よくぞ言ってくれました!!

日頃、そうだと思っていても、なかなか言えないこと。

1つは、クリスマス・イルミネーション。昨日の「毎日新聞」夕刊で、作家の室井佑月さんが、幸せそうに見られたくてイルミネーションを見に行っているのでは? とクリスマス・イルミネーションに疑問を呈しています。

特集ワイド:言いたい! 街を覆うXマス・イルミネーション(毎日新聞)

2つ目は、香山リカさんの最新刊。

香山リカ『私は若者が嫌いだ!』(ベスト新書)

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だが、しかし、それゆえ、つまり… 『文章は接続詞で決まる』

石黒圭『文章は接続詞で決まる』(光文社新書)

文章術については、これまでいろいろな本が出されていますが、ありそうでなかったのが接続詞について書かれた本。そんなポイントを突いた石黒圭『文章は接続詞で決まる』(光文社新書)を読んでいます。

そもそも接続詞とは何か?

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買いました 杉原泰雄『憲法と資本主義』

杉原泰雄『憲法と資本主義』(勁草書房)
杉原泰雄『憲法と資本主義』(勁草書房)

ちょいと残業したあと、さて帰ろうと思ってインターネットで天気を確かめたら、自宅方面は土砂降りの真っ最中…。(-_-;)

ということで、時間つぶしに書店をぶらぶらしていたら、杉原泰雄先生の新著を見つけてしまいました。奥付を見たら、8月25日刊。ほんとに出たばかりです。題して、『憲法と資本主義』。――う?、なんとストレートなタイトル…。

ぱらぱら目次をめくってみると、フランス革命論から書き起こして、近代立憲主義、パリ・コミューン論、ソ連論をはさみながら現代憲法論が展開されています。杉原理論の集大成という感じですが、はたして先生はどんな展望を見いだしておられるのでしょうか。

がんばって読んでみたいと思います。

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軍事史としてみた『日清戦争』

原田敬一著『日清戦争』<戦争の日本史19>(吉川弘文館)
原田敬一著『日清戦争』<戦争の日本史19>(吉川弘文館)

吉川弘文館の「戦争の日本史」シリーズの第19巻、原田敬一『日清戦争』です。

著者の問題意識は、1つは、「日清戦争で日本は国際法を守った」という「神話」を検証すること。もう1つは、日清戦争の過程を可能な限り詳細に追いかけることによって、実は、日清戦争が、「7月23日戦争」、狭義の「日清戦争」、「台湾征服戦争」の3つの戦争から構成されていたことを明らかにすること。

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出ました!! 祥伝社新書『小林多喜二名作集』

『小林多喜二名作集「近代日本の貧困」』(祥伝社新書)
『小林多喜二名作集「近代日本の貧困」』(祥伝社新書)

祥伝社から新書で『小林多喜二名作集「近代日本の貧困」』が出ました!!

「『蟹工船』だけじゃない…… こっちの多喜二もエキサイティング」という帯で、多喜二の小説・評論10編が収められています。

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本日のお買い物

雨宮処凜解説『蟹工船』(金曜日)『WordPress2.5でつくる! 最強のブログサイト』
金曜日刊・小林多喜二『蟹工船』(左)と『WordPress2.5でつくる! 最強のブログサイト』(右)

まず1冊目(左)は、最新版の小林多喜二『蟹工船』(金曜日刊)。(^_^;) 最新版だろうがなんだろうが蟹工船のストーリーが変わるわけはありませんが、注目は、雨宮処凜さん解説。とりあえず、彼女の解説だけ目を通しましたが、『蟹工船』がなぜいまの若者にうけるのかを、非正規で働く若者たちの生々しい実態を重ねつつ明らかにしていて、なかなか読み応えがありました。

2冊目(右)の『WordPress2.5でつくる! 最強のブログサイト』は、WordPress解説本の最新バージョン。WordPressの方はすでに2.6になっていますが、2.5でダッシュボードのデザインその他大きく変更されたので、これからWordPressを始めるという人には絶対お薦め。

