日本への原発導入の背景にアメリカの思惑

ずいぶんと古い記事だけど、日本への原発導入の背景には、日本人の反核・嫌米感情を封じ込めようとしたアメリカ政府の思惑があったことが、米公文書で明らかになった、というニュース。

被爆国の原発導入背景、米文書が裏付け:中国新聞

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原子力のことが分かりやすく

舘野淳『原子力のことが分かる本』(数研出版)

舘野淳『原子力のことが分かる本』

正式なタイトルは『原子爆弾から原子力発電まで 原子力のことが分かる本』(舘野淳著、数研出版)。

子ども向けの学習書で、ほとんどすべての漢字にルビが振ってありますが、中身は大人でも十分なほど。「原子のしくみ」「原子力の歴史」「原爆の恐るべき威力」「原子力発電という技術」の4章立てで、核分裂のしくみから放射能とはなにか、原子爆弾と原子力発電の違い、原子力発電のしくみ、原子炉の種類、原子力発電所の安全対策、核燃料ができるまで、核燃料サイクル、高速増殖炉とプルサーマル、原子力発電所事故、原子炉の寿命、原子力発電の良いところ悪いところ、などなど、一つ一つ順番に分かりやすく解説しています。

福島原発事故で、初めて原子力発電って何? と思った方におすすめの一冊です。

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米大使が、沖縄の米軍基地の全面的撤去の可能性を認めていた!

外務省が沖縄返還交渉にかんする外交文書を公開。

1本目の記事は、「糸で縄を買った」と言われた沖縄返還交渉で、佐藤首相の「密使」としてアメリカと交渉した若泉氏が著書『他策ナカリシヲ信ゼムト欲ス』で書いていたことが外務省資料で裏づけられたという話。これまで日本政府は、密約を否定してきたのだが、はたしてどうするつもりだろうか。

ニクソン大統領からの密約文書か 日米繊維交渉で交わす:朝日新聞

しかし、それより興味深いのは読売の記事。それによれば、1967年4月の段階で、ライシャワー駐日大使が、沖縄の米軍基地をすべてグアムに移転する可能性に言及していた。「沖縄はキーストーンだ」といって、何としても確保し続けようという動きもあっただろうが、他方で、沖縄県民の復帰要求を認め、日本返還は避けられないという状況判断が下されれば、基地の全面撤退だってちゃんと計算に入れる。アメリカの外交は、そういう合理性をもっている。

しかし、同年7月の三木首相とジョンソン米駐日大使との会談では、日本側から、米軍基地を存続させたまま「施政権」のみ返還するという方針で臨みたいと主張している。このとき、日本側がきっぱりと基地撤去を要求していれば、沖縄の基地はどうなっていたのだろうか。

在沖縄米軍の完全撤退に言及…67年に米元大使:読売新聞
沖縄基地存続求める「覚書」米に提示 返還交渉で政府:朝日新聞

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NPT会議 「核兵器なき世界」を達成することで一致

ニューヨークで開かれていたNPT再検討会議が「最終文書」を採択して終了。

具体的な年限を明記することはできませんでしたが、核保有国を含め、核兵器完全廃絶をめざして「後戻りしない」形でとりくみをすすめることで合意できたのは重要な一歩。引き続き、この合意を確実に実行するように、核保有国に働きかけてゆくことが大切だと思います。

NPT 核兵器完全廃絶目指す:NHKニュース
NPT再検討会議最終文書の要旨:共同通信

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NPT合意文書草案 2011年までに核保有国に廃絶に向けた協議開始を求める

国連で開かれているNPT再検討会議で、核保有国が核廃絶に向けた交渉を2011年までに開始し、2014年までにロードマップを作成するとした合意文書の原案が作成されました。

今週からの協議でどうなっていくかまだ分かりませんが、期限をきって核保有国に核兵器廃絶にむけた協議の開始を求める決議は、国際政治の舞台で初めての画期的な出来事ではないでしょうか。成果のある結論を期待します。

