やっぱり生命はタンパク質の存在様式だ!!

永田和宏『タンパク質の一生』(岩波新書)

「生命とは、タンパク質の存在様式である」とはエンゲルスの言葉 ((正確には、「生命とは蛋白体〔Eiweißkörper〕 の存在の仕方である。そして、この存在の仕方で本質的に重要なところは、この蛋白体の化学成分が絶えず自己更新を行なっている、ということである」(エンゲルス『反デューリング論』新日本出版社、古典選書シリーズ<上>、118ページ)。タンパク質はドイツ語でProteinもしくはEiweißstoff。EiweißkörperのEiweißは卵の白身という意味、Körperは「物体」「肉体」という意味、あるいは「気体」「液体」という場合の「体」に相当する語なので、直訳すれば文字どおり「蛋白体」です。エンゲルスは、これに続けて、「蛋白体とは、ここでは現代化学上の意味に解している。そして、現代化学は、この名前のもとに、普通の卵白に似た組成をもったすべての物質――別名でプロテイン物質とも言われている――を総括している」(同前)と言っているので、ここではエンゲルスが蛋白体=タンパク質の意味で使っていることは明白です。))ですが、この本を読むと、あらためて、“生命ってタンパク質なんだなぁ〜”と実感します。

DNAの2重らせん構造とか、DNAの4つの塩基コードがRNAに転写され、それにしたがってアミノ酸が合成され、そのアミノ酸が結びついてタンパク質がつくられる――高校の生物で習ったのは、まあだいたいこのあたりまで。しかし実際にはそんな単純ではなかったのです。

アミノ酸がずら〜〜っとつらなったもの(ポリペプチド)が、くねくねと折りたたまれて3次元の構造をとって、初めてタンパク質として活動するようになります。そのときに、ポリペプチドがうまく折りたたまれるのを助ける特別のタンパク質が、また存在しているのです。つくづく生命って、よくできてますねぇ〜 (^_^;)

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父親は父親ではなかった…

千葉県船橋市で、父親が病死したのを半年以上放置したとして、34歳の男性が「死体遺棄罪」に問われた事件。しかし、DNA鑑定の結果、死んだ「父親」と被告の間には血縁関係はなかった事実が明らかに。

遺棄の父親は「他人」…“息子”埋葬義務ないと無罪主張(ZAKZAK)

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読み終わったのだが…

ジェームズ・D・ワトソン『DNA』下(講談社ブルーバックス)

前に「読み始めた」と書いたジェームズ・D・ワトソンの『DNA』。下巻では、ヒトのゲノム解読から、DNAによる人類の起源史、DNAと犯罪捜査、さらに遺伝病と遺伝子治療の問題などが論じられています。

その中で、いちばん議論を呼びそうなのが、病原遺伝子の探索と遺伝病の出生前診断の是非、それに遺伝子治療の可能性をめぐる議論でしょう。

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