、領海侵犯した中国海軍の原潜が、グアム島周辺を一周した帰路であったことを明らかにしました。

そのこと自体は領海侵犯事件の直後から言われていたことだと思いますが、記事を詳しく読むと、実は、自衛隊と海上保安庁、米軍は、10月に同原潜が青島を出発したときから追跡していたし、日本の領海を侵犯する数日前からP3Cで追跡。海上保安庁は、浮上した原潜の撮影もしていたということです。だとしたら、今回の「領海侵犯」騒ぎは“やらせ”としか言いようがありません。

結局、こんどの領海侵犯は、米軍偵察の帰路に米軍の追跡を振り切ろうとして間違って日本領海に侵入してしまったというあたりが「真相」なのではないでしょうか。「朝日」は、「今後、太平洋海域で、中国と日米との間で海軍力の競合がより強まることも予想される」と書いていますが、中国の狙いはあくまで米軍にあると考えた方が現実的でしょう。

領海侵犯の中国原潜、直前にグアムへ 米軍牽制、訓練か(朝日新聞)

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ブッシュ再選と6カ国協議

asahi.comに、韓国元外相の孔魯明氏の発言が掲載されています。ブッシュ再選やライス大統領補佐官にたいする評価はともかく、韓国から見れば、北朝鮮の核開発問題をどう解決すべきと考えているか、非常に分かりやすいものと思います。

日本では、北朝鮮問題というと、即、「拉致」問題となってしまいがちですが、国際社会のこうした議論にも目を向けて、核問題の解決のなかで、日本の問題も解決していくという総合的視野が求められているのではないでしょうか。

ブッシュ氏再選で北朝鮮は…(孔魯明・韓国元外相) asahi.com
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小泉内閣支持率3割台に

毎日新聞の世論調査で、小泉内閣の支持率が37%へと急落。初の3割台となりました。中でも、自衛隊のイラク派遣1年延長については「賛成」31%にたいし「反対」62%。派遣延長の説明が「十分でない」が84%を占めました。毎日新聞は、「延長反対と答えた人の61%が小泉内閣を支持しておらず、国民の十分な理解を得ないまま派遣延長を決めた首相への不満が内閣支持率に反映したとみられる」と論じています。
 
<世論調査>内閣支持率、急落37% 小泉政権初の3割台(毎日新聞)

イラク派遣延長決定と内閣支持率については、共同通信の世論調査も同様の傾向を示しています。

イラク派遣延長に61%反対 緊急電話世論調査(共同通信)

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新防衛大綱決定

10日、新しい防衛大綱と中期防が閣議決定されました。

今回の防衛大綱の特徴は、1つは、海外活動を自衛隊の「本体業務」に格上げすること。もう1つは「多様な事態への対処」ということで、米軍のミサイル防衛システム(MD)への参加を決め、テロ対策を名目にした部隊強化に踏み出したこと。

日本への「本格的な侵略事態生起の可能性は低下」と言うなら、日本は軍縮に向かうべきです。にもかかわらず、「新たな脅威」を押さえるために自衛隊は米軍に協力して積極的に海外へ出て行こうというのは、まったく矛盾しています。米軍との一体化を進めれば、ますます日本は「テロ」の標的にされる危険性が高まるだけです。

また、中国との関係でも、東アジアにどのような安全保障環境をつくるのかという大きな方向がないので、結局は、「中国脅威論」を言いつのって、相互緊張を高めるだけ。かつてはソ連の脅威、こんどは中国、北朝鮮の脅威と、脅威をあおり立てるのが防衛政策ではありません。

<新防衛大綱>決定 ミサイル攻撃に弾力対応、安保政策転換(毎日新聞)
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小指が痛い…

誰が噛んだという訳ではありませんが、(^^;) 昨日から、小指が痛い…。
突き指でもしたのかなぁ。

……ということで、いちおう毎日何か投稿するというのを続けるために、書き込んでしまいました。(ネタが古くて分からない人は、ごめんなさい)

ところでさっきの記事ですが

さっきの毎日新聞の記事ですが、おしまいの方を読んでいくと、こんな記事が出てきます。

日の丸掲揚・君が代斉唱を巡る懲戒は194人。前年度から168人も増えたが、全体のうち179人が東京都だった。

前年26人だったのが一挙に194人になった、しかも処分者のうち92%が東京だという、この異常ぶり。石原知事と都教委のやっていることが、どれほど常軌を逸しているか分かろうというものです。そんな大事なことを、わいせつ教師処分の記事と(いくらニュースの出所が1つだからといって)一緒に掲載して平気な「毎日新聞」も相当なものです。

これも…

児童などへのわいせつ行為などで、昨年度に155人の教師が処分されていたことが明らかに。

世間がこれだけ乱れていれば、学校の先生だけ「聖人君子たれ」と言っても無理だとは思うが、それにしてもちょっとタガが外れすぎ。なお、小学校など子どもに接する機会の多い職場には、必ず一定の割合で「幼児性愛者」が集まるが、それは病理だから、適切に処置するしかない、と僕は思っている。しかし、いまの日本の現象は、そうした問題ではなく、やっぱり社会的な退廃現象だと思う。

わいせつ教師:03年度懲戒処分は155人 過去、最多に(毎日新聞)
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