藤原彰先生の『日本軍事史<上巻>』(日本評論社)を、出張の行き帰り+今日の通勤で、読み終わりました。
上巻は戦前編、幕末維新期から太平洋戦争の敗北までを取り扱っています。満州事変ぐらいから後は、軍事史といっても、ほとんど戦争史だし、戦争の歴史については、これまで藤原先生の本を含めていろいろ勉強してきたので、それなりに見当がつきますが、それ以前は、いろいろ知らないことだらけ。近代的軍隊の創出過程、徴兵令の変遷、1886?89年の兵制改革などなど、いろいろ勉強になりました。(^_^;)
下巻は、戦後編。いちばんの山場は自衛隊の創設過程でしょう。ここんところで、戦後日本の“アメリカ言いなり”政治がきまってくるのですから。がんばって読んでゆきたいと思います。
【書誌情報】書名:日本軍事史 上巻(戦前編)/著者:藤原彰/出版社:日本評論社/出版年:1987年/定価:本体2505円/ISBN4-533-57658-0
※現在は絶版・重版未定。古本でも出物僅少。日本の戦争を勉強するなら必読文献です。
【追記】
藤原彰著『日本軍事史』(上巻・戦前篇、下巻・戦後編)は、小西さんからコメントをいただいたとおり、社会批評社から新装版が出版されています。
出版社:社会批評社/出版年:上巻2006年12月、下巻:2006年2月/定価:各巻とも本体2500円+税/ISBN:上巻978-4-916117-72-7、下巻978-4-916117-73-1
グーグルで検索して見つけました。初めまして。
私は出版社をやっているのですが、藤原 彰さんの名著・軍事史の絶版がとても気になっていました、氏とは、生前から交流があったからです。そして、アマゾンでこの本を検索すると、何と15000円(プレミアム判は28000円)の値段が付いていました。
これでは、この名著をほんとんどの人は買えないと思い、昨年12月に新装版を出しました。下巻「戦後篇」は2月発売です。
いずれにしても上に書いてありますようにこの古典的ともいえる名著を広げて欲しいものです。
新装版は下記のサイトにあります。
http://www.alpha-net.ne.jp/users2/shakai/top/shakai.htm
小西様、初めまして。
藤原先生の『日本軍事史』の新装版を刊行されたことは、書店で見かけておりました。ここにも紹介を書こうかと思っていた矢先に、コメントをいただき、恐懼の限りです。
新装版刊行を機に、藤原先生の古典的名著がたくさんの方に読まれることを期待しています。
どうも、小西です。
ご紹介を大変ありがとうございます。
『日本軍事史』下巻・戦後篇も、2月に発行しました。
おしゃられているとおり、旧日本軍の解体過程と、その解体されたはずのものが温存され、再軍備へ・自衛隊復活へ、というところが、もっとも詳細に分析されています。
このような「科学的理論」を元にした平和論が読まれていくことが、今後必要でしょうね。
ではでは。