日本は増税の過ちを繰り返すな

今日の日経新聞が、11/26付の英紙「フィナンシャル・タイムズ」の社説を紹介しています。一読の値打ちありです。

 日本の政府税制調査会は定率減税廃止を答申し、増税を提案した。まさに「歴史は繰り返す」だ。1997年、政府は消費税率を引き上げ、景気回復の芽を摘む悲劇を演じた。小泉首相は言下にはねつけるべきだ。日本に増税を考える余裕はない。年初来、成長に急ブレーキがかかり、7?9月の年率成長率は新計算方式ではゼロ。……景気が消費頼みの時に増税に向かうのは無責任で、財政赤字削減は成長維持とデフレ脱却によって取り組むのが先決だ。……

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現代版「朝三暮四」…?

細田官房長官は、今日の記者会見のなかで、小泉首相の任期中に、将来の消費税率引き上げを決めることもありうると発言しました。小泉首相は「私の任期中は引き上げない」と公約してきましたが、細川官房長官によれば、引き上げの方針を決めるだけだから公約違反にはならないということのようです。

費税上げ方針、首相任期中に決定も…官房長官(読売新聞)

これを聞いて、「朝三暮四」という格言を思い出しました。

中国の春秋時代、宋の狙公が、手飼の猿にトチの実を与えるのに、「朝に3つ、暮に4つ」やったところ猿たちが怒ったため、「朝に4つ、暮に3つ」にしたら喜んだというお話です。

ここから、目先の細かいことで相手をごまかすこと、あるいは目先の違いに目を奪われて、結果が同じになることに気がつかないことを言います。消費税引き上げの方針を決めるだけなら、消費税は引き上げないという公約に違反しないというのは、それこそ、現代版の「朝三暮四」でしょう。国民を狙公の猿のようにバカにした話です。

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消費税増税発言いろいろ

消費税増税についての閣僚の発言を拾い集めてみました。

自民党・久間章生幹事長代理=「(消費税引き上げは)いずれ議論しなければならない。(国民に)『覚悟してください』と政治は突き放さなければいけない」「年金はもらい続けたいが、消費税は嫌だという人間のさがをみんなが抑える必要がある」(7月13日、朝日ニュースターの番組で)

自民党・金子一義行革担当相=「財源をどうするかの議論で常識的に年金の部分は消費税」(7月13日記者会見で)

公明党・神崎武法代表=「社会保障制度の将来を考えると消費税の引き上げは避けられない」(7月12日のNHK番組で)

自民党・安倍晋三幹事長=「給付に対応する負担の方法としては消費税が一番適切ではないか」(7月4日、フジテレビ報道番組で)

自民党・小泉純一郎首相=「欧州の例を見ても消費税が大きな財源になるという方向だろう」(6月29日、自民党本部での共同通信などとのインタビューで)
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