NPT会議 核廃絶へ日程提示:NHKニュース
核廃絶へ26の行動計画、NPTが議長報告案:読売新聞
NPT合意文書素案の要旨:共同通信

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核抑止力にしがみつく日本の国会議員たち

20日のThe Japan Timesに、「日本の国会議員、オバマ大統領に核問題で書簡を送る」という大きな記事が出ていました。

記事を眺めてみると、超党派の国会議員といいながら、「日本共産党の議員を除く204人が署名した」とありました。共産党といえば、オバマ大統領と書簡を交換して、核兵器廃絶に一番熱心に取り組んでいるのに、なぜ賛成しなかったのだろう? と思って、国内メディアの記事を含めて、もう少し調べてみました。

Diet members send Obama nuclear letter | The Japan Times Online
超党派国会議員、核軍縮求める書簡 米大使に手渡す : 朝日新聞
核軍縮:オバマ氏の取り組み支持します 日本の議員204人、駐日大使に書簡 : 毎日新聞

そうしたら、この要望書が、アメリカ政府にたいして、いの一番に、「核兵器の『唯一の役割』は他国の核兵器の使用を抑止することだと宣言する」(朝日新聞)ことを求めたものだということが分かりました。

「抑止力」というのは、“何かあれば、本当に核兵器を使いますよ”ということを前提にして初めて成り立つもの。実際、これまでも、「抑止力」を口実にして、核軍拡競争が進められてきました。

アメリカの大統領が「核兵器のない世界をめざす」と言っているときに、あらためて「核抑止力」の宣言を求めるというのは、あまりに時代に遅れているのではないでしょうか。

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核問題で新たな日米協議機関?

日経新聞の夕刊に出ていた記事。

記事そのものは、鳩山内閣の「軸足が定まらない」ことにたいする批判が主だが、アメリカ側がこの問題に本気で取り組もうとしていることは明らか。ペリー元国務長官も、米国内では、大きく見ればオバマの核廃絶路線を進める側にいるのだろうが、しかし、仮にペリー氏のいうような新しい協議機関をつくって、そこで話し合いをしてみても、核兵器の運び込みを前提とする「拡大抑止」と非核3原則とが両立するはずもなく、結局は、新たな「密室」を作るか、非核「2原則」化になるか、どちらかしかないように思う。

鳩山政権がこんごどういう対応をするのか注目しなければならないが、なんにせよ、その動向を決めるのも国民世論だ。

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米、国連安保理で「核兵器のない世界を目指す」決議案

アメリカが国連安保理に、「核兵器のない世界」を目指すとする決議案を提出したそうです。

この決議案は、今月24日に開かれる「核不拡散と核軍縮に関する安保理首脳級会合」での採択を目指すもの。オバマ米大統領は、今年4月のプラハ演説で、「核兵器のない世界を目指す」と宣言しました。

この演説をうけて、志位委員長は、オバマ大統領に書簡を送りましたが、その中で志位委員長が提起した問題の1つが「核兵器廃絶を正面からの主題としての交渉」を開始することでした。それが実現に向かって動き始めたということでしょうか。

「核なき世界を創造」国連安保理が決議へ : 読売新聞
米、「核のない世界」決議案を配布 : TBS News-i
「核兵器なき世界」目指す/米政府 安保理会合に決議案/24日に首脳級が協議 : しんぶん赤旗
鳩山代表、核密約調査公表を明言 新政権発足後に実施、見解変更も : 共同通信

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だから恋文じゃないって… 東京新聞が志位書簡を詳しく紹介

こちら特報部 2 (「東京新聞」2009年6月22日付)こちら特報部 1 (「東京新聞」2009年6月22日付)

本日の「東京新聞」こちら特報部で、共産党の志位和夫委員長が核兵器廃絶を願ってオバマ米大統領に送った書簡と返書が大きく取り上げられました。(^_^)v

こちら特報部:敵対超えた恋文 「志位」と「オバマ」 : 東京新聞

しかし、残念ながら、インターネットでは「こちら特報部」は前文しか読めません。(^^;)

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「毎日」特集ワイド 志位さんでっかく登場!!

