すんごいブル6を聴いてしまった!

昨日は、サントリーホールで読響の定期演奏会を聞いてきました。カンブルランの指揮で、

  • ブリテン:歌劇「ピーター・グライムズ」から“4つの海の間奏曲”
  • ヴィトマン:クラリネット協奏曲〈エコー・フラグメンテ〉
  • ブルックナー:交響曲第6番

というプログラム。

メインのブル6は、キラキラ輝いていて、彩り鮮やかで、テンポが良くて、小難しいところのない躍動感あふれる演奏、あっという間の56分間でした。

とくに、日橋さんらホルン隊が、ストレートなんだけど決して下品じゃない、素晴らしい音を響かせていました。そして、フォルテ部分になっても決して音があふれず、弱音部では木管の旋律もしっかり聞こえる絶妙のバランス!さすがカンブルランですね。若々しいムフフなブルックナーの新しい姿を見た思いがしました。

1曲目「ピーター・グライムズ」でも、金管は大活躍!以前にも聞いたことがある曲ですが、こんなに面白い曲だったとは思いもしませんでした。

そして、日本初演の2曲目。オケを上下で2つに分けて、下手は443Hzで、上手はバロックの430Hzでチューニングするという大変変わった曲でした。全体は僕の苦手な現代曲でしたが、読響ホルン隊は上手バロック側でナチュラルホルンを思い切り吹き鳴らしていましたww

【演奏会情報】読売日本交響楽団第574回定期演奏会
指揮:シルヴァン・カンブルラン(常任指揮者)/クラリネット:イェルク・ヴィトマン/コンサートマスター:崎谷直人(ゲスト)/会場:サントリーホール/開演:2018年1月13日 午後6時

野田秀樹式「フィガロの結婚―庭師は見た!」を見た!

野田秀樹演出「フィガロの結婚?庭師は見た!」プログラム

野田秀樹演出「フィガロの結婚―庭師は見た!」プログラム

木曜日、池袋の東京芸術劇場で、野田秀樹による新演出「フィガロの結婚―庭師は見た!―」を見てきました。

さすが野田秀樹で、もう面白くてたまりませんでした。舞台を明治初期の長崎に移し、アルマヴィーヴァ伯爵はそこにやってきた外国のお殿様、フィガロ以下はそのお屋敷で働く召使という設定。フィガロはフィガ郎(大山大輔さん)、スザンナはスザ女(小林沙羅さん)、マルチェリナはマルチェ里奈(森山京子さん)、バジリオは走り男(牧川修一さん)などと妙な名前をあてられ、日本人同士は日本語で、伯爵や伯爵夫人、お小姓のケルビーノは原語で歌います。アントニオも庭師アントニ男として、これは俳優の広川三憲さんが演じ、日本語で筋書きの解説(レチタティーボ)で、さらにわかりやすく。野田流の超訳字幕もめちゃくちゃ面白かったです。

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読響第549回定期演奏会

読響第549回定期演奏会

今日はサントリーホールで、読響の定期演奏会。指揮はユーリ・テミルカーノフ氏

  • マーラー:交響曲第3番 ニ短調

テミルカーノフ氏は、これまでショスタコーヴィチを振るのは何度か聴いたことがある。淡々とした雰囲気から、凄まじい演奏がくり広げられてくるので大好きな指揮者。しかし、マーラーは初めて。それも3番という、マーラーの交響曲のなかでも一番長い?曲だ。

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読響第544回定期演奏会

読響第544回定期演奏会

読響第544回定期演奏会

1月16日(金)、読響第544回定期演奏会。サントリーホール

  • ウェーベルン:パッサカリア 作品1
  • シューマン:ピアノ協奏曲 イ短調 作品54
  • ブラームス(シェーンベルク編曲):ピアノ四重奏曲 第1番(管弦楽版)

指揮は準・メルクル、ピアノは金子三勇士。

シェーンベルクの編曲によるブラームスのピアノ四重奏曲第1番は、初めて実演で聴く曲で期待して出かけたが、難曲なのだろう、期待通りという部分とイマイチな部分とが半分半分という感じだった。

1曲目のパッサカリアはオケのまとまりがなく、さっぱりな出来。2曲目、シューマンのピアノ協奏曲は、三勇士くんが弱音部分をテンポ落として演奏したのは好みの分かれるところだろう。僕には、流れがよどんでしまったように感じられた。

それにしても、客の入りが悪い。せいぜい6割というところか。メルクルらしい凝ったプログラムなのに残念である。

今月2回目のコンサート。

読響第74回みなとみらいホリデー名曲シリーズ

今日は横浜まで出かけて、読響のコンサートを聞いてきた。もともとは9日の定期演奏会に行けなくなったので振り替えてもらったもの。指揮は下野竜也氏。

  • J.S.バッハ(ストコフスキー編曲):トッカータとフーガ BWV565
  • プーランク:オルガン、弦楽とティンパニのための協奏曲 ト短調
  • サン=サーンス:交響曲第3番 ハ短調 作品78 「オルガン付き」

