日本銀行が「生活意識に関するアンケート調査」(2007年12月)の結果を発表。
いちばん目立つのは、「現在の暮らし向き」についての回答。3カ月ごとの調査で、「ゆとりがなくなってきた」との回答が43.0%(07年6月)→49.2%(同9月)→53.4%(同12月)と急増している。
日本銀行が「生活意識に関するアンケート調査」(2007年12月)の結果を発表。
いちばん目立つのは、「現在の暮らし向き」についての回答。3カ月ごとの調査で、「ゆとりがなくなってきた」との回答が43.0%(07年6月)→49.2%(同9月)→53.4%(同12月)と急増している。
東京新聞の夕刊に載っていた記事。65歳以上の新受刑者が10年間で3倍にも増えているという。なぜ、いま高齢者の犯罪が増えるのか。問題は深刻だ。
働いても働いても、生活保護水準以下の生活しかできないワーキング・プアが問題になっていますが、ついに厚生労働省が、そのワーキング・プアを減らすための画期的な措置をとることになりました。
その措置とは、ずばり!! 生活保護の水準を引き下げる、というもの。生活保護水準を切り下げれば、生活保護水準以下の賃金しか得られないワーキング・プアだって減少して、一挙両得。さすが厚労省、良くできました。(-_-#)怒
生活保護水準引き下げ、来年度から…厚労相が明言(読売新聞)
生活保護費引き下げ 厚労省(MSN産経ニュース)
生活保護の減額容認 厚労省検討会「低所得世帯上回る」(asahi.com)
中南米というと、貧富の格差の大きいことで知られていますが、国連の調査で、中南米で貧困人口、貧困率ともに90年代以来最低となったことが明らかに。
中南米の貧困率の推移(1980-2007年)
中南米の貧困縮小 経済成長・所得再分配を反映(しんぶん赤旗)
国連中南米カリブ経済委員会(ECLAC)のプレスリリースはこちら↓。
Region Is On Track to Fulfil the Millennium Development Goal of Reducing Extreme Poverty By Half
サブプライムローンによる巨額損失で辞任したメリルリンチのオニール前最高経営責任者(CEO)に、184億円(1億6000万ドル)の「退職手当」が支払われるというニュース。
オニール氏は現在56歳。あと40年としても、毎年4億円ずつ使ってもおつりが来る計算。いったいどうやって使うつもりなんでしょう?
昨日の「朝日新聞」が大きく取り上げていましたが、母子家庭にたいする児童扶養手当を削るかわりにと、政府が鳴り物入りで始めた就業支援事業があまり利用されていない実態が明らかに。
正社員化を促すための企業への助成金(「常用雇用転換奨励金」)は平均実施率12.4%。予算を組んだ31都道府県のうち22都道府県が実績ゼロという惨憺たる状況。「自立支援教育訓練給付金」「高度技能訓練促進費」と言っても、母子家庭の多くは、とりあえず毎日の生活に追われ、資格取得のための時間がとれない、授業料などの当座のお金がない、などなどの理由で利用できないのが実態。政府が考えるより、母子家庭はうんと深刻なのです。
国税庁の「民間給与実態統計調査」(2006年分)によると、2006年のサラリーマン平均給与は435万円で、9年間連続で減少。年収200万円以下の人は1000万人を超え、300万円以下の人は5年前の34.4%から38.8%に増加。他方で、年収1000万円を超えた人は9万5000人増加して224万人になり、格差が拡大していることを示している。
年収200万円以下、1千万人超える 民間給与統計(朝日新聞)
サラリーマンの給与が9年連続ダウン 平均は435万円 国税庁「給与実態統計調査」(BNN)
↓こちらが、国税庁の発表した資料
2006年分民間給与実態統計調査?調査結果報告(PDFファイル、389KB)
ただし、この調査で分かるのは、あくまで「給与所得」だけ。この間紹介した豊田親子のように、株の配当だけで19億円にもなるような資産所得は対象外ですので、念のため。
厚生労働省の資料で、2006年度の生活保護世帯が107万世帯を超え、過去最多になったことが明らかに。
高齢者の一人暮らしが増えていることがその理由とされていますが、要するに、年金の額が少なすぎるのです。
共産党の「しんぶん赤旗」日曜版9月16日号に、面白い記事が載っていました。
トヨタ自動車の豊田章一郎・名誉会長と章男・副社長の親子が、同社の株をどれぐらい持っていて、どれぐらいの配当をもらっているかというデータです。それによると、章一郎氏の持ち株は1117万株で配当は13.4億円、章男氏は456万株で5.5億円だそうです(2006年度)。最近、株主への配当が重視されるようになって、1株当たりの配当額が増えている(03年は1株当たり45円→06年、1株120円)ため、2人の受け取る配当金も急増しています。
ところが、2003年に政府が導入した証券優遇税制のため、上場企業の株式の配当および譲渡益にたいする税率は20%から10%に。そのため、豊田親子がトヨタから受け取った配当だけで、この4年分の減税額は合計5億円になるというのです。住民税が2倍になったと言って、あわてている庶民とは、あまりにケタ違いの扱い!! 税金のとるところを間違えていると思いませんか?!