毎日新聞2009年6月10日付夕刊2面

すでに昨日になってしまいましたが、「毎日新聞」夕刊の2面「特集ワイド」欄で、共産党の志位和夫委員長のインタビューが「志位さん『親オバマ宣言』?」という東スポばりの?付きの見出しで、大きく取り上げられました。

「毎日新聞」は、6月1日付朝刊の「風知草」で志位委員長のオバマ大統領宛書簡を「戦略不在の空白を突いた鋭い切り込みだった」と評価していましたが、今回のインタビューもその続きといえます。志位さんがオバマ大統領のプラハ演説のどこに注目したのか、なぜ書簡を送ったのか、などなど質問しています。

特集ワイド:志位さん「親オバマ宣言」? 核ゼロ演説に感激 手紙に返事、また感激 : 毎日新聞

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「毎日」編集委員、志位委員長のオバマ書簡に注目

昨日付け「毎日新聞」2面の「風知草」欄で、同紙専門編集委員の山田孝男氏が、共産党の志位和夫委員長がオバマ米大統領に送った書簡に注目し、「戦略不在の空白を突いた鋭い切り込みだった」と評価しています。

それによれば、同じころに、麻生首相もオバマ大統領に書簡を送っていたそうですね。しかし、その中身は、核抑止の維持を求めるもの。核兵器廃絶に向かって世界が動いているときに、なんという方向音痴!! なるほど「戦略不在」です。

風知草:麻生の手紙、志位の手紙=専門編集委員・山田孝男 : 毎日新聞
核廃絶:国会決議へ調整…抑止力めぐり難航も : 毎日新聞

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オバマ大統領 あらためて核兵器廃絶をめざす決意を示す

昨日、オバマ米大統領は、ホワイトハウスでキッシンジャー氏らに会ったあと、あらためて「アメリカは核兵器の脅威を減らし、最終的にはなくすためにロシアや各国と協力しながら指導力を発揮することが求められている」と、核兵器廃絶をめざす決意を示しました。

こうやって考えると、共産党の志位和夫委員長の核兵器廃絶に向かっての行動を求めた書簡に、オバマ大統領が返書を送ってきたというのは、たまたまのことではない、ということが分かるし、返書の中味も、オバマ政権としてよく考えたものになっている、ということが分かります(つまり、オバマ政権が真剣に日本政府との協力を願っている、ということです)。

今日、有明コロシアムで開かれた共産党の演説会で志位委員長が語ったところによると、オバマ大統領の返書を受けて、志位委員長はさっそく麻生首相に党首会談を申し入れ、本日午後、会談がおこなわれ、その場で、日本政府としても核兵器廃絶を正面にかかげた協議をただちに開始するようにイニシアティブを発揮するように申し入れたそうです。

しかし、麻生首相は「今まで聞いた大統領の演説のなかでもっともすごい演説だ」とは言ったものの、みずからイニシアティブをとるというような明確な回答はなかったとか……。世界が核兵器廃絶に向かって動き始めようというときに、被爆国・日本の総理大臣がこれでは、困ったもんです。(-_-;)

米大統領 核兵器削減へ決意 : NHKニュース
核廃絶へイニシアチブを=米政府から返書受け、首相に要請?共産・志位氏 : 時事通信

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オバマ大統領から日本共産党に返書!!

