自民党、4月末までに改憲試案づくり

マスコミで、「出直しを余儀なくされた」とか「遅れは必至」などと書かれたからでしょうか。自民党が、来年4月末までに憲法「改正」草案の試案を取りまとめる方針を決めました。

自民党:憲法改正草案 4月末までに試案まとめる方針(毎日新聞)
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自民党・武部幹事長がまたまた暴言

自民党の武部幹事長が、またまた暴言・失言を乱発しました。

1つ目。犯罪の凶悪化や教育現場の荒廃にたいして「一度自衛隊に入って、サマワみたいなところに行って活動したら3カ月で人間性が変わる」と発言したそうな。こんな言い分がウソ、デタラメであることは、自衛隊員や元自衛隊員の犯罪が増えてることだけ見ても明白。自衛隊で根性たたき直せというなら、まず1億円の献金を記載しなくても平気という政治家からどうぞ。

2つ目。同じく、犯罪の凶悪化や教育の荒廃について、「憲法や教育基本法を改正しても簡単に変わらない」とも発言。それなら、憲法や教育基本法の改悪をやめろ!

3つ目。サマワに視察に行ったときにムサンナ州警察本部を訪ねなかったとして、同警察本部長が批判していることにたいし、「そんなに自治警察が整備されていると思っていなかった」と釈明した。…って、言うじゃな〜い 要するに、あんたがイラクのことを見くびってたっていうことでしょ、斬り〜〜〜!

それにしても、このオジサン、どうしてこう次から次へと暴言や失言を繰り返して、平然としてられるんだろう…? こんなのを幹事長にした奴の気が知れない。

サマワに行けば人間性直る 犯罪凶悪化で自民・武部氏(共同通信)
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自民党憲法調査会の憲法改正草案大綱(素案)を読む(2)

参院側の反発で、「棚上げ」された恰好の「自民党憲法改正草案大綱(たたき台)」だが、彼らのホンネが書かれたものとして、内容を見ておくことは引き続き重要だろう。

彼らは、「基本的考え方」の第一に、新しい憲法は、日本の「国柄」、をふまたものでなければならないと強調している。では、その「国柄」とは何か?
 そう言われて真っ先に思い起こすのは、戦前の「国体」であるが、彼らも、そういう「誤解」を避けるために、わざわざ「従来意味してきたような復古的なもの(1895年?1945年までの戦前の一時期に考えられた「国体」)ではなくて」と断っている。で、代わりに彼らが主張するのは、「草木一本にも神が宿るとして自然との共生をも大事にするような平和愛好国家・国民という『国柄』」であり、そこには「第二次世界大戦における敗北の歴史も含めたもの」と書いている。

 「草木一本にも神が宿る」という以上、この「国柄」が宗教的観念を含むものであることは明らか。このような宗教的観念の上に憲法原理を組み立てるというのは、現憲法で「侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来の国民に」保障された「思想・良心の自由」「信教の自由」を侵害する。

 さらに、この「国柄」論からすれば、「我が国の歴史・伝統・文化といった『国柄』」を体現した天皇が「元首」として座るのも当然であり、したがって、天皇が現在は皇室内部の私的な行事としておこなっている「宮中祭祀」を天皇の「公的行為」として認められるし、政教分離原則も、「我が国の社会的又は文化的諸条件に照らし社会的儀礼又は習俗的行事とされる範囲」内であれば国などが宗教的活動をおこなってもかまわない、とする議論につながっている。
 しかし、「草木一本に神が宿る」などというのは、まるっきりのアニミズム(「animism 事物には霊魂(アニマ)など霊的・生命的なものが遍在し、諸現象はその働きによるとする世界観。また、原始宗教・民間信仰における雑多な神霊の信仰。精霊崇拝。霊魂信仰」――『大辞林』三省堂)。こんな融通無碍なものが日本の「国柄」であり、その範囲内であれば「宗教」行為であっても「政教分離には違反しない」などと言うことになったら、事実上、際限がなくなる。

 彼らは、こうした「国柄」論を「己も他もしあわせ」になるための「共生憲法」だと言っているが、「神が宿る」はずの草木をなぎ倒し、乱開発をすすめてきたのは、一体誰なのか? 高速道路建設のために山々を崩し、工業団地のために海岸を埋め立て、「リゾート開発」だといって自然を破壊する。「国柄」には、「相互に助け合う」国民性も含まれると言いながら、社会保障は「自立」を促すといって切り捨てる。そんな先頭に立ってきた自民党が「共生憲法」だとは、まったく呆れてしまう。

改憲勢力の矛盾の現われだが

自民党憲法調査会のまとめた「憲法改正案大綱素案」が、「白紙撤回」扱いされることになったようです。参院を従属的地位に降ろした内容などに反発が強かったためですが、「白紙撤回」といっても、来年11月に向けて自民党の改憲案作成の流れは変わっていません。

