アフリカについて考えた/勝俣誠『現代アフリカ入門』(岩波新書)

勝俣誠『現代アフリカ入門』

あらためてアジア・アフリカ・ラテンアメリカ諸国の動きが注目されていますが、アジア諸国やラテンアメリカ諸国の動きは、直接の交流もあって、だいぶ分かってきたのにたいして、まだまだよく分からないのがアフリカ諸国。直接の交流も、地中海沿岸のイスラム教諸国の一部と南アフリカ共和国に限られています。そこで、もう14年前の本になりますが、勝俣誠さん(明治学院大学)の岩波新書『現代アフリカ入門』を読んでみました。

結論からいうと、同じ新興独立国といっても、アジア諸国とアフリカ諸国とではずいぶんと様子が違うということがよく分かりました。第2次世界大戦以前から独立運動の歴史をもつアジア諸国にたいし、アフリカ諸国では、50年代、60年代になって突如「独立」が浮上してきたといいます。また、経済発展という点でも、独立後、それなりに自生的な発展の道をきりひらいてきたアジア諸国と、アフリカ諸国の現状とは対照的です。

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