追悼 永原慶二先生

日本中世史の大家である永原慶二先生が、7月9日に亡くなられました。

直接ゼミナールなどで指導していただいたことはありませんが、教養の授業では『歴史学叙説』(東大出版会、1978年)のもとになった講義を1年間拝聴し、教壇に立たれたときのいかにも学者然とした様子が思い出されます。

亡くなられる直前に『永原慶二 年譜・著作目録・私の中世史研究』という冊子を私家版としてまとめられたのを、最近知り合いから見せてもらい、その中に収められている「私の中世史研究」(『歴史評論』2002年12月号?2003年2月号掲載)というインタビューを読んでいます。

続きを読む

横田に米空軍司令部統合案

東京の米軍横田基地に、グアムにある米軍空軍司令部を統合するという話が出ているようです。もしそうなれば、在日米軍基地が、「極東」の範囲を超えて、米軍の作戦指令のために使われることになり、日米安保条約第6条の規定が完全に有名無実化されることになります。

米軍、グアム空軍司令部を横田基地へ アジア太平洋管轄(朝日新聞)
続きを読む

1億円の“記載漏れ”

日本歯科医師会の政治団体である日歯連(日本歯科医師連盟)から自民党橋本派に1億円の資金がわたっていたことが明らかになり、橋本派もそれを認めました。
問題の1億円は、小切手で、2001年7月3日に料亭で橋本元首相に手渡され、橋本元首相から事務方に渡されたのを、事務方が政治資金収支報告書に「記載し忘れた」ということだそうです。しかし、小切手の換金はちゃんとやっておきながら、収支報告書への記載は「ついうっかり忘れました」というのは、あまりに身勝手な話です。
しかも、こういう巨額なヤミ献金が発覚しても、「記載漏れでした」と遡って訂正すれば罪に問われないというのは、いまの政治資金規正法が実は全然「規正」になっていないという証拠です。
続きを読む

大量破壊兵器は保有していなかった

イギリスの独立調査委員会が、イラク戦争が始まる前のイラクの軍事力にかんする情報は間違っており、「フセイン元大統領は使用可能な大量破壊兵器はおそらく保有していなかった」との報告書を発表しました。ブレア首相は、“フセイン政権は大量破壊兵器を持っている”というだけでなく“45分で配備できる”といっていたのですが……。
続きを読む