陸山会不正献金事件:元秘書3人に有罪判決 – 東京地裁

民主党・小沢一郎氏の資金管理団体「陸山会」の政治資金規正法違反(虚偽記載)の裁判で、東京地裁は、被告の元秘書3人に有罪の判決を下しました。

まず違法献金という点では、西松建設からの3500万円と水谷建設からの1億円は違法献金であったと認められた。小沢事務所が、地元の公共工事発注で「天の声」を出していたことも認定された。これは、こんどの事件だけにとどまらない重要な点といえるだろう。

また、4億円をめぐる虚偽記載についても、有罪の判決が下された。小沢氏は、この4億円についての説明を二転三転させながら、政治資金規正法違反事件としては、つまるところ、辻褄さえ合っていれば政治資金報告書は問題ないという態度だった。その点について、判決は、政治資金規正の趣旨を損ねるものだと厳しく批判したことは重要だろう。

しかし、そもそも4億円のカネはどこから出たか? という根本問題は、この裁判でも不明のままに残っている。小沢氏は、この点に裏づけをもって答えなければならない。

陸山会事件:元秘書3人有罪 裏献金受領を認定:毎日新聞
陸山会事件、西松建設事件裁判の判決要旨:日本経済新聞

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小沢氏(陸山会)に旧新生党の政治資金3億7000万円―もとをたどれば国民の税金だぞ!!

小沢一郎・民主党元代表が代表を務める「民主党岩手県第4区総支部」が昨年7月、政治団体「改革フォーラム21」から3億7千万円の寄付を受け、それを小沢氏の資金管理団体「陸山会」に寄付していたことが判明。

問題が2点。

  1. 政治資金規正法は、政党や政治資金団体以外の政治団体が、同一の政治団体へ年間5000万円を超える寄付をしてはならないとしている。それをごまかすために、いったん民主党支部に寄付して、そこから陸山会へ資金動かしたのではないかという疑惑。
  2. 「改革フォーラム21」の資金は、旧新生党が解散したときに寄付したもの。それらの多くは政党助成金。もとをたどれば私たちの税金。それが新生党の政治資金→「改革フォーラム21」→民主党支部→陸山会と流れて、まんまと小沢氏の政治資金に化けてしまった。

こんなこと、許せますか?

小沢氏支部へ寄付3億7千万円、翌日に陸山会へ:読売新聞
小沢氏側に3億7千万円寄付 新生党資金の団体から:東京新聞

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検察審査会、小沢氏「起訴すべき」と議決

民主党の小沢一郎元代表の政治資金をめぐる事件で、検察審査会が、小沢氏本人ついて「起訴すべき」との2回目の議決をおこなった。この結果、小沢氏は、検察にかわって、裁判所の指名する弁護士によって起訴されることになった。

小沢氏強制起訴へ 検察審査会議決:NHKニュース

メディアでは政局への影響をめぐる記事を流しているが、まずもって問題にすべきは、政治資金収支報告書の「虚偽記載」が本当かどうか、ということ。

小沢氏がこれまで主張してきたように、政治資金規正法はこれまでは収支の辻褄さえ合っていれば、それ以上問わないできたが、4億円もの資金ともなれば数字の辻褄さえ合っていればいいといってすませられるのか? そういう「市民感覚」にもとづいて、「嫌疑不十分」で不起訴とはせず、まず起訴して白黒はっきりさせるべきだという判断が下された訳だ。。

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収入がないのに1億円支出できる政治団体

本日の読売新聞は、旧自由党時代の政党助成金15億円が小沢一郎・民主党幹事長の政治団体に流れたのではないか、という疑惑を大きく取り上げています。

たとえば「小沢一郎政治塾」。5年間で1億2890万円を講師料などに支出しているが、収入は、2005年の3000万円だけ。なぜ、収入のない政治団体が1億円以上の支出ができるのか? 不思議です。

そういう疑惑が持ち上がっているときに、今年も、共産党をのぞく各政党が政党助成金319億円の分け取りを申請。これこそ、直ちに「事業仕分け」すべきお金だと思うんですが…。

小沢氏関係の団体、不明朗な出入り15億円 : 激震民主 : 読売新聞
民主が最多173億円=政党交付金、8党が申請 : 時事通信

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小沢資金疑惑 「朝日」は追究する気なし?!

小沢一郎・民主党幹事長をめぐる資金疑惑。陸山会の土地購入をめぐる4億円は、政治資金収支報告書の虚偽記載という問題にとどまらず、ゼネコン企業からのヤミ献金と見返りとしての公共事業受注という、古典的な贈収賄の様相を呈してきました。

さらに、旧・自由党、旧・新政党の政治資金合わせて24億円もの資金が小沢氏のもとに流れている疑惑まで登場しています。これらの資金は、もとはといえば政党助成金、つまり国民の税金です。それをまんまと、個人的な資金にしてしまっているとなれば、これ以上の税金の無駄遣いはありません。

ということで、各紙とも連日1面で大きく取り上げています。今日の「産経新聞」などは4面にわたって特集しているほど。まあ、いろいろ政治的な思惑があることは分かりますが、「政治とカネ」をめぐる大問題。徹底追究しなければならないことは明らかです。

ところが、そんななかで、この問題を1面でまったく取り上げなかった新聞があります。

社説:小沢幹事長―なぜ聴取に応じないのか : 朝日新聞
小沢氏団体に15億円 旧自由党資金 藤井前財務相あて助成金装い : MSN産経ニュース
「石川議員に頼まれ証拠隠した」 元秘書が自民勉強会で告白 : MSN産経ニュース
小沢氏側へ5千万円は「胆沢ダム受注の謝礼」 : 読売新聞

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総額3億円 いったい何のために?

西松建設から小沢一郎・民主党代表側へ渡っていた献金は10年以上前からの合計で3億円になるそうです。

これらの献金は、もちろん、小沢氏の言うように、政党支部への献金としていれば、とりあえず何の法律にも違反しません。しかし、それにもかかわらず、なぜ政治団体の献金として処理したのか? それは、全部政党支部への献金として処理すれば、西松建設から小沢氏へ大量の政治献金が渡っていることが丸見えになってしまうから。それを隠すために、政治団体を経由した献金として処理した、という以外には考えられません。

小沢氏側に総額3億円 十数年前に枠組み(中日新聞)

他方、西松建設からの献金を受けとっていたのは、民主党・小沢氏だけではありません。自民党にとってみれば、最大の“敵失”であるはずなのに、イマイチ自民党がもりあがらない一番の理由は、これです。

『西松献金』受けた自民・森元首相らは  『適切に処理』『経緯知らぬ』(東京新聞)

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