元原子力安全委員長らが緊急提言

福島第1原発の現状は、なお深刻な事態が続いている。それについて、1日、日本原子力学界の元会長や原子力安全委員会の元委員長らが連名で「緊急建言」を発表した。事故直後の東京電力の情報隠しも明らかになった。

原発事故、国内の経験総動員を…専門家らが提言:読売新聞
東日本大震災:福島第1原発事故 1号機、初日夜から圧力容器内の水位低下:毎日新聞

日本学術会議も、4日付で第2次提言「福島第一原子力発電所事故後の放射線量調査の必要性について」を、5日には第3次提言「東日本大震災被災者支援・被災地域復興のために」を明らかにした。

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そもそも国が「電源喪失は考慮不要」としていた!!

福島原発事故は、地震と津波で外部電源が失われ、それによって原子炉の冷却機能が失われたことが原因だが、国の原子力安全委員会の指針で、原発の設計にあたって「長期間にわたる全電源喪失を考慮する必要はない」とされていたことが明らかになった。

安全委、「電源喪失は考慮不要」 原発対策遅れの原因か:共同通信

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払い戻されたチケット代金の使い道

大震災で、東京でもクラシックのコンサートがいろいろと中止になりました。それはとても残念なことでしたが、ぼつぼつとチケット代金が払い戻されてきています。

これを何とか生かす方法はないものかと思っていましたが、仙台フィルのみなさんが「音楽の力による復興センター」を立ち上げ、被災地で「復興コンサート」を開いていくということなので、その活動資金に募金することにしました。いつも安い席でしか聴かないものだから、たいした額にはならないのですが……。(^_^;)

仙台フィルの活動が、震災からの復興の力になることを願ってやみません。

「音楽の力による復興センター」事業にご協力を:仙台フィルハーモニー管弦楽団

原子力安全基盤機構が「電源喪失なら圧力容器破損」

読売新聞が本日朝刊2面で、原子力安全基盤機構が昨年10月に沸騰水型原子炉で電源が全て失われて冷却できない事態になると、3時間あまりで圧力容器内の圧力が高まって、破損するとの報告書をまとめていたが、東京電力は報告を検討していなかった、という記事を載せています。

「電源喪失で容器破損」東電報告書検討せず:読売新聞

ということで、報告書を探してみました。

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全国は1つ 震災の影響さまざまに

大震災の影響で、パンや牛乳・ヨーグルトがスーパーからなくなったり、納豆が品薄になったりしていますが、ちょっと意外なのが、印刷用のインキや用紙が供給不足になっていること。さらに、JR西日本が、電車の部品が確保できないということで、間引き運転を始めたとか。さらに、テレビの業務用テープも、シェア7割の工場が停止して、一気に品不足になっているそうです。

東京は、電力だけでなく、いろんなもので実は東北地方にお世話になっていたんですねぇ。

丸善石油化学、印刷用インキ原料の工場再開に最低1年:日本経済新聞
雑誌や本の発行ピンチ インクも「紙」も品不足:J-CASTニュース
震災で部品不足 運転本数削減:NHKニュース
【東日本大震災】テープがない! テレビ業界悲鳴「シェア7割」のソニー工場被災:MSN産経ニュース
【東日本大震災】住宅資材不足深刻化 震災・物流寸断・計画停電も追い打ち:MSN産経ニュース

しかし、震災の影響は、実はこれからなのかも知れません。

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がんばれ 仙台フィル!!

被災地仙台で早くも「復興コンサート」に取り組んでいる仙台フィルが、被災者に直接音楽を届け、復興に生かすための「音楽の力による復興センター」を立ち上げました。がんばってください、応援します。

「音楽の力による復興センター」事業にご協力を:仙台フィルハーモニー管弦楽団

仙台フィル自身も、21日には東京でコンサートを開くそうです。

仙台フィルが演奏会 18日、金沢で:北國新聞
【東日本大震災】被災地のオーケストラと在京音楽家が21日に支援演奏会:MSN産経ニュース

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「ただちに健康に影響はない」と言ってきたが…

福島第1原子力発電所周辺の累積線量結果※1日現在、単位はミリシーベルト(「毎日新聞」2011年4月2日付)

福島第1原子力発電所周辺の累積線量結果(「毎日新聞」2日付)

文部科学省の計測で、福島県浪江町や飯舘村の計測地点で積算放射線量が人工被曝年間限度の1ミリシーベルトを上回っていることが判明。もちろんこれらは計測地点での数値であって、特異的に放射線量が多いのかも知れないが、しかし、全体としては、原子力安全委員会が予測したように北西方向に放射線の高い地帯が広がっていることはまちがいない。

福島市は、まだ1ミリシーベルトを超えていないが、170時間の積算で0.244ミリシーベルト。もしこのままの状態が続けば、あと3週間ほどで1ミリシーベルトの限度を超えるだろう。残念ながら、これが、「ただちに健康に影響はない」と言い続けてきたことの結果である。

