憲法記念日を前に、地方紙が掲載した憲法問題にかんする社説をながめてみました。
北海道新聞は、「民主主義国家として再出発した戦後日本の否定」「侵略したアジア諸国への背信行為」と、安倍首相の姿勢を真正面から批判。東京新聞は、自衛隊の存在と9条とをともに認める国民世論を「優れたバランス感覚」と評していますが、それは、曖昧模糊とした「バランス」ではなく、「かつて戦場となったアジア諸国が日本を不戦国と見てくれるのも、武力行使の歯止めができるのも9条があってこそ」という前向きのもの。「9条が再び見直される時代になった」と結論づけています。神奈川新聞は、9条だけでなく、13条、19条、21条などのいわゆる市民的自由の問題、それに25条、生存権の問題でも、憲法が脅かされていることに警鐘を鳴らしています。