バッハの「トッカータとフーガ」はもともとオルガン曲。それをオルガン曲ばかりのプログラムの今日、あえて管弦楽曲編曲版で聞くという趣向。いい意味で予想を裏切るような響きになっている部分もあって面白かった。

2曲目は、弦とオルガンとティンパニだけという変わった曲。プーランクの曲は苦手なのだが、とても優しい、いい感じの曲だった。で、そのまま寝落ち…。(^^;)

休憩後は、有名なサン=サーンスの「オルガン付き」。だが、実演で聞くのは初めて。CDでは今ひとつピンと来ないところもあったが、ナマで聞くと、オルガンと管、弦の掛け合いが面白かった。とくに今日は3階正面の最後列だったので、オケの音は下から、オルガンの音は真正面から聞こえてきて、その違いも不思議で面白かった。

しかし、このプログラムだけだと実演時間はせいぜい1時間ちょっと。いくらなんでも短いので、何かやるのでは?と思っていたら、最後にバッハの「小フーガ」のアンコール。こちらはオルガンと管弦楽の合奏版に編曲されていて、オルガン的響きと管弦楽的な響きとの対照がさらに面白かった。

バッハに始まってバッハに終わる、贅沢な演奏会だった。

【演奏会情報】 第74回みなとみらいホリデー名曲シリーズ
指揮=下野竜也/オルガン=小林 英之/ティンパニ=岡田全弘(読響首席ティンパニ奏者)/会場=横浜みなとみらい大ホール/2014年9月21日 午後2時開演

読響 第529回定期演奏会

さて新シーズンの始まり。3日は読響第529回定期でサントリーホールへ行ってきました。この日のプログラムは以下のとおり。「ブリテン生誕100年」ということで、前半はブリテンの作品。

  • ブリテン:「ラクリメ」〜管弦楽とヴィオラのための op.48a
  • ブリテン:シンフォニア・ダ・レクイエム op.20
  • ウストヴォーリスカヤ:コンポジション第2番「怒りの日」
  • ストラヴィンスキー:詩篇交響曲

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ちょいちょいコンサートへ

読響特別演奏会日フィル第650回定期演奏会

先週は金・土とコンサートを連荘してきました。

まず24日(金)は、ユーリ・テミルカーノフ&読響の特別演奏会。

  • チャイコフスキー:弦楽セレナーデ
  • ストラヴィンスキー:バレエ音楽「春の祭典」

25日は、高関健さんを迎えての日フィル定期演奏会。

  • モーツァルト:交響曲第41番 ハ長調 K.551 “ジュピター”
  • ベートーヴェン:交響曲第3番 変ホ長調 op.55 “英雄”

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タコ1をと思ったら意外とドヴォルザークの8番も良かった!!

テミルカーノフ連続演奏会の第2週は、ショスタコーヴィチの交響曲第1番とドヴォルザークの交響曲第8番。サンクトペテルブルク・フィルの音楽監督テミルカーノフのショスタコーヴィチは前々から大好きで期待して聴きにゆきました。

結果は、期待に違わず、ショスタコーヴィチの若々しさを感じさせる素晴らしい演奏でしたが、意外に良かったのがドヴォルザークの8番。かなりのハイスピードで、ボヘミアの大地をかなりの急流で流れて行ってしまった感じもしますが、メリハリのきいた好演奏でした。

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明るく前向きな「悲愴」?!

サンクトペテルブルク・フィルの音楽監督ユーリ・テミルカーノフによる3週連続読響演奏会。第1週は、ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番(ピアノは河村尚子嬢)とチャイコフスキーの交響曲第6番「悲愴」のプログラム。

一番印象に残ったのは、チャイコの「悲愴」。第3楽章でど派手に終わったあと、突然第4章がしんみりと始まり、陰々滅々のうちに終わるという曲で、なかなかこの落差についていけないところがありますが、この日の演奏はなんと明るく前向きな「悲愴」。えっ?! と思うような演奏でしたが、しかし、聴いてみると第3楽章→第4楽章の繋がりもこれなら納得! という仕上がり。お見事でした。

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カンブルラン&読響「悲劇的」

読響第524回定期演奏会

読響第524回定期演奏会

出張から帰って、今晩は久しぶりのコンサート。サントリーホールに行ってきました。

 マーラー:交響曲第6番 イ短調「悲劇的」

フランス人カンブルランの振るマーラーはいかなるものか? 期待して聴いてきましたが、予想に違わず、普段のマーラーとはちょいと違った雰囲気に仕上がっていました。アンダンテを第2楽章に持ってきた演奏をナマで聴いたのは初めてでした。

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嗚呼、堂々のブルックナー!

