フランス当局、福島第1原発は「レベル6」

福島第1原発の事故について、フランスの原子力安全機関(ASN)は、15日、国際原子力事象評価尺度(INES)で上から2番目の「レベル6」に相当する、との見解を明らかにしました。1979年のスリーマイル島原発の事故は「レベル5」。

「レベル6」というのは、「所外への影響(放射性物質の放出)」が生じた「大事故」というレベルです。日本の原子力安全・保安院の評価は「レベル4」(「所外へのリスクを伴わない事故」)ですが、もはやすでにそのレベルでないことは明らかでしょう。

福島第1はスリーマイルより深刻な「レベル6」 仏当局:日本経済新聞

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ロシア大使館、「最悪の事態」を想定して準備に着手

フランスだけでなく、在日ロシア大使館も、福島第1原発の放射性物質漏洩の「最悪の事態」を想定して、日本にいるロシア人の退避準備にとりかかった。

「最悪の事態」を回避するために全力をあげるのは当然だけど、そのことと、「最悪の事態」を想定して準備をすることとは別。もし4号機の使用済み核燃料が飛散する事態になったら、20km圏避難、20〜30km圏屋内待機ですまないはず。もし50km圏避難が必要となる事態が想定されるなら、いまのうちから圏内住民に情報伝達し、具体的にどこにどれだけの避難困難者いるかを掌握して、対策を立てるなど、事前にやるべきことはいっぱいある。

残念だが、日本政府がそうした準備にとりかかるべき時期に来ているのではないだろうか。

【放射能漏れ】「最悪の事態想定」 在日露大使館、退避を支援:MSN産経ニュース

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福島原発 まだまだ問題続々

東京電力福島第1原発。稼働中の1号機、2号機、3号機のコントロールが失われつつあるが、さらに停止中だった4、5、6号機でもトラブル発生。4号機は、使用済み核燃料プールの冷却水が沸騰して失われつつあるもよう。

使用済み核燃料には、炉内で生成したプルトニウムが含まれているので、もし爆発事故が起こって、プルトニウムが飛散することになったら、大変な事態になります。さらに、5号機、6号機についても、使用済み核燃料プールの冷却水の温度も、徐々にではあるけれど、上昇中らしい。5、6号機も4号機と同じように爆発事故を起こすかも知れない。

4号機、使用済み燃料損傷の恐れ 福島第1原発:共同通信
福島第一原発5号機、6号機も温度上昇―官房長官会見:日刊工業新聞

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在日フランス大使館は、都内在住フランス人に外出自粛を呼びかけ

在日フランス大使館は、ホームページで東京に滞在するフランス人を対象に「10時間ほどで弱い放射線が東京に到達する恐れがある」として、外出を控えるように勧告しているそうだ。

日本政府や東京都は、「ただちに健康に影響はない」とくり返しているんだけどね。

仏大使館…自国民に外出自粛の呼びかけ:読売新聞

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気象リスク:風が東京に放射性の雲を運ぶ―独シュピーゲル誌

ドイツの有名な週刊誌「シュピーゲル」が、そのサイトに、14日付で「気象リスク:風が東京に放射性の雲を運ぶ」という記事を掲載しています。

Risiko Wetter: Wind bläst radioaktive Wolke nach Tokio – SPIEGEL ONLINE – Nachrichten – Wissenschaft

オイラのつたないドイツ語力で読んでみると、まずリード。

 東京は今日までのところ原子力事故によって広範囲な被害は受けていない。しかし、いまは事態が変わるかもしれない。風が北東に変わり、気象学者は、風が放射能を福島原発から火曜日(15日)には巨大都市に運ぶと信じている。放射線による影響はどれぐらい高くなるだろうか?

ということで、オーストリアのウィーン気象・地球力学中央研究所(ZAMG)のモデル計算として、次のような図↓を掲載しています。これは、12日の時点でおこなわれたシュミレーションの結果のようですが、実際、今日、神奈川県などで放射線が検出されているわけですから、まさにこういう事態が起こっているのではないでしょうか。

Wind bläst radioakitive Wolke nach TOKYO : SPIEGEL ONLINE

Wind bläst radioakitive Wolke nach TOKYO : SPIEGEL ONLINE

で、シュピーゲル誌のサイトでは、この↑図をクリックすると、排出された放射性物質がどのように運ばれていくか、3月12日からシミュレーションした動画をみることができます↓。

Risiko Wetter: Wind bläst radioaktive Wolke nach Tokio – SPIEGEL ONLINE – Nachrichten – Wissenschaft

国際原子力機関は、連日、福島原発事故の動向に注目

国際原子力機関(IAEA)のホームページを見ると、福島原発の事故を非常に深刻な事態としてとらえて、連日、大きく注目していることがわかります。

International Atomic Energy Agency (IAEA) :: Earthquake in Japan

たとえば、14日の事務局長のブリーフィングでは、「非常に困難な状況のもとで」under extremely difficult circumstances という言葉が使われています。

福島原発で400ミリシーベルトの放射線

福島第1原発で、400ミリシーベルトの放射線量を検出したそうです。ミリシーベルトは、これまでのマイクロシーベルトの1000倍の単位。500ミリシーベルトの全身被曝で抹消血中のリンパ球が減少する、1000ミリシーベルトで悪心、嘔吐といわれるレベルです。

