野田内閣、支持率が高いと言っても菅内閣発足時を下回る

野田新内閣発足で、メディアがいっせいに世論調査。

内閣支持率は、一番低いのが「朝日」53%、一番高いのが「日経」67%という結果。菅内閣末期にくらべてどの調査でも大幅にアップした。まあ、不支持率が70%もあった内閣がやめたのだから、次の内閣の支持率が高くなるのは当たり前だが、菅内閣の発足時の支持率に比べると、「朝日」60%にたいして53%、「毎日」66%にたいして56%と下回っている。支持の理由でも、「ほかに適当な人がいない」32.2%(東京)など、積極的な支持理由はない。

原発政策では、「毎日」の調査で、「原発に依存しないエネルギー政策を引き継ぐべきだ」が64%を占めていることが注目される。

野田内閣支持率65%…発足時で歴代5位:読売新聞
「野田内閣発足」2011年9月緊急電話全国世論調査:読売新聞
野田内閣支持率67%、復興増税も賛成6割:日本経済新聞
野田内閣:支持56% 元代表処分、見直し不要75%:毎日新聞
野田内閣:自民党支持層からも支持:毎日新聞
野田内閣支持62%:東京新聞
野田内閣、支持53% 民主31%に回復:朝日新聞
世論調査―質問と回答〈9月2、3日実施〉:朝日新聞

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原発「将来やめる」68%、小沢一郎氏の処分解除「反対」74%

「朝日新聞」の世論調査。

だれが次の民主党代表にふさわしいか、という質問は認知度テストにしかならない、というのは前に書いたとおり。ただ、前原誠司40%にたいして海江田万里5%はあまりに低い。やっぱり、悔しくて人前で泣してしまうような人間は総理大臣にはふさわしくないということか。それより、小沢派の推薦をうけたということが世論から嫌われているのかも知れない。

「原子力発電を段階的に減らし、将来は、やめることに賛成ですか」という質問に、賛成68%。復興のための増税については、賛成51%だが、社会保障財源のための消費税増税については、反対44%にたいして賛成45%とほぼ拮抗。TPPも賛成34%にたいして反対44%。

そして、相変わらずなのが、小沢一郎氏にたいする批判の強さ。小沢氏の処分解除について、賛成14%にたいし反対が74%も占めている。

次期首相、適任者は「前原氏」40% 朝日新聞世論調査:朝日新聞
世論調査―質問と回答〈8月25、26日実施〉:朝日新聞

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85%が原発は減らす・なくす。社会保障・復興財源でも増税反対が56%

「毎日新聞」と共同通信がそれぞれ世論調査を実施。

原発について、「毎日新聞」の調査では、「今すぐ廃止すべきだ」と「時間をかけて減らすべきだ」を合わせると、85%が縮小・廃止を求めている。「毎日新聞」は、何を勘違いしたのか、「『時間をかけて減らすべきだ』との回答が74%に上り、『今すぐ廃止すべきだ』(11%)を大きく上回った」と書いているが、現在の対決点は、「今すぐ廃止」か「時間をかけて減らす」かではなく、原発を減らす、あるいはなくす方向に踏み出すのか、それとも当面は維持するのか、というところにある。そう考えると、「今すぐ廃止」より「時間をかけて減らすべき」が大きかったというまとめ方はおかしい。対比すべきは、それら85%の「脱原発」にたいして「減らす必要はない」が13%しかなかったことだ。

共同通信の調査では、ストレートに原発のぜひについて質問した項目はないが、菅首相がとなえた「脱原発依存」について、次の首相がこの方針を引き継ぐべきかどうかで、「賛成」(「どちらかといえば賛成」を含む)が75.5%で、「反対」(「どちらかといえば反対」を含む)の20.2%を大きく上回っている。

国民世論として、原発を「減らす・廃止する」という方向ははっきりしている。問題は、政治がそれに答えていないこと。民主党の次期代表選でも、争点?として取りざたされているのは、「増税」と、小沢一郎議員の「処分」の取り消しだけ。なんという不甲斐なさ。この点では、「毎日」調査で、「社会保障や震災復興の財源として」という断り書きつきで「消費税などの増税」について、「賛成」41%にたいし、「反対」56%と反対が上回ったこと。しかも、こういう質問では、いつも頼まれもしないのに天下国家の問題だとして賛成に回る人がおおい男性についても、「賛成」44%対「反対」54%で、10ポイントも反対が上回っている。

