ピリオド奏法で 金聖響指揮東京シティフィル定期演奏会

東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団第231回定期演奏会

昨日は、オペラシティで、金聖響氏の振る東京シティ・フィルの定期演奏会を聞いてきました。プログラムは、ハイドンの44番にモーツァルトの40番、ベートーヴェンの4番と、まるで引き算でもしたみたいな組み合わせでした。(^^;)

 ハイドン:交響曲第44番 ホ短調 Hob.I-44 「悲しみ」
 モーツァルト:交響曲第40番 ト短調 K.550
   (休憩)
 ベートーヴェン:交響曲第4番 変ロ長調 op.60

全曲とも、第1バイオリンと第2バイオリンを左右に配置する古典配列で、ピリオド奏法で、金聖響氏のこだわりが存分に発揮された演奏会でした。また、ハイドンは8-8-6-5-3、モーツァルトは10-10-8-6-4、ベートーヴェンは12-12-10-8-6と、徐々にオケが大きくなって、まさに古典派の発展の歴史を聞いているかのようでした。

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ラザレフ×日フィル×プロコ 爆裂大音響お見事でした!!

日フィル第611回定期演奏会(2009年6月19日)

昨晩は仕事を早めに終えて、日フィルの定期演奏会へ行ってきました。今月はラザレフ氏の指揮で、プロコフィエフ・シリーズの第2弾です。

  • チャイコフスキー:組曲第4番 《モーツァルティアーナ》
  • モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第3番 ト長調
  • プロコフィエフ:交響曲第2番 ニ短調

1925年、フランス亡命中に作曲された交響曲第2番は2楽章構成で、即物的というか、破壊的というか、映画「メトロポリス」のような感じの大音響爆裂曲でした。しかし、それでも決して破綻せずに、見事に緊張感を保って演奏しきっていました。おそらく日フィルのみさんは相当しごかれたんでしょう。ほんとにブラボー!! でした。

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ラザレフ&日フィルのスタート!!

ラザレフ首席指揮者就任披露演奏会記念カード

土曜日、先週のサンデーコンサートに続いて、アレクサンドル・ラザレフの日フィル首席指揮者就任披露演奏会ということで、サントリーホールで日フィルの定期演奏会を聴いてきました。プログラムは、以下のとおり。ラザレフは、3年かけて、プロコフィエフの交響曲の全曲演奏を予定しています。

  • プロコフィエフ:交響曲第1番 ニ長調 《古典》
  • モーツァルト:協奏交響曲 変ホ長調
  • プロコフィエフ:交響曲第7番 嬰ハ短調 《青春》

ソリストは、ヴァイオリンが漆原朝子さん、ヴィオラが僕の大好きな今井信子さんでした。

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コバケンは読響の指揮台でも踊っていた…

アリーナ・ポゴストキーナ(読売日響『月刊オーケストラ』2008年7月号から)

アリーナ・ポゴストキーナ

七夕の夜、読響のコンサートで池袋の芸術劇場へ行ってきました。プログラムは、以下のとおり。ヴァイオリン独奏はロシア出身のアリーナ・ポゴストキーナ。指揮は、小林研一郎氏。(今年25回目のコンサート)

  • リムスキー=コルサコフ:スペイン奇想曲 op.34
  • モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第4番 ニ長調 K.218
  •    (休憩)
  • リムスキー=コルサコフ:交響組曲〈シェエラザード〉 op.35

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デプリースト&都響 ショスタコーヴィチ交響曲第12番

都響第658回定期演奏会(『月刊都響』2008年3月号)

昨日は、都響の定期演奏会。いつもはサントリーホールのBシリーズですが、3年間常任指揮者を務めたデプリースト氏が、いよいよ今月で任期満了。ということで、今月はAシリーズも聴いてきました。デプリーストのショスタコーヴィチも、いよいよ聴き納めです。

  • ハイドン:交響曲第44番 ホ短調 「悲しみ」 Hob.I-44
  • モーツァルト:ピアノ協奏曲第23番 イ長調 K.488
  •    休憩
  • ショスタコーヴィチ:交響曲第12番 ニ短調 「1917年」 op.112

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ソリストと合唱は抜群 字幕もあったし…(^_^;)

東京都交響楽団第653回定期演奏会

木曜日の都響第653回定期演奏会は、先月の日フィルと同じプロコフィエフの「アレクサンドル・ネフスキー」。こんな珍しいプログラムがなぜか連続…。ラザレフとデプリーストの聴き比べとなりました。

  • スクリャービン:夢想 op.24
  • モーツァルト:交響曲第38番 ニ長調《プラハ》 K.504
  •    休憩
  • プロコフィエフ:カンタータ「アレクサンドル・ネフスキー」 op.78

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聴いてきました ゲルギエフ&東響特別演奏会

ワレリー・ゲルギエフ指揮 東京交響楽団 特別演奏会(2007年11月12日)

