さて、何が見つかりますやら

大型ハドロン衝突型加速器(LHC)
大型ハドロン衝突型加速器(LHC)

ヨーロッパ合同原子核研究機関(CERN)の大型ハドロン衝突型加速器(LHC)がいよいよ稼働。1つはヒッグス粒子が見つかるかどうか。もう1つは、標準理論で説明できない現象が見つかるかどうか。はて、どうなりますやら…。楽しみです。(^_^;)

質量の謎に迫る 超大型加速器、10日始動(朝日新聞)

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検証しうる予測を出さない「超ひも理論」は科学でさえない?

リー・スモーリン『迷走する物理学』(ランダムハウス講談社)ピーター・ウォイト『ストリング理論は科学か』(青土社)
左=リー・スモーリン『迷走する物理学』(ランダムハウス講談社)、右=ピーター・ウォイト『ストリング理論は科学か』(青土社)

「超ひも理論」について、疑問を投げかける本を2冊読みました。

理論的な中身を僕が紹介することはできませんが、両書に共通しているのは、「超ひも理論は、検証しうる予測を何も示さない」ということ。およそ、理論が正しいかどうかを論じるためには、その理論に基づいて何らかの予測をおこない、それが実験的に検証される(もしくは検証されない)ことが必要です。ところが…

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「超ひも理論」は確かか?

ローレンス・M・クラウス『超ひも理論を疑う』(早川書房)

偶然本屋で見つけたもの。著者のローレンス・M・クラウスは、アメリカのケース・ウェスタン・リザーヴ大学の宇宙論・天体物理学教育研究センター所長で、ポピュラー・サイエンスの書き手でもあるそうです。

で、いま話題の「宇宙は実は26次元からなっていた」「余剰次元は、くるくると極小サイズに巻き上げられている」という話題の「超ひも理論」にたいして、はたして超ひも理論は確かな理論なんだろうか? ということを考えたものです。

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最先端の宇宙論はどのように観測的に裏づけられているのか

シリーズ現代の天文学第3巻『宇宙論II―宇宙の進化』(日本評論社)

日本天文学会100周年を記念して出版されているシリーズ「現代の天文学」。そのなかの第3巻は「宇宙論II」と題されていますが、最先端の宇宙論が、観測的にどのように検証されるのかを解説しています。

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一家に1枚?! 宇宙の歴史

文部科学省が、こんなもん発表しました。でも、一家に1枚って…

一家に1枚 宇宙図 2007(監修:文部科学省、日本天文学会天文教材委員会)

一家に1枚 宇宙図 2007について?文部科学省

↓こっちをクリックすると、A3対応版のPDFz(7.73M)ファイルが開きます。
http://www.mext.go.jp/a_menu/kagaku/week/uchuu/001.pdf

↓で、こっちがその説明書(PDF、7.31M)。
http://www.nao.ac.jp/study/uchuzu/guide.pdf

ちなみに、4月16日から各地の科学館・博物館でA2サイズのポスターを配布するそうです。もらいに行こう??っと (^_^;)

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とりあえず買ってみました (^_^;)

『シリーズ 現代の天文学<1>人類の住む宇宙』(日本評論社)

ぷらぷら本屋へ寄り道したら、こんな本が並んでいました。

日本天文学会の創立100周年記念として出版されたもの。綺麗な表紙と、昔、「天ちゃん」だった血が騒ぎ、つい買ってきてしまいました。(^_^;)

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アマチュア天文家が、重力レンズによる星の変光を観測

彗星・新星の発見者としても有名なアマチュア天文家の多胡昭彦氏が、カシオペア座の11等級の恒星が7等級まで明るくなったのを発見。スペクトル観測などから、爆発現象などは起きていないと判断され、重力レンズ効果によるものと推定されている。

重力レンズは、アインシュタインの一般相対性理論から導かれる現象の1つ。地球と遠方の天体とのあいだに、たとえばブラックホールのように巨大な質量を持つ天体がはさまることで、その重力によって遠くの天体の光がゆがめられ、ちょうど凸レンズで光が焦点に集まるように、地球に集まって届くようになるもの。

それにしても、わずか3000光年先の恒星と、地球とのあいだに、いったいどんな天体が通りかかったんでしょうねえ。やっぱりブラックホールなんでしょうか?

近い星で重力レンズ効果 岡山の男性が発見(東京新聞)

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難しい… 佐藤勝彦『アインシュタインが考えた宇宙』

佐藤勝彦『アインシュタインが考えた宇宙』

出張中におもしろい話を聞いたので、ひさびさに宇宙論にかんする本を買ってきました。ビッグバン宇宙国際研究センター長の佐藤勝彦氏の最新著『アインシュタインが考えた宇宙』(実業之日本社、2005年12月刊)。

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