放送法について

こんどの事件で、従軍慰安婦問題での民衆法廷を取り上げたNHKの特集番組が、あたかも「偏向」番組であり、それにたいし、政治家が「公正公平」な報道を求めるのは当然だという意見があるので、あらためて報道の自由とは何か、放送法とは何か、ということを考えておきたいと思います。
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これが世界の常識

英王室のヘンリー王子がナチスの制服姿で仮装パーティーに出席した問題で、父親のチャールズ皇太子が、アウシュビッツ収容所(跡)を訪れ、何があったのか学ぶように命じたというニュース。

侵略にたいする反省というのは、世界で言えばこれが常識。なぜ、日本では、従軍慰安婦問題を取り上げると「北朝鮮の工作だ」などと放言する政治家が野放しにされるのか。

ナチ仮装に英皇太子激怒「収容所に行け」(日刊スポーツ)
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報道ステーションでの安倍晋三・幹事長代理の“釈明”

昨日、テレ朝の報道ステーションに、安倍晋三・自民党幹事長代理が出席し、NHK問題についても、古館一郎キャスターなどから質問を受けました。

しかし、中川氏が昨日になって急に言い出した「NHKと初めてあったのは2月2日だ」という主張を前提にしており、「釈明」になっていないと思います。

中川発言について言えば、「朝日新聞」が書いているように、中川氏も、10日の段階では、事前に会ったことを認めていたのだし、古館キャスターも指摘したように、数日前までは事前に会ったことそれ自体は認めるニュアンスの発言をしていたのだから、NHKと初めて会ったのは2月2日だというのは、“あと知恵”であることは明らかです。したがって、その“あと知恵”にのった安倍氏の釈明も、釈明になっていないということです。それどころ、NHKまでもが昨日になって“中川氏と会ったのは2月2日です”と言い出したことは、再度、NHKに「圧力」が加えられ“口裏合わせ”をしたのではないかと思わせるに十分です。

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NHK特番への介入問題(続報)

NHK特番介入問題での続報です。

安倍晋三・自民長官次長代理(当時、官房副長官)と中川昭一・経済産業相の介入について、この番組の製作責任者・長井暁チーフプロデューサーの証言が詳しく報道されています。

NHK番組改変問題 「会長了承していた」と告発者会見(朝日新聞)

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自民党のNHK放送番組への介入問題

東京新聞が「憲法のイロハを無視」として社説で取り上げています。

<放送番組介入>憲法のイロハを無視(東京新聞社説)

また、「テレビ&芸能」欄で、服部孝章・立教大教授と放送ジャーナリスト・ばばこういち氏のコメントを紹介。

服部氏は「政治家たちに圧力の認識がないことが問題であり危険」「NHKも社会に対してきちんと説明しなければ、視聴者にたいする裏切りになる。沈黙を守るのなら、同様のことが日常的にあることの裏返し」と指摘。ばばこういち氏の「番組放送後に批判するのは自由だが、事前に呼んで『偏っている』というのは、とんでもない話」というコメントは、問題の本質を鋭く突いていると思います。

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自民党がNHKに圧力

NHKが2001年1月に放送した特集番組で、日本軍の従軍慰安婦問題で昭和天皇の責任を追及した民衆法廷を取材しながら、昭和天皇を有罪とした判決を放送しないなど、事前の説明と異なる放送を行った問題で、当時、安倍晋三・官房副長官(当時、現・自民党幹事長代理)と中川昭一・「日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会」代表(当時、現・経済産業相)がNHK幹部(総局長ら)にたいして、「一方的な放送はするな」「公平で客観的な番組にするように」「それができないならやめてしまえ」などと発言し、圧力をかけていたことが明らかになりました。

NHK番組に中川昭・安倍氏「内容偏り」 幹部呼び指摘(朝日新聞)

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元慰安婦の名前を記録した日本の軍属名簿が見つかる

日本軍の元従軍慰安婦・金福童(キム・ボクドン)さん(79)の名前を記録した日本軍の軍人軍属名簿が発見されました。名簿は、1947年9月に作製された「第16軍司令部同直轄部隊朝鮮人留守名簿 第4課南方班」。金さんが南方軍第10陸軍病院の軍属の中で最も低い職級にあたる「傭人」として採用されたとされています。

元日本軍慰安婦・金福童さんの実名記録が発見(朝鮮日報)
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