毎日新聞世論調査:原発「時間かけ削減」74% 社会保障・復興で増税「反対」56%:毎日新聞
毎日新聞世論調査:菅内閣の総括 震災対応「評価せず」7割 退陣「遅すぎる」過半数:毎日新聞

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内閣支持率は低くても、「脱原発」への支持は70%

少し前の記事ですが、共同通信が世論調査を実施。内閣支持率の低迷とか、民主党の支持率の低下とかについては、いちいち論及する必要ないだろう。

それにしても、内閣支持率が17.1%ときわめて低いにもかかわらず、「脱原発依存」の方針(ただし個人的見解!)にたいしては高い支持が寄せられている(「賛成」「どちらかといえば賛成」をあわせると70.3%)ことは注目される。

「脱原発」7割賛成:東京新聞

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「まだ原発再開すべきでない」69% 原発「減らすべき・すべてなくすべき」68% 日経世論調査

日本経済新聞の世論調査。政府が「安全宣言」を出して停止中の原発の運転再開をめざしていることについて、69%が「対策は不十分でまだ運転再開すべきではない」と回答。さらに、「原発を今後どうすべきだと思うか」の質問に、「減らすべきだ」が47%(前回から5ポイント増)、「すべてなくすべきだ」が21%(9ポイント増)で、合わせると68%が脱原発路線を支持していることになる。

「首相早く交代を」42%、原発再開に慎重 本社世論調査:日本経済新聞

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解散・総選挙をめぐる国民世論はまだまだ揺れている

産経新聞による世論調査。「予算や予算関連法案が年度内不成立なら解散すべき」が45%を占める一方で、次の衆議院選挙の時期については、「できるだけ早く」は23%しかなく、「会期末の夏頃」が35%、今年後半以降が37%(「今年後半」11%、「来年中」4%、「任期満了または再来年」22%)と割れている。解散・総選挙をめぐる国民世論はまだまだ揺れているようだ。

【世論調査】内閣支持率、初の20%割れ18% 不支持7割弱 「予算年度内不成立なら解散」45%:MSN産経ニュース
【世論調査】小沢氏、民主党に厳しい視線 小沢系造反劇は不評:MSN産経ニュース
【世論調査】質問と回答(2月26、27日調査):MSN産経ニュース

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菅内閣支持22% 小沢元代表「議員辞職すべき」52%

日本経済新聞社の世論調査で、菅内閣の支持率が22%に。

民主党の支持率も22%に低下したが、自民党の支持率は28%で1月と変わらず、「民主批判の受け皿になりきれていない」という。衆議院解散・総選挙については、「できるだけ早く解散すべきだ」31%にたいし「急ぐ必要はない」34%でほぼ拮抗。世論はまだまだ揺れている。

菅内閣支持22%に下落 発足以来最低 本社世論調査:日本経済新聞

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菅内閣支持率19%、消費税増税はせいぜい8%

共同通信の世論調査で、菅内閣の支持率が19.9%と、先月中旬の調査から12.3ポイントも下落して、政権発足後最低となったそうだ。実は、このブログでもあれこれのメディアの世論調査を詳しく紹介していたが、もういまさら菅内閣の支持率が下がった、下がったと書いてみても仕方がないと思ったので、しばらく取り上げてなかった。しかしそれにしても、支持率32.2%から19.9%へという下がり方は異常だ。

興味深いのは、「一体改革に伴う消費税率引き上げ」についての調査。「どちらかといえば」を含めて賛成55.9% vs 反対41.9%。その差は14ポイント。メディアが消費税増税を大合唱する割には、意外と小さかった。さらに、消費税を増税するとして、税率何%が適切かを聞いても、一番多いのは「8%程度」47.3%で、「15%程度」は4.7%しかない。財界は17%への引き上げを要求しているが、とても世論が受け入れるような数字ではない。