しかし、9条改憲を軸としながらも、それを国民の目からごまかすために、“あれもこれも”と「改憲」テーマを盛り込もうとした改憲勢力の矛盾の現われといえます。

憲法改正:自民、改憲大綱素案を撤回へ 策定作業、大幅遅れ――党内に批判強く(毎日新聞)
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橋本元首相の弁明でますます深まる日歯連疑惑

橋本元首相が1億円不正献金授受について政治倫理審査会で弁明。

自分に都合の悪いことはみんな記憶していないというのは、あまりにうますぎる話で、これで納得する人は誰もいないでしょう。
しかし、この弁明の中で面白いのは、派閥の政治資金の「繰越金」が収支報告書ではたくさんあっても「実際はそんなにない」という話です。要するに、収支報告書には載せないで、派閥の国会議員に金を渡したり、領収書をもらえないような資金の支出を繰り返していたということです。

そうなると問題は、たんに1億円を不正に受け取ったというだけでなく、支出の面でも政治資金収支報告書にはデタラメを書いてきたということになります。あらためて政治資金収支報告のあり方を厳格にする必要があります。

橋本元首相 1億円授受「事実なのだろう」 政倫審で弁明(毎日新聞)

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自民党憲法調査会の憲法改正草案大綱(素案)を読む

17日に明らかになった自民党憲法調査会の憲法改正草案大綱の素案なるものは、内部向けの「たたき台」というだけあって、つぶさに読んでいくと、いろいろ彼らの「ホンネ」が書かれていて面白い。

たとえば現在の憲法9条にかんする部分。「平和主義」と「国際協調」の原則を掲げるというのですが、その仕組みは、戦争と武力の行使・威嚇は「国際紛争を解決する手段」としては「放棄する」と言いながら、「自衛」または「国際貢献」のための武力行使については「必要かつ最小限の範囲」であれば認めるというもの(これを彼らは「武力行使の謙抑性」と言っています)。そのために、「国際協調」の項を立てて、次のように「国際活動への積極的参加」を謳っています。

我が国は、確立された国際的機構の活動その他の国際の平和と安全の維持及び回復並びに人道的支援のための国際的な共同活動に、積極的に参加するものとすること。

これだけ読むと、「国連がやっている平和維持活動や人道支援活動に積極的に参加しよう」と主張しているように読めますが、ここに、以下のような但し書きがついています。

「確立した国際的機構の活動」とは、現時点では国際連合によるものを念頭に置いているが、将来的にはそれにとどまるものではなくて、EUのような機関がアジアにも誕生するようなことがあれば、それもこれに含まれることになる。もちろん、現時点でも、「その他の国際の平和と安全の維持……ための国際的な共同行動」とあるから、国連の活動だけに限定されているわけではない。

つまり、「国際活動」は国連の平和維持活動などにはまったく制限されない、というのです。たとえば米軍のアフガニスタン、イラク攻撃のようなものだって、「国際の平和と安全」という名目で、「自衛軍」の参加は可能だというのです。また、「国際の平和と安全の維持及び回復」と「人道的支援」とが明確に区別されている以上、「国際の平和と安全の維持及び回復」が武力行使を伴うものであることは明白です。ここに、彼らの一番のホンネがあることを見逃してはなりません。

法律用語としては、「及び」と「並びに」では、「並びに」の方が大きい接続、「及び」が小さい接続を表わします。だから、素案の本文は、<1-1>国連などのおこなう国際平和維持活動だけでなく、<1-2>「その他の」つまり国連以外の勢力――たとえばアメリカ――が主体となった「平和維持活動」にも積極的に参加するし、さらに、<2>「人道支援のための国際的な共同行動」――これについては「確立された国際的機構」が主体である必要は全くない――にも参加するという構成になっています。

こういう“仕掛け”を仕込んでおきながら、国民向けには「国際活動への積極的参加」といって上っ面を飾ろうというのは、「衣の下から鎧」どころか「鎧の下から鎧」というべきでしょう。

自民党憲法調査会、素案の「徴兵制禁止」明記に異論

自民党憲法調査会が、19日、憲法改正草案大綱の「素案」について討議したところ、「徴兵制の禁止」を明記することに、早くも異論が出されたそうです。

結局、彼らにとって、「徴兵制」は必要があったら導入すればいいという問題でしかないということです。

「徴兵制禁止」明記に異論 自民、導入要求ないが…(共同通信)
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自民党憲法改正素案(続報)

自民党憲法調査会の改正素案についての続報。

いまただちに徴兵制にふれることは否定しているとはいえ、「国家の独立と安全を守る責務」をもりこむとしている。韓国では「国を愛する義務」にもとづいて徴兵制が敷かれていることからも分かるように、これが憲法にもりこまれれば、将来的には徴兵制も拒否できないことになる。