そうなるまえに事態が終息することを願うが、事態がここまで立ち至ると、本当にこれが「健康に影響のない」水準なのかどうか、責任ある機関が責任ある評価を明らかにすることが必要だろう。

放射性物質:累積放射線量 浪江町などで年間限度超える:毎日新聞

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音楽が聴きたい…

庄司紗矢香:バッハ&レーガーサイモン・ラトル指揮シベリウス交響曲全曲集ネーメ・ヤルヴィ指揮チャイコフスキー交響曲全曲集

音楽が聴きたくて聴きたくて、それで、久しぶりに新宿のタワーレコードでCDをまとめ買いしてきました。

1枚目は、庄司紗耶香さんの新盤。バッハのパルティータ1番、2番とレーガーのプレリュード&フーガという取り合わせ。ジャケットの写真が、すっかり今どきのお嬢さんという感じになっていたのにびっくりしました。(^_^;)

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駅前の桜はこんな感じ

駅前のソメイヨシノは咲き始めた樹もあれば、まだこれからという樹もあって、結構ばらばらです(おそらく街灯に近い桜の木のほうが早く咲くのではないでしょうか)。その中で、いちばん咲いているのがこの1本↓。

夜のソメイヨシノ 1 (2011年3月31日撮影)

夜のソメイヨシノ 1 (2011年3月31日撮影)

もう少しクローズアップにすると、こんな感じ↓。かなり咲いてますね。

夜のソメイヨシノ 2 (2011年3月31日撮影)

夜のソメイヨシノ 2 (2011年3月31日撮影)

福島第1原発40km地点でIAEA基準を超える放射性物質

国際原子力機関IAEAが、福島県飯館村の土壌から、IAEA基準のおよそ2倍にあたる1平方メートルあたり2メガベクレルの放射線を観測したと発表。同村は一部が20〜30kmの屋内退避地域に含まれるが、放射線が観測されたのは福島第1原発から約40kmの地点だそうだ。

飯舘村でIAEA基準超える放射性物質、避難区域の拡大圧力も:Reuters
福島・飯舘村、IAEA避難基準超す数値:TBS News-i

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東京電力専門家チームが2007年に津波の影響を分析していた!!

ロイターが、福島原発事故に関連して、興味深い「特別リポート」を掲載。2007年に、東京電力の原発専門家チームが、実は、福島原発をモデルにして津波の発生と原発への影響を分析していたと指摘している。

特別リポート:地に落ちた安全神話―福島原発危機はなぜ起きたか:Reuters

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桜はしっかり咲いてます

陽光(2011年3月29日撮影)

陽光(2011年3月29日撮影)

東京でも昨日、ソメイヨシノの開花が宣言されました。それで、そういえば新宿御苑の桜はどうなってるんだろう? と思い出して、昨日、昼休みに散歩をかねて一回りしてきました。

さすがにソメイヨシノはまだでしたが、早咲きの陽光という桜があちこちで赤い花を開いていました。写真は、丸花壇の近くで咲いていた陽光。

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ウェブ上のチャリティ・コンサート

東京フィルの荒井英治さん(ヴァイオリン、ソロ・コンサートマスター)、青木高志さん(ヴァイオリン、コンサートマスター)、須田祥子さん(ヴィオラ)、渡邉辰紀さん(チェロ、首席チェロ奏者)が、「ウェブ上でのチャリティーコンサート」ということで、弦楽四重奏の演奏を公開して、募金の呼びかけをされています。

音楽家として今何ができるか。Charity concert on the web|東京フィル公式ブログ「オーケストラをゆく」

曲目は、モーツァルト(L.Kember編):クラリネット五重奏曲イ長調Kv.581より第2楽章。You Tubeでも視聴可能です。

仙台フィルハーモニーは、26日、仙台市内で第1回の「復興コンサート」を開催しました。

仙台フィル「復興コンサート」(朝日新聞)

仙台フィルハーモニー管弦楽団の「復興コンサート」が開かれた仙台市宮城野区・見瑞寺=26日(朝日新聞)

故郷に帰る日は―歌声重ね、思い重ね 仙台フィル演奏会:朝日新聞

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桜が咲きました(^^)v

桜が咲きました(2011年3月28日朝撮影)

桜が咲きました(2011年3月28日朝撮影)

大地震と津波、それに原発事故で、花見どころではありませんが、今朝、駅前のソメイヨシノが花を開かせていました。

たくさんある桜の木のなかで、花を開いたのはこの1本だけでしたが、季節は着実に春に向かっています。

日本の原発災害マニュアルはなぜ8〜10km圏の避難しか想定していなかったのか

原発事故のさい、どう対処するかというマニュアルがこれ↓。原子力安全委員会がさだめた「原子力施設等の防災対策について」です。

原子力施設等の防災対策について:原子力安全委員会(PDF:2.49 MB)

で、これを読んでいくと、原子力発電所の場合、「防災対策を重点的に充実すべき地域の範囲」(EPZ)の「めやすの距離」として約8〜10kmという数字が上げられています(13〜14ページ)。

