嘉手納か辺野古沖か

在日米軍基地の再編協議のなかで、アメリカ側が普天間飛行場を嘉手納弾薬庫地域に統合するという案を日本政府に打診したそうです。
しかし情けないのは、日本政府側の対応。辺野古沖の「代替施設」について、米軍が移転しないことになっても、建設を続けるべきかどうかということで大騒ぎしているのです。結局、基地再編協議といっても、日本政府はアメリカのご意向を伺って、それに合わせるだけ。日本側から、「在日米軍基地はこうしてほしい」という要求を出して協議する意欲はさらさらないのです。

普天間飛行場移設、嘉手納への統合案を米が打診(読売新聞)

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Movable Type 3.0日本語版が発売されました!!

Movable Type 3.0日本語版が正式に発売されました!! ヽ(^^@)/
さっそく購入し、ダウンロードしましたが、実をいうとBeta版からの移行の仕方が分らないので、まだそのまんまにしてあります・・・・・・。
うっかり全部アップロードして、古いログが読めなくなったらどうしよう・・・・などと、基礎的な知識がないために不安にかられております。

ご存じの方、どなたか教えて下さ?い
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追悼 永原慶二先生

日本中世史の大家である永原慶二先生が、7月9日に亡くなられました。

直接ゼミナールなどで指導していただいたことはありませんが、教養の授業では『歴史学叙説』(東大出版会、1978年)のもとになった講義を1年間拝聴し、教壇に立たれたときのいかにも学者然とした様子が思い出されます。

亡くなられる直前に『永原慶二 年譜・著作目録・私の中世史研究』という冊子を私家版としてまとめられたのを、最近知り合いから見せてもらい、その中に収められている「私の中世史研究」(『歴史評論』2002年12月号?2003年2月号掲載)というインタビューを読んでいます。

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横田に米空軍司令部統合案

東京の米軍横田基地に、グアムにある米軍空軍司令部を統合するという話が出ているようです。もしそうなれば、在日米軍基地が、「極東」の範囲を超えて、米軍の作戦指令のために使われることになり、日米安保条約第6条の規定が完全に有名無実化されることになります。

米軍、グアム空軍司令部を横田基地へ アジア太平洋管轄(朝日新聞)
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1億円の“記載漏れ”

日本歯科医師会の政治団体である日歯連(日本歯科医師連盟)から自民党橋本派に1億円の資金がわたっていたことが明らかになり、橋本派もそれを認めました。
問題の1億円は、小切手で、2001年7月3日に料亭で橋本元首相に手渡され、橋本元首相から事務方に渡されたのを、事務方が政治資金収支報告書に「記載し忘れた」ということだそうです。しかし、小切手の換金はちゃんとやっておきながら、収支報告書への記載は「ついうっかり忘れました」というのは、あまりに身勝手な話です。
しかも、こういう巨額なヤミ献金が発覚しても、「記載漏れでした」と遡って訂正すれば罪に問われないというのは、いまの政治資金規正法が実は全然「規正」になっていないという証拠です。
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大量破壊兵器は保有していなかった

イギリスの独立調査委員会が、イラク戦争が始まる前のイラクの軍事力にかんする情報は間違っており、「フセイン元大統領は使用可能な大量破壊兵器はおそらく保有していなかった」との報告書を発表しました。ブレア首相は、“フセイン政権は大量破壊兵器を持っている”というだけでなく“45分で配備できる”といっていたのですが……。
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UFJと東京三菱の合併

UFJグループが、今日の臨時取締役会で、三菱東京フィナンシャル・グループとの経営統合に向けた交渉にはいることを決定しました。結局、UFJグループは、金融庁の指摘する不良債権処理をやり切れないという判断になったのでしょう。いよいよ金融再編も最終盤と報じられていますが、結局、リストラで銀行労働者に最後はしわ寄せされることは間違いありません。
しかし、ダイエーの再建計画はどうなるんでしょう……。

あるところにはあるもんですね〜

兵庫県尼崎市で、後陽成天皇の聚楽第行幸を描いた「洛中洛外図屏風」が新たに発見されたという。6曲1双で高さ172センチ、幅376センチ。全体に金箔が施され、江戸時代前期の作品らしいということですが、まだまだあるところにはあるもんですねえ〜。
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熱帯降雨観測衛星の運用中止