世界的な指揮者ワレリー・ゲルギエフが東京交響楽団を振るというので、参院選挙の忙しい最中にチケットを確保し、いらい首を長??くして待っていたコンサート。満員の東海道線にのって、ミューザ川崎まで行ってきました。

プログラムは、前半がモーツァルト交響曲第41番“ジュピター”、後半がベルリオーズ幻想交響曲という贅沢な組み合わせです。

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ほとんど諦めていたのですが… 読響第463回定期演奏会

スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ(読売日響「月刊オーケストラ」9月号から)
スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ(読売日響「月刊オーケストラ」9月号から)

18日の読響定期は、今年4月に読響の常任指揮者に就任したばかりのスクロヴァチェフスキ氏がブルックナーをふるということで楽しみにしていたのですが、別の予定が入ってしまい、ほとんど完全に諦めていました。

ところが、当日の朝になって予定がキャンセルされ、急転直下、演奏会を聴くことができました。実は、友人に“チケットを譲るよ”と声をかけたりもしていたのですが、ぬか喜びさせてすみませんでした。m(_’_)m

  • モーツァルト(ブゾーニ版):歌劇「ドン・ジョヴァンニ」序曲
  • ルトスワフスキ:交響曲第4番
  •   (休憩)
  • ブルックナー:交響曲第3番 ニ短調 ノヴァーク版

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お見事! 趙静――日フィル第592回定期演奏会

日本フィルハーモニー交響楽団第592回定期演奏会プログラム

日本フィルハーモニー交響楽団の7月の定期演奏会は、女性チェリストとして人気の趙静を迎えてのプロコフィエフ:チェロ協奏曲第2番。

昨日は選挙初日だったので、コンサートは完全に諦めていたのですが、ドタバタ仕事が夕方には無事終了。仕事帰りにオペラシティに行ってきました。

  ハイドン:交響曲第104番 ニ長調《ロンドン》
  モーツァルト:交響曲第38番 ニ長調《プラハ》K.504
    休憩
  プロコフィエフ:協奏交響曲(チェロ協奏曲第2番)

指揮は広上淳一氏。

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東響 第546回定期演奏会

東京交響楽団 第546回定期演奏会(チラシ)

友人から「仕事で行けなくなったから」と、東京交響楽団の定期演奏会を譲ってもらいましたが、プログラムはちょっと妙…。東響定期は、今シーズン、ハイドンシリーズということで、毎回必ずハイドンの作品をやっているのだそうですが、ハイドンからショスタコーヴィチまでとは、いったいどうなることやら…と思いつつ、川崎まで出かけてきました。

  • ハイドン:交響曲第93番 ニ長調
  • モーツァルト:ピアノ協奏曲 第21番 ハ長調 K.467
  •     休憩
  • ショスタコーヴィチ:交響曲第12番 ニ短調 op.112 “1917年”

指揮は、アイスランド交響楽団音楽監督のラモン・ガンバ。ピアノは仲道郁代さん。

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対抗配置で

日本フィルハーモニー交響楽団第591回定期演奏会

雨が降り始めたなか、オペラシティで、日フィルの定期演奏会を聴いてきました。

  • ワーグナー:ジークフリート牧歌
  • モーツァルト:交響曲第39番 変ホ長調
  •    (休憩)
  • ベートーヴェン:交響曲第6番 ヘ長調 《田園》

指揮はウィーン生まれマルティン・ジークハルト。今日のオケは、古典配置(対抗配置)。左から第1ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、第2ヴァイオリンとならび、左手奥にコントラバスが陣取るかたちです。モーツァルト時代は、これが普通の並び方で、39番では、この対抗配置を前提にした第1ヴァイオリンと第2ヴァイオリンの掛け合いが登場したりします。

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ロシアン・プログラムならよかった?!

木曜日、金曜日と2晩続けてコンサートを楽しんできました。

木曜日は、日フィルの定期演奏会。プログラムは、以下のとおり。

 モーツァルト:歌劇《魔笛》より「序曲」
 モーツァルト:交響曲第36番《リンツ》
   <休憩>
 ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第2番
 チャイコフスキー:幻想曲《フランチェスカ・ダ・リミニ》

指揮は、アレクサンドル・ドミトリエフ、ピアノ・ソリストは御年70歳を越えたエリック・ハイドシェックでした。

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日フィル第588回定期演奏会

日本フィルハーモニー交響楽団第588回定期演奏会

先週木曜日、今シーズン最初の日フィル定期演奏会に行ってきました。サントリーホールの工事のため、今回から、会場はオペラシティです。私の席は、3階席の正面、ほぼセンターです。

プログラムは、以下のとおり。

  • シェーンベルク:ピアノ協奏曲
  • バルトーク:バレエ組曲《中国の不思議な役人》
  • モーツァルト:交響曲第41番《ジュピター》

指揮は、日フィル正指揮者の沼尻竜典氏、ピアノは児玉麻里さんです。

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意外な発見 コリリャーノ交響曲第1番ほか―読響第454回定期

