改憲勢力の矛盾の現われだが

自民党憲法調査会のまとめた「憲法改正案大綱素案」が、「白紙撤回」扱いされることになったようです。参院を従属的地位に降ろした内容などに反発が強かったためですが、「白紙撤回」といっても、来年11月に向けて自民党の改憲案作成の流れは変わっていません。

しかし、9条改憲を軸としながらも、それを国民の目からごまかすために、“あれもこれも”と「改憲」テーマを盛り込もうとした改憲勢力の矛盾の現われといえます。

憲法改正:自民、改憲大綱素案を撤回へ 策定作業、大幅遅れ――党内に批判強く(毎日新聞)
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自民党憲法調査会、素案の「徴兵制禁止」明記に異論

自民党憲法調査会が、19日、憲法改正草案大綱の「素案」について討議したところ、「徴兵制の禁止」を明記することに、早くも異論が出されたそうです。

結局、彼らにとって、「徴兵制」は必要があったら導入すればいいという問題でしかないということです。

「徴兵制禁止」明記に異論 自民、導入要求ないが…(共同通信)
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自民党憲法改正素案(続報)

自民党憲法調査会の改正素案についての続報。

いまただちに徴兵制にふれることは否定しているとはいえ、「国家の独立と安全を守る責務」をもりこむとしている。韓国では「国を愛する義務」にもとづいて徴兵制が敷かれていることからも分かるように、これが憲法にもりこまれれば、将来的には徴兵制も拒否できないことになる。

自民が憲法改正素案 「自衛軍」設置、女性天皇は容認(朝日新聞)
自民憲法調査会:草案大綱素案 集団的自衛権の行使を明記(毎日新聞)
「自衛軍」が秩序維持 女性天皇認める 自民が改憲大綱素案(産経新聞)
自民改憲素案 海外での武力行使容認/『自衛軍』設置を明記(東京新聞)

それから、読売新聞が、自民改憲素案は「新憲法へ一つのたたき台になる」と持ち上げる「社説」を掲載。

社説[自民改憲草案]「新憲法へ一つのたたき台になる」 (読売新聞)
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自民党が改憲案の「起草委員会」設置

自民党が、憲法調査会内の「憲法改正プロジェクトチーム」を格上げし、改憲案の「起草委員会」を新設する方針を決め、具体的な改憲案の「素案」づくりをすすめるようです。

改憲案の起草委新設へ 自民憲法調査会(共同通信)
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経団連も改憲に向け初会合

7月15日、日本経団連が、改憲にむけて「国の基本問題検討会」の初会合を開きました。「国の基本問題検討会」は、今年5月の第3回総会で設置が決められたものです。

経団連 改憲論議をスタート 基本問題検討委初会合(毎日新聞)

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日商「憲法問題懇談会」初会合

財界諸団体が改憲に向けた動きを強めていますが、7月6日に、日商(日本商工会議所)が「憲法問題にかんする懇談会」の初会合を開きました。毎日新聞によれば、同懇談会は、10月に「中間とりまとめ」を行なう予定。

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自民・公明・民主の憲法改定案

自民党、公明党、民主党の憲法改定にむけた「論点整理」「中間報告」があいついで出されました。自民党も民主党も、憲法第9条の明文改憲を打ち出しています。公明党は、またいつもの“両論併記”。「公明党にもいいこと言う議員がいるじゃん」なんて思っていたら、いつのまにか改憲賛成に持って行かれてしまいます。改憲論にこそ、公明党の本音があるのをお忘れなく。

※自民党の「論点整理」についても、自民党のホームページに公開されたものに更新しました。