内閣府の「国民生活に関する世論調査」で、69.5%が「日常生活で悩みや不安を感じている」と回答。昨年より1.9ポイント増。また、昨年より生活は「低下している」が24.5%、現在の生活に「不満」が36.0%など、生活実感が悪くなっていることを示している。
厚生労働省の毎勤統計によると、7月の現金給与は前年同月比1.9%減で、8カ月連続の減少となりました。基本給(所定内給与)0.2%減だけでなく、これまで増えていた残業代(所定外給与)が0.2%と減少に転じたことが特徴。さらに、ボーナス(特別に支払われた給与)は5.8%の大幅減となっています。
その一方で、経済産業省の「法人企業統計」によると、今年4-6月期の全産業の経常利益は、前年同期比12.0%増の16兆2396億円。こちらは、20期連続(つまり5年間)の前年同期比増で、労働者の現金給与減と対照的です。
7月の現金給与総額、8カ月連続で減少・厚労省(日経新聞)
経常増益最長の20期連続、「いざなぎ」超える・法人統計(日経新聞)
設備投資4.9%減、17期ぶりマイナス(日経新聞)
1995年から2005年までの10年間に、大企業製造業の役員報酬は約2倍になったにもかかわらず、従業員の給与は横ばいのまま――。2007年度『経済財政白書』には、このようなデータが載っています。
第1-1-15図左半分
厚生労働省が、全国のネットカフェを調査し、「ネットカフェ難民」の実態を調べました。
その結果、帰る家のないいわゆる「ネットカフェ難民」は終夜利用者の約7.8%、全国に5400人いると推定。その4分の1は20代だけれども、意外だったのは、50代も23.1%を占めたこと。また彼らの大半は派遣など非正規労働者、4分の1は失業者だというのは分かるとして、正社員も6%程度いたというのも驚き。住居を失った理由は、「仕事を辞めて家賃が払えなくなった」というのとともに「仕事を辞めて寮や住み込み先を出た」というのも多い。
彼らの平均月収は、東京で月10万7000円。確かにこれでは、敷金・礼金まで払ってアパートの部屋を借りるのは不可能です。
ネットカフェ難民、全国に5400人…4分の1は50代(読売新聞)
ネットカフェ難民5400人 4分の1が20代 厚労省(朝日新聞)
「将来不安、3時間しか眠れず」 ネットカフェ難民(朝日新聞)
ネットカフェ難民5400人 厚労省、初の実態調査(産経新聞)
ちなみに、↓これが厚生労働省の発表した調査結果。
厚生労働省の調査で、世帯単位の当初所得のジニ係数が過去最高隣り、初めて0.5を超えました。
「当初所得」というのは、年金などの受け取り、税金などの支払いを計算に入れる前の所得のこと。で、厚労省は、このようにジニ係数が拡大した理由の9割は、高齢者世帯の増加と世帯人数の減少(世帯人数が多い方が当然世帯全体の所得は大きくなる)だと言っています。
しかし、「再配分所得」の格差も拡大。ジニ係数は0.3873で、当然のことながら当初所得よりは小さくなっていますが、やっぱり過去最大だそうです。
厚生労働相の諮問機関「中央最低賃金審議会」は、最低賃金6?19円の引き上げを決めたもよう。
都市部では19円と大幅な引き上げだが、実際には、すでに人手不足などでアルバイトの時給などはもっと高くなっている。他方、アルバイトの時給の低い地方では、最賃引き上げ幅は小。はたしてこれで「格差是正」になるのか。最低賃金1000円への引き上げを実現してほしい。
政府の『労働経済白書』2007年版が発表に。
伸びる企業業績 給与は頭打ち 「勤労者への配分増を」労働経済白書(東京新聞)
【関連】規制緩和の影響触れず 労働経済白書 政策の功罪検証必要(東京新聞)
で、↓こちらが『労働経済白書』の本文および要約版。