下野竜也氏、読売日響初代正指揮者として初登場

今月の締めは、読売日響第454回定期演奏会。ちょっと珍しいプログラムでした。

  • バッハ:シャコンヌ(管弦楽曲版、斎藤秀雄編曲)
  • モーツァルト:交響曲第25番 ト短調 K.183(173dB)
  • コリリャーノ:交響曲第1番

で、行く前は前半の2曲に期待していたのですが、実際聴いてみたら、後半のコリリャーノの交響曲第1番が非常によかった、というのが一番の感想です。

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モーツァルト・コンサート 都響第628回定期演奏会Bシリーズ

今日は都響の定期演奏会ということで、昨日に続けて、またまたサントリーホールへ。

プログラムは、モーツァルト生誕250年にちなんだもの。普段はマーラーやブルックナー、ショスタコーヴィチばかりを聴いている僕からすると、モーツァルト・プログラムだとまずチケットは買わないのですが、こういうのをたまに聴くというのも、定期会員ならではの楽しみかも知れません。

 モーツァルト:ノットゥルノ(セレナーデ第8番) K.286(269a)
 チャイコフスキー:組曲第4番 ト長調 「モーツァルティアーナ」 op.61
   ≪休憩≫
 イベール:オマージュ・ア・モーツァルト 「ロンド」
 モーツァルト:交響曲第39番 変ホ長調 K.543

1曲目の「ノットゥルノ」は、旧全集ではセレナーデ第8番と呼ばれていたもの。舞台には、弦楽5部+ホルン2でワンセットの小オーケストラが4つのっかっていて、それらが輪唱のようにメロディーを引き継ぎながら演奏するという、ちょっと変わった曲です。

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マエストロ ジャン・フルネ ラストコンサート

ジャン・フルネ(月刊都響12月号から)

今夜の都響第618回定期演奏会は、都響名誉指揮者で現役最高齢の指揮者ジャン・フルネ氏のラスト・コンサートでした(厳密に言えば、明日の文化会館での公演が最後ですが)。サントリーホールはほぼ満席で、開演前から、普段と少し違った盛り上がりを見せていました。

プログラムは、以下の通り。

  • ベルリオーズ:序曲「ローマの謝肉祭」 作品9
  • モーツァルト:ピアノ協奏曲第24番 ハ短調 K.491
       ≪休憩≫
  • ブラームス:交響曲第2番 ニ長調 作品73

満場の拍手をうけて登場したフルネ氏は、ゆっくりと舞台中央へ。少し左足を引きずるようにも見受けられ、さらに足下を確かめるように指揮台にのぼられました。1曲目のベルリオーズの序曲『ローマの謝肉祭」は、フルネ氏のチャーミングな?演奏がぴったりの曲です。

2曲目は、フルネ氏の愛弟子ともいえる伊藤惠さんとのコンチェルト。ゆっくりとしたテンポで始まってゆきました。

休憩の後は、ブラームスの交響曲第2番。僕には、ブラームスの交響曲は明るい土色というイメージなのですが、それでも不思議なことに、どこかちょっともの悲しく、寂しくなるような要素が含まれていて、ブルックナーの交響曲のように陶酔した感情に引き込まれるということはないのですが、不思議と気持ちが惹かれるところがあります。それが、フルネ氏の引退コンサートにぴったりのように思いました。

あ〜、残念だなぁ…と惜しんでいるうちに、曲が終わると、本当に満場の拍手とブラボーの喝采がいつまでも続きました。

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都響第617回定期演奏会Bシリーズ ショスタコーヴィチ交響曲第1番他

昨夜は、サントリーホールで都響の定期演奏会を聞いてきました。2005-2006シーズンの第1回であり、「都響=デプリースト ショスタコーヴィチ・シリーズ」の第1回でもあります。
プログラムは

  • 武満徹:弦楽のためのレクイエム(1957)
  • モーツァルト:ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲 変ホ長調 K.364(320d)
  •    休  憩
  • ショスタコーヴィチ:交響曲第1番 ヘ短調 作品10

僕にとって、この日のメインプログラムは、やはり休憩後のショスタコーヴィチの交響曲第1番。ショスタコーヴィチがレニングラード音楽院の卒業作品として書いたもので、全体で約45分という、ショスタコーヴィチにしてみれば短めの曲ですが、そこここにショスタコーヴィチ“らしさ”が表現されていて、堪能させていただきました。

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アーノンクール&ヨーロッパ室内管弦楽団:モーツァルト交響曲第38〜41番

アーノンクール&ヨーロッパ室内管弦楽団:モーツァルト後期交響曲CDジャケット

昨日、タワーレコードでモーツァルトのCDを買ってきました。アーノンクール指揮、ヨーロッパ室内管弦楽団の演奏でモーツァルトの交響曲第38番から第41番までの4曲を収めた2枚組みです。

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