これにもとづいて、全国にある原発の地元自治体では、原発で事故が起こった場合、8〜10km圏で住民避難の計画をたてています。しかし、今回の福島原発の事故で、20km圏内は避難、20〜30km圏は屋内退避となっていて、はたしてそれで十分なのかどうかが問題になる事態に立ち至っています。それから考えると、8〜10kmというのはあまりに狭いというか、ささやかな想定です。しかし、マニュアルには、「技術的見地から十分な余裕を持たせ」たものだとされています。

なんで、こんなことになっているのか? と思って、マニュアルを読んでみました。

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東京電力 5グループをさらに細分化

東京電力が、計画停電の運用を改善するということで、第1〜第5までの各グループ内をさらにA〜Eに細分化することを発表しました。

プレスリリース 2011年|TEPCOニュース|東京電力

細分化された地域分けの詳細は、こちら↓から確認できます。

グループ別対象地域詳細(PDF 119KB)

今後は、「第1グループの一部で停電を実施する」という代わりに「第1グループのA、C、Dで停電を実施し、B、Eは実施しません」というように、よりきめ細かく発表されることになるようです。

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大震災、犠牲者1万人を超える

今回の大震災・津波で犠牲となった方が、確認されただけで1万人を超えたそうです。毎日、新聞で死者が1000人ずつ増えていくことに愕然とさせられます。

あらためて、犠牲となられた方々のご冥福をお祈りするとともに、被災されたすべてのみなさんにお見舞い申し上げます。

大震災 死亡確認1万人超える:NHKニュース

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原子力安全委 20〜30km圏に「積極的自主避難」が望ましい

政府が、現在屋内退避となっている福島第1原発20〜30km圏についても、住民に「自主避難」を促しました。

枝野官房長官の発表だと、「必要な物資が届かず日常生活が困難になってきている」というのがその理由のように聞こえますが、原子力安全委員会発表では、「放射性物質の放出が収まる見通しが立っていない」 ((原子力安全委員会「緊急時モニタリング及び防護対策に関する助言について」(2011年3月25日発表、第19回原子力安全委員会第1号)では、次のように指摘されている。
 「今後なお、放射性物質の放出が継続すると考えざるを得ない状況を踏まえると、20〜30kmの屋内退避区域のうち、線量が比較的高いと考えられる区域に居住する住民については、積極的な自主的避難を促すことが望ましい」
 「線量が比較的高いと考えられる区域」とは、23日に原子力安全委員会が発表した「緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)の試算について」で、試算された被曝線量の高い地域のことと考えるのが妥当だろう。))ことが主たる理由になっています。

「ただちに健康に影響はない」「いまの水準程度なら大丈夫」という「安心理論」はもはや成り立たなくなってきた、ということです。「放射性物質の放出が収まる見通し」が立たない以上、30km以遠なら絶対安全だということもできない、ことになります。

30キロ圏内も自主避難促す:NHKニュース
“自主避難の促進望ましい”:NHKニュース
被ばくの水、放射性物質の濃度は1万倍:TBS News-i
“3号機原子炉 損傷の可能性”:NHKニュース
【放射能漏れ】原発・北西40キロ飯館村土壌からヨウ素117万ベクレル、セシウム16万3000ベクレル 文科省:MSN産経ニュース
【放射能漏れ】汚染は数十年続く 避難範囲広がる恐れも指摘 仏原子力当局:MSN産経ニュース

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仙台フィルが被災地で復興コンサート

仙台フィルが6月までのコンサートを中止せざるを得なくなったことは、前にもご紹介しましたが、その仙台フィルが、被災者に直接音楽を届けようと、「復興コンサート」を始めるそうです。

まずは第1回のお知らせが、仙台フィルのホームページに掲載されていました。

ニュース:仙台フィルハーモニー管弦楽団

まだ音楽どころでは…という方もいらっしゃるでしょうが、音楽だからこそ伝わる気持ち、あるいは音楽だからこそ癒されるということもあります。仙台フィルのみなさん、応援しています。

涙なしには読めません

『議会と自治体』2011年4月号

『議会と自治体』2011年4月号

日本共産党の発行する『議会と自治体』4月号。

巻頭には、今回の大地震・津波で大きな被害を受けた岩手県陸前高田市の戸羽太市長と中里長門前市長の対談がおさめられている。

戸羽太候補は、今年2月の市長選挙で、民主党小沢一郎氏のお膝元で、見事に中里市政の継承を果たした。そのおよそ1ヶ月後に、今回の地震と津波で、陸前高田市は大きな被害を受けた。もちろん対談は、震災前の2月23日におこなわれたもの。借金を減らし財政の見通しを立てながら、市民の暮らしと営業に光を当ててきた2期8年の中里市政を受け継いで、「市民参加と協働のまちづくり」をすすめようという戸羽新市長の姿勢が伝わってくる。

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