オール・シューマン・プログラム 読響第456回定演

読売日響第456回定期演奏会

月曜日、サントリーホールで読売日響第456回定期演奏会を聞いてきました。今年初めてのコンサートです。指揮はテオドール・グシュルバウアー。プログラムは以下の通り。

シューマン:“ゲノフェーファ”序曲 op.81
シューマン:交響曲第1番 変ロ長調 op.38 “春”
  (休憩)
シューマン:歌曲“悲劇”(ハイネの詩による)
シューマン:交響曲第2番 ハ長調 op.61

ということで、なかなか珍しいオール・シューマン・プログラム。しかも交響曲がいっぺんに2曲も聴けるという贅沢なプログラムとなりました。

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今月のコンサート(2) 新日本フィル第400回定期演奏会

コンサート3連荘の最後は、新日本フィルの定期演奏会。直前のプログラム変更で、インターネット上でもいろんな“憶測”が流れています。

もともとのプログラムは、ツィンマーマン「1楽章の交響曲」、シューマン「ヴァイオリン協奏曲」、ヒンデミット「交響曲『画家マティス』」の3曲。それが、シューマンの曲を残して、ブラームス「悲劇的序曲」、同「交響曲第4番」に。個人的には、ヒンデミットは大好きな作曲家で、アルミンクが「画家マティス」をどうふるか期待していただけに、なかなか納得のいかない変更です。

当日のプレトークでも、アルミンク氏がちらとふれておられましたが、シューマンのヴァイオリン協奏曲は、作曲家の生前には演奏されることなく、初演は1937年、ゲッペルスの指示によって、ユダヤ人であるメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲に代えて演奏されたという曰く付きの曲です。それに、ナチス時代に「退廃芸術」の烙印を押されたヒンデミットと、そんなナチス時代をのりこえたあと1950年代に登場したツィンマーマンの曲となれば、なるほど「信」というテーマにぴったりのプログラムだと思います。

プログラム・ノーツも、「新日本フィルの今シーズンのテーマたる『信』を語ろうとすると、最も微妙な言い回しにならざるをえない相手が、シューマンやブラームスだろう」(渡辺和氏)と、まことに微妙な書き方がされていました。(^_^;)
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コバケン&日フィル/マーラー交響曲第1番

今日は、日フィル第567回定期演奏会でサントリーホールへ。プログラムは、

  • シューマン:ピアノ協奏曲 イ短調 作品54
  • マーラー:交響曲第1番 ニ長調 “巨人”

指揮は小林研一郎・日フィル音楽監督、ピアノは伊藤恵さん。

マーラーの交響曲は好きで良く聞くのですが、その中で唯一、苦手というか興味がわかないというか、それが第1番でした。あまりに標題音楽すぎて、「自然のように」とか「カッコーの鳴き声のように」とか、音楽が具象的すぎるのが馴染めないという感じでした。

しかし、今日の演奏を聴いて、すっかりそのイメージが変わってしまいました。最初から、物凄いエネルギーをわずかなAの音の中に集中させて、音楽がすすんでいきます。希望をいえば、もう少し弦がきれいに揃ってほしかったという部分もありますが、そういう“細かいこと”は問題にならない「熱演」でした。
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日本フィルハーモニー第564回定期演奏会

金曜日、日本フィルハーモニー交響楽団の第546回定期演奏会に行ってきました(サントリーホール)。
プログラムは、以下の通りです。指揮は、下野竜也さんでした。

  • 猿谷紀郎:潦(にわたずみ)の雫
  • シューマン:交響曲第4番 ニ短調 作品120
  • ウェーバー:劇音楽《トゥーランドット》作品37より 「中国風序曲」「行進曲」
  • ヒンデミット:ウェーバーの主題による交響的変容

最近の日フィルは、弦の響きがよくなっていて、今日も、とくに2曲目のシューマンの交響曲第4番がなかなか聴かせる演奏でした。4曲目のヒンデミットは、僕の好きな作曲家ですが、“本歌取り”の元歌であるウェーバーのトゥーランドットからの曲と並べての演奏と、プログラムもなかなか趣向が凝らされていて、楽しませてもらいました。

指揮の下野さんは1969年生まれの若手。ちっちゃい身体をいっぱいに使った精力的な指揮振りで、好演でした。演奏終了後も、なかなか御本人が中央に出ようとせず、オケのパートをたたせるなどするばかりで、最後に楽団員から催促もされてようやく指揮台にのぼってお辞儀をされると、大きな拍手を集めていました。
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