読響第523回定期演奏会(2013年2月18日)

読響第523回定期演奏会(2013年2月18日)

本日の読響定期演奏会は、2006年11月に読響「正指揮者」になった下野竜也氏の卒業記念公演。そのせいかどうかわかりませんが、サントリーホールはいつもより混雑して、学生さんらしき姿がたくさん見受けられました。プログラムは以下の通り。

 ブルックナー:交響曲第5番 変ロ長調 WAB.105

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第1回アルプス登山は寝倒しました

読響第201回東京芸術劇場名曲シリーズ

読響第201回東京芸術劇場名曲シリーズ

昨日は今年初コンサートということで、池袋の東京芸術劇場で読響のコンサートを聴いてきました。

  • ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番 ニ短調 op.30
  • R.シュトラウス:アルプス交響曲 op.64

指揮は、読響22年5か月ぶりの登場という大野和士氏。ピアノは小山実稚恵さん。

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渾身のベートーヴェン!!

読響第58回みなとみらいホリデー名曲シリーズ

読響第58回みなとみらいホリデー名曲シリーズ

24日のサントリー定期がいまひとつ満足できなかったので、今日は、ふたたびスクロヴァチェフスキ×読響の演奏を聴くために横浜みなとみらいホールまで出かけてきました。

  • ベートーヴェン:交響曲第2番 ニ長調 op.36
  • ベートーヴェン:交響曲第3番 変ホ長調 op.55 〈英雄〉

指揮をするスクロヴァチェフスキ氏は御年88歳といっても、10月初めには89歳になる現役最高齢の指揮者。足許こそ多少おぼつかなくなった印象もしますが、本番はもちろんずっと立って指揮をされるし、リハーサルでもずっと立ちづめだそうです。まったくもってまだまだ意気軒昂、ホントにお元気なことです。

本日の演奏にも、その若々しさは反映していて、隅々まで指揮者の気持ちが行き届いた、非常にクオリティの高い、充実した演奏でした。

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コンサートあれこれ

新日本フィル創立40周年記念特別演奏会日フィル杉並公会堂シリーズ第1回(2012年5月13日)都響第734回定期演奏会(2012年5月14日)

読響第515回定期演奏会(2012年5月15日)新日本フィル第494回定期演奏会(2012年5月18日)日フィル第640回定期演奏会(2012年5月19日)

Twitterでばかりつぶやいているので、すっかりブログへの書き込みをサボってました。^^; ということで、まとめて書き込みます。

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12月のコンサート途中経過

都響第726回定期演奏会(2011年12月12日)読響第510回定期演奏会(2011年12月13日)佐渡裕指揮、東フィル「第九」特別演奏会(2011年12月18日)

12月のコンサートの途中経過です。

まず、12日は都響の定期演奏会Aシリーズで上野の文化会館へ。今月はインバルの登場です。

  • ショスタコーヴィチ:チェロ協奏曲第2番 op.126
  • ショスタコーヴィチ:交響曲第5番 ニ短調 op.47

翌13日は読響の定期演奏会。指揮は秋山和慶氏。

  • モーツァルト:ディヴェルティメント ニ長調 K.136(125a)
  • ハイドン:交響曲第104番 ニ長調 〈ロンドン〉
  • R・シュトラウス:交響詩〈ツァラトゥストラはこう語った〉op.30

そして、本日の、佐渡裕指揮、東フィル「第九」特別演奏会。

  • ベートーヴェン:交響曲第9番 ニ短調 「合唱付」 op.125

3回のコンサートで最もよかったのは、なんと言っても今日の佐渡裕指揮による第九演奏会です。

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楽しそうに弾きますねぇ〜

読響『月刊オーケストラ』10月号

読響の招待券をいただき、オペラシティへ行ってきました。指揮者のオラリー・エルツは直前に急病のため来日できなくなり、渡邊一正氏に交代。

  • ラフマニノフ:前奏曲 嬰ハ短調 op.3-2 〈鐘〉
  • チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op.35
  • ラフマニノフ:交響曲第2番 ホ短調 op.27

この前、渡邊氏を聴いたのも、なぜか大野和士氏のピンチヒッターで東フィルを振ったとき。そのときは、なかなか盛り上がらず、もやもやして終わったのですが、はたして今回は…

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9月のコンサート

東京シティフィル第251回定期演奏会新日本フィルハーモニー第482回定期演奏会読響第507回定期演奏会都響第721回定期演奏会

9月が終わってしまいましたが、9月のコンサート、まとめて報告しておきます。とはいえ、1ヵ月近く前のものもあって、すっかり忘れてしまいましたが…。(^_^;)

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