いずれも出たばかりの新刊。左から順番に、
- デヴィッド・ハーヴェイ『〈資本論〉入門』(作品社、本体2,800円)
- 竹内正浩『地図と愉しむ東京歴史散歩』(中公新書、本体940円)
- 元木泰雄『河内源氏 頼朝を生んだ武士本流』(中公新書、本体800円)
- 安西祐一郎『心と脳 認知科学入門』(岩波新書、本体860円)
いずれも出たばかりの新刊。左から順番に、
松田磐余『江戸・東京地形学散歩』(之潮)。某書店では、日本史(近世史)のコーナーに置いてありましたが、どちらかと言えば地形学の本じゃないのかな〜
とくに第1章「武蔵野台地と東京低地の形成」は、東京の地形がどうやってできたかというお話ですが、話は、およそ12〜13万年前の最終間氷期から、江戸時代以降の人間による埋め立て、戦後の地盤沈下まで、なかなか長大なスケールです。
“利根川や関東平野がどんなふうにでき上がったのか知りたいので、なにかいい本ない?” といって元地質屋さんのM川さんに教えてもらった本です。地質年代的なものを探していたのですが、読んでみたら、古代以来の利根川、淀川の変遷や流域地域の開発の歴史が書かれていました。
しかし、その中味はめちゃくちゃおもしろかった!! 僕は、いちおう日本史が専攻ですが、この本は、土木技術的、地質・地形学的な面から日本の古代、中世、近世の開発史を明らかにしていて、とても勉強になりました。
唐突ですが、東京都西部に広がる武蔵野段丘は、実は、青梅あたりを基点とする多摩川の巨大な扇状地だった、ということをみなさんご存じですか?
『資本論』の精読でいささか疲労困憊状態になっているため、思い切った気分転換のために、こんな本を読んでいます。
左=貝塚爽平『東京の自然史<増補第2版>』(紀伊國屋書店)、右=貝塚爽平監修『<新版>東京都 地学のガイド』(コロナ社)
で、初めて分かったことがたくさんあります。