数学する遺伝子――数学はパターンの科学

キース・デブリン『数学する遺伝子』(早川書房)

もう大分前に読み終わっているのですが、いろいろ面白かったので、ちょっとメモっておきます。

一番興味深かったのは、「数学は、秩序、パターン、構造、および論理的関係性の科学である」(101ページ)というところ。
パターンという中には、結び目のパターンや花の対象性のパターンなど、数と関係のないものもあるが、こういう抽象的なパターンを研究するのが数学。あからさまには目に見えないパターンも、数学を使うと、目に見えるようになる、云々。

続きを読む

袴田事件、元裁判官の告白

まずは、みずから名乗り出た元裁判官の決心に敬意を表したい。

同時に考えさせられたのは、プロの裁判官であっても、「無罪の心証」をつらぬくのは大変難しいということ。だとすると、裁判員制度が実施されたとき、私たちが「無罪の心証」をつらぬくことができるのか。なかなか重い問題です。

袴田事件 元裁判官「心証は無罪だった」(日テレNEWS24)
「無罪の心証」袴田事件の元裁判官、39年後の告白(読売新聞)

続きを読む