自民が憲法改正素案 「自衛軍」設置、女性天皇は容認(朝日新聞)
自民憲法調査会:草案大綱素案 集団的自衛権の行使を明記(毎日新聞)
「自衛軍」が秩序維持 女性天皇認める 自民が改憲大綱素案(産経新聞)
自民改憲素案 海外での武力行使容認/『自衛軍』設置を明記(東京新聞)

それから、読売新聞が、自民改憲素案は「新憲法へ一つのたたき台になる」と持ち上げる「社説」を掲載。

社説[自民改憲草案]「新憲法へ一つのたたき台になる」 (読売新聞)
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自民、党ぐるみでう回献金か

朝日新聞は、自民党事務局長が、日歯連(日本歯科医師連盟)の政治献金の処理のために、自民党の政治資金団体「国民政治協会」名の領収証を日歯連側に渡していたと報道。

う回献金は、政治家個人への献金には上限があるが、「国民政治協会」への献金には枠はないことを利用して、表面上は国民政治協会への献金に見せかけながら、実際には特定政治家(といっても自民党の国会議員だけどね)にカネを渡す、というもの。それを、自民党の事務局長が手伝っていた訳だから、“自民党ぐるみ”の不正献金だと言われても仕方ないでしょう。

自民党事務局が資金団体名で偽装領収書 日歯連献金 ―asahi.com

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日歯連疑惑…だんだん際限がなくなってきた

朝日新聞が、日歯連の献金が、自民党の政治資金団体・国民政治協会を経由する形で処理されたらしいと報道しています。個々の議員に直接献金した場合は政治資金収支報告書に金額と団体名が明記される訳で、それをごまかすためにこういう方法が取られたものですが、問題は、それに自民党の事務局が関与した可能性があること。これが本当だとすると、自民党ぐるみの不正献金問題ということになります。

日歯連献金、迂回に自民事務局関与(朝日新聞)

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派閥を離脱したぐらいじゃあ…

日歯連からの1億円献金の問題で、橋本龍太郎元首相が派閥を離脱しました。これで責任をとったということにしたいのでしょうが、1億円の小切手を受け取ったことやそれが政治資金収支報告書に記載されなかった経緯については「知らぬ存ぜぬ」のまま。この程度で終わらせるの?という感じですね。

橋本元首相、派閥を退会…今期限りで引退の可能性も(読売新聞)

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1億円使ったかどうかまだ分りませ?ん

日歯連からの献金1億円が政治資金収支報告書未記載だった橋本派ですが、収入については訂正したものの、支出については、いまもって使ってしまったのか、手つかずのまま残っているのかさえも分らないという状態です。

帳尻合わせ?日歯連献金、2派閥9氏が収支報告書訂正(読売新聞)

それにしても、政治資金収支報告書については、繰越金の額が本当にあっているかどうか、資金残高の確認は必要ないとのこと。団地の自治会の会計報告だって、そんな杜撰な報告は通用しません。

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自民党が改憲案の「起草委員会」設置

自民党が、憲法調査会内の「憲法改正プロジェクトチーム」を格上げし、改憲案の「起草委員会」を新設する方針を決め、具体的な改憲案の「素案」づくりをすすめるようです。

改憲案の起草委新設へ 自民憲法調査会(共同通信)
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日歯連・橋本派への1億円献金問題

日歯連から自民党橋本派への1億円献金問題で、小切手を渡したさい、橋本派幹部(橋本龍太郎元首相、青木幹雄自民党参院幹事長、野中広務元同党幹事長)がその場で金額を確認したと、関係者が証言しているそうです。本人たちは、同席したか記憶にないと言っていますが、1億円の小切手、忘れたとは思えませんねえ。

橋本派3幹部が小切手の金額確認・元日歯常務が供述(日経新聞)
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1億円の“記載漏れ”

日本歯科医師会の政治団体である日歯連(日本歯科医師連盟)から自民党橋本派に1億円の資金がわたっていたことが明らかになり、橋本派もそれを認めました。
問題の1億円は、小切手で、2001年7月3日に料亭で橋本元首相に手渡され、橋本元首相から事務方に渡されたのを、事務方が政治資金収支報告書に「記載し忘れた」ということだそうです。しかし、小切手の換金はちゃんとやっておきながら、収支報告書への記載は「ついうっかり忘れました」というのは、あまりに身勝手な話です。
しかも、こういう巨額なヤミ献金が発覚しても、「記載漏れでした」と遡って訂正すれば罪に問われないというのは、いまの政治資金規正法が実は全然「規正」になっていないという証拠です。
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自民・公明・民主の憲法改定案

自民党、公明党、民主党の憲法改定にむけた「論点整理」「中間報告」があいついで出されました。自民党も民主党も、憲法第9条の明文改憲を打ち出しています。公明党は、またいつもの“両論併記”。「公明党にもいいこと言う議員がいるじゃん」なんて思っていたら、いつのまにか改憲賛成に持って行かれてしまいます。改憲論にこそ、公明党の本音があるのをお忘れなく。

※自民党の「論点整理」についても、自民党のホームページに公開されたものに更新しました。