内閣支持、最低の19%に 79%が与野党協議支持:共同通信

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経済同友会、消費税17%を求める提言を発表

経済同友会が提言「2020年の日本創生」を発表。そのなかで、税制・社会保障の抜本改革として「消費税は2013年13%、2015年15%、2017年17%と段階的引き上げ」を求めている。

経済同友会「消費税17%に引き上げを」:日本経済新聞

経済同友会が発表した提言「2020年の日本創生」はこちら↓。
2020年の日本創生 〜若者が輝き、世界が期待する国へ〜

消費税増税以外にも、いろいろ言いたい放題、好きなことが書かれている。

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当選議員の6割が消費増税に賛成

消費税率引き上げをめぐる各党の意見分布(「毎日新聞」2010年7月13日付)

民主党・菅政権が、参院選で大敗した。テレビでも、「消費税を上げられたらかなわんから」と話す有権者がいたが、菅首相が唐突に言い出した消費税増税にたいする有権者の反対が大きかったことは間違いない ((民主党自身、消費税増税方針の年度内決定を先送りする動きが出ている(「読売新聞」2010年7月13日付)))。

ところが、「毎日」のアンケート調査によると、当選した新参議院議員の6割が消費税率引き上げに賛成している。

民主党に代わって勝利した自民党にいたっては、回答者32人中、「消費税率引き上げ」に反対なのは1人のみ。残り31人は全員賛成。しかも、「衆院選前にも消費税を引き上げるべき」だという議員が12人もいるのだ。公明党も、当選した8人全員が消費税引き上げに賛成している。

今度の選挙では、「消費税を上げられたら困る」と思って、自民党の候補者に一票を投じた人も少なくなかっただろう。しかし、自民党の実態は、民主党以上の消費税増税派なのだ。

消費税増税派やめてほしいと思って、自民党に投票された有権者の皆さん、自民党はあなたの期待を裏切るかも知れません。くれぐれも、ご用心、ご用心。

選挙:参院選 消費増税に6割賛成 毎日新聞候補者アンケート、当選者回答分析:毎日新聞

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菅内閣 支持率早くも39%に下落

菅内閣支持率と参院比例区投票先(「朝日」2010年7月5日付)今朝の「朝日新聞」に世論調査の結果が出ている。

菅内閣の支持率が39%に低下し、不支持率40%と逆転した。一週間前の支持率48%から9ポイントの急落。内閣発足直後の60%からも大幅に低下している。

消費税についても、増税反対が48%で、賛成39%を大きく逆転した。

内閣支持率下落39%、不支持40% 朝日新聞世論調査:朝日新聞
世論調査―質問と回答〈7月3、4日実施〉:朝日新聞

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定数80削減しても減るのはたった33億円 それなら政党助成金320億円の廃止を

消費税増税で分の悪くなった民主党が、国会議員の定数削減を臨時国会で提案すると言っている。

「政治家みずからが痛みを」というのだが、今日の読売新聞の記事によれば、定数80削減で減る支出は約33億円。これで11兆円の消費税増税も仕方ないと考えたら、とんでもないことになる。

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大企業は40%の法人税を払っているわけではない

主な大企業の実際の法人税率(しんぶん赤旗2010年6月24日)

消費税増税論議のなかで、「日本の法人税は高い」という問題が浮かび上がっています。確かに、日本の法人税の「実効税率」は、地方税をあわせて約40%。

しかし、実際にすべての黒字企業が40%の法人税を支払っている訳ではありません。上のグラフは、「しんぶん赤旗」が、経常利益の上位100社について、実際の法人税負担率を計算したもの。40%どころか、平均でヨーロッパ並みの33%。ソニー、住友化学、パナソニックなど一流どころが、軒並み10%台の法人税しか払っていません。

これで、さらに法人税を減税せよとは、ちょいと図々しすぎやしませんか?