熱帯降雨観測衛星(TRMM)が今月中にも運用を中止して、1年かけて海に墜落させられることになりました。衛星が大きいため、“燃えかす”が地上に落下する危険を避けるために、まだ軌道をコントロールできる間に落下させることになったもの。TRMMは、1997年に打ち上げられ、台風や集中豪雨の構造をとらえてきました。当面、代替衛星の打ち上げ計画はなく、「ひまわり」とともに、こういう分野に必要な予算が使われないことは残念です。

熱帯降雨観測衛星(TRMM)の運用終了について | JAXA
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新聞の紙面から

日本軍「慰安婦」の金順徳(キム・スンドク)さんが、6月30日の午後1時55分に亡くなられたそうです。(今日、新聞の投書欄を見ていて、初めて気がつきました)
金順徳さんは日本政府の公式謝罪を求める裁判を起こすとともに「ナヌムの家」で生活しながら、自らの体験を証言されていました。ご冥福をお祈りします。

ガーナ、チャド、スーダンなど西アフリカを中心に、ポリオが再び増えているそうです。WHOが6月22日に緊急声明を発表。ポリオ対策として使われている生ワクチン(ウィルスを弱体化させたワクチン)から、ウィルスが遺伝子変異を起こして流行を起こしているとか。

「勝ち組」と「負け組」

電通消費者研究センターのインターネット調査として報道されているところによると、「自分を勝ち組だと思うか、負け組だと思うか」という質問に対して、「勝ち組」と意識している人の割合は、年収500万円以下だと20%、500〜1000万円で30%前後であるのに対し、年収1000万円以超の場合は58%と急増したそうです。

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今日の買い物

今日(正確にはすでに昨日ですが)買った本です。

  • 石川康宏『現代を探求する経済学 「構造改革」、ジェンダー』(新日本出版社)
  • 高崎真規子『少女たちはなぜHを急ぐのか』(NHK出版、生活人新書)
  • 小松美彦『自己決定権は幻想である』(洋泉社新書)

またぞろ、いろいろな本の買い込み癖がうごめきだしたかな…? 気をつけねば。

1冊目は、優雅な女子大(しかもお嬢様学校)の先生でありながら、
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構想力と覚悟

駅のホームで見つけたツバメの巣

駅のホームでツバメの巣を見つけました。

今日の「朝日新聞」夕刊に、京都大学の大澤真幸氏が参議院選挙の結果について「われわれは何も選んでいない」と題する文章を書かれています。
小澤氏の論旨は次のようなものです。

まず選挙結果について、大澤氏は「民主党は勝つには勝ったが圧勝とはいえず、自民党も負けたとはいえ、完敗ではない」といわれ、では、いったい有権者は参議院選挙で何を選択したのか?と問題を提起します。

で、大澤氏は、参議院選挙の争点は、(1)イラクでの多国籍軍への自衛隊参加、憲法など安全保障に関わる主題と、(2)年金問題であったが、「有権者の投票行動を規定したのは、主として(2)ではなかったか」と指摘。「(1)を前面に出して戦った共産党や社民党の敗北・不調も「同じ実を示している」といわれる。「ならば、民主党の勝利は、有権者が民主党の提案する年金システムや社会保障制度を選択したことを示しているのか?」と問いかけ、大澤氏は「そうではあるまい」と言われ、あらためて「われわれは何を選んだのか?」と問いかけておられます。

結論からいうと、大澤氏は、「こんな肝心なとき」に、なぜ「憲法の改正/非改正や多国籍軍への参加/不参加が中心的な論点になりえなかった」のか、ということを論じられています。氏は、「多国籍軍への参加に憲法との不整合を覚える人は、少なくないはずだ」とも述べられていますが、にもかかわらず何故それが中心的争点にならなかったのか。そのことを大澤氏は考えてみようと言うのです。

そしてそれは、通常の選択の前提をなすような根本的な選択をおこなう「構想力」の欠如にある、というのが大澤氏の結論です。どうしてそういう結論になるのか。

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