なんでこんなに短いのか? 日本の失業手当給付期間

失業手当の問題その2。

日本の場合、いざ失業したときにもらえる失業手当は最長で330日(11カ月)。しかし、これは、45?60歳で、雇用保険に20年以上加入していて、なおかつ「会社都合」で失業した場合。加入期間5年未満の場合、「会社都合」で退職させられたときも90日しかもらえない。

「自己都合」で失業した場合は最長でも150日(5カ月)しかもらえない。加入期間10年未満の場合(若者の多くは、これに該当するだろう)は90日(3カ月)だけ。しかも、給付を3カ月も待たされる。これでは、いざというときにほとんど頼りにならないのではないだろうか。

日本の失業手当をもらえる日数は、以下のとおり。

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失業したのに失業手当がもらえない?! セーフティネットから排除される非正規雇用

「派遣切り」「非正規切り」で、職を失った人が増えているのに、頼みの綱の失業手当がもらえないというケースが少なくない。

ということで、「産経新聞」が実態を含め、問題点を取り上げている。

【ゆうゆうLife】雇用 失業手当がもらえない!?(上) – MSN産経ニュース
【ゆうゆうLife】雇用 失業手当がもらえない!?(中) – MSN産経ニュース
【ゆうゆうLife】雇用 失業手当がもらえない!?(下) – MSN産経ニュース

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非正規1000万人が雇用保険未加入!!

雇用保険は、正社員であるか非正社員であるかにかかわりなく、「1年以上勤め続ける予定の人」「1年以上勤めている人」「週の所定労働時間が20時間以上の人」について、事業主は必ず加入しなければなりません。

ところが、雇用者は4691万人いるにもかからず、雇用保険に加入している人は3685万しかいません。この差約1000万人のかなりの部分が、雇用保険に加入する義務があるにもかかわらず、事業主が加入していないということです。

雇用保険加入漏れ、最大1006万人に 厚労省07年推計(NIKKEI NET)

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阪急系ホテルで厚生年金・健康保険、雇用保険未加入

阪急系ホテルで、臨時雇用のウエーター、ウエートレスらが厚生年金・健康保険だけでなく、雇用保険にも未加入だったことが明らかに。いうまでもなく、年金・保険未加入は重大な犯罪行為だ。

1日契約の派遣社員だったのかも知れないが、実際には、1カ月以上、1年以上、社員と同等に働いていたという。あらためて、「日々契約」という働かされ方の異常さが証明されたといえる。

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企業の社会保険未加入を放置するハローワーク

「毎日新聞」3月8日付に、ハローワークが厚生年金未加入を公言する企業の違法な求人を紹介していることへの批判を紹介しています。読んでみると、企業の保険料逃れがいかにひどいか、呆れてしまいます。

面接時には「6カ月後に社会保険に加入させる」という約束だったので、9カ月後に上司に相談したところ、「今申請している」という返事だった。だが、実際はまったくのウソで、昨年暮れに退職した。それなのに、今年に入ってハローワークで求人票を検索したら、まだその会社の求人が6件もあった。

ハローワークの求人票には「社会保険あり」と書いてあったのに、2カ月目に入っても健康保険証すら作ってくれなかった。催促すると「会社が保険料を払うのにいくらかかっていると思っているのか」と脅かされ、泣き寝入り同然で辞めてしまった。

パートとして2年半働き、仕事内容も勤務時間も正社員とほぼ同じ週5日・約40時間だったが、厚生年金、健康保険、雇用保険に加入させてもらえなかった。面接の時には「1年たてば正社員になり、加入できる」という話だったのに、履行を会社に申し入れると逆に怒られ、その後も正社員にもなれないまま、突然解雇された。

ちなみに、法人企業や従業員5人以上の個人事業所は、健康保険および厚生年金への加入義務があります。パートやアルバイトでも、週労働時間30時間以上ならば加入しなければなりません。雇用保険は、授業員5人未満の個人事業所といえども加入が義務づけられています。未加入とか「正社員になったら加入させる」などという言い訳は成り立ちません。