法人税 「40%は高い」といいながら実は…/ソニー12% 住友化学16%:しんぶん赤旗

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菅首相が「年収400万円以下は全額還付」と言い出したが…

菅首相が、消費税増税への批判にたいして、「低所得層にはかかった消費税を全額還付する方式もある」と答えたそうだ。

わざわざ還付しなければいけないのなら、初めから増税しなければいいのだ。年収400万円以下となれば、還付対象世帯は半数近くになる。それだけの世帯について、所得と支出を把握して、還付の手続きをとる――いったい、どれだけの手間と経費がかかるだろうか。還付を受けるための申告手続きも膨大なものになるだろう。

広く徴税しておきながら、あとで半数の世帯に還付する――こんな税制は、制度設計から根本的に間違っているのだと思う。

消費税上げで首相「年収2百〜4百万以下還付」:読売新聞
菅首相:消費増税の還付対象 世帯別で半数近くに:毎日新聞

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“法人税減税は究極のバラマキだ”

『日経ヴェリタス』6月27日号に、京都大学の中野剛志氏が、「法人税減税は究極のバラマキ」という論評記事を書かれています。

中野氏は、法人税減税はデフレ不況下では「むしろ有害」「法人部門の貯蓄を殖やすだけで、経済全体の需要を縮小させる」と厳しく批判しています。

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「毎日」でも菅内閣支持率が急落

今朝の「毎日新聞」に載った世論調査でも、菅内閣の支持率は52%で、政権発足直後66%から3週間弱で14ポイントも低下。

消費税増税についても、「賛成47%、反対50%」と、「毎日」のこの間の世論調査では、はじめて反対が賛成を上回った。NHK世論調査とともに、注目すべき世論動向といえる。

毎日新聞世論調査:菅内閣支持率52% 1カ月たたず急落:毎日新聞
毎日新聞世論調査:参院選後の連立「民主単独政権」30%:毎日新聞

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NHK世論調査 消費税率引き上げ「反対」38%が「賛成」27%を上回る

NHKの世論調査では、菅内閣の支持率は48%ですが、注目されるのは不支持率が6ポイントも伸びたこと。

さらに注目されるのは、消費税率の引き上げについて賛否を問うたのにたいし、賛成27%、反対38%、「どちらともいえない」31%と、反対が賛成を上回ったことです。この間のさまざまなメディアの調査で、反対が賛成を上回ったのは初めてです。

NHK世調 内閣支持率48% NHKニュース

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内閣支持率早くも低下 消費税増税の影響か

消費税増税問題で、朝日新聞と読売新聞が世論調査。内閣支持率が朝日では59%から50%へ9ポイントの下落。読売でも59%から55%へ4ポイント下落した。

内閣支持下落50%、消費税発言響く 朝日新聞世論調査:朝日新聞
世論調査―質問と回答〈6月19、20日〉:朝日新聞
首相「消費税10%」評価48%・評価せず44% : 世論調査 : 読売新聞
参院選 第2回継続全国世論調査:読売新聞

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財界からお墨付きをもらった菅・民主党

今日(18日)午前中、財界3団体(日本経団連、経済同友会、日本商工会議所)のトップが揃って、首相官邸で、菅首相と会談。菅首相が、消費税増税、法人税引き下げを含む「新成長戦略」を説明し、財界側は全面的に支持を表明した。

鳩山政権の時代には、財界との関係がぎくしゃくした民主党。菅政権になって財界急接近に、財界の中からも「戸惑いもある」と産経新聞は報じている。

菅首相:経済3団体トップと会談 新成長戦略支持を表明:毎日新聞
民主・経団連に雪解け 参院選控え、財界に戸惑いも:MSN産経ニュース

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自民党が勝てば消費税10%、民主党が勝てば消費税10%って、オイッ!!

自民党が選挙公約で、消費税「当面10%」の公約を掲げると、民主党・菅直人首相は、民主党のマニフェスト発表記者会見で、自民党の消費税10%が「1つの参考になる」と発言。

ということは、自民党が勝てば消費税10%、民主党が勝っても消費税10%ということで、消費税増税が一大争点に……なってないじゃないか!! (と、いちおうノリツッコミしてみる)

自民が参院選公約、消費税10%に引き上げ:読売新聞
消費税、今年度中に改革案=「10%が一つの参考」?首相:時事通信

なんで、こんなことになるのか? ずばり、その背景に「財界あり」なのだ。

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