もちろん、オイラのように、以前からWPを使っているが最新機能をよく理解していないというユーザーにも必須の1冊? これから読んで勉強します。(^_^;)

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いいところを狙ってはいるのだが… 『大飢饉、室町社会を襲う!』

清水克行『大飢饉、室町社会を襲う!』(吉川弘文館)

応永27年(1430年)を中心とした大飢饉。寛正の大飢饉(寛正元?2年、1460-61年)とならぶ、室町時代の2大飢饉。この大飢饉に襲われたとき、上は将軍・室町殿から下は市井の人々まで、室町時代の人々はどうしたか? それを、地球史的な気候変動(この時期は「小氷期」に入っていたらしい)を踏まえつつ、当時の資料から解き明かそうという本です。

しかし、読み終わってみると、興味深い素材はいっぱいあるし、狙いもいいのだけれど、掘り下げが足らず、せっかくの材料を生かしきれていないという印象を持ちました。「小氷期」という気候変動的な枠組みも、「小氷期に入っていた」と書かれているだけで、地球史的な話はありません。帯に「ドキュメント、応永の大飢饉」と書かれている割りには、応永の大飢饉のとき日々どんなことが起こったのか、ドキュメンタリーな記述があまりありません。

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本日のお買い物

ジョアン・シェフ・バーンスタイン『芸術の売り方』(英治出版)木畑洋一『イギリス帝国と帝国主義』(有志舎)平体由美『連邦制と社会改革―20世紀初頭アメリカ合衆国の児童労働規制』(世界思想社)
左から、ジョアン・シェフ・バーンスタイン『芸術の売り方』(英治出版)、木畑洋一『イギリス帝国と帝国主義』(有志舎)、平体由美『連邦制と社会改革―20世紀初頭アメリカ合衆国の児童労働規制』(世界思想社)

で、東フィルのコンサートの開始時刻を間違えて、1時間早く渋谷に着いてしまったので、駅前に引っ越したBook1st.渋谷文化村通り店 ((東急文化村近くにあったBook1st.渋谷店の入っていたビルは現在解体工事中。))に立ち寄って、買ってきたのがこの3冊。

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買ってみました…

COCO『今日の早川さん1』(早川書房)COCO『今日の早川さん2』(早川書房)

delta16vさんの日々雑感IIで紹介されていた『今日の早川さん』。さっそく1と2を買ってきました。(^_^;)

これって、やっぱMacか何かで描いてるのかな。
SFマニアに、ホラー好き、ライト・ノベルズ・ファン、そして純文学の愛好者という4人の本好きの女性たちのお話です。しかし、かなりマニアックな攻め方。いちおうSFはそれなりに読んできたので、そこそこついてゆくことができますが、全部は分からない…。

「難しい本」を読む人が純文学系の岩波さんしかいないのが、ちょいとさびしい。哲学とか現代思想系も登場されてくれると面白いのだが…。(^_^;)

ちなみに、作者COCOさんのブログは↓こちら。
coco’s bloblog – Horror & SF

本日のお買い物

『週刊エコノミスト』2008年5月20日号『週刊東洋経済』2008年5月17日号

ささやかな思考の足跡: 子ども格差『週刊東洋経済』の特集「子ども格差」が紹介されていたので、今日、仕事帰りに本屋に立ち寄ったのですが、『週刊エコノミスト』も「娘、息子の悲惨な職場 Part7」という特集をやっていたので、一緒に買ってきました。(読むのはこれから)

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変な寝覚め…

今日は、寝覚めが悪くて、めちゃくちゃ変な気分でした…。(-_-;)

なにがって、目が覚めている夢を見て、目が覚めているのに目覚ましに起こされるという体験をしたからです。目覚ましが鳴っているのを聞きながら、「なんで目覚ましが鳴るんだ、起きてるのに…」と文句を言って、目覚ましを止めたところで目が覚めました。