共産党の志位和夫委員長は、4月28日、オバマ米大統領の核兵器廃絶演説(4月5日、プラハ)に注目して大統領に書簡を送っていましたが、オバマ大統領からの返書が、16日、日本共産党に届いたことが明らかにされました。

共産党にオバマさんの手紙、志位委員長「公式ルート開けた」(読売新聞)

志位さんの記者会見の様子は、こちら↓で見ることができます。

「核廃絶」書簡に対する米政府からの返書について/志位委員長(09.05.19) : JCPムービー

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オバマ大統領、核兵器の段階的削減を提案

オバマ米大統領が、プラハで演説し、核兵器の段階的削減などの提案をおこなった。

メディアでは「核廃絶へ」などの見出しで報じられているが、実際に演説を読むと、核兵器廃絶は「私が生きているあいだには実現しないだろう」と述べてられていて、具体的な目標としてはかかげられていない。具体的な目標として示されているのは、(1)核軍縮、(2)CTBT(包括的核実験禁止条約)の承認、(3)核拡散防止、NTP(核拡散防止条約)の強化、(4)テロ組織への核防止、の4つ。

オバマ大統領、核廃絶へ具体的な目標示す演説 プラハで(朝日新聞)
オバマ大統領、核廃絶に向けた演説詳報(朝日新聞)

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インドとの安全保障連携 本当にそれでいいのか?

安倍首相がインドを訪問し、日米豪印の連携強化をはかっています。しかし、中国を意識したこの戦略、ほんとうにそれでいいのか考えてみる必要がありそうです。

社説:安倍外交 「価値観」もほどほどに(中日新聞)
社説=日印首脳会談 核問題で腰が引けては(信濃毎日新聞)
インド首相、米印協定「日本も支持を」 核開発は継続(朝日新聞)
必要ならば核実験の権利ある…インド首相、下院議会で明言(読売新聞)

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核兵器開発にかんする内部的検討をしめす政府文書

昨日の「産経新聞」に、日本が小型核弾頭を試作するとしたらどれだけの時間やコストがかかるかを検討した政府の内部文書が明らかになったという記事が出ていましたが、今日からは、「核の空白」という連載開始。

核弾頭試作に3年以上 費用2000?3000億円 政府内部文書(産経新聞)
【核の空白】(上)ウラン濃縮に10年 製造業の誇り今こそ(産経新聞)

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「核武装論」についての考え方

北朝鮮の核実験強行に対し、「日本も核武装を」という議論が出ている。

これについての考え方は、大きく言って2通りある。

1つは、北朝鮮の核保有を日本への脅威としてとらえ、それにたいして日本も核保有で対抗しようという考え方。この立場は、「外国の脅威に対抗するために核兵器を保有することは各国の固有の権利だ」ということを前提にしているから、北朝鮮がアメリカの脅威に対して核兵器を保有すること自体を否定することは出来ない。また、今度の問題を、「日本への脅威」という角度から問題にするものだから、他国と協力して北朝鮮の核保有問題の解決にあたろうという外交を展開する立場ももてないことになる。

もう1つの立場は、「外国の脅威に対抗するためだといっても、核兵器を保有することは良くない」という立場から、この問題の解決をめざす立場。この立場からは、当然、今回の問題は、個々の国にとって脅威かどうかではなく、世界全体の平和と安全にとっての重大問題だという位置づけが与えられるし、その位置づけにふさわしい外交が可能になる。そして、そういう外交を展開しようとするときに、日本が「核武装論」を主張すれば、外交的立場がだいなしになることは見やすい論理。

どちらが、よりまっとうな外交か、それを考えれば、答えはおのずと明らかではないだろうか。

日本の核保有議論、次期事務総長として懸念…韓国外相(読売新聞)
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26万分の2000

26万というのは、被爆者健康手帳をもつ人の数。ところが、そのうち政府が原爆症と認め、医療特別手当の支給を受けているのは約2000人、わずか0.8%に過ぎません。

先日、原爆症認定集団訴訟で広島地裁が原告全員を認定すべしとする判決を下しましたが、それがなぜ重要なのか、この数字を見てあらためて痛感しました。認定裁判では、政府は、9回も敗北を重ねています。被爆者はすでに高齢になっています。控訴などせず、早く認定基準を見直してほしいと思います。

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