先週、東日本大震災から半年ということで、メディアが世論調査をおこなっていました。
震災復興、原発事故対策で、半年間の政府の取り組みについて評価するか、評価しないかという質問では、「評価しない」が大きく上回っていますが、これは当然。野田内閣にたいして「期待できる」が高いのは、本当に「期待できる」と思っているというより、「期待するしかない」「期待どおりやってほしい」という「期待」の表われでしょう。
放射性物質の影響について、「朝日」の世論調査では、「ある程度」を含めて65%が「感じている」と回答。「読売」でも、「ある程度」を含めて68%が「心配している」と回答しています。ただし、「大いに感じている」「非常に心配している」が4分の1程度だということも見ておかなければならないと思います。
原発については、「朝日」調査では、「原子力発電を利用する」ことに反対は45%ですが、「原子力発電を段階的に減らし、将来はやめる」ことに賛成は77%。この差はいったい何でしょうねぇ。原子力発電は利用せざるをえないが、できればやめてほしいという人が30%程度いるということなんでしょうか。他方で、89%が、野田内閣にたいして「原発に依存しない社会をつくる」ために力を入れてほしいと答えており、世論の方向は明確です。
ところで、原発推進派の「読売」には、原発の是非についての質問項目がそもそもありません。調査をすれば結果がはっきりしているので、「読売」は最初から調査することを避けたということでしょう。それほど、原発推進派は世論を恐れているということでもあるのですが、こんな大事な問題を調査項目から外すなんて、マスメディアとしては失格でしょう。
復興取り組み「評価する」18% 朝日新聞世論調査:朝日新聞
放射能不安9割超:朝日新聞
大震災での活動評価…政府6%、自衛隊82%:読売新聞
「東日本大震災6か月」2011年9月面接全国世論調査:読売新聞
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