おかげで今日一日、起きてるのか寝てるのかはっきりしない心持ちでした。

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古墳時代の前までは日本の親族は双系だった

田中良之『骨が語る古代の家族』(吉川弘文館)
田中良之『骨が語る古代の家族』(吉川弘文館)

人の「歯」を使って、縄文時代、弥生時代、古墳時代の墓に埋葬された人骨の血縁関係を調べた本。

歯冠の形には高い遺伝性があるそうで、それを使って、1つの墓、墳墓、あるいは集団墓に埋葬されている人たちの血縁関係を調べるというものです。その結果、明らかになった結論は、

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買いました!! 薄井雅子『戦争熱症候群』

薄井雅子『戦争熱症候群』(新日本出版社)

『えひめ丸 語られざる真実を追う』の訳者にして共著者である薄井雅子さんの新著『戦争熱症候群―傷つくアメリカ社会』(新日本出版社)。3月新刊だというので、だいぶ前から注文していたのですが、ようやく届きました!! 奥付の発行日は3月15日だから、もしかして一番早い読者になるのでしょうか?

アメリカに移り住んだ直後におこった9・11からの“戦争熱”に浮かされるアメリカ社会を、「新鮮な驚きと疑問」をもって眺めたリポートです。『えひめ丸』もそうでしたが、イラク戦争という大きな問題に、自分の見たこと、住む街で起こった“事実”からせまってゆく、その迫力はなかなかです。

【書誌情報】
著者:薄井雅子/書名:戦争熱症候群――傷つくアメリカ社会/出版社:新日本出版社/発行:2008年3月/定価:本体1600円+税/ISBN978-4-406-05121-7

マルクスを読んで「戦略思考」を鍛えよう

『週刊エコノミスト』2008年1月1日・8日合併号(毎日新聞社)

いささか古い話になってしまいましたが、『週刊エコノミスト』新年号(1/1・8合併号)がおこなった特集「激動の2008年を生き抜くために読みたい 『戦略思考』を鍛える本」のなかで、「戦略思考的原点」の謎解きをした大著として、マルクスの『資本論』が紹介されています。

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ウォルフレン『日本人だけが知らないアメリカ「世界支配」の終わり』

カレル・ヴァン・ウォルフレン『日本人だけが知らないアメリカ「世界支配」の終わり』(徳間書店)

『日本/権力構造の謎』で有名になったオランダ出身のジャーナリストカレル・ヴァン・ウォルフレン氏の最新著。目次を眺めると、ホントにストレートに「アメリカの世界支配は終わった」という主張がずらりと並んでいます。

第1章 アメリカの覇権は終わった
第2章 テロリズムは脅威ではない
第3章 グローバリゼーションは崩壊した
第4章 貧困撲滅という虚構
第5章 地殻変動を起こす地球経済
第6章 新しい現実の中での欧州連合
第7章 中国は信頼できるか?
第8章 虚構にとって代わる真実

しかし一番面白いのは、そうした話の頭で、ウォルフレン氏が「再び支持され、復権しつつあるマルキシズム」を強調していることです。曰く――

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今日のお買い物…

ただいま帰着しました。中央線は新宿からなので座れませんでしたが、湘南ライナーはばっちり座って帰ることができました。(^_^;)

ところで、今日は藤沢駅前でちょいと空き時間ができたので、またもや有隣堂藤沢店を覗いてみたところ、なんと古本市が…。ということで、次の3冊をゲットしました。

  • 『解説資本論<1> 原典第I部』(有斐閣新書、1979年)
  • 『解説資本論<3> 原典第III部』(有斐閣新書、1979年)
  • 岡崎次郎『資本論小辞典』(社会思想社教養文庫、1981年)

いずれも300円。とくに教養文庫の『資本論小辞典』はお得でした。

『解説資本論<2>』を探さねば…

本日の移動距離175.8km