サービス産業の生産性が低迷と言いながら…

先日、労働生産性をめぐる2つの記事で、日本の労働生産性がアメリカの7割しかないという記事を紹介したところですが、今日の「日経」によれば、サービス部門の活動指数は、2カ月連続の伸びを示し、1988年以来の最高を記したそうです。

でもこれがホントだとすると、サービス部門の労働生産性が低迷しているという先日の記事は、いったい何だったんでしょう?

2月の第3次産業活動指数、連続で最高更新(NIKKEI NET)

続きを読む

労働生産性をめぐる2つの記事

たまたまでしょうが、今日の新聞に、日本の労働生産性をめぐる2つの、対照的な記事が出ていました。

1つは、「日経新聞」の「労働生産性、米の7割」という記事。内閣府の分析で、2005年時点の日本の労働生産性がアメリカの7割(71%)しかなく、主要国で最低水準になっていることが明らかになった、とくに、卸・小売業、運輸などサービス分野で低迷が目立つ、としています。

もう1つは、「欧州統合 岐路に」と題した「朝日新聞」の記事。こちらは、直接、日本の労働生産性を問題にしたものではありませんが、「生産性の伸びと賃金上昇の関係を示す『単位労働費用』」の変化で、2000年を100とした場合に、2006年にドイツ90.5、フランス94.9と低下していて、「生産性の向上に賃金が追いついていない」のが問題だという記事です。

で、そこに出ているグラフを見ると、アメリカが96ぐらいと、ほとんど下がっていないのにたいし、日本は82ぐらいまで低下しています。つまり、賃金あたりでみた生産性でいうと、アメリカはほとんど伸びていないのにたいし、日本は大きく伸びている、ということです。

はたして、日本の労働生産性は伸びているのか、伸びていないのか? どちらも典拠はOECDの統計なのですが、どうしてこんなことになるのか、どなたか詳しい方、解説をお願いします。m(_’_)m

続きを読む