放射線量の影響

放射線量の影響

福島第1原発の3号機付近で、400ミリシーベルトの放射線量を検出。

政府は20〜30km圏内の屋内退避を指示しましたが、屋内退避はあくまで一時的措置。長期的には、ずっと屋内退避し続けることは不可能です。外気に直接さらされている食べ物や水は飲まないように、といわれても、そうなれば野菜、米もダメだし、水道も使えないということですから、長期的には影響を受ける地域から完全に退避するしかないのではないでしょうか。

官房長官「福島原発で400ミリシーベルトの放射線量」:日本経済新聞
菅首相、周辺20〜30キロは屋内退避を=放射能の危険高まる―福島原発:時事通信

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日本共産党福島県委員会の原発災害申し入れ

2007年に、日本共産党福島県委員会、同党県議団などが、東京電力に、耐震安全性の総点検を求める申し入れを行なっていたことは、先日、このブログにコメントとして情報を寄せていただきました。あらためて紹介しておきます。

福島原発10基の耐震安全性の総点検等を求める申し入れ

あわせて、今回の東北大地震および福島原発の一連の事故に関連して、日本共産党福島県委員会、同県議団等の行なった申し入れを紹介します。

日本共産党福島県委員会: 原発災害申し入れ1
日本共産党福島県委員会: 原発災害申し入れ2
日本共産党福島県委員会: 原発災害申し入れ4
日本共産党福島県委員会: 原発災害申し入れ5

なお、3次が飛んでいますが、口頭で、避難してきた方たちへのスクリーニングの徹底を申し入れたそうです。

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福島原発>米軍は185キロ圏から退避

東北大地震の救援活動に従事していた米軍は、支援活動をしていたヘリ搭乗員から放射線が検出された ((朝日新聞の記事によれば、「試料の採取は福島第一原発から約100キロ離れたところで行われた」そうだ。))ということで、福島第1原発185キロ圏から退避をしました。

原子力安全・保安院は「ただちに健康に影響はない」と言っていますが、米軍なら20km圏どころか185km圏からだって退避する事態なのです。

米軍ヘリ搭乗員から放射線検出 予防的措置で空母退避:東京新聞

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福島原発第1 最悪の事態へ向かうのか?

東京電力福島第1原発の2号機で、圧力抑制プール(サプレッションチェンバー)が損傷し、放射性物質が相当量、外部へ漏出したもよう。2号機は、ほぼ冷却機能が失われた状態で、こんご最悪の事態にむかう危険性が大きくなっている。

【速報】年間被ばく線量限度の約8倍検出:nikkansports.com
福島第一原子力発電所の職員の移動について:東京電力

同時に、東京電力は、3号機で、使用済み核燃料を水につけて冷やすためのプールの覆いがなくなっているということも発表。使用済み核燃料プールの冷却水も、ほんらいは循環させる必要があるのですが、はたしてどうなっているのか。熱がたまると、ここからも放射性物質が飛散する危険性がある。同様の使用済み核燃料プールは、1号機〜6号機まですべてあるはず。それらがどうなっているのだろうか。

3号機核燃料プール 覆いなし:NHKニュース
4号機の建物の屋根に損傷:NHKニュース

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福島第1原発、3機ともコントロールできてない?

東京電力の清水社長が初めて記者会見。福島第1原発について、あれこれいろいろ言っていますが、1号機は燃料棒が1.7メートルほど露出、3号機も2メートルほど露出、2号機についても「海水注入もありうる」ということですから、要するに3機ともコントロールできていない、ということでしょう。

もはや、「想定範囲内」とか「ただちに影響はない」と言っている場合ではないのではないでしょうか。

東電社長 津波は想定を超えた:NHKニュース

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福島第1原発3号機でも冷却停止

福島第1原発の3号機でも冷却装置が停止し、東京電力は、格納機内の圧力を下げるために弁を開放した。1号機は、圧力容器は海水で満たされ、引き続き格納器全体への海水注入を続けている。20km圏内では退避すべき人は17万人もいる。

しかし、原発周辺では、微量とはいえ住民の被曝も検出されている。はたして、どうなってゆくのだろうか。

冷却の給水装置が停止と通報 福島第1原発3号機で東電:中国新聞
【地震】福島第一原発3号機 減圧作業完了:ANNニュース
福島第一10キロ圏内、まだ高齢者ら114人:読売新聞
最大150人被曝可能性、避難対象住民9人被曝:読売新聞
福島原発から避難の3人被ばくか 衣服に放射性物質:北海道新聞

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日本の一番長い夜…?

東京電力福島第1原発1号機について、政府は、夜8時20分から容器を海水で満たすこと、ホウ酸を注入する作業を開始したと発表しました。作業の終了まで5時間+アルファだとの説明がありました。

炉心溶融で原子炉に海水を注入するという事態は初めてのこと。作業が無事に完了して、炉心の温度が低下するのかどうか、長い夜が始まっているのかも知れない。

福島第1原発:「爆発は建屋の壁、濃度上昇せず」:毎日新聞
東日本大震災:「海水で炉心冷却」を選択 福島第1原発:毎日新聞
福島第1襲った津波、10メートル超の可能性 東電が記者会見:日本経済新聞
海水注入で炉心冷却開始 東電、1号機廃炉も視野:日本経済新聞

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